石原都知事の代理人が都民を嘲笑
12~14分ほど前に裁判所へ着くよう、電車に乗った。
…のだが、どこかでトラブルがあったようで、電車がどれも少し遅れた。
しかし、なんとか1分前には法廷に入れるだろう。
…と思ったら、霞が関で降りるとき、大柄な白人カップルと日本人のオッサンが出口に立ちふさがり、降りる人並みに逆らって座ろうとするオッサンがいて、私の前の降車客がなかなか降りれない。
しかーもっ、裁判所の手荷物検査で、上着を脱いで携帯電話をかけモタモタしてるオッサンと、手荷物をX線検査器に通すかどうか警備員に尋ねるオバサンがいて、さらに、あろうことか金属検査のゲートが、いつもは鳴らない私の鍵束に反応してピーと鳴り…。
エレベータのタイミングは良かったのだが、30秒ほど遅れた。
法廷に入ると、もう起訴状朗読が始まったところだった。
ちっきしょう! こんなこともあるよね~。
10時45分から、東京簡裁・刑事2室3係(長坂和仁裁判官。お初!)728号法廷で、道路交通法違反の新件。
首都高3号線、駒沢(?)付近のオービスⅢLjによる53㎞/h超過(測定値113㎞/h)。
被告人(在宅)は従業員百数十人の会社社長。
測定値については争わないのだが、
・制限速度を超える速度で進行
・流れ(制限速度以上、測定値未満)を超える速度で進行
・測定値の速度で進行
のうち、そのときどきで被告人がどれのことを言ってるんだか、事実関係がどうもよくわからない。
なぜ略式に応じなかったのか、については要旨こう答えていた。
「略式だと、最終的な結論が機械的に確定する。人生の中で一生懸命働いてきて、平均よりたぶん多く税金を払い、安全運転を心がけてきた。駐車違反はあるが、事故や速度違反は犯さないよう、注意してきた。『高速道路』で113㎞/hで53㎞/hオーバーというのに、ひっかかるものがある。社会的貢献、当時同乗者が腹痛を訴えていたことなどの情状を酌んでもらえないか。人生の評価をしてもらえないか、というふうなことで…」
刑事訴訟法248条は、こう定めている。
「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」
被告人が言うようなこと(性格、年齢、境遇、犯罪の情状)は、当然、勘案されるのだ。
しかし、交通違反処理においては、それは現実には、「公訴を提起」(つまり起訴)されるまでのことであって、いったん起訴されたら、普通の裁判官は勘案しない。
相場どおりの金額の罰金刑になる。
何を交通違反とし、何を取り締まってどうペナルティを与えるか、すべて警察と検察が決めており、裁判所はただのお飾り、または追認機関だと、一般的にはいえると思う。
もちろん、普通じゃない裁判官だったら勘案すべきものが本件にあったかどうか、わからないけれども。
直ちに判決。求刑どおり罰金8万円。
これは首都高の超過50㎞/h台の、相場の金額だ。
だが、それでも、「ちぇっ、どーでもいいや」と罰金を投げ捨てるより、ずっと良いと思う。
11時21分閉廷。
11時30分から、3月28日に傍聴した脅迫の判決。
懲役1年4月、未決算入20日、訴訟費用不負担。
農林水産省へ。
地下に、ローソンが入ったね。
ああいう、フランチャイズ(だっけ?)でどこもかしこも埋まっていくのは、私は好きじゃないな~。
第5食堂の鯖味噌煮定食が、450円になってた。
値上げ前は420円だったように記憶する。
そんで私は「半食」と言い、40円のバックを受けて380円だった…のだが、今日は50円バックしてくれて400円だった。おかしい。10円玉が切れてたんだろうか…。
裁判所へ戻り、地下の郵便局で、岐阜県警へ420円郵送。
30分ほど仮眠。
13時45分から、東京地裁・民事3部(定塚誠・古田孝夫・工藤哲郎裁判官)606号法廷で、「運転免許取消書処分取消等」請求事件の弁論。
定塚さんて、初めて聞くような。鶴岡稔彦裁判官は、移動になったのかな?
被告は東京都。その代理人は4人。
6枚で1綴りになってる反則キップの写しに混じった書類のことでごちゃごちゃモメ、次回は最終準備書面を陳述して結審することに。
これ、事件番号が平成18年(行ウ)第131号。だいぶ長く争われてたらしい。
同じ法廷で、続いて14時から、「運転免許効力停止処分取消」請求事件。
こっちは本人訴訟。
被告は東京都で、その代理人は5人。うち1人は弁護士で、どこかでお見かけした顔。
豪雨の日、普通に走っていたタクシーに大排気量オートバイが激突し、右ハンドルを折って滑走、という事故で、警察官は事実をわかってくれてるんだろうと、調書の内容をよく確認せずにサインしたら、事故の加害者として点数がつき、停止処分を食らったので、それを取り消せという訴訟らしかった。
当時、目黒署の交通捜査係の係長だったという警察官と、原告本人を尋問。
なーんだか噛み合わないやり取りだった。
定塚裁判長が、じつにていねいに根気よく原告をフォロー、サポートするのに比べ、被告代理人のうち、裁判官席にいちばん近い男が、原告に背を向け、いかにも嘲笑という笑いをしばしば浮かべるのが印象的だった。
「ボケてんじゃねーの? どうせ勝てっこないのに、何ごちゃごちゃ言ってんの。ぷぷっ」
みたいな感じ。
はは~、なるほど、東京都の代表者は石原慎太郎都知事。
その代理人だからいいのだ、という選択を今回の都知事選で都民はした…とまで言ったら言いすぎか。でも、近い選択をしたんじゃないの?
15時32分閉廷。
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