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2023年3月31日 (金)

満員電車のモンスター

2206242_20230331023701  3月30日(木)、傍聴できる裁判の数は、東京簡裁刑事=0件、東京地裁民事=176件、東京地裁刑事=28件、東京高裁刑事=5件。さすが年度末、めっちゃ少ない。

 そこへ、普段の傍聴マニア諸氏に加え、春休みの母子連れ、女子学生の2人連れ、カップル等々の皆さんがやってくる。
 しかし、傍聴席52席の法廷が空いているのに隣の20席の法廷を使う、ということを裁判所は普通に平気でやる。毎年のことだ。

 そういえば「虚偽記者席訴訟」で裁判所(国)側は、「傍聴する権利は国民になく、傍聴させる義務は国にない」旨を主張し続けたっけ。

 30日に私が傍聴した事件を以下に少し。

 

詐欺未遂、詐欺、窃盗」 東京地裁 判決

 弁護人が来ない。書記官がインタホンに小声で話した断片からするに、こりゃもう来ない可能性が高いぞと私は5分で出た。
 弁護人の遅刻、すっぽかしはあるあるだ。

 

道路交通法」 東京高裁 判決

 仕事は有能だが酒で前頭葉の一部が壊れる体質らしい。前科12犯、執行猶予中に酒酔い運転、原判決は懲役4月。控訴棄却。

 

贈賄」 東京地裁 新件

 東京オリパラ汚職の、KADOKAWA側の偉い人を被告人とする事件だ。これは1階の98席の104号法廷で。
 商業的、マネー的なあれこれの知識が私はほとんどない。長い長い検察冒陳(冒頭陳述)は、聞き慣れない文言が通り過ぎていくばかり。途中で出た。

 

強制性交等、児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、強制わいせつ」 東京高裁 判決

 傍聴券抽選じゃなかったので傍聴してみた。98席の102号法廷なのに傍聴人はパラパラ程度。
 「「スキンシップ目的で性的意図はなかった…」男児20人の下半身を弄び、動画を撮影した橋本晃典被告(31)が繰り返した「荒唐無稽な主張の数々」《ベビーシッター“連続わいせつ”事件に懲役20年判決》」などと報じられた事件だ。

 弁護人から弁論再開請求。事実誤認の主張を撤回したという!
 被害者20人のうち1人の父親、の意見陳述書を代理人弁護士(あまり慣れない風な若め女性)が代読。
 3分ほど合議して判決。控訴棄却、当審未決150日算入。

 

準強制わいせつ」 東京地裁 判決

 まーた飲み物に睡眠剤を入れた事件か? いや違った。駅のホーム上でベンチに座って寝ていた女性の胸を数回もんだ、という事件だった。
 80万円を支払って示談成立。前科なし。懲役1年6月、執行猶予3年。

 

暴行」 東京地裁 新件

 開廷表は「暴行」だが訴因変更で「傷害」が加わった。
 被告人は身柄(拘置所)、白髪混じりのたっぷり濃い髪、なんか怖い感じ。文句ありありで偉そうというか。
 朝の満員電車内での、モンスターだった。
 被害者2人と目撃者を証人尋問することになりそう。

 モンスターとか性犯罪者とか、なんちゅうかこう世界を自分有利に自分に都合良く見事に歪めて認知し、何ら疑うことなく正義は自分にありと堂々ふるまう、いつも他者を見下している、いつも相手が悪く、自分は正義の被害者、そのへんが特徴かな。

 満員電車内でモンスターに遭遇したらどうする?
 人間はモンスターにかなわない。だからモンスターなのだ。
 全身から発するものを感じとり、離れるしかない…。

 

 3月31日(金)、私の手帳に傍聴予定がない。
 こういう日はたいてい、極端に開廷が少ないのだ。
 でも傍聴人は普通にやってくるだろう。1件も傍聴できず帰ることになる人が続出、かもね。

 4月に入ってから少なくとも1週間は、開廷がないか、または極端に少ないはず。
 このチャンスに、まとまった原稿を書こう!

 ←3月31日4時10分現在、週間INが302位。

2023年3月29日 (水)

ロリータ、我が愛、我が命の炎(ほむら)

2303228  3月29日(水)、覚悟を決めて朝から裁判所(東京高地簡裁合同庁舎)へ行き、16時43分まで居続けた。
 年度末とて判決が多かった。うちほんの一部を以下に。

 

窃盗、電子計算機使用詐欺、詐欺」 東京地裁 判決

 地方再生の制度を利用して飲食店を開業。コロナに襲われ借金を重ね、特殊詐欺の受け出し子をやり。
 前科なし、懲役3年、未決70日算入
 追い詰められた者を使い捨てて特殊詐欺は太るのだ。
 

準強制わいせつ」 東京地裁 判決

 某大学の有名教授がゼミ生の女性と自宅で飲食し、という事件。
 懲役3年、未決90日算入、執行猶予4年
 この事件、私は第1回から傍聴してきた。被害女性は20歳だが、私の脳裏にはウラジミル・ナボコフ氏の小説『ロリータ』が思い浮かんで…。
 ロリコン、ロリコンと言われるが、日本でいわれるロリコンはインチキだ。変わり者な方はいっぺん『ロリータ』を読んでみてほしい。


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住居侵入、窃盗」 東京地裁 判決

 空き巣でも下着泥でもなかった。
 被告人は女性。数日前に知り合った女性から「男にバッグなどを盗まれた。取り返してほしい」と言われ、合鍵を渡され男宅へ侵入、現金100万円、腕時計等時価合計2670万円相当を窃取…。
 性風俗の客の持ち物から鍵を抜いて仲間に渡し、仲間が急いで盗みに入る、というのは以前に傍聴したことがある。そのタイプかどうか。
 なんにせよ、その男って特殊詐欺の上位者? いやそんなことは刑事裁判には関係ないのだ。
 懲役3年、執行猶予5年

 

大麻取締法違反」 東京地裁 判決

 有名芸能グループの元メンバーと同姓同名。本人かと思われる。
 覚醒剤で執行猶予前科あり。猶予満了後、今度は大麻で捕まり、懲役9月
 9月というのを私は初めて傍聴した! 10月か8月か、ほんとぎりぎりだったのか、裁判官が変わり者だったのか。

 

殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反」 東京高裁 控訴審判決。

 「〈懲役7年の判決〉温厚だった“犯罪心理学者”の夫は6枚の“犯行計画メモ”を用意し、妻に包丁を突き立てた」(週刊文春2020年4月2日号)などと報じられた事件だ。
 原判決は懲役7年、未決算入不明。公訴棄却、当審未決210日算入
 普通に考えれば妄想に支配されての犯行なんだけど、検察が起訴したからには裁判所は徹底的に、妄想に支配されていない部分もあったと強弁する、刑事司法はそういうものなのだ、という見方もできる。

 

道路交通法違反」 東京地裁 審理

 首都高速のルーレット族が事故ったと大報道された事件の、うち3人を被告人とする事件だ。
 3人とも、欠格2年の免許取消処分を受けたらしい。重いね。と思ってから気づいた、本件は「共同危険行為」、行政処分の基礎点数、いわゆる違反点数は25点なのだ。

 ←3月29日22時10分現在、週間INが402位。

2023年3月25日 (土)

集団ストーカーは現実にあった?

2303222  24日(金)は朝から16時半過ぎまで東京地裁にいて、6件しか傍聴しなかった。うち一部は…。 ※画像は中央合同庁舎2号館前歩道から撮影。道路の向こうの巨大ビルが裁判所だ。

 

準詐欺、詐欺、特定商取引に関する法律違反」 審理

 「統合失調症の罹患者から稼ぐ探偵社」との記事、あれは代表者を被告人とする裁判の第1回公判(2月2日)だった。
 第2回は3月1日、なんと自白に転じた。
 24日(金)は第3回だ。情状証人は被告人の父親。弁護人は主尋問をなんと15分間もやった。
 被告人に対する主質問は38分間! 弁護人は私選で報酬はだいぶ高額なのだなと傍聴マニアは感じとり。

 電磁波攻撃、思考盗聴については明確に「存在しない」だった。が、集団ストーカー被害については、精神疾患とは関係ないところで過去に現実にあったかに何度も述べた。
 傍聴席には被害者(=精神病罹患者)と思しき方がいた。「集団ストーカー、やっぱり本当にあったのだ!」と病識から遠ざかったりしないか。私は非常に心配だったが、被告人も弁護人も検察官も裁判官も気にしてないようだった。刑事裁判の知ったこっちゃないのだ。

 求刑は被告人に対し懲役4年及び罰金100万円、探偵会社に罰金100万円

 

詐欺幇助」 新件

 「反ワク院長が4度目逮捕…医療従事者にもワクチン接種を偽装した疑惑」と11月21日付け女性自身。じつはその院長を被告人とする「詐欺」の審理が10時からあり、傍聴券抽選(9時30分締切)だった。
 上記「準詐欺…」も10時から。私は「準詐欺…」のほうを選んだ。

 同日13時30分、反ワク院長に対し、ワクチン接種証明書だけが欲しい人を紹介した、投資セミナー主催者、その人物を被告人とする「詐欺幇助」の新件があった。
 傍聴券抽選、13時締切り。当たり券37枚のところ、21人が並んだか。うち7、8人がノーマスクだった。
 被告人もノーマスク。求刑は懲役1年

 

強制わいせつ」 新件

 些細なことで25歳女性に対し、ま、いんねんをつけ、謝罪が足りないことに腹を立て、ハグし、キスを求め、着衣の上から胸を触り、「気持ちいい? 男の人とエッチしたことある?」などと言いつつ、着衣の中へ手を入れ下着の上から胸を触り、直に触り…。
 恐怖で固まり震えている女性に対し「今回、帰っていいよ」と…。

 主に電車内痴漢で、複数の服役を含む前科5犯。
 出所後、精神科クリニックへ通院したが、効果が感じられず、もう治った旨言われた。満員電車に乗らず、頑張っていた。今回、きっかけとなる出来事(被告人からすれば女性のほうが悪い)がなければこんなことにならなかった。
 保釈されて別のクリニックへ。性欲が強すぎると診断され、性欲を抑える薬を飲んでいる、ADHDの可能性も指摘された等々、ぺらぺらとよぅくしゃべる被告人なのだった。
 「俺はぜーんぶ分かってるんで大丈夫」というタイプの被告人はしばしばいる。

 裁判官が何度か割って入ったが、弁護人がぜんぜん止めないもんだから被告人はしゃべり続け、時間切れで続行となった。

 

住居侵入、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反、建造物侵入」 審理

 証言台をぶ厚い板のパーティションで囲い、被害女性が泣きながら意見陳述をした。
 女性が少ない職場の「リーダー」だった被告人は、女子更衣室に、さらに被害女性の自宅に侵入してカメラを仕掛け、けっこう長期間にわたり撮影・録画したらしい。
 どれほどの精神的、心的ダメージを受けたか、被害女性は泣きながら20分間も陳述した。

 しかし、刑事裁判の中核は「行為責任主義」だ。執行猶予中だとかでなければ、こんなの軽々執行猶予判決かなと。

 ←3月25日18時00分現在、週間INが502位。

2023年3月24日 (金)

向井香津子裁判官の目力(めぢから)

230310  3月24日(金)、朝から裁判所(東京高地簡裁合同庁舎)へ。
 ノーマスクは少しずつだが着実に確実に増えてるね。

 

 今日は向井香津子裁判官(東京地裁刑事第10部、部総括判事)がノーマスクだった。
 14年ほど前、馬渡香津子裁判官だった頃と比べて風格が備わったというか、目力がすごく強くなったように私は感じる。

 あの目力で被告人を見据え、ぶっちゃけた突っ込みをやる、見応えがある、場合がある。
 あれは、マスク有りと無しではぜんぜん違う。
 被告人に感銘を与えたい裁判官は、マスクを外すほうがいいんじゃないか。

 

 長く全員マスク状態だったところに、ノーマスクで話す人を見ると、なんちゅうか、人間がしゃべってる! うっわ、人間がいる! みたいな感じがある。びっくりする。

 小中学生諸君が、自宅外で、ほぼすべての他者と、目元以外の表情なしでのコミュニケーションを、3年間もぶっ続けで強いられていたとすれば、心や脳の成長にとって小さからぬダメージだったんじゃないか。

 でも、今さらどうしようもないんである。
 災い転じて福と成す。
 3年間ずっと基本的にマスク着用だったお友達、教員等の大人と、マスク無しで会話した感想、感慨を、川柳、狂歌にしてもらう、ということを私が文科省大臣だったら提案するね。
 他者とのコミュニケーションの大切さについて、大事な学びを得られるに違いない。うまく言えませんけど。

 


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 上は私のアフィリエイト。裁判所への往復の電車でいまこれを読んでいる。
 『脳の闇』ってなんか安易なタイトルにも感じる。粗製濫造? けど目次が面白そうで買ったの。
 中野信子さん、今までの本とは書きぶりがちらっと異なる部分もあるように感じられ、いいね。

 ←3月24日22時30分現在、週間INが502位。

2023年3月23日 (木)

破棄差戻し2件連続!

2303224  そんなことより諸君っ、3月22日(水)は東京高裁でなんと2件連続、破棄差戻しがありましたぞ! 

 

 14時、第8刑事部、805号法廷(近藤宏子裁判長)、「過失運転致死」。

裁判長 「主文。原判決を破棄する。本件を水戸地方裁判所に差し戻す」

 2019年11月の早朝、大型貨物車が中央分離帯の切れ目から転回(Uターン)しようとしたが、切れ目の幅は約7m、転回しきれず後輪が中央分離帯に乗り上げ止まった状態のところへ、転回開始時にはだいぶ遠くにいた被害車両が突っ込み、そのたぶん運転者が外傷性大動脈解離によるチョーカンエシ(と聞こえた)等で死亡。合掌。

 過失は1と2とふたつあり、検察官は1をメインとしたところ、原審は1を認めず2で有罪とした、が、2は認められないと高裁は言うのである。

 私は別のことを傍聴席で想った。
 現場は見通しが良かったらしい。前方で大きく転回を始めた大型貨物があり、進路を完全に塞いでいるのに、被害車両は突っ込んだ、としか聞こえなかった。ほ~!
 こういうところに興奮するタイプの私は傍聴マニアなのである。マイナー街道まっしぐらだ💨

 

 14時30分、第1刑事部、720号法廷(島田一裁判長)、「無免許過失運転致傷」。

裁判長 「主文。原判決を破棄する。本件を東京地方裁判所に差し戻す」

 これ、私は原審を傍聴している。東京地裁刑事第11部、吉田智宏裁判官、被告人は同種執行猶予中で、判決は懲役1年2月。
 私の超絶マニアックデータの備考欄にこうある。
「双極性2型障害、無免許で居眠り、対向車線へ逸走し路線バスと衝突。居眠りではなく突然の意識消失だと徹底否認」

 控訴審での取調べによれば、被告人は事故時、自らは知らずナルコレプシーに罹患していた疑いがあるという。
 改めて精神鑑定をし、どんな過失があったのか見定めなさい、という破棄差戻しかな。

 

 22日(水)の私の狙いは東京地裁、14時~17時の「傷害」の審理だった。
 上記超絶…の本件備考欄にはこうある。
「前科4犯、殺人で8年服役、居酒屋で喫煙を注意され店員に頭突き、鼻骨骨折」

 専門外だ、今日は休んで原稿を書こうか、いや、でも、殺人の前科者は珍しい。頑張って見届けよう、と出てきたのだ。
 3時間もとってるってことは、最初は警察官の尋問だろう、そこはパスしてもいいや、とあちこち傍聴するうち、破棄差戻しを1日に2件も傍聴するという珍事を得たのである。

 その「傷害」へ15時ちょい過ぎに行くと、もう終わってた、ええっ。
 なこともあるよねえ~。

 

 仕事場にバランスボールは邪魔だが、バランスボール的な腰掛け椅子、良さそうじゃん。
 私が昇降デスクといっしょに買った椅子は、見た目このタイプだけど底が凸状になってない。こんなのがあるとは知らなかったのだ。うむ~。

 いまこの記事を私は、昇降デスクを上げ、立って書いてる。
 パソコンを長時間使う人は、どんな姿勢をつくるかで、将来が大きく違うだろうと思いますよ。

 ←3月23日15時20分現在、週間INが602位。

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