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2024年6月15日 (土)

無期懲役にも未決算入はある

23049926-2  報道タブーその1 刑事裁判の被告人は「被告」じゃない

 報道タブーその2 罰金判決で裁判官は必ず「換刑処分」も言い渡す

 はい、というわけでですね、今回はその3、未決算入についてです。

 

 逮捕され、判決までずっと勾留されている、ということがよくある。保釈されたけども保釈までの勾留が長かった、ということもある。
 そんな場合、判決は通常、たとえばこう言い渡される。

 

裁判官 「主文。被告人を懲役1年2月(にげつ)に処する。未決勾留日数中20日(にじゅうにち)をその刑に算入する」

 

 一審判決の場合、だいたい2カ月間は裁判に必要な期間ととらえ、それ以上の勾留分を刑期から引く、という扱いのようだ。

 長く争って長く勾留され、未決算入により懲役刑がチャラになる、もう服役を終えた扱いにする、ということもある。
 
 控訴審における未決勾留日数は、原判決破棄の場合や、検察控訴だった場合、全部算入(法定算入)となる。

 懲役の実刑判決を受け、量刑不当で控訴し、さらに100万円とか被害弁償し、しかし「原判決を破棄するまでには至らない」として控訴棄却、裁判長がこう述べることがある。

裁判長 「被害弁償の分は、未決算入を多めにとることで考慮しましたから」

 

 無期懲役でも未決算入はある。
 2016年1月に東京地裁立川支部で無期懲役の判決が言い渡された住居侵入、強姦、強姦致傷、強盗致傷、逮捕監禁、住居侵入(変更後の訴因 邸宅侵入)」、これ、未決算入は900日だった。

 「強姦致傷、強盗致傷」の部分が裁判員裁判対象事件であり、素人裁判員の負担をできる限り軽くするため、公開法廷での裁判が始まる前に必ず、密室で公判前整理手続きを重ね、主張も立証も削り整える。
 この事件の公判前整理手続きは、5年ほどかかったという。

 

 ただ、昔東京高裁の部総括判事氏から雑談として聞いたところによれば、本当に死刑に近い無期懲役判決の場合、未決算入をしないこともあるという。

 

 未決算入も報道タブーだ。
 なぜ?
 大手の報道業者さんが相手にする視聴者、読者は、傍聴マニアでは全くない。
 刑事と民事の区別がつかなくても、換刑や未決算入なんぞ知らなくても、ぜんぜん問題なく生活できる。

 そんな視聴者、読者に対し、めんどくさいことを伝えなくていい。伝えれば、視聴者、読者は離れることはあっても、視聴率や部数が増えることは絶対ない、そういう判断なのかなと私は想像する。
 その判断はたぶん正しいと思う。

 

 一方、私の場合、なんちぅか、マイナー街道、裏街道、隙間物書き、ニッチ物書き、よくいえば分業だ(笑)。
 これでそこそこ成り立ってる。ありがたいことです。  

 ←6日15日4時20分現在、週間INが70で2位。

2024年6月13日 (木)

罰金判決で裁判官は必ず「換刑処分」も言い渡す

23032257_20240613041701  「被告人と被告」に続いて、刑事裁判に係るメディアタブーのコーナーです。

 

 罰金刑はこう言い渡される。

裁判官 「主文。被告人を罰金×万円に処する。その罰金を完納できないときは金×円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する」


 「その罰金を…」からの部分、聞いたことがない?
 いいえ、ぜーったい聞いてます!
 以下は刑法第18条、その第4項をよく見てください。 

 

(労役場留置)
第十八条 罰金を完納することができない者は、一日以上二年以下の期間、労役場に留置する。
 科料を完納することができない者は、一日以上三十日以下の期間、労役場に留置する。
 罰金を併科した場合又は罰金と科料とを併科した場合における留置の期間は、三年を超えることができない。科料を併科した場合における留置の期間は、六十日を超えることができない。
 罰金又は科料の言渡しをするときは、その言渡しとともに、罰金又は科料を完納することができない場合における留置の期間を定めて言い渡さなければならない。
 罰金については裁判が確定した後三十日以内、科料については裁判が確定した後十日以内は、本人の承諾がなければ留置の執行をすることができない。
 罰金又は科料の一部を納付した者についての留置の日数は、その残額を留置一日の割合に相当する金額で除して得た日数(その日数に一日未満の端数を生じるときは、これを一日とする。)とする。

 

 罰金刑(財産刑)を執行できないとき、労役場留置(自由刑)に換えて執行する。換刑処分という。
 この換刑処分を、裁判官は、刑法第18条第4項により、言い渡さなければならないのだ。

 労役場留置は自由刑の執行であり、1日5千円の労働ではない。
 暇つぶしでしかない軽作業で、ノルマなし、土日は休みで、休みの日も労役場留置の日数としてカウントされる。
 自由を奪う期間を、1日5千円で計算するのである。

 

 罰金額が数十万円の場合、換刑は1日5千円が普通だ。まれに、1万円のこともある。

 第18条の第1項が、罰金の労役場留置は1日以上2年以下と定めている。2年を超えることはできない。
 だから、罰金額が巨額だと1日当たりの金額が大きくなる。

 けど、罰金額を2年(730日)で割るってことではないんだね。

 たとえば覚醒剤6㎏を密輸した事件は、懲役12年、罰金600万円、換刑1日1万5千円だった。割り算すると約400日だ。
 マルチ商法の脱税事件は、懲役1年2月、罰金2200万円、換刑1日15万円だった。同、150日弱だ。

 

 逆に、というか、こんな言渡しもある。

裁判官 「主文。被告人を罰金×万円に処する。未決勾留日数中その1日を金×円に換算して、その罰金額に満つるまでの分をその刑に算入する」

 

 罰金はもう払い終わったことにする、という意味だ。労役作業なんかしてないのに。

 たとえば、車上生活者が免許更新できず無免許で捕まった、なんて場合、罰金の相場は30万円、どうせ払えないし、そもそも裁判所や検察庁からの郵便が届かない、じゃあ、逮捕・勾留しといて、満つるまで算入で処理しよう、とは裁判官も検察官も書記官も言わないけども、そういうことなのだね、という裁判がときどきある。

 満つるまで算入、私の好きな言葉だ。

 

 この換刑処分、メディア報道は絶対に触れない。タブーらしい。
 タブーのあるところデマあり。
 「交通違反の罰金を拒否ったら刑務所で日給5千円の強制労働」といったデマが匿名掲示板などにある。
 デマのせいと思われる殺人事件もかつてあった。

 ←6日13日4時10分現在、週間INが80で2位。

2024年6月10日 (月)

刑事裁判の被告人は「被告」じゃない

2306081  毎度説明を添えるのに疲れ、ここでハッキリ記しておくことに。

 

 刑事裁判は、

   検察官 vs 被告人

 民事裁判は、

    原告 vs 被告

 である。

 ところがメディアは必ず、

   刑事裁判の被告人 = 被告

 と報じる。
 書き手が正しく被告人と書いても、メディアのほうで「被告」と変更することもある。

 被告=犯罪者と、すっかり定着している。

 

裁判官 「では被告は答弁書を陳述…」
被告  「被告だと? 俺を犯罪者扱いするのかあっ!」

 民事の裁判で被告が激怒したと、いつから語り継がれているんだろう、有名な話だ。

 「被告人を被告とする、あれはなんとかならんもんですかね(笑)」と、定年退官して間もない元裁判官氏から私は言われたことがある、裁判所の1階フロアで。

 

 被告人を被告とするのは、単なる省略、短縮ではない。
 被告という語は、全く別の意味の言葉として、別にしっかりあるのだ。
 被告人を被告と報じるのは、明らかな誤りだ。誤報だ。

 

 しかし、改まる気配はまったくない。
 なんとなんと、被告人に対し「被告は…」とぽろり言っちゃう刑事裁判官もたまにいる。驚くよね。

 現時点での見込みとしては、日本が存在する限り、この誤報は永遠に続くだろう。
 世の中、そんなもんだよと私は思う。べつに絶望とかじゃない。事実を現実を、まずはありのままに見る、それが大事だと思う。

 ←6日10日21時30分現在、週間INが90で2位。雑誌2誌の締切原稿、やっと終わった。催促されたり泣きのメールを入れたり、少し痩せた。締切ダイエットだ。今夜はもう寝ます~。

2024年6月 8日 (土)

引渡直前のマンションを住民の声で解体、んなわきゃねーだろっ!

211020-12  今年の10大注目ニュースに数えられるんじゃないでしょうか。
 多くのメディアが報道しているようで、以下は6月8日付けTBS NEWS DIGの全文だ。 ※画像は本件と無関係。すみません。

 

「富士山が見えなくなる」完成間近のマンション 解体へ 東京・国立市
東京・国立市で完成間近のマンションが急きょ解体されることになりました。「富士山が見えなくなる」として建設中止を求める声が高まっていたマンションでした。
およそ4年前に撮られた東京・国立市の写真。JR国立駅からまっすぐ伸びる「富士見通り」の商店街からは、美しい富士山が望めました。しかし、問題のマンションの建設が進むと…、富士山の半分が見えなくなってしまい、周辺の住民から建設中止を求める声が高まっていました。
マンションは大手の積水ハウスが建設していた10階建てで、来月には引き渡し予定でしたが、急きょ今月になって解体を決めたということです。完成間近のマンションを解体するのは異例です。
積水ハウスは「景観条例などの法令はクリアしていたものの、周辺への影響に関する検討が不十分だった」としています。

 

 そんなバカな! である。
 法令はクリアしてるのに「周辺の住民から建設中止を求める声が高まってい」たことを理由に、引き渡し直前に、なんと解体が決まったように読める。
 たかが景観で、あり得ないでしょ!

 

 周辺住民の中に、偉い人がいた?
 なるほど昨年そんなようなことがあったらしい。
 たとえば12月8日、NEWSポストセブンが「「子供の声がうるさい」名誉教授のクレームで廃止された公園で新たな騒動、今度は住民が「閉園工事の音がうるさい」と抗議」と報じた。

 でもあれはたかが公園の廃止だ。出費があってもどうせ税金だ。
 引き渡し直前のマンションを解体するのとは、まーったく全然ちがーう!

 

 クレーマーが自民の超大物だったとか、その程度じゃないでしょ。
 引き渡し後に発覚したら積水ハウスが最悪吹っ飛ぶような、そもそもの建設計画に超ヤバイことがあったとか、何か大変ものが地中に埋まっているとか、とんでもない闇が隠れてるんじゃないか。
 私はそんなふうに想像して震撼する。

 しかしどの報道も、判で押したように、周辺住民の反対の声しか報じてない。そこがまた、闇の深さを想像させるよねえ。

 このあとは、お行儀の良い記者クラブメディアの手を離れ、野良犬のような週刊誌にお任せすることになるのか。
 世の中、分業である。
 可搬式オービスがじつはヤバイとか、そんなことを書くのは私だけのようだし。分業である。

 ←6日8日23時10分現在、週間INが90で2位。23時をまわった。急ぎ寝ます!

2024年6月 6日 (木)

東京都のマッチングアプリ、予想されるトラブルは?

 東京都(小池百合子都知事)がまた面白いことをおっぱじめるようですね。
 以下は6月4日付け朝日新聞の冒頭部分だ。

東京都がマッチングアプリ、夏にも実用化 「独身」「年収」証明必須
 東京都が独自のマッチングアプリ開発を進めている。少子化を背景に、「婚活」促進に取り組む自治体は多いが、都によると、自治体によるマッチングアプリ開発は珍しいという。信頼性を高めるため、都は身元証明書にとどまらず、独身であることや収入の証明まで義務づける。ハードルの高い「官製マッチングアプリ」は必要か。

 

 プロジェクション・マッピングに何十億円とか聞くと、今回のも“利権あっせんコンサル”みたいなのが揉み手で、あるいは知事選作戦本部が提案したのかな、なんて妄想もできたりできなかったり、ラジバンダリ。 ←懐かし~!

 

Screenshot-20240606-at-211726-powerpoint  都庁のwebサイトを見てみた。

 「A💓Iマッチングシステム」とか「東京都結婚支援ポータルサイト TOKYOふたりSTORY」とかあった。
 「独身証明証明書」の書式もあった。
 「証明証明」は私の誤記じゃない。如何にも官僚的で、痺れるよね。

 こういうのの上に、さらに独自のマッチングアプリをつくるんだ。

 

 「小池都知事が子作りゴーサイン「東京都の婚活マッチングアプリ」に懸念されるトラブル…「利用者が学歴詐称」は2位、では1位は?」と6月5日付け東山ドレミさん。

 参加者が入力した氏名・生年月日、年収、最終学歴、源泉徴収票、独身証明書、写真付き本人確認書類等々が大量流出! と私は予想する。でも、記事中の10位までにも入らなかった、残念~。って残念とか笑えるネタじゃないんですけど。

 

 超少子化に打ち勝ち、特殊出生率だっけそれを2.1とかにすることは、特に日本では不可能だろうと私は思う。
 超少子化、超々高齢社会への下り坂を、ややゆるやかに、程度のことができれば上首尾というべきだろう。

 そうして、たとえば人口が5千万人とかになったとき、円安が進みに進んでもうほとんど輸入できなくなったとき、どんな社会であるべきか、そこを真剣に、できれば、いや絶対に、女性が中心になって考えるべきと私は思う。

 

 しかし、なぜだろう(笑)、私が思う方向とは逆へ、社会は進んでいくことが多い。
 それはもう慣れっこだ。私が必ず正しいと言うつもりもないし。

 いずれこんな言説が匿名SNSにあふれるかもね。

 昔は愛だの恋だの言わず親が決めた相手と黙って結婚したもんだ。男は我武者羅(がむしゃら)に働き、女は傅(かしず)き、子を産めるだけ産んだもんだ。
 産めよ増やせよ大日本帝国!

 強姦して被害女性が妊娠したら、強姦犯の罪一等を免じろ、あっぱれ愛国の勇者よと報奨金を出せ! 

 


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 この本、面白そう。

 ←6日6日22時40分現在、週間INが80で2位。80ってすごく多い。ありがとうございます!

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