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2006年6月19日 (月)

駐車監視員への公務執行妨害で4人目の逮捕

 6月1日に新制度がスタートして、早4件目の逮捕報道。
 どんどん逮捕して実名報道し、「駐車監視員に逆らったらヤバイぞ」とのムードをつくろうとしているようにも見える。
 というか、最初にナメられたら、取り返すのがキツイんで、ナメられないようガンガンやろうってことなのかな。

駐車監視員を脅し逮捕 広島、公務執行妨害で (共同通信)

 広島東署は18日、取り締まり中の民間の駐車監視員を脅したとして、公務執行妨害の疑いで広島市南区段原、電気工事業大谷博之容疑者(45)を逮捕した。

 調べでは、大谷容疑者は9日午後3時ごろ、男性監視員(43)から、同区比治山町の会社前に駐車していた車を移動するよう言われたことに腹を立て「何しとるんなら、しごうするど(何しているんだ、ひどい目に遭わせるぞ)」と脅した疑い。

 大谷容疑者はこう言うと、車のハザードランプを点灯させて事務所に戻った。監視員はおびえて駐車違反の確認標章を取り付けられなかったという。

 同容疑者は「トラブルはあったが、脅してはいない」と容疑を否認している。

[ 2006年6月18日11時51分 ]

 「脅した」「脅してない」の水掛け論になったとき、警察官vs一般人だと、それだけでもう警察官の勝ち(裁判官は警察に軍配を上げてくれる)なのだが、監視員(民間)vs一般人だと、裁判官もちょっと戸惑うかもしれない。
 1ユニットは2人以上1組というのは、そういうことも若干関係したのかな。

 公務執行妨害(公妨)の刑罰が「懲役又は禁錮」だけなら、脅したかどうか微妙だなんてケースは、検察官は不起訴にするだろう。
 公判になった場合、警察官ならウソをつき切れても、民間の監視員では証言が転々としかねない、という問題もあるだろうし。
 新制度が導入されてから、公妨の送致件数が激増したが、かなりの割合が不起訴になってるよ、なんてことでは困る。
 脅したかどうか微妙なものは、逮捕しにくい…。

 しかし、罰金刑の選択肢があれば、
「脅してないと言い張れば、正式裁判だぞ。カネも時間もかかる。懲役刑もあり得るぞ。が、認めれば、すぐに略式で、罰金ですましてやる。どうするね?」
 という“脅し”が使える。
 せっかく公務執行妨害で逮捕したものに、しっかり刑罰を食らわせ、前科者(ぜんかしゃ)にすることができる。
 脅したかどうか微妙なものも、どんどん逮捕できる…。

 公妨に罰金刑の選択肢を設けた人は、ほんと頭いい、と思う。
 その刑法改正案が国会に提出されたとき、どんな審議があったのか、政府委員はいったいどんな趣旨説明をしたのか、あとで議事録を見てみよう。

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