新たな駐車対策法制の施行状況について
あれら報道のもとになった警察発表、6月14日付けの「新たな駐車対策法制の施行状況について」を、私は15日(金)に警察庁へ行ってもらってきたんだが、警察庁のサイトにもアップされたと、「知ら猿」で知った。
その「知ら猿」が、「貼付標章取消し24万件」で指摘してるように、
放置車両確認標章取付件数 278万6993件
放置駐車違反取締件数(納付命令・告知・送致) 254万5868件
だから24万1125件、つまり確認標章取付件数の約8.65%が、手続きもされずに、「知ら猿」の言葉をお借りすると「取消し」になってるわけだ。
※ 「放置車両確認標章」とは、新しい駐禁ステッカーのこと。
「取締」のうち、「納付命令」とは、放置違反金の納付命令。反則金の納付は任意であり「命令」などできない。
「告知」とは、反則告知のこと、つまり、違反者にいわゆる青キップを切ること。
「送致」とは、事件の書類を検察庁に送ること。違反者が無免許だったので、法律上、反則告知はできず、非反則行為として送致したとか、違反者が青キップの受領を拒否したので送致したとか、そんなのが多いんだろうか。
24万1125件は、よく確認せず、人が乗ってるのに確認標章を貼っちゃったとか、運転者が戻る前に早く貼って立ち去ろうとあわて、入力事項を間違えたとか、今井のボケ菌に感染したとか、ま、そういうことなんだろうか。
「知ら猿」の作者は、「取消し件数の地域別割合や、取消し理由などの詳細を知りたいものです」と書いてる。
お~、なるほど。それ、開示請求してみよっと。
同じく6月14日付けの記者発表の文書に、
「新駐車対策法制施行後1年における駐車禁止除外標章・駐車許可証に係る不正使用事案の検挙状況」
「全国で発生した駐車監視員に対する公務執行妨害」
というのもある。これも私はもらってきた。
公妨については、07年5月31日現在、「全国で82件検挙」とされてる。
人数は、少なくとも83人のはず。
半分強が、罰金で処理されている。
06年5月28日から公妨の罰金刑の選択肢を設けたのが、存分に生かされてるわけだ。
「懲役(実刑)…2名」ともある。
これは、執行猶予中の犯行だとか、前刑の服役を終えて間もないとか、そういうのなんだろうね。
「公務執行妨害事案の主な事例」というのがあり、罰金額は30万円、40万円、50万円となってる。
その話は、また今度。
ともあれ、この「82件」以外に、検挙に至ってない事案が、そしてまた、公妨の構成要件に該当しないまでも、罵詈雑言を浴びせるケースが、相当数あるんじゃないのかなぁ。
だぁって、やっぱり、ニュー駐禁取締りは、あまりにえげつない(ことがある)から。
ぜんぜんまったく誰の迷惑になるわけでもないバイクに、せっせと確認標章を貼ろうとするシーンを、土曜と日曜に連続、調布市内と新宿区内で見たよ。
土曜のは、ミニパトの女性警察官によるもので、バイクの迷惑性はほぼゼロだが、ミニパトのほうは交差点の5m以内の、しかも左側端に沿わない駐車。
ミニパトのほうがよっぽど迷惑駐車であるうえ、交差点の5m以内も、左側端に沿わない駐車も、法定違反(都道府県の公安委員会が標識で禁止する違反ではなく、道路交通法でダイレクトに禁止された違反)であり、ミニパトはばっちり44条2号違反、47条2項違反になるんだよ。
そういうのって、なんつーか…。
ま、「美しい国」だの「道徳」だの、とても言えんわねと、憂国の気分…。
※ この写真を撮ったあと、ミニパトから巡査長(女性)が降りてきて、からまれてしまった。もとえ、楽しいひとときを過ごさせてもらった。その話も、また今度ね。
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