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2006年6月29日 (木)

オービス誤作動の原因は?

 暑っ! たまには缶飲料を。でも、炭酸のはみんな甘いやつばかり。うーん。やっぱ冷水器で水を飲むか…。
 とか裁判所の自販機の前で悩んでたら、隣の公衆電話で年配男性が、国家公務員法違反事件の判決主文を誰かに伝えていた。
 罰金10万円、執行猶予2年、訴訟費用負担…。
 へえ、罰金刑の執行猶予は珍しい。
 しかも猶予はたった2年。実質無罪…いや、逮捕は正当とのお墨付きを与えた、という意味のほうが大きいんじゃないか。

 5階の冷水器で水を飲んでから15時10分。東京簡裁・刑事2室2係(関口政利裁判官)で、オービスⅢLj事件の第3回公判。
 第1回は5月9日
 第2回は5月25日。警察官の証人尋問だったが、私はパーク24主催のセミナーを聴きに行ってパス。

 第3回は、東京航空計器の、定期点検を行った社員を証人尋問。
 まずは、オオクボトモタカ社員。
 背が高く、グレーのダブルのスーツにブルーのシャツ。ちなみに今日の私は靴以外全身ユニクロ(笑)。

 1988年4月に入社し、5月から2005年3月まで品証サービス部で、全国のオービスの定期点検(年2回)を、「だいたい150回前後」やってきたという。
 全国を旅して回る仕事だよ。いいなぁ。
 証言の要旨は、「機械の難しいことはわからないが、点検はちゃんとやった。全項目“良”だった」。

 続いて、スギオサム社員(スギかスミかよく聴き取れない)。
 この人は、半袖ワイシャツの右後ろがズボンからだいぶハミ出してる。
 1988年11月入社で、2001年から約5年間、定期点検を、「100から120回程度」やってきたという。
 証言の要旨は同じ。

 2人とも、1992年の大阪高裁のオービス無罪判決を「ご存知か」と弁護人(国選)から問われ、「いいえ」と答えていた。
 ま、同社によるとあれは「誤判」だそうだから…。
 タコグラフの記録という動かぬ証拠があって無罪とされたものは誤判で、そういう証拠がなくて(ないのが普通だが)有罪とされたものは正しい判決、てことか…。

 結局、マニュアルにしたがって点検したら正常だったと口で語るだけ。
 有罪判決を書きやすくする以外に、なんの意味もないんじゃないの?
 弁護人、被告人が、いくらあーだこーだと誤測定の可能性を挙げてみたところで、
「6.9m間で速度を測定し、その速度で撮影位置(小さな白線あり)へ差しかかるまでの時間を計算して、タイマーを作動させる。もしも本当は測定値より遅い速度なら、撮影位置のずっと手前で撮影されるはず。本件写真は、ちょうど撮影位置で撮影されており、したがって測定値は正しかったのだ」
 との論法に必ず負ける。

 私は、誤測定の原因は、こういうことではないかと思っている。
 たとえば、被告人の主張が80㎞/hで、測定値が120㎞/hという場合…。
 オービスはすべての車を測定するところ、
1、測定は80㎞/hだった
2、ところが、どこかで120㎞/hという信号が生じた
3、それにもとづいて、撮影信号が出され、表示部に120㎞/hと表示された
4、タイマーは、測定値どおり80㎞/hで作動した
 というふうなことも起こり得るんじゃないか。

 レーダ式の場合、さらに、何か関係ない電波を拾って、120㎞/hと表示して撮影し、そのときたまたま写真内に、80㎞/hで走ってる車が撮影された…ということもあるんじゃないか。
 じつは、「汚名を着たまま墓へ行けない」事件の写真は、被告人車両の位置がおかしいのだ。

 そういった現象も起こり得るんじゃないか、と提起したうえで、
「本件測定における測定値(とされる記号)が絶対に正しいといえるだけの客観的なデータをまず出せ。それを、博士号を持つ科学者に検討してもらう」
 とか、そういう方向へいかないことには、どうにもならないんじゃないか。

 2人の尋問が終わり、弁護人が言った。
「技術のことがほんとによくわかった方に質問したい」
 関口さんが検察官に言った。
「検討してみてください」

 私は、さいたま地裁・川越支部での、大槻義彦教授の証言を思い出した。
三菱には学位を持ったエンジニアがいるんだから、その人たちが証言すべきだ。それをしないのは、責任あるハイテク企業としていささか疑問だ
 東京航空計器にも「学位を持ったエンジニア」がいるはず。
 さあ、検察官はどうするのか。
 面白い展開になってきたぞ。 
 私は傍聴席を見渡した。
 じつはこの日、傍聴人がやたら多かったのだ。途中まで別の法廷の検察官も傍聴していた。
 そして傍聴席には、森成昭治課長もいた。
 私は森成さんと目が合い、お互いニッコリ笑った。

 ところが、「詳しい人がいるので打ち合わせる」と検察官が直ちに期日を打ち合わせたのは、森成さんだった。
 あ~れ~っ!!
 まあね、裁判所にとっては森成さんが「測定の専門家」なんであって、こうなるに決まっているのだ。妙な期待をする私がお馬鹿さんね、ちう話なのだ…。

 だから次回、上記タイマーのことや、0.5秒のこと、1.5%のこと、等々語られることになる。

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