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2023年10月 4日 (水)

大阪で脱法武器によるテロ事件!

Screenshot-20231004-at-135858-2  「れいわ八幡愛氏の車にパチンコ玉打ち込まれる?ガラス粉々も難逃れる「政治が世の中の希望になるしかない」」と10月1日付け「よろず~」。画像はそのスクリーンショットだ。
 「自作自演だー!」と騒いだ匿名者もいたそうな。

 以下は10月4日付け共同通信、の一部。

れいわ車の窓ガラス被害に関与か 防犯カメラ損壊疑い、無職男逮捕
 大阪市東成区の民泊の防犯カメラを壊したとして、大阪府警は4日までに器物損壊容疑で同区、無職の男(65)を逮捕した。府警によると、直後に、れいわ新選組が使用する車の窓ガラスが割れる被害があり、男は「駐車場の入り口に車が止まり、むしゃくしゃしてパチンコ玉を発射した」と関与をほのめかす供述をしている。

 

 犯行の動機が「むしゃくしゃ」の刑事事件について、いま発売中の『ラジオライフ』(三才ブックス)に私はたまたま記事を書いてる。

 それはいいとして、ぎょぎょっとなるのは、共同通信の記事中の「パチンコ玉を発射した」という部分である。
 パチンコ玉を「投げた」とかじゃなく「発射した」。

 思い浮かぶのは「スリングショット」と呼ばれる、強力ゴムを用いて固く小さく重い球体(弾)を発射する、殺傷力もないとはいえない、ゴム銃乃至ゴム銃的なやつだ。

 ヤフーのアフィリエイトのマイページで探してみた。
 次々と160商品まで見たが、なんと、見当たらない!
 替えゴムや、お子様用のおもちゃのやつはあるが、大人用の強力なやつは、ないっ!
 ネット通販では取扱禁止なのか。

 大阪の本件がそれだとすると、恐ろしい話だ。
 65歳無職のむしゃくしゃ男の手に、スリングショットが、、、
 脱法武器によるテロ攻撃、被害者がもしも自民の大物だったら、大騒ぎになってるでしょ。

 ←10月4日14時50分現在、週間INが402位。

2023年10月 2日 (月)

FTD(Frontotemporal Dementia)と万引き

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 「谷口恭の「その質問にホンネで答えます」」という無料のメールマガジンに私は登録している。毎号全部読むわけでは到底ないが。

 その「2023.10.2【Vol.124】」の「最近の医療情報」はこう始まっている。

9月24日(日)から10月1日(日)までの8日間が何の「週間」であったかをご存知でしょうか。答えは「世界FTD啓発週間」です。

 FTDとは「Frontotemporal Dementia」の略だそうだ。
 frontal lobe は前頭葉、temporal lobe は側頭葉、Dementiaは認知症。
 つまり前頭側頭型認知症。日本では昔「ピック病」と呼ばれた。

 谷口恭さんはこう書いている。

 FTDに罹患すると、たとえその人がつい最近まで仏のように穏やかな性格の持ち主で万人から愛される高い倫理観を持った人格者であったとしても、他人に見境なく失礼な暴言を吐き、まったく悪びれずに万引きや無銭飲食を繰り返し、ときには暴力や性暴力をふるうこともあります。「認知症」のひとつであるのにもかかわらず、記憶はさほど衰えず、よって家族や周囲の人たちもなかなか認知症だとは疑えません。

 

 以下、私もFTBと略称しよう、フロントテンポラル・ディメンシア。
 FTBなんてものを私が初めて知ったのは2015年10月、東京高裁の「窃盗」の控訴審でだった。
 万引きの執行猶予中にまた万引きをやり、実刑判決(懲役10月)を受け、どうか再度に執行猶予を、という事件だった。

 

 じつは同年7月、その被告人(50代か60歳前後ぐらいの女性)の、一審の判決を東京簡裁で私は傍聴していた。
 そのとき、FTBなんて話はぜんぜん出なかった。

 一審が終わる頃か、アメリカへ留学中(大学3年生)の娘が帰国した。
 その娘を、控訴審で尋問した。

 母親は明らかにおかしいと思った娘は、母親(保釈中)をクレプトマニア方面のクリニックへ連れて行った。
 どうも違う、認知症の疑いがあると言われ、そっちの専門医へ。
 すると、脳の側頭部に萎縮が見られ、FTBと診断された。

 放っておけば必ず万引きをくり返す!

 娘は警察に相談。警察官は真剣に相談にのってくれた。
 娘は行政の福祉担当にも相談。母親が勝手に外出してしまった場合に備え、近隣の商店をまわって母親の病気のことを伝えた。
 なんという行動力、こんな娘はいねえよ! と私は感動した。

 万引きを防ぐ態勢が完全に整う前、一審判決から控訴審第1回の前にかけて、母親は3度万引きした。
 しかし、商店側はわかってくれて、事件にはならなかった。

 

 「情状に特に酌量すべきものがあるとき」は再度の執行猶予を付すことができる(刑法第25条第2項)。
 本件ほどに、特に酌量すべき事情があるケースは、滅多にないよ、そう思えた。

 

 ところが…。
 私は当時のメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」で2号にわたりレポートした。
 結局、日本の司法は、

犯行を病気のせいにしてはならない。
事情はどうあれ、やったことの責任は取ってもらう(行為責任主義)。

 この縛りから逃れられない、逃れたくない、しがみつきたい、ということのようだと傍聴席からはしみじみ感じる。
 そんな統治の仕方もあるのだろう。
 谷口恭さんによると、「世界FTD啓発週間」のこと、日本の報道は見当たらないそうだ。

 メルマガのあのレポート、どこかに再掲したいのだが…。

 ←10月2日12時40分現在、週間INが402位。

2023年9月30日 (土)

24歳女性がウーバーで105万円を不正注文

Screenshot-20230930-at-113426-21120  「ウーバーイーツで211回も『不正注文』した20代女性に支払い命令」と9月29日付けFRONTROW。画像はそのスクリーンショットだ。

 イギリスで24歳の女性が…。

 自宅を訪問した知人の男性とウーバーイーツのデリバリーを使うことになり、その時、食事代を支払うためという名目で、男性のカード情報を聞き出したという。その時はそれで支払いを済ませたが、女性はその男性の支払い情報をアプリにそのまま保存。
 その後の約5ヵ月で数百件のデリバリーを注文し、最終的に5,772.80 ポンド(約105万円)の注文をしたという。

 うち14件の詐欺罪で起訴され…。
 私が「ええっ」と思ったのは、以下である。

 女性は被害者のカード情報を故意に使ったわけではなく気づかなかったと無実を主張したが、裁判所は彼女の主張を認めず、20日間のリハビリ活動、12ヵ月のメンタルヘルス治療プログラム受講と、被害者に5,772.80ポンドの賠償金を支払うことを命じた。

 20日間のリハビリ活動?

 リハビリって、もとの生活に戻れるよう、損なわれた身体機能を回復するよう頑張る、みたいなことでしょ。
 本件では具体的にどんな「リハビリ活動 」か、まったく分からない。が、まあ、女性は普通じゃない状態だったんですかねえ。

 次に「12ヵ月のメンタルヘルス治療プログラム受講」って、なにそれ。
 日本では、なんらかのメンタルヘルスの不調が犯罪の背景にあるとしても、治療は自己責任だ。
 然るべき医療機関を自分で見つけ、仕事の都合をつけて、自腹で、自分の意思で入院を、または通院の継続をしなければならない。無職で生活保護受給なら事情は少し異なるが。
 法廷では「社会に出たら必ず専門医の治療を受けます」と言い、しかし受けず、再犯、というケースはよくある。

 刑務所は「徹底した強制教育を行なう強制施設」であると検察官は毎度述べるが、刑務所を出た者の再犯率は高いという。
 「覚せい剤(覚醒剤)の治療プログラムの受講は抽選で、私は抽選に外れたので受けられませんでした」と、再犯の法廷で述べた被告人もいた。あれは清水健太郎さんだっけ、今ちょと定かじゃない。

 

 そして「被害者に5,772.80ポンドの賠償金を支払うことを命じた」って!

 日本でも、「犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律」というのがあり、その「第七章 刑事訴訟手続に伴う犯罪被害者等の損害賠償請求に係る裁判手続の特例」により、裁判所が損害賠償命令をすることができる。

 けど日本のは、殺人や不同意性交等や未成年者誘拐など特定の罪が対象だ。詐欺や窃盗で、詐取した金、盗んだ金を被害者に返せってのはない。
 罰金刑はあるが、罰金は国の収入となる、被害者へは行かない。

 大ざっぱな話だけども、「イギリス、どんな国やねん!」と感じた。
 イギリスの人は「ニッポン、どんな国やねん!」と言うだろうか。
 ま、世界には、いろんな国があるね、という引き出しにこの件は入れとこう。

 ←9月30日13時10分現在、週間INが402位。

2023年9月28日 (木)

「道路交通法違反」3件、驚いた!

 本日9時50分から東京地裁の傍聴20席の法廷で「道路交通法違反」の判決。

 長年にわたり私は主に東京地裁でオービス裁判を傍聴してきたが、「うわ、ついにこんなことが起こった! 裁判官はどうすんだ? このまま判決しちゃうのか!?」という重要事件なのである。

 同じ法廷にもしも10時から色情事件の新件とか入っていたら、早々大行列になってしまう、やばっ!!!

 焦ってだいぶ早めに私は行った。ぜんぜん大丈夫だった。どんなにほっとしたか。

 判決の前に弁論再開か、と私はドキドキしたが、再開はなく、そのまま判決しちゃった。懲役4月、執行猶予3年。
 詳しくは雑誌記事かWeb記事として書かせてもらいたい。
 全国の検察官諸氏、裁判官諸氏が「マジかよっ」となるはずだ。私も「マジかよっ」となりました(笑)。

 

 11時から東京高裁で「業務上過失失火、業務上過失致傷」の控訴審第1回。
 「過失失火」「重過失失火」の裁判を私は過去に何件か傍聴してきた。今回はなんだろ、傍聴してみた。

 「ポリタンクの形状」という語が出てきた以外に、中身はさっぱりわからなかった。
 次回判決、見届けよう。

 

 11時30分、東京高裁の同じ法廷で「道路交通法違反」の控訴審判決。
 ぶっ飛んだね!
 第2事実の事実誤認と量刑不当の主張。原判決は、なんと罰金2万9千円!!!

 被告人(不出頭)には申し訳ないけど、私みたいなマニアからすれば「うおおー」である。
 2万9千円の内訳、そこがまた驚きなのだった。こんなの初めて傍聴した。
 雑誌記事かWeb記事に書かせてもらいたいと思う。

 

Screenshot-20230928-at-191110-3  15時から東京高裁の別の法廷で「道路交通法違反」の控訴審判決。
 15分ほど前に行くと、すでに16人が並んでいた。ん…?

裁判長 「主文。原判決を破棄する。被告人は無罪

 えーっ!!!
 法廷内には、報道記者席が9席あった。

 SBS信越放送が「コンビニから戻り「救護の意思は持っていた」ひき逃げに当たらず 一審の実刑破棄し逆転無罪の判決 異例の3度目の裁判 佐久市の中学生死亡事故で東京高裁」と報じている。画像はそのスクリーンショットだ。

 誰も気にしてないと思うけど(当然だよっ。笑)、この田村政喜裁判長は、横浜地裁にいたとき江口大和弁護士に有罪判決を言い渡した、あの田村政喜裁判長なのだ。
 その田村政喜裁判長が過去に東京地裁で言い渡した交通事故の無罪判決(被告人も弁護人も無罪主張じゃなかった!)も私は傍聴した。

 このことも、機会があればどこかに書かせてもらいたい。
 今夜はもう寝ます、早々と。

 ←9月28日19時30分現在、週間INが302位。

2023年9月26日 (火)

妄想の圧倒的影響下にあっても有罪は可能か

Screenshot-20230926-at-110731-25  「2審も被告に「無罪判決」神戸5人殺傷事件「妄想の圧倒的影響下にあった疑い払拭できない」『心神喪失疑い』で刑事責任能力なしと再び判断 大阪高裁が検察の控訴棄却」と9月25日付けTBS NEWS DIG。毎日放送の転載か。画像はそのスクリーンショット。

 以下は刑法だ。

(心神喪失及び心神耗弱)
第三十九条 心神喪失者の行為は、罰しない。
 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

 弁護人はよくこれを主張する。裁判所はもう簡単に退ける。
 「精神的状態が犯行に影響を及ぼしたと認められるが。その影響は小さい…」、それが決まり文句といえるか。

 

 刑事行政は検察が担っている。39条で無罪とすべきような事件は検察のほうで不起訴とする。
 罰すべきと判断したから検察は起訴したのだ。検察が起訴して法廷へ出てきたからには、有罪とする理由をしっかり立てる、それが裁判所の役割…。
 そんな感じだろうかと私は傍聴席から見ている。

 

 

 そうしてさらに、こんなことも妄想するのだ。

 大量に飲酒して脳の前頭葉の辺りが一時的に壊れたというか、突拍子もない無茶苦茶をやらかし、刑事裁判の被告人として法廷へ出てくる者がよくいる。
 よくこんなふうな供述をする。

被告人 「正直、まったく記憶がないのですが、防犯カメラ(監視カメラ)に写っているのは私だと思います。私がやったことで間違いないと思います」

 こういうのを39条で争う弁護人は、いない。
 少しのひっかかりもなく、みな有罪とされる。
 被告人が自分の意思で飲酒したのだから、結果の責任はとれ、ということかと。

 そうするとだよ、こういう認定もできるんじゃないか。

裁判官 「犯行時は妄想の圧倒的影響下にあったとしても、初期の時点おいて病識はあったと認められる。その時点で治療すべき義務があったのに怠り、本件犯行に至ったものである」

 として有罪、可能じゃなかろうか。

 ただ、都合が悪いことがある。


 心の病気で万引きをくり返す者がいる。ついに病識を持ち、ようやく治療を始めることがある。
 しかし! 量刑相場的に懲役の実刑なら、治療を断ち切って刑務所へぶち込む。
 出所した病者はすぐにまた万引きを、ということがある。

 また、刑務所は「徹底した矯正教育を行なう矯正施設」という建前になっている。検察官は法廷でいつもそのように言う。
 ところが、刑務所を出て再犯に至る者が多いことは、広く知られているとおりだ。

 治療すべき義務を怠った、そこを問題にしては、いろいろ不都合が生じてしまう…。

 

 傍聴席でそんなことも思ったりなんかしている傍聴人は、私だけじゃないですよね? ねっ?

 ←9月26日19時40分現在、週間INが402位。

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