適切な治療を受けなかったことには被害者自身の意思も働いている…
12月12日(火)15時~
15時から、東京高裁・第10刑事部(須田贒・井口修・溝國禎久裁判官)805号法廷で、道路交通法違反・業務上過失致死の控訴審判決。
検察官がなかなか来ず、6分ほど遅れてスタート。
被告人(身柄。拘置所)は、表情や姿勢が、いわゆるカタギではない感じ。
執行猶予がほしくて控訴し、あっさり公訴棄却、というパターンだろうか…。
須田さん(この人ほど須田という名前が似合う人はいない?)が判決を読み上げた。
「主文。原判決を破棄する。被告人を懲役3年に処する。原審における未決勾留期間中180日をその刑に算入する」
ええっ!? ど、どゆこと!?
私の荒いメモから一部だけ拾うと、こういう事実認定だった。
被告人は無免許で同乗者の車を運転し、対向車に衝突させた。
同乗者は、肋骨を9カ所骨折、骨盤を4カ所骨折、下顎部に(かなりたいへんな)挫裂創を負った。
気を失った同乗者を助手席に乗せたまま、被告人は400m移動。
友人に電話し、同乗者を友人の車に乗せてY外科医院へ行った。
事故ったとは言わず、ケンカでケガをしたと言った。
Y外科は下顎部を14針縫っただけで、レントゲン写真は撮らなかった。
それからマンションへ。
同乗者とともに、菓子パンや弁当で食事した。
翌日、同乗者は体を起こして嘔吐していた。
被告人は408号室の住人に119番通報を依頼した。
部屋へ戻ると、同乗者は息をしているようには思えなかった。
被告人は407号室へ行き、119番通報を依頼した。
部屋へ戻ると、同乗者の口中には、吐き出したものが詰まっていた。
救急車が到着し、心肺蘇生を行った。
病院へ運び、電気ショックを与えた。
しかしバイタルサインは戻らず、死亡が確認された。
司法解剖の結果、吐瀉物吸飲による窒息死と認められた。
以上のような経過に照らせば、同乗者の死亡が本件事故によるものであることは明らか。
※ 弁護人(老人)寝てる?
※ 被告人は、顔をかしげて裁判官をしげしげ見上げている。
しかし、適切な治療を受けなかったのは、同乗者自身の意思も働いている。
被告人といっしょに飲酒し、自分の車を貸してもいる。
被告人は、致死の責任を免れないとしても、原審の懲役3年6月は重きに失する結果となっている。
20分近くにわたる早口のややこしい言渡しが終わり、須田さんが被告人に言った。
「被告人、聞いててわかった? 事実誤認は認めないけれども、職権で量刑を見直したら、重すぎた、ということです」
被告人は、「原審の未決勾留期間中180日…」という点が気になったようで、そこを須田さんに尋ねた。つまり、当審における未決勾留期間はどうなるのかと。
須田さんが言うには、原判決から今日までの勾留期間は全部、180日に足される? そうなの?
よくわかんなかった。刑事法の基礎を勉強してないから、こういうことになるんだな。誰か教えて。
「あ、そうだ、不服があれば…あるかどうか、わかんないけど(ニヤリ)」
と、須田さんが上告権の告知をし、15時25分閉廷。
1階ロビーをうろうろしてたら、その控訴審の弁護人を見かけた。
もこもこのベージュのダウンジャケットを着て、なんと手ぶらだった。
そういうのって珍しくない?
あのダウンジャケットの下に、ショルダーバッグを隠してるんだろうか…。
警視庁へ寄り、3件開示を受ける。
帰宅すると、あちこちからメールや電話。
やっぱ12月は忙しくなりそうだ。
顧問占い師によると、私は来年は大儲けするそうだ。
うむ~、それ、当たってるかもしれない。
じつは、当ブログのタイトル、「交通違反バカ一代!」という、勢いのあるものに変えることを、ようやく結審もとえ決心できたのだ。変えるといろんな不都合があるらしいが、それを覚悟で。
意味わかんない? うーん、私もよくわかんない(笑)。
とにかくですね、タイトルを変えるとURLが全部変わっちゃうらしいです。
近日中に変えますんで、よろしくお願い申し上げます。
近日中といえば、第2次Nシステム訴訟の提訴、そっちは少し延びました。
なので、原告になりたい方、まだ間に合うかもしれません。
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