日本の交通取締りは根底から崩壊している
3月3日の河北新報に、先に報じられてしまった。下の記事はその一部。
秋田・自動速度取締装置訴訟 公訴棄却見直しへ 最高裁
最高裁第一小法廷(涌井紀夫裁判長)は2日までに、自動速度取締装置の測定に基づき、道交法違反罪に問われた男鹿市の男性(41)の上告審弁論を29日に開くことを決めた。
弁論が開かれることから、装置の信用性には疑いが残るとして、一審秋田簡裁の有罪判決を破棄、公訴を棄却した二審仙台高裁秋田支部判決が見直される可能性が高まった。
06年3月14日に公訴棄却とされた、三菱電機製RS-2000B型の事件のことだ。
※ 写真は礼田計さん。
公訴棄却とは、起訴自体を違法とすること。無罪のようなもの。
その記事中に、こうある。
…二審判決は「実際の速度より高く測定されるプラス誤差も出ると考えるべきだ」などと述べ、一審判決を破棄。検察側は「装置のシステム上、マイナス誤差しか生じない。日本の交通取り締まりを根底から覆しかねない」として上告していた。
日本の交通取締りを根底から覆しかねない?
というか、日本の交通取締りはもともと根底から崩壊しているのだ。
今ちょっと猛烈に忙しいので、簡単にコメントしとく。
プラス誤差、マイナス誤差、そういう考え方だけに囚(とら)われてると、本質を見誤る。
たとえば酒を180cc酌むとして、179ccか181ccか、それが誤差でしょ。
もちろんそういう誤差もあるのかもしれないが、150ccしか酌まなかったのに、機械は180ccを表示した、そこを考えなければならない。
150ccの酒を、150ccであると正しく測定したのに、写真には180ccと焼きつけられた、その可能性を考えなければならない。
装置がどう作動してどう測ったか、全く記録がない。オービスは記録を残さない。
あるのは、表示された数値(とされる写真の陰影模様)だけなのだから!
ま、警察・検察・最高裁としては、差し戻して、「確立された採証法則」により、他の多くのオービス事件と同じように有罪とする、という筋書きなのだろう。
「確立された採証法則」とは、学者でも何でもない単なるメーカー社員(サラリーマン)に、「我が社の製品は優秀でして、プラス誤差は絶対に出しません」と、客観的な裏付けデータは一切なしに言わせること、だ。
そうしないと、日本の交通取締りはもともと根底から崩壊していることに、直面せざるを得なくなる。
06年3月の公訴棄却判決を書いた3人の裁判官のなかに、寺西和史さんがいた。
差戻し審が始まる前に、寺西さんは移動になるのな~。
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