酒気帯び検査もオービスも
10月12日(金)
横浜地裁のレーダ事件へも、東京地裁の民事の2件へも傍聴に行かず(二兎を追いたくて一兔をも追わず)、傍聴ノートの整理とエクセルへの入力と、睡眠の補給に充てる。
途中、奥歯の詰め物が外れ、自転車で歯科医へ行ったり。よくブラッシングされており歯茎の状態も良好と、お褒めいただいたyo。
16時から東京簡裁728号法廷で、9月28日に第4回公判を傍聴した酒気帯び否認、の判決。
罰金25万円(求刑30万円)、訴訟費用負担。言い渡しは12分ほどかかり、長坂和仁裁判官が被告人に問うた。
裁判官 「内容でわからなかった点はありますか?」
被告人はしばし黙り、ほとんど聴き取れない声で、「とくに…」か何かつぶやいた。
要するに本件被告人は、それまで何度か飲酒運転で検問にひっかかり、検査値が0.1mg程度だったことから、「酒を飲んで運転しても、これくらいなら0.15まで出ない。平気だ」と、常習的に飲酒運転をしていたようだ。そして、こう否認したわけだ。
「同じくらいしか飲んでないのに、今回だけなぜ0.5mgなんだ! 検査のやり方に不備があったに違いない!」
傍聴していて、私は思った。
ほんとは、いつも0.15~0.3mgくらい出るはずなのに、「検査の正確性を保つために1回しか検査しない」という狂った検査であるため、それまで何度か見逃され、そして本件で、多目に、または正しく出た、そういうことなんじゃないかと。
飲酒運転が、厳罰に処さねばならないほど危険だというなら、見逃されている間に、重大事故を起こしていたかもしれない。
飲酒運転でどんなに悲惨な事故が起ころうが、どんなに厳罰化されようが、飲酒運転者は続々いて、悲惨な事故は続々起こる、その一因として、本件被告人のようなケースがあるんじゃなかろうか。
とすれば、デタラメ検査の悪質性は重大だ。
同時に、嗚呼、酒気帯び検査もオービスも同じだね、と痛感した。
たとえば「被害者の血痕が大量にあった」とする場合、たくさんある血痕の一部、1mgほどを検査して、「たしかに被害者の血痕だった」という報告書をつくり、検体および残りの血痕は、きれいさっぱり消し去ってしまう。検察の信頼性を高めるために、再鑑定に付すために、残しておこうとは、はなから露ほども考えない。
で、「じつは被害者の血痕ではないかも」となったとき、裁判所は、何だかんだと法律的に理屈をつけて、検査結果を追認する。
だからこそ! そのような検査は当たり前になり、「確立された捜査手法」となり、結果、真犯人を逃したり、無辜(むこ)を処罰したりする…。
この構造(長く安定した構造)において、誰がいちばん悪いかといえば、民も含めて誰もが悪いけれども、制度的には、やっぱり裁判所なんじゃないか。そんなことを思ったよぅ。
そういう構造のもとでは、なるほど、「検査は正確だ」とするためには、1回しか検査せず呼気が残ったフーセンは廃棄するほうがいいし、オービスは写真に焼きつけられた測定値以外に測定の痕跡を残さないほうがいいよね。
世の中は、狂ってるとしか見えないものも、それなりに合理的に出来上がっているってことか。
9日(火)の仙台高裁行きのことは、11月20日発売の『ドライバー』で書くことに。宮城県警(つか宮城県)の情報公開の素晴らしさに感動したことも、そっちに書ければと思う。
10日(水)も、興味深い裁判(原付の無免許で実刑2月とか)を東京でいくつか傍聴したのだが、残念だけどもうここに書いてる余裕はない。いくらなんでも今日は有酸素散歩に出なければ。
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