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2006年3月28日 (火)

秋田のオービス公訴棄却事件 検察が上告 「先の墓穴より今のメンツ」?

 26日(日)から無謀にも2泊で温泉へ。
 途中、仙台高裁秋田支部で逆転公訴棄却となったオービス事件、検察が上告したと聞いた。
 92年に大阪高裁で逆転無罪を食らったときは、検察は上告せず、その後、メーカー(東京航空計器)社員に「あれは誤判だ」と言い張らせ、なんの問題もなくすべての事件を有罪にしてきているんだが、そうですか、今回は上告しましたか。

 ま、当時と違って近頃は、オービスを取り巻く状況がちぃっと違ってきてることもあり(今発売号の『ラジオライフ』参照)、ここはオービスの負けを確定させたくない、と強く思ったんだろうか…。
 大阪高裁のときは、タコグラフのチャートという動かぬ証拠があって無罪とされたが(それでも一審加古川簡裁は有罪)、秋田の事件はそういうのがないので(被告人側に無実の証拠がなければ有罪というのが鉄則なので)イケると思ったんだろうか…。

 しっかし、どうやって再逆転させるんだろう。
 秋田の公訴棄却の理由は要するに、「わずかなプラス誤差がないことの客観的な裏付けとなるデータが存在しない」ということだった。
 「客観的な裏付けとなるデータ」が、専門の科学者が検討して、「うむ、このデータによればプラス誤差はないと客観的に認められる」というものであれば、そんなものがあるとは到底考えられない。差し戻しになれば、検察は、もっと大きな墓穴を掘ることになる可能性が高いのでは?

_28  先の墓穴より今のメンツ。

 という官僚的な金言(?)にしたがったのか。
 上告理由に当たらないと却下されることを見越し、
「法律手続き上、汚名をすすげなかったが、仙台高裁秋田支部のは誤判だ。オービス(本件では三菱電機RS-2000B型)は絶対無謬だ」
 と言い張る腹なのか。あるいは…。

 とにかく、検察はこれからどんな上告趣意書を書くのか、被告人・弁護人がどう反論するのか、注目される。

 本件現場は、上りというか、南へ向かう方向。つまり海側ではなく内陸側。その第2車線のほうらしい。写真は礼田計さん提供。

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