詐欺等 幼い頃から虐待されてきたイイ男
8月23日(水) その2
10時30分から公務執行妨害…。
が、たーさんから、詐欺等があると聞き、たまには違ったものをと、そっちを傍聴することに。
10時30分から地裁刑事12部(小林愛子裁判官)515号法廷で、詐欺未遂・詐欺・窃盗の新件。
身柄(拘置所)の被告人は、22歳。
たーさんの傍聴記(その終わりのほう)に「フランス系のイイ男」とあるが、まさにそのとおり。
フランスの映画に出てきそう。
ただし、暗~く重い映画だ…。
起訴状は2通。
犯行を時系列で並べると、
(1)6月14日午後8時38分頃、氏名不詳の者と共謀のうえ、赤羽のアコムの自動契約コーナーで、××(実在の医師名義だという)の健康保険証の外観を有する書面を使用し、何とかカードの交付方を申込み、即時同所において交付を受けた。
(2)6月14日午後9時9分頃、氏名不詳の者と共謀のうえ、赤羽のアコムの自動返済機(?)を何とかカードにより作動させ、50万円を引き出して窃取した。
(3)6月14日午後9時30分頃、氏名不詳の者と共謀のうえ、赤羽のアイフルの自動契約コーナー(?)で、××の健康保険証の外観を有する書面(先のと同じもの)を使用し、アイフルカードを…。
この3番目のとき、不審を抱かれ通報され、現行犯逮捕されたのだという。
2番目の犯行時刻が起訴状では「午前9時9分頃」となっており、訂正するシーンがあった。
被告人の親代わりだという社長が情状証人。
その証言と被告人質問で語られたことは…。
被告人は幼い頃より、顔や腹を「グーで殴られたり」「蹴られたり」という暴力(虐待)を父親から受け続けた。母親(口うるさい)は、かばってくれることもあったり、ただ見てるだけのときもあったり。高校1年のとき父親に、学校をやめてやりたいことを説明したら、取っ組み合いになって、言うことを聞けねぇんなら出ていけと。それで家を出て証人宅へ行った(証人の息子は中学の同級生)。
その後、1度だけ両親の家へ。母親がいて、門の前で「警察呼ぶぞ」と。それっきり、親には連絡を取ってない。6年くらい。
証人に紹介された仕事を5~6年続けていたが、自分が変わりたいのでやめた(人間関係に耐えられず、逃げた?)。見知らぬ男から、儲かる仕事があると言われ、本件犯行を…。
自分の良くないところを分析するよう弁護人(この人、どこかで見たことある)から言われ、
「人に流されやすく…だらしない…」
と答えていた。
まぁ、法廷という特殊な環境下とはいえ、せっかく「フランス系のイイ男」なのに、表情も何もかも、全体から発するものが「だらしなく」、まったく気力というものが感じられない、そんな印象だった。
弁護人は論告で、
「被告人の性格の弱点が…事件として顕在化しないままきた。そして本件で顕在化した。ある意味、今回は幸せなことだったと言えるかもしれない」
というふうなことを述べていた。
求刑は懲役2年6月。
次回判決。
前科前歴なしだから、執行猶予がつくんだろう…。
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