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2006年9月の39件の記事

2006年9月28日 (木)

オービス定期点検時の写真撮影は肖像権侵害?

 9時45分から酒気帯び(「車に寝泊まりして発泡酒500mlを2本」)の判決、だったのだが、いくらなんでもこの判決は決まり切ってるし…で、ご相談等にきりきり対応し、秋晴れの下、有酸素散歩約1時間。週に少なくとも2回は散歩するよう、心を入れ替えたのだ。前回の散歩は日曜。

 15時から、東京簡裁・刑事2室2係(関口政利裁判官)728号法廷。
 首都高中央環状線内回り、足立1-29のオービスⅢLj事件、の第5回公判。
 ※ Lj までフィルム式。Lkから電子式。

 定期点検のとき、総合精度試験といって、テープスイッチの測定値とオービスの測定値とを比較する(測定対象は、たまたまそこを通過した一般車両)。
 そのとき写真撮影もするのだと、東京航空計器の森成社員は証言した。
 前回、検察官(私の好きな検察官)は、その写真があれば提出すると述べた。

 さあ~、どうなるのか。
 いや~、これが面白かった。
 今日はこれだけ傍聴しに、往復約2時間かけて出てきたのだが、十二分に堪能できた!

 検察官、弁護人、裁判官とで、けっこう長いやりとりがあったのだが、一部かいつまんで言うと…。
 検察官は、出さないと言う。
 その理由の1つに、こういう趣旨のがあった。
「撮影は点検のために行っており、ナンバーとか顔とか犯罪に関係ない個人情報が写真には写っているので…」
 ええ~っ? それって、違法の可能性がある撮影を当たり前に行ってると、検察自身が言ってることにならない?

 ま、それはともかく、オービス事件の、唯一の証拠といっていいものは、写真である。
 写真に焼き付けられた測定値(とされる記号)が、被告人車両の速度と同一(とみなして良いもの)かどうか、が問題なのである。
 たとえば102㎞/hと測定して、102㎞/hと表示するよう信号を出して(それを定期点検ではテープスイッチの測定値と比較する)、しかし写真には120㎞/hと写ってることはないのか、そこが問題なのである。
 写真を出さずに、総合精度試験は「良」でしたと言っても、何の意味もない。

 関口さんは、写真の開示命令を出すかどうか、保留にして、被告人質問が始まった。

 被告人はなんと、しきりにこういう趣旨のことを言うのだった。
「写真に写った速度が、本当に正しいのか、被測定車両のメータを確認しないと意味がない」
 そして、裁判官から何度も尋ねられ、こういう趣旨のことも言うのだった。
「誤測定の原因は、スタートループとストップループとの間の測定に誤りがあったからだと思う」
 被告人はあまりにしゃべりすぎるものだからポイントがよく掴めなかった、ともいえるが、少なくとも、写真の開示を求めた理由は、私が上記問題だとしたこと、とは到底思えなかった。

 うわ~、それじゃ、写真をチェックする必要がなくなるじゃん!
 当然、関口さんは、写真の開示は必要ない、とした。
 なんと、もったいない!

 被告人はネットでいろいろ調べたと言っていたが、私のブログまでは知らなかったようだ。
 え? 知ってたが、ややこしくて読み切れなかった? うぅ…。
 他にも見所というか聴き所はあったのだが、今回はこれくらいにしとこう。
 次回は論告・弁論。

 エレベータを降りたところで、霞っ子クラブのユキさん、毒人参さんにばったり。
 広報へ開廷表を見に行くというので、私も。
 最近やたら傍聴人が多いので、1階ロビーの開廷表を増やしてほしいと、広報のお兄さんにお願いする。

 地裁刑事分、高裁刑事分、とかばさっとバインダーに綴じるんじゃなくて、1枚ずつ掲示板に貼りつける裁判所もある。
 あれをやったら…。
 いや、日本一事件数が多いという霞が関の裁判所ビルでそれをやったら、1階の壁という壁にずら~~~っと貼りつけることになって、景観上…楽しいことになるかも(笑)。

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 この本、早々と増刷がかかったそうだ。
 和合さんが逮捕された影響なのだろう。
 ※ といっても、容疑は和合さん本人の「払いません」ではない。

 和合さんの執筆分、読ませてもらったけれども、高速道路の通行料金を取り続けることの“犯罪性”が、非常に明解に書かれている。ニュースでは、こんなことはなかなか紹介されないだろう。ま、ご一読を。
 私の執筆分は、他の私の著作を未読の方のために書いたので、既読の方にはちょっと物足りないかも。ま、他の執筆者諸氏の「払いません」と、どこがどう違うか同じか、見比べてみてください。

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駐車監視員への公務執行妨害 検挙は全国で29件30人

 記者会見、15時30分と思ったら16時に変更になったとわかったので、その空き時間に警察庁へ行ってきました。毎度お世話になります。

 これ、そのうち発表されるんだろうか、9月10日現在の「全国で発生した駐車監視員に対する公務執行妨害事案」。

 検挙件数は全国で29件、人数は千葉の1件の被疑者が2人のため30人、だそうだ。
 検挙があったのは12都府県で、警視庁の10件がぶっちぎりトップ。

 「処分」は、罰金が13件、懲役(執行猶予付)が1件。
 ほか、公判請求されているものが3件あるようだ。

 「被害時における駐車監視員の状況」「犯行時における容疑者の状況」なんてデータもある。
 確認標章(新しい駐禁ステッカー)を取り付けられて「この野郎っ!」「外せ!」と暴行・脅迫に及ぶんなら、まだわからないじゃないが、そうではないケースもずいぶんあるというのが、交通違反一筋23年の私には興味深い。

 それから、9月13日付けの「新たな駐車対策法制の施行状況について」。
 確認標章の取付け件数は、
   6月  15万4125件
   7月  20万7133件
   8月  23万7900件
 順調に伸びているようだ。

 全国における確認事務(新しい駐禁取締り)の民間委託費は、約80億円(予算ベース)だそうだ。
 来年度、委託の数はどっと増えるらしい。
 加えて、どうも今年度の入札は、赤字覚悟で札を入れた業者が少なくないような。
 来年度の委託費は、どこまで増えるのか、注目される。

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警察官証人の旅費・日当は不当利得!

 さあ、たいへんなことになったよぅ!

 簡単にいうと、自分の交通違反(実質的な悪質・迷惑性はナシ)の裁判に証人出廷し、旅費・日当、または旅費だけを請求・受領した警察官5人と、そのうち3人の雇い主である東京都、2人の雇い主である千葉県を被告として、
「不当利得したカネを返せ、慰謝料と弁護士費用を払え」
 という訴状が、27日(水)東京地裁に提出されたのだ。
 原告は、NP会の中島修さん。
 代理人弁護士は、山下幸夫さん。

 その記者会見が、27日午後4時から、霞が関の裁判所ビルの司法記者クラブであった。
 お2人と以前から知合いの私も、レクを聞いてきた。
 阿曽山大噴火さんも、幹事社の許可を得て参加。

 旅費(交通費)については、5人の警察官は全員、いったん警察署等に出勤してから裁判所へ行き、警察署等へ戻っているのに、自宅と裁判所との往復交通費を請求・受領したんだという。
 日当については3人の警察官が、勤務中なのに(つまり税金から給料を得ているのに)請求・受領した(つまり税金から得た)んだという。
 そのへん、原告は詳細に調べたようだ。
 もとの交通違反の裁判のときも、あの人のやり方は緻密だった。
 それでいてけっこう飄々(ひょうひょう)としてるんだから…。

 さあ、被告側はどんな答弁書を出すのか。
 旅費のほうは、完全にインチキだから、差額を返す可能性がある。
 しかし、日当はどうするのか…。
 認諾するか争うか、争うならどんな理由で?
 これ、警視庁と千葉県警だけの、冒頭の交通違反裁判だけの話ではない。
 警察庁とも相談しなきゃならないのでは…。
 被告・東京都の代表者は石原慎太郎・知事。男らしくスパッと認諾…しないよねぇ。

 じつは私、今年の早い時期、記事にしようかと、原告の件とは関係なしにいろいろ調べてた。
 刑事裁判記録をいくつか閲覧し、複数の裁判でどんな書類が作成され、どの警察官に旅費・日当がいくら支払われたか、確認もしてきた(東京簡裁の道路交通法違反を全件傍聴してるから、それができた面がある)。
 刑事裁判でチョー有名なある弁護士さんから話も聞いた。
 扱った事件が公判になったとき証言するのは、完全に職務の一部だ、等々と。

 個々の警察官は、長年の慣習というか、上司から指示もあるのだろう、罪の意識なく、旅費・日当を請求・受領(する場合は)し続けてきたにすぎないはず。
 それが突然、不当利得だと訴えられて…。
 たいへんなことになったよ!

060928_ 全国の傍聴マニア諸君!
 警察官に限らず、証人は、法廷へくると、書記官か廷吏に指示され、何か書類に記入し、押印してるでしょ。
 あれが、証人出廷カードとかいうもので、あそこに、旅費・日当を「請求する・放棄する」とあって、どっちかに証人自身でマルをつけるようになってるのね。
 ※ 画像の「証人カード」はだいぶ昔のもの。

 でもって、証言したあと、書記官か廷吏から普通郵便サイズの茶封筒を受け取ることがあるでしょ。
 あの中に、旅費・日当または旅費だけが入ってるのね。ジャラっと小銭の音がすることがあるでしょ。

 それで、だ。
 今後、警察官証人は、あれを受け取るかどうか、注目しようっ!
 ※ 退廷して書記官室などへ行ってから受け取ることもあるようだけど。

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2006年9月27日 (水)

車両の使用制限命令 全国第1号

車使用禁止:悪質駐車繰り返す…全国初の適用 大阪
 悪質な放置駐車を繰り返したとして、大阪府公安委員会は26日までに、堺市東区白鷺町の男性会社員(27)に対し、道路交通法に基づき、自家用車を40日間使用禁止とする命令を出した。今年6月の同法改正で車を主に使う「使用者」に使用禁止を命じられるようになった。府警によると、全国初の適用。

 と毎日新聞(上掲はその一部)。
 この「使用制限命令」は、確認標章(新しい駐禁ステッカーで、かつ放置違反金の納付命令発出に至るもの)を取り付けられた日前(ひぜん)6カ月間に受けた、放置違反金の納付命令の回数による。
 ってややこしい?
 ま、要するに、
A、駐禁ステッカーを取り付けられた
B、それにより放置違反金の納付命令があった
C、そのステッカー取付けの日前6カ月間に受けた納付命令の回数を数える
 という関係のなかでの、納付命令の回数が、使用禁止命令についての警察庁の通達にある「納付命令の回数」だ。
 ってもっとややこしいか。ああっもぉう、いいや。

 とにかくだ、6月1日に制度がスタートして約4カ月間がすぎた。
 そうして、全国初の使用制限命令が出た(と報じられた)わけだ。
 毎日の記事はこう続く(太字は今井)。

 府警駐車対策課によると、大阪市西成区岸里東1の交差点内で7月18日、会社員の車が放置されているのが見つかった。その後の調べで、この車は今年6月1日~同7日にも計5回、近くで駐車違反されていた。しかし、会社員はこれまで「友達に車を貸した。誰が駐車したか分からない」などと話したため、運転者の責任を問えなかった。

 あり? 上記Aのステッカー取付けは、7月18日だったのか。
 上記Bまでに、そして何やかやの手続きに、あるいは発表までに、だいぶかかったねぇ。
 不可解なのは、「この車は今年6月1日~同7日にも計5回」ってとこ。それと「などと話したため」ってとこ。
 上記通達にあるとおり、上記Cが3回、つまりステッカー取付け最低4回目で、使用制限命令になるはず。
 また、ストレートに放置違反金へ進めば、「などと話す」場面はないはず。
 これは…何かごちゃごちゃモメたのかな?

 そういうことだと、新制度以前にも、(現行のとは法的意味の違う)駐禁ステッカーを取付けられ、知らん顔している可能性がある。
 もしあったとして、警察は、新制度以前の駐禁の責任を追及するんだろうか。
 そのへん、どう運用されてるんだろう。

 ちなみに、京王線つつじが丘駅前から、まっすぐ甲州街道(国道20号)に出た角に、交番があるでしょ。
 あの交番の斜向かいあたりの歩道に、旧ワッカを取付けられたままのバイクが、もう何カ月も放置されてる。ガードレールに倒れ込むような格好で。
 これ、駐車違反という犯罪の犯行車両だし、盗難にあったものなら盗難の被害品だし、持ち主が乗り捨てたんなら、廃棄物の処理の法律か条令の違反にならないんだろうか。
 とバイクをながめて、ふと顔を上げれば、すぐ斜向かいに交番が…。うーん…。

 とにかく、使用制限命令を受けたその「男性会社員」のその車には、「運転禁止標章」というのがぺったり貼られる。
 これを運転し、または運転させた場合は、3月以下の懲役または5万円以下の罰金の対象になる。
 40日間が経過する前に、勝手にはがしたり、破損または汚損した場合は、2万円以下の罰金または科料の対象になる。
 ただし、「男性会社員」自身は、他の車を自由に運転できる。
 違反歴や違反点数といったものは、誰にもつかない。

 ところで、もう1つ、ワタシ的には大ニュースが入ってきている…。
 警察官が、自分が扱った事件で刑事裁判の法廷に証人出廷して、旅費・日当を請求・受領するのは二重取りじゃないか!
 と前々から私は言ってきた。
 今年1月、東京区検へ何度も通い、裁判記録の閲覧をしたのは、二重取りの事実を裁判記録のなかで詳細に確認するためだったのだ、じつは。
 今日、NP会の中島修さんが原告となって、提訴の記者会見をやるんだという。へえ!

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無料通行の和合さん逮捕!

払いません。―ナンデ?モッタイナイ! Book 払いません。―ナンデ?モッタイナイ!

著者:和合 秀典,今井 亮一,松谷 宏,本多 勝一,日向 咲嗣
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 この本の第1章「高速道路通行料は払いません」、和合さんの執筆部分をようやく読んだ。
 「首都高500円通行」として始まったのは87年、500円から600円に値上げされた直後だという。
 そして01年、「全国の有料道路の無料通行」を始めたのだという。

 当時のノートを見ると96年2月、「TIN」の学習会つか月例ミーティングに、和合さんをお招きしている。
 主旨に賛同し、私も首都高(当時は700円)を500円で走った。合計2回か3回。3回だったかな。
 当時、私はバイク(ホンダCB250RS。燃費はリッター30㎞くらい)が足で、首都高を利用することなど滅多になかった。のだが、必要もないのにわざわざ走ったわけ。500円で。

 すると、あとで首都高公団の職員が拙宅を突然訪問して来たり、私のほうから、最高裁の裏手にある公団のビルを訪問したり、とても良い体験だった。一般人がまず来ない公団ビルには、すっげぇ便利な地図が(あれは安くないだろ)何種類も無料でラックに置かれてあり、貧乏だった私は狂気して何種類も取った。貧乏性なので根こそぎは取れなかったyo(笑)。

 500円通行1回につき、差額の200円の3倍、プラス督促の郵便代が50円だったか、私は公団から請求された。3件なら1800円プラス。
 和合さんは、「そういうのは全部、俺に送らせろ」とか言ってたっけ。
 私は自分の責任でやるつもりだったから、和合さんのセリフはよく覚えてない。
 貧乏な私としては、何千円も賭ける余裕はなく、かつ首都高を利用する必要などもともとないもんだから、私の「500円通行」はそれきりになった…と記憶する。

 05年の、落葉樹が紅葉する時期に入ってからだったか、公団が民間会社に移行し始めたのは。
 そのとき、無料通行というか通行料金不払いは、刑事犯罪になった。それまでは民事の債権・債務の問題だったのだ。
 和合さんおよび「フリーウエイクラブ」の会員は、以降無料通行をしたら続々逮捕されるのか、と私は思った。
 ところが、そうはならなかった。なぜ?

 そしてこの9月26日、読売新聞に<<高速道の無料通行、宣言書発行の会長を逮捕>>との記事(下掲はその一部)。

 全国で広がっている「無料通行宣言書」を使った高速道路料金の不払い運動を助長したとして、滋賀県警高速隊は26日、この宣言書を発行している「フリーウェイクラブ」会長の和合秀典容疑者(64)(埼玉県戸田市)を道路整備特別措置法違反容疑で逮捕した。

 滋賀県警? 容疑は幇助・教唆?
 と首をかしげていたら、その約7時間後の毎日新聞に、<<高速道:料金不払い勧めた会社役員逮捕 滋賀県警>>との記事(下掲はその一部)。

 滋賀県警は26日、高速道路で「無料通行宣言書」と書いた紙を示し、料金を払わないよう勧めていた「フリーウェイクラブ」(事務局・埼玉県)の会長で会社役員、和合秀典容疑者(64)=住所不定=を、道路整備特別措置法違反(不正通行)容疑で逮捕した。

 はにゃ? 和合さん、「住所不定」?
 読売新聞のほうは「埼玉県戸田市」となってるのに。
 そんなことより、毎日新聞は続けてこう書いてるんだねぇ(■部分は記事では実名)。

 調べでは、和合容疑者は、同県豊郷町の暴力団組員、■■■■容疑者(31)=同容疑で逮捕=と共謀。■■容疑者が今月4日、名神高速道路八日市料金所(同県東近江市)を通過する際、係員に宣言書を渡し、料金1300円を支払わなかった疑い。
 県警は▽■■容疑者は会費1万円を払って会員になり、和合容疑者が宣言書を与えた▽神奈川県警が8月、同クラブ会員を同容疑で逮捕したことを知った■■容疑者から「逮捕されるのでは」と電話で相談を受けた和合容疑者が「逮捕されたのは正規会員ではない。大丈夫だから、今まで通りにしたらいい」などと不正通行を勧めた--ことから共謀関係にあると判断した。
 和合容疑者は事実関係を認めているが、「法解釈はいろいろある」などと供述しているという。

 はは~、やっぱ刑法の、

(共同正犯)
第六十条
 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
(教唆)
第六十一条
 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2  教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。
(幇助)
第六十二条
 正犯を幇助した者は、従犯とする。
2  従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。

 このへんの規定でパクったのか。
 しっかし、本丸は和合さん本人の「無料通行」ではないのか。
 警察(および道路会社)は、この逮捕をきっけかに何かやるつもりなのか。何をどこまでやるつもりなのか…。
 いずれにせよ、たぶん、和合さんは略式による罰金に応じず、公判請求されれば法廷で、テレビなどで言い続けてきた持論を熱く展開するのだろう。あのオジサンのバイタリティは侮れない。って私もオジサンだが、和合さんにはとてもかなわないよぅ。

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2006年9月26日 (火)

オービスは「ニセ科学」であることを裁判所にどう気づかせるか

9月25日(月)

 13時30分から、東京高裁第7刑事部(植村立郎・荒川英明・村山浩昭裁判官)717号法廷で、「寺澤オービス事件」の第2回公判。

 オービスの製造販売会社(本件装置では三菱電機)の社員が「我が社の商品はこれこれ優秀でしてプラス誤差は絶対出ません」と、何の客観的裏付けもなく口先だけで言う、のを鵜呑みにして有罪とする、それが「確立された採証法則」だと(うっきゃ~!)、前回村上満男検察官が答弁(答弁書を提出)したのに対し、堀敏明弁護人が弁論(弁論要旨を提出)。
 次回判決期日を決め、約2分30秒で閉廷。

   *******

 廊下の開廷表を見ると、15時から道路交通法違反の判決。へえ。
 被告人氏名は、あらま! 東京簡裁で真っ向争ってた会社役員氏ではないか。
 4月27日の簡裁判決、当ブログでは書かず、どうも『ラジオライフ』でも詳しくは書かなかったような…。

 東京簡裁(浅見牧夫裁判官)の判決は、求刑通り罰金9万円。訴訟費用は(弁護人は私選なので、東京航空計器の社員らの旅費日当)被告人負担。
 浅見さんは、判決理由の最後に、こんなふうなことを述べていた。
測定データと撮影データとのマッチングが全く行われていない旨の、傾聴すべき論拠がある。定期点検は万全を尽くすべきことは論を待たないことを付言する」

 このオービスは電子式。東京航空計器のオービスⅢLk
 定期点検のとき、現場にテープスイッチ(タイヤの通過に反応してスイッチが入り、2点間の時間差から速度を演算)を貼りつけ、その測定値と、オービスの測定値とを比較して、オービスのほうがすべて若干低いことを理由に、「総合精度 良」とする。
 この点検は、東京航空計器の場合は下請けに出さず社員が行っている。
 本当にすべて若干低かったのかどうか、誰にもわからない。
 しかも! オービスの唯一といっていい証拠は、写真(画像)に焼き付けられた記号(測定値とされるもの)であるのに、写真(画像)の記号とテープスイッチの測定値を照合することを、全く行っていないのだ!
 「傾聴すべき論拠」とは、そのことなのだ。

 で、高裁7部の今日の判決は、「本件控訴を棄却する」。
 植村裁判長は、上記の点についてはこう述べた。
「たしかにその証拠は提出されていない。しかし疑問を呈するようなものはないので、結合(上記マッチング)の証拠がないのは問題ない」

 製造販売会社の社員が何の客観的裏付けもなしに保証する機能・性能を、そのまま鵜呑みにする者に、いったい何を呈すれば疑問を感じるのか。
、測定値の速度で走行していなかったという、確かな証拠
、製造販売会社の社員の証言には、客観的な裏付けが一切ないというその事実

 により無罪としたのは、92年9月宣告の大阪高裁の判決
 により公訴棄却としたのは、06年3月宣告の仙台高裁秋田支部の判決

 のような「確かな証拠」がないのが普通なのだから、そしたら、に習って、「客観的な裏付けが一切ない」というその一点だけを追及する、それしかないように私は思うのだが…。

 たまたま見た朝日新聞9月20日の夕刊、「かがく批評室」に、菊池誠・大阪大教授(物理学)が、こんなことを書いていた。

 見かけは科学のようだが実は科学ではない、「ニセ科学」が蔓延している。代表的な例として血液型性格判断やマイナスイオンを挙げれば、なるほどその手の話かと合点がいくかたも多いのではないだろうか。

 その「代表的な例」の1つに入る資格を、オービスは優に備えている!

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   *******

 2つのオービス事件の間に、「建造物侵入、強盗、営利略取、監禁」という罪名の第1回公判を、地裁第11刑事部(平木正洋・品川しのぶ・高橋明宏裁判官)で少し傍聴。
 なんだと思う?
 スロットの「ゴト」の「打ち子」をやっていた被告人は、他の3人と共謀して、「ゴト」の元締めを襲い、現金とカードを奪い、さらにその元締めを拉致監禁して自宅にあるカネを奪おうとした…という事件。
 しかし被告人は、「一切関与していません」と否認。
 これから共犯者や被害者や、通報したその奥さんや、警察官が、証人として出てくることになるのかな。

   *******

 埼玉県川口市の市道で、脇見運転の車が保育園児らの列に突っ込んだという、なんとも酷く悔しい事件について少し。
 酒気帯びではないようだし、ひき逃げでもないし、危険運転致死傷にも問えず、業務上過失致死傷(上限は懲役5年)になるのだろう。業過も厳罰化を、という世論になるのだろう。だが…。
 運転者にいくら注意や自制を求めても、ほとんど無意味ではないのか。

 人間という生物は、善悪は抜きに生物としての人間は、身勝手で不注意なものなのだ。
 そして車は、一瞬の間違いで簡単に人を殺す、凶器なのだ。
 2つが合体すれば、ある確率で、悲惨な事故・事件が起こる(起こり続ける)のは、悔しいけれど当たり前。
 運転者に注意や自制を求めると同時に(あるいはそれ以上に)、ガードレールなどの構造物で歩車道を分離するとか、つまり運転者が間違いを犯しても簡単に人が死傷しない、そういう環境をつくっていくしかないんじゃないのか。
 道路のペイントや、たとえばハンプ(かまぼこ状の盛り上がり)などで、心理的に注意したくなったり、物理的に速度を落とさざるを得なくなったり、させる方法も有効だろう。

 カネがかかる?
 でも、交通安全施設の設置管理に使途を(以前より若干ゆるやかに)限定された交付金、の原資になる反則金の収入は、年間800~900億円。最新号の『ザッカー』に書いたように、今年度の予算は昨年より多い。
 この使途を見直せば、かなりのカネが出るんじゃないないのかなぁ…。

 とにかく、白線を1本引いて、あっちが車道、こっちは歩道の扱いとする、なんてことが普通である現状が「信じられないっ!」と、こういう無惨な報道に接するたびに驚愕する…。

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2006年9月25日 (月)

反則金保険と放置違反金保険

 <<無認可共済:反則金保険大手が廃業 金融庁「交通違反を助長」>>と毎日新聞。
 以下はその記事のリード部分。

 駐車違反など刑事罰に至らない交通違反の反則金を補償する無認可共済「全日本交通相互保障協会」(静岡県浜松市)が、自主廃業することが23日、分かった。4月の改正保険業法施行で無認可共済も規制対象になり、金融庁が「何度違反しても保険で賄えるため交通違反を助長しかねない」として、営業を認めない意向を伝えていた。ただ、全国に100前後ある同協会のフランチャイズ(FC)業者には規模が小さく同法の対象にならない業者も多数あるとみられ、金融庁は対策に苦慮している。【清水憲司】

 「ただ…」以降の部分は、こういうことなんだそうだ。

 ただし、FC業者の多くは加入者が1000人以下のため、規制対象にならず、反則金保険事業の継続は可能。金融庁も打つ手を見いだせず、「公序良俗に反する可能性が高い」保険を黙認せざるを得なくなりそうだ。

 実質あんまり変わんないのか? どうなんだろ。

 当ブログの、いちばん上の記事の下に、広告がつくでしょ。
 ときどき書籍を画像つきで紹介してるのは私だが、その下の広告は、私じゃない。なんか知らないけど、自動的につくのだ。
 6月頃から、だったか、反則金保険の広告がやたら多かった。
 が、その後、なりをひそめた。
 毎日の記事にあるような事情が水面下で進んでいたせい…かしら。

 ところで、どうもまだまだ勘違いしてる人が多いようなので、また言っとこう。
 交通違反のカネのペナルティは、3つある。

 罰金 … 刑事罰の一種。前科になる。赤キップを切られると、受けるペナルティは、罰金または懲役刑となる。

 反則金 … 取締りを受けたあとは本来、「違反は事実か」「事実として処罰すべきか」「すべきとしてどれくらいの罰が適当か」を検察官、裁判官がチェックすることになっているところ、「そんなチェックは必要ないよ。俺は当局が違反名に応じて一律に決めた額のペナルティでいいよ」という人だけが払える、特別の行政上のペナルティ。切られたのが青キップの人は、この反則金ですますこともできる。

 放置違反金 … 放置駐車でステッカー(確認標章)を貼られた場合、①違反者が正直に出頭して違反キップを切られ反則金を払う、②違反者が違反キップを切られたのち起訴される、③違反者(少年)が家庭裁判所の審判に付される、この3つのどれかにならなければ、ステッカーを貼られたその車の持ち主(車検証上の使用者)が、放置違反金の納付を命じられる。逆にいえば、自分の車で違反して、出頭や点数を逃れたい人は、放置違反金を納付することで逃れられるわけ。

 反則金保険が保障するのは、以上3つのうち、反則金だけだ。
 05年の取締り件数の、トップ3は…。
1、シートベルト 318万6884件 ※これは点数が1点つくのみ。カネのペナルティはない。
2、スピード違反 276万3193件
3、駐停車違反 159万3377件

 このうち駐車違反は、6月以降、取締りを2倍にすると言われている。2倍というのは、取締り(検挙)ではなく、ステッカーの取付枚数(05年はおおよそ200万枚か)の2倍かもしれない。
 まぁ、年度末までに本当に2倍を達成できるか怪しい状況だけれども。

 駐禁ステッカーを貼られて、反則金保険を利用するためには、出頭して違反キップを切られなければならない。違反キップを切られれば違反歴になるし、点数もつく。
 一方、出頭せずに(つまり違反キップを切られずに)、放置違反金を払って終わらせれば、点数はない。

 こういうなかで、反則金保険に入るのは、罰金、反則金、放置違反金の区別がついてない人、がけっこう多いんじゃないか、という気がするんだけど、どうだろう。
 いや、1年間に1回捕まるか捕まらないかの人なら…ってそれじゃわざわざ保険に入る意味がないような気もするんだが…。
 結局、なんかよくわかんないけど安心したいから、てな感じなんだろうか。

 では、「放置違反金保険」はどうか。
 これはねぇ、代替刑罰ともいえる反則金、の保険に比べれば、そして、駐禁というものがここまでなんつーかゲームのようになってしまったことを思えば、「公序良俗」に反する度合いは小さいんじゃないか。
 払うかどうか任意の反則金とちがって、放置違反金は強制徴収なんだから、その点からは、保険の意味もあるように思う。
 しかし、よくよく考えると、掛け金は相当な高額になっちゃうかも。
 大ざっぱにいえば、放置違反金は半年間に3回払うぶんには、カネ以外のペナルティはないんだから。

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2006年9月24日 (日)

朝日記者の酒気帯びと懲戒解雇

 朝日新聞甲府総局の記者(27歳)が酒気帯び運転で検挙され、懲戒解雇になったという件。

 「酒気帯び朝日記者、外国人キャバクラ好きだった」というZAKZAKの記事(9月21日)だと、こんなふうになってる(以下は記事の一部)。

 山梨県警甲府署の調べだと、記者は休みだった17日夜から18日午前にかけて、居酒屋や自宅で1人、焼酎やビールを飲みまくった。
 そして2日酔いが抜けきらない19日午前1時40分ごろ、甲府市相生の自宅から乗用車で外出。繁華街から郊外へ抜ける飯豊橋で取締をしていた甲府署員が検問し、酒のにおいがしたため検査したところ、呼気1リットル中0.15ミリグラム以上のアルコールが検知された。

 ええっ? 24時間か20時間くらいたって「2日酔いが抜けきらない」?
 讀賣新聞の「酒気帯び運転の記者、朝日新聞が懲戒解雇」という記事では、こうなる(以下は記事の一部)。

 中川記者は19日未明、自宅近くの甲府市内で乗用車を運転中、山梨県警甲府署の検問で検挙された。社内調査によると中川記者は、休みだった前日の18日、日中に自宅で焼酎を飲んでいたという。飲酒量などについて同社は、「具体的な調査結果の説明は控えたい」としている。

 じつは、そのほかにも飲んでいたのかもしれない。
 じつは、27歳なのに肝臓が悪くて、アルコールの抜けがものすごく悪かった(本人も常々承知していた)のかもしれない。
 じつは、午後2時40分までに、25度の焼酎ペットボトル(4リットル)を2本くらいイッキ飲みしており、全身アルコール漬けの状態だったのかもしれない。

 そういうのは論外として、そうじゃない可能性(あくまで可能性だよ)の話をしよう。

 「18日日中」というのは、何時までを指すのか。
 「夕方」といわないところをみると、正午からそう外れないのだろう。
 午後1時40分までとすれば、午前1時40分まで、12時間。
 午後2時40分までとすれば、午前1時40分まで、11時間。
 日中とは、だいたいそのへんをいうのだろう。
 11時間とか12時間とか、間を空けて、「俺はまだ酒が残ってるよ」と、普通、思うか?

 酒気帯び運転には、FAQにもあるとおり、過失犯の処罰規定がない
 つか、多くの犯罪は、

刑法第三十八条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。

 のである。
 道路交通法の場合、ほとんどの罰則は第1項と第2項に分かれる。
 第1項が故意犯で、第2項が過失犯だ。
 でもって、酒気帯び運転の罰則には、第2項がないのである。
 本件記者氏が、飲んだ量と、飲み終えた時刻等から、「酒気を帯びてるはずがないよ」という状況であったなら、それでも酒気を帯びていたのは、過失であり、処罰の対象にならない。

 そしてもうひとつ。
 本当に0.15mg以上だったのか? ということ。
 前々から私は言っているが、あの酒気帯び検査の値は、どこまで信用できるのか。
 0.15未満か以上かで、普通車で初犯なら20万円という大金、場合によっては懲戒免職、懲戒解雇さえかかるというのに、1回だけの、しかも普通の運転者にとっては正しい方法・手順でちゃんと検査してるのか、わかりようもないやり方で…。それでいいのか?

 私は昨年暮れ『ラジオライフ』で、アルコール消しグッズだっけ、あれの被験者をやった。何十回も呼気検査をした。最低3回は連続して検査する必要があると痛感し、雑誌には3回のデータを載せた…。

 よし、ここらでちょっと休憩。
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 はい、休憩終わり。
 で、何が言いたいかというと、だ。
 じつは本件記者の酒気帯びは過失であり、あるいは無実であり、本来ならきちんと争うべきなのに、
「とにかく飲酒・酒気帯び運転と名がついたものは叩け! 血祭りに上げろ!」
 というムードを朝日の上のほうは感じ取り、叩かれ血祭りになるのを怖れて、早々と幕引き(懲戒解雇)した、そういう可能性もあるんじゃないかと、私はどうも想像してしまうのだ。

 なんでそんな想像をするかというと、まだご記憶の方もいるだろう、以前、宮崎支局の朝日記者氏の交通違反で、「記者は争うつもりだったのに、批判を怖れた上のほうが幕引きさせた」という臭いがぷんぷんする報道があったでしょ、あれがどうにも頭に浮かんでくるのだ。
 以下は私が『ドライバー』に書いた囲み記事。

2004年8月22日(日) 朝日新聞東京本社の記者が昨年10月、宮崎支部にいたとき夜間通行禁止の道路を走って捕まり、不服があって反則金を払わず、取り調べにも素直に応じなかったところ今年7月、なんと宮崎地裁に起訴されたという。そのことについて『週刊新潮』に「交通違反で起訴されたバカ記者は常習犯」との記事があり、どんな「バカ記者」なのかと買って読んだ。はりゃ~。いきなり冒頭から「たった9000円の罰金を払わなかったために宮崎地検から在宅起訴された」ときた。起訴されて罰金刑になるんであって、罰金を払わなかったら労役場留置だよ。反則金の誤記としても、反則金の納付は任意であって、払わないから起訴されるなんて法律上あり得ない。どうやら新潮は、「罰金」と「反則金」の区別がつかないばかりか、捕まる=罰金払う、払わなかったら裁判、と完全に思いこんでるらしい。違反の悪質性自体にはまったく言及なし。しかも「常習」の根拠は2年前に記者氏がオービスに捕まったことのみ。記者氏がオービスの信頼性に疑問を持ったことも、悪いことであるかのように新潮は書いている。「バカ記者」はどっちなの。いちばんバカは、そんな記事を読むために300円出して新潮を買った今井だって? ぎゃふん(死語)。

 今回、『週刊新潮』はどんな記事を書くんだろう。ある意味、楽しみ…。

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2006年9月23日 (土)

オービス事件はどこへ消えた!?

9月22日(金)

 10時50分から東京簡裁・刑事1室1係(松本弘裁判官)826号法廷で、道路交通法違反の新件。

 法廷前の開廷表を見ると、その事件がない! ぎょっ!
 取下で流れたそうだ。
 あれ~、せっかく眠いのガマンして出てきたのに。
 でもま、これはしょーがない。
 運転者が、いったん略式で罰金の支払命令を受け、不服だからと正式裁判を請求したが(刑事訴訟法465条)、やっぱり取り下げた、ということなんだろう。そういうのがまた1件あった、というデータ自体がマニアには重要なのだ。

 運転者のほうから刑訴法465条により正式裁判を請求したのは、「検察統計年報」の公判請求の人数にカウントされない。
 今年4月以降の東京区検の公判請求は、「普通なら略式でいいんだけど、住所不定・無職だったので勾留し公判で罰金刑を言い渡すことにした。未決勾留期間を1日5000円に換算して、相当の金額または全額を執行したことに…」という酒気帯び1件、かもしれないと、現時点での傍聴からはわかる、そんな状況だ。
 来週は、新件の予定なし。

 毎年あんなにあったオービスの新件、どこへ消えたんだろう。
 略式で落としまくってるのか、溜めている(いずれまとめて法廷へ出てくる)のか。
 今日の取下の事件など、もしかしたらオービスだったのかも…。

 826号法廷では、窃盗の判決をやっていた。
 前科複数ありで、懲役2年6月、未決20日(?)算入。
 築地のどこかの倉庫へ、ハシゴをかけて入り、冷凍バチマグロ約5万円相当、ホンマグロ24万1500円相当を窃取したんだそうだ。

刑法第二百三十五条  他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 11時から地裁414号法廷(高山光明裁判官)で、傷害の新件。
 被告人は28歳になったばかり。
 どうも不思議に思うんだけど、誕生日が第1回公判の直前ないし1、2カ月ほど前、という事件がやけに多いような気がする。偶然なんだろうか。気になるから目立ち、多く感じるんだろうか…。あるいは、「人は誕生日へ向け犯罪を犯しやすくなる(検挙されやすくなる)」という法則でもあるんだろうか…。

 仲間(スロット仲間?)の送別の飲み会で飲み過ぎ、「もっと飲め」「そっちがもっと飲め」でケンカになり、店の外へ出て、手拳で顔面を殴打、倒れた相手に馬乗りになり、気を失って顔面血だらけの相手を、交番の警察官が駆けつけるまで殴り続け、眼下底骨折、尾骨骨折で全治2カ月の重傷を負わせた、という事件。
 さしたる前科・前歴はないんだそうだ。
 求刑は懲役2年。
 11時54分閉廷。

刑法第二百四条  人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 同じく11時からだった強制わいせつの法廷へ行くと、満員札がかかっていた。

 9月に入って、やたら傍聴人が多いような。
 強制わいせつの法廷は、いつも満席だ。さっきの傷害も10人ほどいた。
 強制わいせつは、たいてい電車内の痴漢(のうち下着の中へ手を入れたもの)。
 これからソレをやると、満席の傍聴人からじろじろ見られることになるよ。

刑法第百七十六条  十三歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

 警察庁の情報公開室は、12時から1時まで休み。
 しょーがない。裁判所1階ロビーのソファでうとうと。3時頃から起きてるので。
 12時40頃目を覚まし、農林水産省地下第5食堂で、カツ丼410円。
 ここのは具(とくにタマネギ)がいっぱいで、肉は少ないけど満足。

 13時15分から地裁522号法廷(平出喜一裁判官)で、偽証の判決。
 私が「ニコニコお姉さん」と勝手に呼んでる書記官は、今日は松葉杖をついていた。あらら。
 黒のタイトスカートのスーツで茶髪の若い女性がきて、若い弁護士だな、と思ったら被告人だった。
 懲役1年、執行猶予4年、訴訟費用(国選弁護人の費用)負担。

刑法第百六十九条  法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。

「もう高校生とかではありませんからね」
 と平出さん。被告人は20歳くらいなのだろう。
 何の事件か知らないが、親友に頼まれ安易に偽証したんだそうだ。
 執行猶予、4年は長めだ。
 交友関係を平出さんは心配したんだろうか。

 私はそれで席を立ったが、かなりの人数の傍聴人はそのまま。
 廊下の開廷表を見ると、次が麻薬及び向精神薬取締法違反の判決。その次が強姦致傷と傷害・強姦致傷(被告人は2人)の審理。ふうん。
 どっちかまたは両方を、あの傍聴人たちは待ってるのだ。
 通りかかった阿曽山大噴火さんに「これ、何ですかね」と尋ねると、強姦…のほうは、例のアダルトビデオのアレらしい。ははぁ、そうなのか。
 しっかし阿曽山さん、なんでも知ってるなぁ。「裁判所案内人」とかやったらどうでしょ。

 13時30分から、102号法廷で、安田好弘弁護士の公判を傍聴。
 広い法廷はかなり埋まっていた。

 私は14時で退出。警察庁へ。
 いずれも都道府県別の、確認事務(新しい駐禁取締り)に係る公務執行妨害の検挙・逮捕の人数及び件数と、確認事務に係る弁明の件数と内容と結果、がわかる文書を開示請求。計600円。
 犯罪統計などコピー。約1000円。

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2006年9月22日 (金)

セコムジャスティック上信越 駐車取締りと駐車場管理

詐欺:「セコム上信越」など家宅捜索 新潟県警
 新潟市土地開発公社が駐車場管理を委託する警備会社「セコムジャスティック上信越」(同市)の元副社長(63)が売り上げを過少申告し、公社から約4億7000万円をだまし取ったとして刑事告訴された問題で、新潟県警捜査2課などは21日、同社と親会社の「セコム上信越」(同)を詐欺容疑で家宅捜索した。

 と毎日新聞9月21日(上掲は記事の一部)。
 セコム…?
 確認事務(新しい駐禁取締り)の入札の文書に、そんな社名、なかったっけ。

060922_2  と先日届いたばかりで机の上に置きっぱなしの、長野県の「入札経過書」をふと見たら、あらまぁ、「セコムジャスティック上信越(株)」の名があった。

 右は、長野中央署管内のもの。
 松本署管内の同経過書にも、同社の名があり、同じ金額で札を入れ、やはり同じ金額の「新日本警備保障(株)」に1位をとられてる。

 しっかし、同じ「セコム」でも、「セコム上信越(株)」は、落札額の約3倍の金額を出してる。どゆことなんだろね。

 ってそんな話じゃなくて、駐車違反の取締りの委託を受けようかという業者が、駐車場の管理の委託で…。
 なんちゅうか、ありゃりゃ…。

 ん? ちょと待てよ。4億7000万円?
 なんか、遠~い記憶が…。

 そうだ! その金額、02年の初め頃に全日本交通安全協会が所得隠しをしたとされた金額と、なんという偶然、同じじゃん!
 あのとき全日本安協は、警察との懇親会等に使ったと言ってたっけ。
 それで私は、
「7年間に4億7000万円って、1年間に約6714万円。毎月毎月約560万円。そんなに飲めないよぅ、体壊すよぅ」
 とか、何かに書いたんだっけ?
 「セコムジャスティック上信越」(の副社長氏?)は、何に使ったんだろう。
 来年度の確認事務の入札は、どうするんだろう。

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熊本でオービスⅢLkを器物損壊

速度違反で通過、戻ってオービス壊したが…逃げ切れず
 熊本県警八代署は20日、自分のスピード違反を撮影した速度違反自動監視装置(オービス)を壊したとして、器物損壊の疑いで宮崎市の会社員の男(24)を逮捕した。「摘発を逃れるためにやった」と容疑を認めているという。
 調べでは、会社員は7日午前2時半ごろ、熊本県八代市の国道3号に設置されたオービスの配線箱を工具のようなもので破壊し、電気配線を引き抜いた疑い。
 会社員はオービスの前を速度違反で通過した後、戻ってきたらしい。同署は現場近くに止まっていた車の目撃情報や、オービスの記録から容疑者を特定した。
 オービスは速度違反をした車のナンバープレートと運転者を自動的に撮影する装置。運転者に違反事実を知らせるため、撮影の瞬間に赤い光を発し、後日警察から出頭通知が送られてくる。  ZAKZAK 2006/09/21

 とZAKZAK。
 取締りに腹を立てて、あるいはなんとか逃れようと、交番のガラスを割ったり、警察官に1万円を渡そうとしたり、という報道はしばしばあるが、破壊を企てたとは、日本では2例目かな。3例目? どうだっけ。

 別冊ベストカーの『全国オービス&ネズミ捕りマップ』、に出てくる写真を見ると、「八代市の国道3号」のオービスは、東京航空計器のオービスⅢLkだ。

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 オービスⅢは、「a」から「h」までがフィルム式、「k」が電子式(通信回線で画像を伝送するタイプ)だそうだ。
 ところがオービスマップや車雑誌では、ループコイル式のHシステムだからと、「LH」と表記される。「Lh」はフィルム式の最後の型じゃん。紛らわしいよっ。
 これは、三菱電機のRS-2000(高速走行抑止システム端末装置)を「Hシステム」と呼ぶところからきているので…ってそんなマニアな話はヤメとこう(笑)。

060922_1  とにかく熊本のそれは電子式なので、撮影後に現場へ戻って破壊しても、取締りを逃れることはできないのだ。画像はとっくに中央装置へ伝送され、光ディスクに記録・保存されているのだ。

 右は電子式オービスの「工事請負契約書」の1枚目。新奥多摩街道・上りなど3カ所の「新設」と、国道16号・内回り1カ所の「更新」のものだ。
 「宮崎市の会社員の男(24)」は、いくら賠償請求されるのだろう。

 そして、記事が「運転者に違反事実を知らせるため、撮影の瞬間に赤い光を発し」としているところが、ワタシ的には面白い。
 オービスのストロボが赤くまぶしい理由については、『なんでこれが交通違反なの!?―警察は教えない126の基礎知識』で書いたが、「違反事実を知らせるため」とズバリ言い切るまではしなかった。
 ZAKZAKの記者氏は、何をもとに言い切ったんだんろうか…。
 ちなみに、オービス破壊については、

スピード違反の男、証拠隠滅を狙ってオービス爆破   
[ 2006年09月09日 11時00分 ]
[ロンドン 7日 ロイター] スピード違反でオービス(自動速度違反取締装置)に撮影されてしまった男性が、証拠隠滅のためカメラを爆破したがデータを消去することができず、結局逮捕されて4カ月の禁固刑となった。
この男、グレイグ・ムーア(28)は2005年8月、自分を撮影した英マンチェスター郊外のハイドに設置されていたカメラを爆破したという。
カメラはボロボロに壊されてしまったが、ムーアがスピード違反した証拠写真や、彼こそが爆破犯であることを証明する写真がデータ保存されていた土台部分は無傷だった。

 とexiteニュース(上掲はその一部)。
 このニュースを見たとき、イギリスはヤルことがハデだなぁ、と思ったが、日本もだんだんと欧米に近づいてきたってことか…。

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2006年9月21日 (木)

常習累犯窃盗 今日も証人は来ない…

 簡裁で酒気帯びを傍聴してから…。

 15時30分から東京地裁刑事11部(平木正洋裁判官。しゃべり方がナレーターのよう)403号法廷で、常習累犯窃盗の続審。
 被告人氏名が「警視庁原宿警察署留置番号9号こと××××」という、まぁまぁ珍しいものだったので、なんとなく傍聴してみたのだ。

 開廷前、検察官が傍聴人らに「○○さん、いらっしゃいますか?」としきりに言う。証人が来る予定らしい…。
 傍聴席に、昨夜お会いした、六本木のゲイバーのママさん(でしたっけ?)がいて、にっこりご挨拶…。

 手錠に腰縄で奥のドアから被告人が登場(拘置所に勾留)。
 茶色の、ちょっとデザインが入ったブルゾンに黒系のズボン。身柄にしては珍しい格好だ。
 やけに、しょぼーん、へなーん、とした雰囲気の年配男性。

 平木さんが、壁の時計を見て言った。
「あのう、今日も証人、来ないかもしれませんね」
「えっ!? 今日もですかっ!?」
 と弁護人(国選)。

 なんと、証人(窃盗の被害者)は、前回30分待ったが来ず、今回も来ない、ので、次回はもしかしたら勾引の手続きを取るかも…という話になり10分で閉廷。

 この事件をずっと傍聴しているという阿曽山大噴火さんに1階で聞いたら、入ったのは牛乳店で、煙草を吸うためライターを(黙って)借りようとしただけで、窃盗の犯意はなかった、とまぁ、そんなふうな事件らしい。
 法廷で被告人は、早く仕事をしたい、自分も苦しい、と言ってたっけ。

 私はこれで帰るが、阿曽山さんは? と聞いたら、16時からメインのがあるんだという。
 渋谷のスクランブル交差点とかで、靴先に釘を仕込んで、女性のブーツの足を蹴ったとかいう事件…。
 へえ、いろんなのがあるんだ。
 興味は尽きないが、自分の持ち場(交通違反)をあまり離れてもなぁ…と帰る。

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車に寝泊まりして発泡酒500mlを2本

 14時20分から、東京簡裁刑事2室2係(関口政利裁判官)728号法廷で、待ちに待った道路交通法違反の新件。
 今年4月以降、東京区検は道路交通法違反をどうも1件も公判請求してなかったようなのだ。
 被告人には申し訳ないが、待ちに待った公判請求。
 さあ、どんな事件が出てくるのか。

 被告人(50歳代)は身柄(拘置所)だった。あー。
 スピード違反で身柄ってことは普通あり得ない。

 都内の高校を卒業して半年間、会社員をやったが辞め、アルバイトなどを転々とする。
 04年9月にアパートを出てホームレスに。
 06年3月から、車内(軽自動車)の中(またはマンガ喫茶)で寝るようになった。
 8月10日、仕事(日雇いの作業員)を終え、コンビニ駐車場で発泡酒500mlを2本飲んで寝入り、翌11日1時頃、池袋を向かって車を運転し、4時36分頃、信号無視をパトカーに現認され、4時38分頃、停止させられて飲酒検査。0.15mg。「飲んでない」などと否認。現行犯逮捕。

 何時に飲み終えたのか、わからなかったが、発泡酒の500mlを2本で、0.15mgも出るのか。
 『新版 図解交通資料集』(立花書房)によれば、体重60kgの男子(被告人もそれくらい)で、ビール中瓶2本(1000ml)だと、1時間後に0.321~0.238mg、2時間後で0.261mg、3時間後で0.201mg。それ以上は記載がないが、他の記載からして、4時間後は制令基準値未満に、と思われる…。

 人を逮捕したり長く勾留したり、20万円もの大金を取ったり前科者にしたり、そんなたいへんなことの元になる飲酒検査、これでいいのかとは誰も言わないなぁ。
 と思うのは私だけ。裁判は進む…。

 放火や窃盗の前科が3件あるが、それは20年以上前のこと。
 違反歴は5年以内のが4件。
 普通なら略式で罰金20万円で終わるところ。
 住所不定で所持金数千円だったので、「略式命令を受けても払えるわけない」と、勾留のうえ公判請求ということになったのだろう。

 被告人の反省・悔悟の弁を聞き(当時は投げやりになっていたのだそうだ)、求刑は罰金20万円。
 30分ほどで結審し、次回判決。
 判決は、罰金20万円、金5000円を1日に換算し、刑に満つるまで算入、だろうか…。

 ロフトプラスワン・ネイキッドで昨夜、最前列の店奥側にいたお客さん(女性)にばったり…。

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論理矛盾で有罪の理由を拾わせる

9月20日(水)

 5月17日、第1回公判。「初めて遭遇、酒気帯び検査拒否!」。
 6月21日、第2回公判。「1交機の警察官2人を証人尋問」。
 8月9日、第3回公判。「酒気帯び検査拒否 仰天の展開!!」。

 の15時30分から第4回公判。東京簡裁刑事1室3係(堀内信明裁判官)534号法廷。

 この日は、検察官からの被告人質問の残り。
 残りと言いながら30分以上やったね。
 何が長かったのか。

 被告人は、医療関係者。
 酒が弱くてほんの少ししか飲まず、その後だいぶ寝て、完全に醒まし、運転して帰ることに。
 検問で簡易な感知器に息を吐きかけたところ、意外にも酒気の反応が出たと言われた。
 警察官はフーセンで検査するからと準備にかかったが、そのやり方は、医療の検査をしたことがある身からは、到底正確な検査はできないものと思えた。
 そこで、血液検査でやってほしいと求めたところ、フーセンでなければダメだと警察官は言い、ならば血液検査はダメだという根拠(書面)を示してほしいと求めた…。
 そんなふうなやり取りをしているうち(警察官はどうしても応じず)、検査拒否で現行犯逮捕という事件なのだが、そのあたりのことは、前回まででよくわかっていた。

 要するに、検査に応じる意思はある、拒否するつもりなどない、ただ、正確に検査してほしいので血液検査を求めた、どうしてもダメと言うならその根拠(書面)を示してほしかった、というもので、これでは検査拒否には…。

 そこで検察官は(人柄はたいへん良さそうなんだけど、職務上)、
【書面を示されれば検査に応じる=示されなければ応じない】
 へ、なんとかもっていこうと頑張ったのだ。
【今回、書面を求めた=あらゆる場合に書面を求める → あらゆる場合に書面を求めることまではしない=今回求めたのは検査拒否または時間稼ぎの意図からだった】
 へ、なんとかもっていこうと頑張ったのだ。
 いっしょに傍聴していたトコさんも、あとで、「あれはおかしいですよね」と苦笑していた。

 傍聴席で、私はこんなことを思った。
 あることを、徹底的に細かく分解(意味のない、分解のための分解を)していくと、もとの意味から遠く離れた末端のほうで、もとの意味とは異なるように見える要素が出てくる。それを突きつけて、「ほぅら、やっぱりもとの意味はウソだったのだ!」とする…。
 なにかそういうマニュアルが、ないし引き継がれた伝統が、検察内部にはあるんじゃないのかな。

 それを支えているのは、論理矛盾でもなんでもテキトーに拾って有罪判決を書いてくれる裁判官がいるから、なのかな。
 そういう裁判官は、きっとこう考えるのだろうと思う。
「真実が何か、どうせ誰にもわからない。もしも万が一、被告人がウソを言ってるなら、無罪を書いたとき被告人はペロッと舌を出し、また犯行を重ねるだろう。罪のない人が被害を被るかもしれない。万が一にもウソつき被告人に騙されてはいけない。警察も検察も犯人だというなら、ま、それに乗っかって、有罪の理由をテキトーに拾って有罪にしとこう。裁判所の門を、ウソつきが笑って出て行くことは、万が一にもあってはならない」

 でも、この被告人は、非常に頭が良くて誠実な感じで、供述は見事だったと思う。
 逮捕されて約2時間後、任意で応じた呼気検査の結果は0.02mg(政令基準値は0.15mg)。
 それが意味するものは何か、「へえ!」と思わされた。
 次回は論告・弁論だ。

 いったん帰宅して夜、新宿ロフトプラスワン霞っ子クラブのイベント。
 ところが、やってないじゃん! ネイキッドのほうじゃん!
 誰だよ、ロフプラって告知したのは! わ…私かよ…。

 20時すぎに行ったのに、私と礼田計さんの出番は21時半頃というので、この機会にと、百人町の界隈をぶらぶら歩く。ドンキホーテで買った「百歳酒」の2合瓶を、紙袋に包んでちびちび飲みながら。あの界隈は、ほんとにコリアンタウンなんだねぇ。やー、良かった。

 イベントのほうは大盛況。
 霞っ子クラブに最初会ったとき、
「これから裁判員制度へ向かう。裁判のことがマスメディアに出ることが多くなる。君らは売れるよ、きっと」
 とか私は言ってたわけだが、ほんとブレイクしましたねぇ。
 次は、被告人演歌でCDデビューだ。がははははは! ← 勝谷誠彦さん風

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2006年9月20日 (水)

放置違反金の弁明 東京は2000件

 昨夕、帰宅したら某番組から電話あり。
 読売新聞の、弁明についての記事を見たかと。
 それで初めて見た。面白いっ!
 ブログであんまりコメントし尽くしちゃうと、お仕事がつまらなくなるので、簡単に、できるだけわかりにくぅく(笑)コメントしとこう。
 以下、記事はブツ切りにしますね。

駐車違反弁明、大半「腹痛で」…ネットの誤指南も影響

 駐車違反の取り締まりを強化した改正道交法の施行に伴って、新たに導入された弁明手続きを巡り、今年6月以降、警視庁に提出された弁明書が約2000通に上り、その多くが「運転中に腹痛に見舞われた」などと、トイレを理由に違反の取り消しを求める内容だったことがわかった。

 確認標章(新しい駐禁ステッカー)を取付けられて、違反者が出頭せずに知らん顔してると、車の持ち主(車検証上の使用者)に対し、放置違反金の仮納付の納付書と、弁明通知書が郵送されてくる。
 その弁明が、2000通もあったのか、へえ。
 で、その多くが、「トイレを理由に」ってか。ありゃ~。

 インターネット上にも、「トイレを口実にすれば免除される」という間違った摘発逃れを指南する情報が出回っており、同庁では「自然災害や、車が盗まれたといった理由でなければ取り消しはできないのに……」と、困惑気味だ。

 弁明をどう扱うか、警察側の考え方は、私のFAQの<<どんな「弁明」が認められるか>>にあるとおり。
 「トイレを口実にすれば免除される」ってもんでは、まったくないだろう。

 ただ…。
「当時の運転者は、急な腹痛と便意で、直ちに用便するよりなかった。事態は切迫していた。
 唸りながら運転を続けていると、公衆便所(またはコンビニ等)があり、付近の道路および交通の状況はこれこれで、短時間の駐車は迷惑がないものと認められた。そこで、当時の運転者は、本件駐車を行ったものである。
 腹痛および便意が真実であることには、これこれの裏付けがある。迷惑性については、用便後直ちに(また別の日の同時刻に)撮影した現場写真がある。
 したがって、本件駐車については、運行の管理を怠ったとまではいえず、当該車両の使用者の責に帰すことが著しく妥当性を欠くことは明らかである」
 という弁明なら、どうなのか。

 新制度は、違反者の責任の追及が第一義とされている。
 そこまで当時の事情がわかってるってことは、「当時の運転者」が誰か、弁明人は知っていることになる。または、弁明人自身が「当時の運転者」であることになる。
 その場合、警察は、違反者の検挙へ向けて動くのか。動くとして、どの程度真剣に動くのか、という未知の要素はあるけれども。 

 6月から施行された改正道交法では、駐車違反の取り締まりが、車のタイヤにチョークなどで印を付けてから30分程度の時間をおく方式から、違法駐車を確認した時点で、すぐにステッカー(違反標章)を張る方式に切り替わった。

 そうそう。つまり、迷惑性や違反の動機には関係なく、形が違反でありさえすれば、直ちに取り締まるようになったわけだ。

 さらに、ステッカーを張った車の運転者がが出頭に応じない時には、車の所有者に、普通乗用車の場合1万5000~1万8000円の違反金を科す規定も新設された。この場合、所有者には、違反金の支払いを求める仮納付書とともに弁明通知書が送られ、駐車違反の理由について、弁明書で説明する機会が与えられる。正当な理由と認められた場合、所有者は違反金を払わなくても済む。

 そうそう。上述のとおりだ。
 金額については1万円てのもあるが、捨象しとこう。

 同庁交通部によると、6月から先月末までの3か月間の都内の取り締まり件数は12万9066件。うち運転者が出頭に応じなかったり、出頭が遅れたりして、車の所有者に違反金の支払いを求めたケースは、約70%にあたる約9万2000件。この中で弁明書が提出されたケースは約2000件で、「急な腹痛でトイレに立ち寄っていた」といった理由が大半を占め、「近くに駐車場がなかったから」といった言い訳もあった。

 ほぉ、70%か。国会答弁にあったと同じ割合だね。
 9万2000件中、弁明したのが2000件。てことは、約2.2%。
 これは、すごく多いよ!
 免停などの行政処分、駐禁レッカーに対する、行政不服審査法にもとづく不服申立は、ゼロコンマ
 また、『払いません。―ナンデ?モッタイナイ!』にも書いたように、青キップ、赤キップを切られて反則金も罰金も払わずに終わるケースは、おおよそ1.4%。
 弁明の約2.2%は、こういうものとしてはメチャ多いよ! 

 一方、ネット上の掲示板やブログでも、「ステッカーを張られた時は、腹痛のふりをして近くの会社でトイレを借り、既成事実を作ろう」「腹痛のまま運転することは、道交法の安全運転義務の規定に反するので、それを盾に抵抗しよう」などの書き込みが、コピーされて広がっている。

 へえ、どこの「掲示板やブログ」なんだろう。
 見てみたい。どなたか教えてください~。

 弁明で「正当な理由」と認められるのは、〈1〉盗まれた車が路上に放置されていた場合〈2〉災害で車を乗り捨てざるを得なかった場合――などに限られる。約2000件のうちこれに該当したのは売却後、名義変更が間に合わなかった車などを含め約100件程度だった。

 上記FAQの通達を見てね。

 交通部では、誤った情報が出回っていることについて、「摘発までの時間が短くなった分、2~3分で済む用事なら言い訳にならないと考え、『腹痛によるトイレ』なら、ごまかせると勘違いしている人がいるのでは」と指摘している。  (2006年9月19日14時38分  読売新聞)

 弁明でも不服申立でも、また、内容が何であれ、不服があるとき合法な手続きをきちんと踏む人が多いと、大量処理システムは麻痺するのだ。
 てか、そんな人の割合は極めて微少であろうことを前提に、システムはできあがっているともいえる。
 そして、極めて微少であることが、取り締まりが公正、妥当であることの証左とされていくのだ。

 ここで一番重要なのは、以下のことだ。

1、形だけ違反なら取り締まることができるのは、取り締まったあとに、迷惑性や違反の動機等について調べ、処罰する(カネを取る)かどうか、チェックするシステムが保障されているから。それは不可欠の前提である。

2、そのチェックのシステムなしにカネを取るなら、そもそも規制が合理的かつ最小限のものでなければならない。それは当たり前のことだから、警察庁も、合理的かつ最小限の規制とするよう、2本も通達を出している。

3、ところが、見直しはごく一部でしか行われていない。そして、こともあろうに、出頭して違反キップを切られ、迷惑性や違反の動機について主張・立証し、不起訴となっても、法律を見る限り(また警察庁の回答を見る限り)、車の使用者からカネを取ることになっている!

 つまり、もう迷惑性や違反の動機はカンケーねーよ、とにかくカネを取り、カネを取ることを民間(主に警備業界)に委託する(委託費を払う)んだよ、ニュー駐禁ビジネスを立ち上げたんだよ、そういうことなのである。

 じゃあ、どうすりゃいいのか。
 システム的には蹴られるとわかっている弁明でも、いや、そんなはずはないと誠意をもって、地道にやっていく、これだけの数の弁明が、しかもそれなりに真っ当な内容の弁明が、こんなにきてるぞ、という実績をつくっていくしかないんじゃないの?
 でもって、選挙の投票のとき、よくよく考える。
 そうでないと、国会、議員は動かない(動けない)、そういうもんだろうと私は思うけどね。

 まぁね、「掲示板やブログ」に何が書かれてるのか知らないまま、ものすごーく深読みの、つか妄想ぎみの憶測をしてみるとだよ、「トイレだとウソついて弁明すりゃ助かる」と喧伝している(あるいは、ありがちな噂を後押しする)者がいるとすれば、それは、「弁明なんぞするのはどうせそんな連中だ」「弁明してもムダ」というイメージを早めにつくり、ニュー駐禁ビジネスをスムーズに拡大したがってる勢力かも…なーんてね。

 弁明は全国でどれくらいなのか、警察庁に開示請求しとこう。 

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 ※ 本日夜、新宿歌舞伎町のロフトプラスワンで、霞っ子クラブのイベントあり!

 ※ 07年1月7日付記   弁明の大半が「腹痛で」という報道は、どうやら誤りであることがわかりました。警察庁のデータによると、6~8月の弁明受理件数、2290件のうち、「トイレ」は374件、16.33%にすぎず、最も多いのは「取締りに対する不満」で、792件、34.59%でした。

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原付の酒酔い0.6mgで懲役実刑

 19日(火)、手帳に13時15分からオービス事件とあり、裁判所へ。
 電車内でよく見れば、「彫り師 オービス 判決」。
 なにそれ。
 はは~、これ、たしか霞っ子クラブの mixi の公判予定で見て、ついでがあれば傍聴してみようかと、手帳に書いたんだっけ。
 しかし今日は他についでがない。
 これ1件のために…。げー。ま、いっか。

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 裁判所内は、当事者・関係人でないらしき人たち(主に若い男女)がやたら多かった。
 1階で閲覧できる開廷表、少し(または、だいぶ)前に合計で2倍くらいに増やされたのだが、そこにもぉう人だかり。
 トコさんが来て、今日は多いですねと。多いよ。今発売中の『ドライバー』で、裁判傍聴が非常に身近になったようだ旨書いたけど、もうカンベンしてよって感じ。

 彫り師のオービス事件は、時刻はわかってるが、法廷が不明。
 ええーい。開廷表は9階の広報(総務)で見よう。
 と9階へ。ここは誰もいなかった。
 ところが…。え? ない?
 1時台に道路交通法違反の判決が(新件も審理も)ない!
 ちぇー、また私のメモミスか?

 結局、あちこちうろうろして、14時から東京高裁第4刑事部(大野市太郎・奥山豪・中島経太裁判官)で、道路交通法違反の控訴審第1回。

 広い法廷の傍聴席には、私と、被告人の老い