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2007年3月15日 (木)

あぁ情けない ウソばっかり!

3月15日(木)13時10分~

 

 まーた時間を間違え、目指す事件の前の、窃盗未遂の判決を傍聴することに。東京簡裁・刑事2室2係(関口政利裁判官)728号法廷で。

 …んでも、開廷表に13:10~13:30とある。窃盗未遂の言渡しに20分間? あれ? と思ったら、否認(無罪主張)なのだった。

 

 主文は、懲役1年4月、未決30日算入、執行猶予3年、訴訟費用負担。

 06年6月23日の、時刻はわからなかったが、JR埼京線の7番線に到着した電車の最後尾車両でのこと。
 女性の手提げ鞄にちらちら目を向け、その左斜め後ろから乗車した男(被告人)を、スリ警戒中の警察官3人(1人は見習い)のうち1人が、スリ犯人だと直感し、女性の右斜め後ろ辺りからいっしょに乗車した。

 被告人が女性の手提げ鞄に右手を手首まで入れてごそごそやってるのを警察官はしっかり現認、「スリだ!」と叫んで現行犯逮捕した。

 …というのだが、被告人(前科なし。相当長期間拘束された後、保釈)のほうは、反対側のホームから急ぎ足でその電車に乗ったら、乗車して1~2秒で、「スリだ!」という声が聞こえ、男たち(警察官)が乗ってきた、自分を捕まえたのは別の警察官だ、と言っているのだった。

 女性(被害者)の調書は、警察の筋書きどおりになっているのだが、そんなの鵜呑みにはできない。
 結局、はっきりしてるのは、警察官と被告人の証言が真っ向から違うこと。真実は、もうわからない。
 こういうシチュエーションになったら、真実がどうであっても、被告人はもう助からない…。

 裁判所というのは、

   警察の言い分からは、肯ける部分ばかり探し、肯ける理屈を考えだす。
   被告人の言い分からは、疑える部分ばかり探し、疑える理屈を考えだす。

 そんな傾向というか体質が、どうしようもなくあるように思える。
 そのおかげで、確たる証拠はなくても真犯人を処罰することがあり、治安に一役かってるのだろうと思う。だけど、そのやり方は必ず、無辜(むこ。無実の者)を処罰しもする。

 

 完璧な社会なんてないから、無辜が処罰される割合が少なくなるよう気をつけ(というか願い)、とにかく治安を第一にする、という選択もあるんだろうか。
 でもね、それならそうだと言ってほしい。

「社会の治安を守るためには、無辜の者もときに処罰されるのは、仕方ありません。防げません。運悪く無実で処罰されたときは、これも社会のためだと、あきらめてくださいね」

 と言ってほしいよ。

 

 13時28分、上訴権の告知も終わり、みな引き上げるとき、傍聴席の、ちょっと上品そうな白髪のご婦人が言った。
「なんで警察がウソ言ってんのが、わかんないかねえ」
 続けて言った。
「あぁ情けない。ウソばっかり」
 さらに言った。
「情けないねえ」
 被告人の母親らしかった。

 06年6月23日、と聴き取れたんだが、その日(金曜日。時刻はわからない)、池袋の埼京線7番ホームに到着した(またはその後発車してからの)電車の最後尾車両で、「スリだ!」と聞いた方、もしもいたらメールください。

※追記: 控訴したが、東京高裁は棄却した。それから4年後、この被告人は同じ埼京線車内で同じパターンでまた逮捕され、起訴された。私は追っかけて傍聴した。今度は無罪に! 同じパターンの2007年の事件は冤罪だったと思われる!

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