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2006年6月24日 (土)

スクープ!! 今年度の取締り予定件数!!

 「スクープ!!」とか言っちゃったけど、どうなんだろ。
 ま、たぶん、まだ誰も発表してないんじゃないかな、という見込みでひとつ。

P1000989  大阪府の「放置違反金関係様式の作成、配送及び封入封かん業務」の委託契約書。
 ここに、「発送文書作成予定枚数一覧表」というのがある。
 基本的には、3日たっても違反者が警察に出頭しない場合、放置違反金の仮納付の納付書と、弁明通知書が郵送される。
 委託契約書に、「納付書(仮納付) 」の予定枚数は54万6000枚とある。
 同じく「弁明通知書」の予定枚数も54万6000枚。
 「封入封緘作業予定件数(予定発送件数)」のうち、「弁明通知書関係」は54万6000件。
 ※ 納付命令書の見本

 ここから、
大阪府警は、今年、54万6000件を取り締まるつもりなんだ!」
 とみるのは早計だ。なーんて今井クンにしてはよく気がついたね(笑)。

 だぁって、駐車違反(正確には駐停車違反車両のうち「放置車両」)を取り締まったあと、上記のような事務作業が生じるのは、違反者が警察に出頭しない場合、なのだ。

 その割合は、従来は2割か3割くらいだったそうだが、新制度スタート以降は7割くらい、という数字が04年の国会答弁にあった。
 出頭せずに「放置違反金」を払えば、違反歴とならず点数もつかないんだから、不出頭者はもっと多くなるんじゃないか、とも思えるのだが、ま、7割ということで計算してみよう。

 取締り件数 × 0.7 = 54万6000
 取締り件数 = 78万

 78万件かぁ!
 8割で計算してみると、68万2500件。

 05年の大阪府警の駐禁取締り件数は、26万8840件。
 これには、「放置」でない駐停車違反も含まれる。
 手元に04年のデータしかないのだが、それによると、04年の駐禁取締り26万6727件のうち、約98%に当たる26万1265件が、「放置」に対するものだ(「法定放置駐車 駐停車」「指定放置駐車 駐停車」「法定放置駐車 駐車」「「指定放置駐車 駐車」)。
 この割合を、05年にも当てはめると、05年の「放置」の取締りは、ま、四捨五入して(だいぶ繰り下げて)26万件つーことになる。

 それで、だ。
 新制度は6月1日からスタートしたんだよね。
 委託契約は、06年6月1日から07年3月31日まで、となっている。

 手元に東京(警視庁)の月別の取締り件数がある。
 月によってけっこう違う。12月と1月は、他の月より少なかったりする。
 でもまあ、単純に、上記26万件を12で割って10掛けると、だいぶ繰り上げて約22万件。

 つーことは?
 大阪は、6月1日から10か月間に、前年の3倍以上の取締りをやるつもりなのか!?

 いや、この「取締り件数」にはトリックがある。
 従来は、ステッカーを貼ってから、運転者が素直に出頭するなどで違反キップを切れたものを、取締り件数といっていたのだ。取締り件数は、ステッカーの貼りつけ件数より少ない。
 ところが、新制度では、ステッカー(「確認標章」)を貼ったら、要するに必ずカネを取る。ステッカー=取締り、といえる。
 だから、ステッカーの貼りつけ、という面からみると…ということは、考慮されていいだろう。

 加えて、委託契約書の「予定枚数(件数)」は、あくまで契約書における「予定」の数だ。
 若干多めに見積もっている、ということもあるかもしれない。

 それに、過去には、反則金が予算どおりに集まらなかったこともある
 なんせ新制度は、とんでもなく新しい制度だから、かなり「予定」どおりにいかない可能性はある。

 …といろいろ総合しても、やっぱ!! 警察は、ものすごい数の駐禁取締りをやるつもりでいるんだな、とは間違いなくいえるよね!!
 もしも駐車監視員の働きが悪ければ、警察官がカバーしようとするだろう。
 警察官は、ステッカーを手書きすることもあるようだし、駐車監視員も警察官も、重点地域・路線なんて関係なくじゃんじゃんばりばりやることが予想される。

 やっぱ、トラブルが増えるんだろうねぇ。
 トラブルを防ぐには、どうすればいいか。
 第一には、1分でも早くステッカーを貼りつけ、違反者と遭遇しないようにすること。
 第二には、どんどん公務執行妨害で逮捕し、実名報道させ、公判請求してさらに報道させる…。

 そうやってるうち、運転者たちも慣れてくるはず。
 あきらめが蔓延するというか、
「何度捕まっても違反点数はつかないし、半年間に3回までなら使用制限命令もない。公道は、『運が悪けりゃ駐車料金まとめ払いの有料駐車場』と思えば、ま、いーじゃん」
 というのが、一般の共通認識となったとき、新制度は、ニュー駐禁ビジネスは、都道府県に赤字の負担をかけることなく、うまく運営できていくようになるのだろう。

 来年度の取締り(確認事務)の委託契約はどんと増やす予定だそうだから、今年度中に、いや年末までには、なんとか落ち着かせたいはず。
 さてさて、どうなるのか。

 ※ 東京の予定件数も、だいたい試算できるです。神奈川、石川、愛知は、7月中頃になるかな。その他は、現在とても手が回らなくて…。ご相談等の未対応が、まだまだありまして…。はすぎてだいぶ楽になったとはいえ。

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