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2006年3月21日 (火)

公務執行妨害に罰金刑を設ける理由

公判請求 略式命令請求 不起訴
道路交通法違反 11,943 598,757 124,876
業務上過失致死傷 8,960 88,250 754,801
窃盗 41,959 - 48,281
公務執行妨害 871 - 1,016

※「検察統計年報」の2004年のデータより抜粋。

 いろんな犯罪があるなかで、窃盗は、公判請求がいちばん多い。つまり正式な裁判になる数が多い、ということ。
 2位は、覚せい剤取締り法違反で、17,071人。
 3位は(交通関係業過と道路交通法違反を除いた表でいえば)、出入国管理及び難民認定法違反で、8,468人。
 なんにしても、窃盗がダントツトップだ。「ダントツ」の語源は「断然突出」?
 窃盗は、裁判所にとって、かなりの負担になっている。

 刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役に処する。

 懲役刑の選択肢しかないから、処罰するときは、正式な裁判を開いて懲役刑を科すほかない。
 ここに罰金刑の選択肢を加え、略式で罰金を払わせてオシマイにできるようにする、という動きがある。
 それは、まあ、わからないじゃない。
 たとえば万引など、わざわざ公判請求して懲役刑を科すのも如何なものか、といって、不起訴で終わらすのも如何なものか、両者の中間の罰金刑があっていいんじゃないか、とね。

 しかし、同時に公務執行妨害も罰金刑に、ってどーゆーこと?

 これから“貧富の差”が広がり、“戦争できる国”へどんどん進んでいくと、国家と国民がぶつかりあう場面は増えてくるはず。裁判所に負担をかけることなく処罰して前科者にするには、略式で終えられる罰金刑があるほうがいいってことかなあ…と、ぼんやり私は考えていた。

 だが、ちょっと待てぇよ。
 駐禁取締りの民間委託について、
「民間がやるんじゃ、違反者とのトラブルが増えるのでは?」
 という声がよく聞かれる。
 取り締まりを行う「駐車監視員」は、それなりの帽子や制服を着用するものの、警察官とは迫力がちがう。「ざけんな、この野郎っ!」と監視員の肩を押す、なんてことが多発するおそれがある。
 駐禁取締りは年間300万件を超えると予想される…。
 
 私は「駐車監視員資格者講習」で教わったよ。
 監視員は「見なし公務員」とされ、監視員に対する暴行等は公務執行妨害の対象になると。これ、修了考査の問題に出たかな。
 そうするとだよ、これから路上でトラブルが頻発するだろうことを見越して、窃盗とセットで公妨にも罰金刑をという、そういう側面も、どうもあるんじゃないか。 

 そしてじつは警察は、この民間委託を他の違反へも広げようとしている。
 違反だけでなく、軽微な(つまりほとんどすべての)交通事故(上の表のとおり不起訴がめちゃ多い)へも広げようとしている。
 そのためには、公務執行妨害の処罰を迅速・簡便に行える法手続きが、不可欠だろう。
 しっかり先を読み、必要な法律を準備していく…。私も少しは見習わねば?

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