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2007年5月 5日 (土)

被疑事件罪名別月表

 5月20日発売号の『ザッカー』には、06年1月~07年2月のデータを載せたが、連休で当ブログのアクセス数が落ちてるのを幸いに、こそこそっと(笑)、そのうち06年12月の分だけご紹介しよう。

 

 東京地検管内の「被疑事件罪名別月表(1)」。
 各月ばらつきがけっこうあるが、たとえば06年12月は…。

  罪名「公務執行妨害」
   公判請求  10人
   略式命令  36人
   不 起 訴   23人

  罪名「窃盗」
   公判請求  420人
   略式命令  29人
   不 起 訴    877人

 

 「公判請求」とは、正式な裁判のほうへの起訴のこと。公判廷で、公判立会(りっかい)検察官は、普通は懲役刑を求刑する。

 「略式命令」は、略式命令請求の略。略式命令請求とは、罰金の支払命令を出してくれと裁判所に請求すること。つまり略式の裁判への起訴だ。

 

 06年5月28日から、罰金刑の選択肢を設けたことを、公妨のほうは存分に利用してる。
 窃盗のほうは、あんまり利用してない。不起訴がやけに多い。

「万引など、懲役刑は重すぎ、かといって不起訴ともできず、ということがある。罰金刑の選択肢があっていい」

 と言われたわけだが、やっぱ、まだまだ不起訴ですますべきケースが多いってことだろうか。とすれば、どんなケースが罰金になったのかな、興味が湧いてくるよね。

 それにしても…。

「窃盗は数がものすごく多いから、罰金刑の選択肢を設けるのはまだわかるが、公妨は数も少ないし、おかしいんじゃない?」

 という趣旨のことを私は以前から言ってたが、上記データだけ見ると、窃盗はオマケ(つか罰金刑の選択肢を設けることの理由付け)で、本丸は公妨だった、なんて言えそうな気がしてくるよね。

 

 同じ月表によれば、罪名「道路交通法違反」は…。

   公判請求   55人
   略式命令 2979人
   不 起 訴  2078人

 

 公判請求の55人の大部分は、酒気帯びや無免許の常習か、首都高で超過80㎞/h以上の速度違反だ。

 全国の1年間のデータと比較すると、略式に比べて不起訴がどえらく多い。東京だけに特徴的な現象なのか。
 他の道府県の同じ月表を開示請求してみると、都道府県別の“長いものに巻かれろ度”、あるいは“多忙で交通違反の否認なんぞ相手にしてられない度”、みたいなのがわかって面白いかもしれない。

 って、そんな暇も費用もないよぅ(泣)。

 

 ついでに、東京都の条例、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」は、

   公判請求   16人
   略式命令   167人
   不 起 訴      69人

 この167人のなかに、

「痴漢を認めれば罰金ですませてやる。認めないなら、勾留のまま正式な裁判だ。手錠をかけられ、被告人として、好奇心ばりばりの傍聴人の前へ引き出されるんだぞ」

 とか言われて略式に応じた人が、何割ぐらい含まれてるんだろうか。

 

 同条例違反は、神奈川、千葉、愛知、岐阜県のものもある。
 それらの県の条例に違反したとして、東京地検・区検が起訴・不起訴を決めたわけだ。へぇ。

 

 罪名「漁業法(除く選挙等)」なんてのもある。略式命令55人。いわゆる密漁とか、だろうか。へぇ。

 ま、こういうのをしみじみ見て傍聴に通うと、また一味違ってくるってことで。

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