痴漢で執行猶予中の痴漢
オービス事件が終わって帰りがけ…。
1階の開廷表を見たら、ちょうど数分後に公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」違反の新件があるのが目に付いた。
電車内での痴漢だろうな。もしや別の珍しい「不良行為」だったりして。ちらっと見てみようか。
いやいや、締切原稿がまだまだ残ってる。頭もまだちょっと痛い。早く帰って少し睡眠をとらねば。だいたい、ちらっとですむはずがないのだ。結局最後まで見ることになるのだ。やめとこう。
しかし心と裏腹に足はエレベータへ…。
11時から東京地裁第3刑事部533号法廷(柴田誠裁判官)で同事件を傍聴。
やはり地裁は傍聴人が多い。20代と思しき女性も5人いた。
傍聴席に父母と息子らしき3人。あの息子が被告人か? 持ち味なのだろうか、なんとなくふてぶてしい感というか若干ワイルド感があり、痴漢には見えない…。
しかし痴漢だった。昨年12月22日9時49分~9時53分にかけて埼京線内で「…に対しそのスカートの上から臀部を触り」という事件。
4カ月前に同じ埼京線内での同種前科(懲役5月執行猶予3年)あり。その前科の法廷でも監督を誓った父親が情状証人。
父親 「まさか半年間に2度も情状証人として出廷することになるとは思わなかった…」
2度も過ちをくり返したので病院へ連れていったところ、2軒目で、性嗜好障害で精神病の一種と言われた、と。だから、しっかり治療を受けさせるので再度の執行猶予を、というわけだ。
しかし柴田裁判官は、その父親へ、また被告人質問で被告人へ、要旨こう述べるのだった。
裁判官 「病気だと言われ、安心してないか。放火や盗癖も同じように言われることがある。しかし根本は、たいしたことないと思ってることにあるんじゃないか。結局は本人だ。人間にとって大切なものは信頼だ。信頼がなくなれば生きていけない。くり返しているうちに信頼はどんどんなくなっていく。取り戻すのはたいへん。執行猶予は、自分でやめることができるか試す期間だった。ダメなら、刑務所に入って、こういうことはダメと覚えるしかない。なんとしてもやっちゃダメ。やるとつらいことになるとわかれば、もうやらないと思う。自分がやったことの重大さを考えてほしい」
書き文字だけではわからない、なんとも心がこもった風に聞える言い聞かせだった。
ただ、簡裁でオービス事件を多く見ている私には、こういう裁判官だって、オービスの否認事件に当たれば、何の裏付けもないメーカー社員のセールストークを鵜呑みにして有罪にせざるを得ないんじゃないの? という思いがどうしてもよぎるのだ。
3月末発売の『ラジオライフ』に書くが、簡裁の少なくとも2人の裁判官は、もしかして「これじゃいけない」と気づき始めたんじゃないかと思える。毎日傍聴人がたくさんくる地裁の法廷でこそ、オービス否認事件をやれよ! と言いたい。
求刑は懲役6月。「反省した。二度としない」と誓って執行猶予の判決を受けた4カ月後の、同じ電車内での同種犯行では、普通は執行猶予は無理だろう。
ところで、この公判も礼田計さんと傍聴したのだが、なんたる偶然、先日ネイキッドロフトのじゃんけんプレゼントで礼田計さん提供のお宝オービス写真集をゲットした方が、礼田計さんの前の席にいたそうだ。裁判所も狭いねぇ。
いちばん混雑してる時間だが、空くまで待つ余裕はなく、農林水産省地下の第5食堂へ。
ミックスフライ定食も、スモールカツ定食(肉団子つき)もチョー魅力だったが、脳卒中が不安でパス。サバの味噌煮定食(半食)420円。旨かったぁ。脂ののったサバの半身。十分な味噌の煮汁。きんぴら牛蒡。大根おろし。酢が濃いワカメの酢の物。たくあん2切れ。具が入った味噌汁。子どもの茶碗1杯分の白飯。これで420円はバカ安だよね。
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