大阪府警の「光オービス」って何だ!?
異様な爆発的アクセスは急速に収束しつつある。
8日(日)0時台が4,729、1時台が2,605、2時台が1,558、3時台が1,036、4時台が773…と。
落ち着いてきたところで、ほんのちょっとだけコメントするね。
この件は、「オービス通過したら“ねずみ捕り”…大阪府警が新作戦」という読売新聞の記事が詳しい(というか長い)。
そこに、こうある。
移動式オービスは、各署が週1回以上は実施している“ねずみ捕り”と呼ばれる小規模取り締まりで使う「光オービス」。違反車両の撮影ができず、警察官を配置してその場で取り締まる必要があるが、レーザー光線を使うためレーダー探知機が反応せず、ドライバーに気づかれにくい。
この短い部分、どこからどこまで面白い。
いわゆる「ネズミ捕り」とは、拙著で解説したとおり。
大阪府警の各署は、週1回以上実施してたのか。
ネズミ捕りの実施回数については、これまで私は気にしてこなかった。
読売が「週1回以上」と書いたのは、誰か警察官が口頭でそう言ったから、かもしれないが、実施回数を本部でカウントしている可能性もある。ふうん。
ネズミ捕りは、「小規模取り締まり」か?
測定現認係、記録係、停止係、取調べ係、だけでも最低4人は必要だ。
いちばん人数が必要な取締り方法だよ。
読売がいう「規模」は、人数のことではないのか?
んで、ひっ、「光オービス」!?
そんなの初めて聞くよぅ!
いや、待て待て。
速度取締りのことを、何でもかんでもオービスという人もいる。それは『なんでこれが交通違反なの!?』でも言及したとおりだ。
「速度取締り+光」からは、光電式が連想される。
「レーザー光」と記事にあるが、日本無線の光電式測定機のパンフレットには「レーザービーム」という語が出てくる。
光電式のネズミ捕りは、たしかに、「違反車両の撮影ができず、警察官を配置してその場で取り締まる必要がある」。
※ 写真は礼田計さん。最新型の光電式の送受器。
そうすると、読売の記者氏は、速度違反取締りのことをオービスといい、固定装置を使わず警察官が適宜場所を選んで人力でその場で測定・検挙するものを移動オービスという、と解しちゃったのかな?
オービスとは、自動速度違反取締り装置・速度違反自動取締り装置のことで、移動オービス(移動式オービス)といえば、測定機(レーダ式と光電式とあり)と連動するカメラをワンボックス車に積んで、任意の場所に駐車して、駐車したまま(光電式の場合は測定センサーのみ車外に設置し)測定・撮影を行い、後日違反者を呼び出して検挙する、そういうものですよ。
これは私がただ言ってるんじゃなくて、警察の文書でも、そう解されるように書かれてる。ネズミ捕りとは分けて、データが収集されてる。
それなのに、「移動オービス」「光オービス」と書くから、全国の運転者諸氏が混乱して、当ブログのアクセス数が爆発的に増えたのか…。
当該記事は、こう続く。
府警は今年初めから、府北部の国道など数路線で、試験的な取り締まりを約20回実施。短時間にもかかわらず毎回、違反車両が相次ぎ、効果が確認できたことから、今月から府内全域で本格実施することにした。
オービスの少し先で、ネズミ捕りをやることは、べつにそんな珍しいことでもないんじゃない? 「試験的な取り締まりを約20回実施」って、試験的にやるようなことでは、ないんじゃない?
と私は思うのだが、大阪府警では、やったことがなかったんだろうか。盲点だったんだろうか。
あるいは、現場の実情を知らないキャリアが来て、「良いことを考えついた。まずは実験的に実施して、効果を確認したまえ」と号令をかけたとか?
もしそうなら、現場は、「ンなこと得意げに記者発表すんなよ(または、特定の記者に言うなよ)。俺らが昔からやってたのに」と、関西弁で思ってるかも。
いや、でも、勝手にそんな想像してないで、「光オービス」というのが本当に開発・運用されてるのか、念のため調べとこう。
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そんなことより、気になるのは、千葉県のイギリス女性殺害事件についての、黒木昭雄さんのこの記事じゃない?
警察がどうしてそんなに早く動いたのか、私も不思議に思ってたですよ。
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