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« 新制度 変わらないもの 変わるもの | トップページ | 確認標章1枚の取付け工賃は2400円? »

2006年5月20日 (土)

新制度の稼ぎは600億円!?

P1000636_edited  新制度でいくら儲かるのか。
 おおざっぱなことは、これまで触れてきたが、今回、少し真剣に試算してみた。
 意外なことになった!

 取締り件数は「2倍程度」が見込まれている。
 何を2倍にするのか。
  ・確認事務を委託した警察署管内において2倍
  ・全国規模で2倍
 どっちなのか。
 私はこれまで、そう考えていたのだが、これ、どっちでもないんだね!

 http://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/1_e3b5.html
 ここで引用した答弁に、こうある。
標章取付け件数が現在の約二倍、ということは四百万件を超える…」

 取締り件数ではなく、標章の取付け件数なんだね。
 これは、なるほど、と思う。

 従来(現在)の取締りのやり方は、こうだ。
   <<標章取付け → 違反者が出頭して青キップ → 反則金納付(任意)>>
 標章を取付けられた者が全員出頭するわけではない。
 標章取付け件数と、取締り件数には、差が出てくる。

 ところが将来の取締りのやり方は、こうななる。
   <<標章取付け → カネ徴収>>
 これだと、標章取付け件数と、取締り(カネの納付)件数とには、差が出ない。
 ※ いずれも、ごく例外的なものは除いてますよ。

 つまり、新制度では、400万件を超える件数のカネが入ってくることになるんだね!

 では、1件あたり何円なのか。

 6月1日以降、新しいステッカーを取付けられると、
  ・出頭して青キップを切られ、反則金を払う
  ・知らん顔して、または反則金の納付がないために(※)、
   車の持ち主の立場で、放置違反金を払う
 どっちかになる。

 ※ 放置違反金とちがって、反則金の納付は任意。なのだけれども、では、「出頭して青キップを切られたが、取締りに納得いかなくて反則金を払わず、不起訴になった」という場合はどうなるのか。
 その場合、確認標章取付けの翌日から30日以内に、
(1)反則金が納付された
(2)公訴を提起された
(3)家裁の審判に付された

 この3つのどれかに該当しないので、車の持ち主に放置違反金の納付命令がいくのだという。そんなバカな? と思って警察庁に確認してみたが、そのようになるのだという。私はまだ信じ難いが…。

 ともあれ、反則金と放置違反金の金額は同じだ。
 しかし、車種によって異なる。
 最も一般的な普通車の金額で試算することにしよう。

P1000646  ここ、私はちょっと勘違いしてた。
 普通車の放置違反金は、駐停車禁止場所が1万8000円、駐車禁止場所が1万5000円、これだけだと思っていた。
 ところが、「時間制限駐車区間(いわゆるパーメ・パーチケ)に時間超過するなどして駐車しているもの」については1万円、というのがあるようなんだね。なぜ、だいぶ安いのか、不可解な気はするが、そうなってる。
 放置で1万円というのは、『交通の教則』の反則金額の表に載ってない。6月1日からの新しい違反形態・概念ということになるのか。

 というわけで、普通車の金額にも3種類あるわけだ。
 が、まあ、最も一般的な、駐車禁止場所における金額、1万5000円をベースに、試算してみよう。

   400万件 × 1万5000円 = 600億円

 マジ? そんな高額なの?
 いや~、これは取りっぱぐれのない制度といえるから、400万件に1万5000円を掛けちゃっても、試算としては特段問題ないはず。
 600億円!? うわお!

 でも…本気でそんなに稼ぐつもりなのか?

 試しに、従来の放置(駐停車・駐車)違反からの反則金額を推計してみよう。

 反則金の納付率は、全体で、100%をおおよそ3%前後、切る。
 放置駐車違反に限っての納付率は、わからない。
 ともあれ、まあ、納付率100%つーことで推計してみようよ。

 上述の答弁は、04年春のもの。
 なので、まず03年のを。

 03年の、放置駐停車違反の取締り件数は、8万6604件。
   8万6604件 × 1万8000円 = 15億5887万円
 03年の、放置駐車違反の取締り件数は、151万6316件。
   151万6316件 × 1万5000円 = 227億4474万円

   15億5887万円 + 227億4474万円 = 243億361万円

 ま、243億円、ということになりますか。
 試しに05年も。

 05年の、放置駐停車違反の取締り件数は、9万6134件。
   9万6134件 × 1万8000円 = 17億3041万円
 05年の、放置駐車違反の取締り件数は、141万254件。
   141万254件 × 1万5000円 = 211億億5381万円

   17億3041万円 + 211億5381万円 = 228億8422円

 ま、228億円ですか。

 そうすると、600億円ってのは、これまでの稼ぎの2倍をゆうに超えるじゃん? 3倍近いじゃん?

 ちなみに、この600億円の内訳は…?
 国会答弁では、7割くらいが放置違反金にいくだろう、とされてる。
 それをそのまま信じるなら、
  ・反則金    180億円
  ・放置違反金 420億円
 てことになる。

 反則金が納付されるってことは、その前提として、警察官がキップを切って処理することがある。
 180億円分は、警察官が違反キップを切るわけだ。

 「警察官が違反キップを切ったけれども、違反者は争って不起訴となり、しかし放置違反金が徴収された」
 というケースは、まあ、たぶんそんなにはないのだろうけど、警察官が違反キップを切る枚数は、180億円分より多い可能性はある。キップは切ったが、反則金納付には至らず、放置違反金で終わった、ということはあり得るから。

P1000696  新制度のイメージとして、
「これからは民間の駐車監視員が取締りを行う。その分の警察力が、治安のほうへ振り向けられる」
 という感じがあるじゃない?
 でも…。
 警察官が稼いでいた分が、243億とか228億円とかから、180億円に減る程度…。
 警察官が切るキップは、180億円分にもなる…。
 しかも、民間の放置違反金と、運転者とでトラブルになれば(なるだろう、今よりずっと)、その現場へ警察官が駆けつけることにもなる…。

 そしたら、警察官の負担減は、たいしたことないんじゃないか…。
 かえって負担が増えるんじゃないか…。

 それより何より、私が気になるのは、放置駐車が一掃されてしまったら、600億円もの収入がゼロになってしまうことだ。
「いったんは一掃したが、手をゆるめれば、また違法駐車がはびこる。一掃し続けるために、見張り役として駐車監視員を日々街頭に立たせておかねば」
 というなら、都道府県としてはそのための委託費を払い続けることになる。
 しかし、放置違反金の収入は望めない…。赤字だ…。
 だいいち、違法駐車(それはイコール迷惑駐車ではないよ!)を一掃して、民の日々の生活や経済活動は成り立つのか
 成り立つのは、委託を受ける業者とそこに就職できる人、の生活、経済活動だけだったりして?

 やー、こんなおっそろしく長いのを読んでくれてありがとございますぅ。
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