酒気帯び検査器の取扱説明書
酒気帯び検査。
検査拒否(30万円以下の罰金)の公判が、東京簡裁で進行中だ。
これはもしかして無罪かもしれない。
裁判所の令状なしに、なぜ検査(呼気の提出)を強要できるのか、拒んだ者をなぜ逮捕できるのか。
『なんでこれが交通違反なの!?―警察は教えない126の基礎知識』のQ058に書いたように、ややこしい理由付けになってるのだ。
酒気帯び検査の具体的なやり方を、運転者(のうち同書を読んだ人以外)はぜんぜん知らない。
「少し飲んだけれども(ってそれ自体、罰則はないものの違反なのだが)、0.15mgには届かないはずだ」
「届くかどうか微妙。やべぇ!」
あるいは、すごく小心で、
「前日の夜、普通に飲み、風呂入って寝て、10時間以上たってるから、もう完全に抜けたと思って運転したんだが、まさか!?」(※)
という人は、どんなやり方が正しいのか知らないまま、不安のうちに、警察官から言われるがままになり(多少猿知恵で検査値を低めようとし)、0.15mg以上だ、酒気帯びで取り締まると言われた場合、
「そんなはずはない。今の検査でいいのか。もう1回やってくれ!」
とモメたりする。
※ 政令酒気帯び運転には過失犯の処罰規定がない。
警察官は、いったん制令値以上が出たら、絶対に再検査しない。
逃れようとする違反者の求めに応じて何かしたりしない、ということもあるんだろうけれども、もしかして、検査値はけっこういい加減なので、二度やれば検査の信頼性にキズがつく、ということもあるのかもしれない。
印字式のアルコール測定器は、警察庁も発表せざるを得ないトラブルがあったし、ポンプ式とでもいうのか、あの、人力でポンプを引っぱるやつは、Q059に書いたように、いくつか問題がありそうだ。
もしもの場合のインチキを防止し、また、不安でドキドキ、されるがまま、ということのないよう、つまらないトラブルがないよう、正しい検査のやり方、これを知っておく必要はあると思う。
そのためには、検査器の使用説明書、取扱説明書を見ておくといい。
画像(上)は、05年4月25日に警視庁から開示決定が出た、
「北川式飲酒検知器SE型使用説明書(光明理化学工業株式会社作成のもの)」
の一部。
画像(下)は、05年11月25日に警視庁から開示決定が出た、
「取扱説明書 DPA-7北川式呼気中アルコール測定器 光明理化学工業株式会社作成のもの」
の一部。これが印字式。
酒気帯び運転はねぇ、「捕まらなきゃいい」というのは論外として、
「0.15に届かなければ大丈夫」
「飲んでも醒ませば大丈夫」
というのも、ぜんぜんダメダメだと思うよ。そりゃ地獄への入り口だと思うよ。
一滴でも外で飲むときは覚悟を決めて、電車か自転車か歩きか泊まりか、その他か、にする!
そこまで覚悟を決めて、一滴で帰ったらバカじゃん。
だから、外で飲むときはとことん飲む!
飲む用事以外で電車で出かけたときも、もったいないから飲んぢゃう(笑)。
なーんてやってたのは昔の話。
慣れれば、飲み足りないまま帰ることも、せっかく電車で出かけたのに、新宿思い出横町の岐阜屋へふらり寄って餃子とレバニラ炒めと酎ハイ2杯と紹興酒1杯(計1500円くらいだっけ)を飲食、することなく淡々と帰るのも、普通になるよ。
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