外山恒一さん交通違反で逮捕
都知事選挙をパフォーマンスの場と捉えたか、演説でアートな現代詩を詠い、爆笑させてくれた外山恒一さんが、交通違反で逮捕されたという。
以下、毎日新聞の記事の一部。
外山容疑者:道交法違反容疑で逮捕 都知事選で落選も
鹿児島県警鹿児島中央署は12日、熊本市の自称文筆業、外山恒一容疑者(36)を道交法(最高速度、通行禁止)違反容疑で逮捕した。外山容疑者は「黙秘します」と話しているという。
調べでは、外山容疑者は06年1月17日、鹿児島市千日町の一方通行の市道をバイクで逆走したほか、同年7月10日には、同市吉野町の国道10号で法定速度を20キロ超える時速50キロでバイクを運転した疑い。
外山容疑者は当時、鹿児島市に住んでいた。検問で取り締まりを受けたが「言い分があり、違反の事実を認めない」として反則金を納付せず、十数回に及ぶ出頭要請を無視していた。
2件の違反容疑で、裁判所から令状を取っての通常逮捕、と記事からは読める。
こういう逮捕については、「反則金、罰金を払わないから逮捕ってあり得ね~!」と、そして拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』をご参照ください。
記事に、「国道10号で法定速度を20キロ超える時速50キロでバイクを運転」とある。
外山さんが運転したのは、いわゆる原付バイク、原チャリかと想像される。
「言い分があり、違反の事実を認めない」
とあるが、大丈夫なのか。
そういう警察発表は、いい加減な場合があるとしても、もしかして、
「交通違反は捕まるか捕まらないか、やったかやらないか、2つに1つ。ゆえに、言い分があるなら、違反の事実があっても、なかったと言い張るしかない」
と思い込んでるんじゃないか。
もしそうなら、FAQ「本当に無実なの?」を読んでね。
今後、外山さんがぽっきり折れて、略式に応じて罰金の支払命令を受ければ、ソク釈放されるだろう。
金額は、一時停止が指定場所一時不停止なら5000円、20キロ超過は1万円。合計1万5000円。最悪でも、千円単位切り上げで2万円だろう。
言い分は刑事手続きのなかで言うとして、とりあえず違反の事実を認める署名・押印に応じれば、速やかに釈放される可能性がある。
違反事実がなくても、釈放されたくて、事実を認める署名・押印をすると、普通は、「いったん認めた以上はもうダメ!」とされる(だからこそ、警察は無理やりにも自白を取ろうとする)のだが、仙台高裁・秋田支部のあの判決では、
「逮捕などで身柄の拘束が続くよりも罪を認めて身柄が解放されるほうがよいと考えるのは、一般人の合理的な考え方の1つであるといえる」
とされてる。
その署名・押印をせずに、「黙秘」だとか言って突っ張ってると、一審判決まで勾留される可能性がある。
そのへん、外山さんの住居、職業なども関係してくるだろう。
外山さんはどうか知らないが、住所不定・無職・資力なしだと、一審判決まで勾留され、
「主文。被告人を罰金×万円に処する。未決勾留期間のうち、金5000円を1日に換算してその罰金額に満つるまで算入する。訴訟費用は被告人に負担させない」
となることがある。
東京簡裁へ、道路交通法違反を狙って傍聴に通ってると、そういうのによく出くわす。
ま、一時不停止や20キロ超過で、逮捕だの罰金だのになるのは、もうしばらくのこと。
やがて、現在の放置違反金が、行政制裁金に改められ、他の違反にも広げられ、車両の持ち主が制裁金を徴収され(ない場合は差押えを食らい)、終わるようになるだろう。
そこまで、あと何年でいくのか。
いくときは、かなりの段階までバタバタッといくのかなぁ、と思う。
ま、放置違反金と反則金と2本立てが不公平だってことで、何か事件・トピックが連続して起こるといいんだろうねぇ。
起こらぬなら、起こしてみせよう、違反金、なんつって。
人気blogランキング ← 6月13日11時20分現在、16位~♪
◆ 裁判員制度はいらない!大運動 ◆
※ 3月31日 諸君の中の多数派、少数派
※ 参考記事 反則金を払わず逮捕!?
※ 6月14日 有名人を逮捕することの利点
※ 6月20日 外山恒一さん 勾留理由開示の裁判
※ 6月22日 平成18年(わ)第182号の「わ」は我々団の「わ」か
※ 6月23日 交機隊員の速度違反取締り 1回の当番で約7件
« 12日から自動車運転過失致死傷罪スタート | トップページ | 有名人を逮捕することの利点 »
「交通/その他交通違反」カテゴリの記事
- 無免許死亡事故、そこに隠されたまさかの冤罪!(2023.10.16)
- 交通三悪、言ってみてください(2023.05.15)
- 恐怖のあおり運転から逃げたらオービスが光った!(2022.08.25)
- 過去のWeb記事(2022.04.01)
最近のコメント