熊本でオービスⅢLkを器物損壊
速度違反で通過、戻ってオービス壊したが…逃げ切れず
熊本県警八代署は20日、自分のスピード違反を撮影した速度違反自動監視装置(オービス)を壊したとして、器物損壊の疑いで宮崎市の会社員の男(24)を逮捕した。「摘発を逃れるためにやった」と容疑を認めているという。
調べでは、会社員は7日午前2時半ごろ、熊本県八代市の国道3号に設置されたオービスの配線箱を工具のようなもので破壊し、電気配線を引き抜いた疑い。
会社員はオービスの前を速度違反で通過した後、戻ってきたらしい。同署は現場近くに止まっていた車の目撃情報や、オービスの記録から容疑者を特定した。
オービスは速度違反をした車のナンバープレートと運転者を自動的に撮影する装置。運転者に違反事実を知らせるため、撮影の瞬間に赤い光を発し、後日警察から出頭通知が送られてくる。 ZAKZAK 2006/09/21
とZAKZAK。
取締りに腹を立てて、あるいはなんとか逃れようと、交番のガラスを割ったり、警察官に1万円を渡そうとしたり、という報道はしばしばあるが、破壊を企てたとは、日本では2例目かな。3例目? どうだっけ。
別冊ベストカーの『全国オービス&ネズミ捕りマップ』、に出てくる写真を見ると、「八代市の国道3号」のオービスは、東京航空計器のオービスⅢLkだ。
オービスⅢは、「a」から「h」までがフィルム式、「k」が電子式(通信回線で画像を伝送するタイプ)だそうだ。
ところがオービスマップや車雑誌では、ループコイル式のHシステムだからと、「LH」と表記される。「Lh」はフィルム式の最後の型じゃん。紛らわしいよっ。
これは、三菱電機のRS-2000(高速走行抑止システム端末装置)を「Hシステム」と呼ぶところからきているので…ってそんなマニアな話はヤメとこう(笑)。
とにかく熊本のそれは電子式なので、撮影後に現場へ戻って破壊しても、取締りを逃れることはできないのだ。画像はとっくに中央装置へ伝送され、光ディスクに記録・保存されているのだ。
右は電子式オービスの「工事請負契約書」の1枚目。新奥多摩街道・上りなど3カ所の「新設」と、国道16号・内回り1カ所の「更新」のものだ。
「宮崎市の会社員の男(24)」は、いくら賠償請求されるのだろう。
そして、記事が「運転者に違反事実を知らせるため、撮影の瞬間に赤い光を発し」としているところが、ワタシ的には面白い。
オービスのストロボが赤くまぶしい理由については、『なんでこれが交通違反なの!?―警察は教えない126の基礎知識』で書いたが、「違反事実を知らせるため」とズバリ言い切るまではしなかった。
ZAKZAKの記者氏は、何をもとに言い切ったんだんろうか…。
ちなみに、オービス破壊については、
スピード違反の男、証拠隠滅を狙ってオービス爆破
[ 2006年09月09日 11時00分 ]
[ロンドン 7日 ロイター] スピード違反でオービス(自動速度違反取締装置)に撮影されてしまった男性が、証拠隠滅のためカメラを爆破したがデータを消去することができず、結局逮捕されて4カ月の禁固刑となった。
この男、グレイグ・ムーア(28)は2005年8月、自分を撮影した英マンチェスター郊外のハイドに設置されていたカメラを爆破したという。
カメラはボロボロに壊されてしまったが、ムーアがスピード違反した証拠写真や、彼こそが爆破犯であることを証明する写真がデータ保存されていた土台部分は無傷だった。
とexiteニュース(上掲はその一部)。
このニュースを見たとき、イギリスはヤルことがハデだなぁ、と思ったが、日本もだんだんと欧米に近づいてきたってことか…。
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