警察官証人の旅費・日当は不当利得!
さあ、たいへんなことになったよぅ!
簡単にいうと、自分の交通違反(実質的な悪質・迷惑性はナシ)の裁判に証人出廷し、旅費・日当、または旅費だけを請求・受領した警察官5人と、そのうち3人の雇い主である東京都、2人の雇い主である千葉県を被告として、
「不当利得したカネを返せ、慰謝料と弁護士費用を払え」
という訴状が、27日(水)東京地裁に提出されたのだ。
原告は、NP会の中島修さん。
代理人弁護士は、山下幸夫さん。
その記者会見が、27日午後4時から、霞が関の裁判所ビルの司法記者クラブであった。
お2人と以前から知合いの私も、レクを聞いてきた。
阿曽山大噴火さんも、幹事社の許可を得て参加。
旅費(交通費)については、5人の警察官は全員、いったん警察署等に出勤してから裁判所へ行き、警察署等へ戻っているのに、自宅と裁判所との往復交通費を請求・受領したんだという。
日当については3人の警察官が、勤務中なのに(つまり税金から給料を得ているのに)請求・受領した(つまり税金から得た)んだという。
そのへん、原告は詳細に調べたようだ。
もとの交通違反の裁判のときも、あの人のやり方は緻密だった。
それでいてけっこう飄々(ひょうひょう)としてるんだから…。
さあ、被告側はどんな答弁書を出すのか。
旅費のほうは、完全にインチキだから、差額を返す可能性がある。
しかし、日当はどうするのか…。
認諾するか争うか、争うならどんな理由で?
これ、警視庁と千葉県警だけの、冒頭の交通違反裁判だけの話ではない。
警察庁とも相談しなきゃならないのでは…。
被告・東京都の代表者は石原慎太郎・知事。男らしくスパッと認諾…しないよねぇ。
じつは私、今年の早い時期、記事にしようかと、原告の件とは関係なしにいろいろ調べてたのね。
刑事裁判記録をいくつか閲覧し、複数の裁判でどんな書類が作成され、どの警察官に旅費・日当がいくら支払われたか、確認もしてきた(東京簡裁の道路交通法違反を全件傍聴してるから、それができた面がある)。
刑事裁判でチョー有名なある弁護士さんから話も聞いた。
扱った事件が公判になったとき証言するのは、完全に職務の一部だ、等々と。
個々の警察官は、長年の慣習というか、上司から指示もあるのだろう、罪の意識なく、旅費・日当を請求・受領(する場合は)し続けてきたにすぎないはず。
それが突然、不当利得だと訴えられて…。
たいへんなことになったよ!
全国の傍聴マニア諸君!
警察官に限らず、証人は、法廷へくると、書記官か廷吏に指示され、何か書類に記入し、押印してるでしょ。
あれが、証人出廷カードとかいうもので、あそこに、旅費・日当を「請求する・放棄する」とあって、どっちかに証人自身でマルをつけるようになってるのね。
※ 画像の「証人カード」はだいぶ昔のもの。
でもって、証言したあと、書記官か廷吏から普通郵便サイズの茶封筒を受け取ることがあるでしょ。
あの中に、旅費・日当または旅費だけが入ってるのね。ジャラっと小銭の音がすることがあるでしょ。
今後、警察官証人は、あれを受け取るかどうか、注目しようっ! ※退廷して書記官室などへ行ってから受け取ることもあるようだけど。
2024年10月3日追記: 東京地裁、簡裁においては、警察官証人が書記官から茶封筒を受け取るシーンを、もうだいぶ何年も前から、まったく見かけなくなった。証人カードの記入は必ず行うはずなのに、そのシーンも見かけない。うるさい傍聴人に見えるところでは行わなくなった、ということか。
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