交通安全協会はどこへ!?
270警察署の管内で駐禁取締り(確認事務)が民間委託される、と話題になってる。
これは道路交通法51条の8による委託だ。
もう1つ、51条の15による委託がある。
「放置違反金」に関する事務だ。
放置違反金とは、車の持ち主が払う、違反点数のない、新しいペナルティだ。
※ 写真は放置違反金の仮納付書の書式。
この委託契約を交通安全協会(安協)が取るんじゃないか。
私はそう見ていた。
先日、大阪の、51条の15による委託契約書をゲットした。
「大阪府警本部における放置違反金関係業務の委託契約」──1億499万8832円
「放置違反金関係様式の作成、配送及び封入封かん業務(の委託契約)」──単価(税抜き)29円、予定発送件数94万5000件
前者は株式会社榮光社、後者はナカバヤシ株式会社大阪支社だった。
あれ?
そして5月16日(火)、ようやく東京の、51条の15による委託契約書をゲットした。
「放置違反金関係事務に係る通知書等の発送委託年間単価契約」──推定金額6292万8834円
「納入通知書等の読み取り収入済みデータの作成委託年間単価契約」──予定数量42万件、単価(税込)42.945円、推定総金額1803万6900円
前者はトッパン・フォームズ株式会社、後者はなんと株式会社みずほ銀行(取締役頭取杉山清次)。
あれ???
安協はどこへいったの?????
「『安全協会がなければ日本の交通警察はない』のですから、安全協会を育成強化するということは、不断に私ども現役が続けていかなければならないことであります」
「私どもとしては基本的に『不当』にならない限り、できるだけ儲ける、県の安全協会に儲けてもらうというのが基本であります」
と、91年6月6日付けの「全国警察本部交通規制担当者等会議における交通規制課長指示」なる文書にあったというのに(『警察庁出入り禁止』寺澤有・著、風雅書房)。
免許更新事務、「更新のお知らせ」の発送、停止処分者講習、違反者講習、レッカー移動、パーメ・パーチケの管理等々等々、交通行政と安協は一体不離なのに。
違反点数がない放置違反金へどっと流れれば、停止処分者講習などを受ける者が減るし、免許更新時の講習も、安い講習でいい者が増え、これからそっち方面の安協の収入は減るのに。
どぉーして、51条の15の契約を取らないの?
退職下級警察官の受け皿としては、駐車監視員の統括責任者と代行者で十分、退職幹部を大企業へ天下りさせたい、そういうこと?
いや、それはまだ、何のデータ的根拠もない憶測だ。
もちろん、駐禁レッカー移動のように、契約の形を、確認機関(取締りをやる業者)と警察本部長との契約ではなく、確認機関と安協の契約にするという線も、捨てきれないけれども、しかしそんなことより、私はひしひしと感じるよぅ。
警察はもう、反則金制度に見切りをつけ、行政制裁金制度へ一気に舵を切ろうとしているように見える。
それにあわせ、なんかこう、巨大な山が大地がゴゴゴと動き始めているような…。
桜丘法律事務所へ寄り、浜島望さんとちらっと雑談してきた。
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警察がひた隠す 電子検問システムを暴く 著者:浜島 望 |
その雑談で感じたんだけど、小泉・総理大臣の構造改革は、旧来の利権をぶっ壊し、新しい勢力が取って代わること…なのかなと、そっち方面はまるで頓珍漢な私だが、なんとなく見てる。交通行政のほうも、構造改革なのか…。
でも、下級(嫌な言い方。ごめんね)警察官を、退職後、一般の民間企業へ散らばらせるわけにはいかないだろう。やっぱ警察一家のようなものの中に囲っておく必要があるんじゃないか。
その受け皿は、統括責任者と代行者で十分なのか。安協はこれからどかんと巻き返すのか。はたまた…。
とにかく6月1日、新しい時代の幕が開けるよぅ。わくわくするよぅ!
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