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2007年10月 5日 (金)

午前はオービスⅢLk 午後はRS-2000

10月4日(木) 

 

 10時45分から東京簡裁826号法廷(後藤征弘裁判官・町井裕明検察官)で、首都高・湾岸線・東行き・羽田空港3-3の、オービス51キロ超過の第4回公判。

 

 前の窃盗(長野から上京し1週間で20回万引とか。市役所1カ所で500円もらえるんだそうだ)がえらく長引いて、11時7分から始まる。

 

 まず後藤さんが、
「オートクルーズの作動の関係については、異常ないと、その点はいいんですね? オービスが正しく作動しなかったことが争点でいいんですね?」
 と被告人に念を押した。
「はい」
 と被告人。
 これは、判決に、「被告人はオートクルーズが正常に作動していたと勘違いした」旨、書けるかどうか、確認したんだろうね。

 

 町井さんの論告は、遅れた時間を取り戻そうとしてか、チョー早口。
 でも結局、オービスの正確性は、具体的で合理的な森成(オービスⅢのメーカー東京航空計器の社員)証言により間違いなく(笑)、被告人の弁解は「虚偽の弁解」なんだそうだ。
 求刑は相場どおり、罰金8万円。
 ただ、続けて珍しいことを、力を込めて言った。
「訴訟費用の全額を負担させるのが相当と思料します」
 「全額」の部分が珍しい。
 アフターサービスの一環として法廷へ出てきたメーカー社員の、交通費と日当も被告人に払わせろってことだ。
 力を込めたのは、オービスの正確性を認める論法が、いかに馬鹿馬鹿しいか、明らかだから、なんだろう。
 声の大きさで、虚ろな偽りは隠せないのに。

 

 弁護人の弁論は、ズバリ簡潔だった。
 走行試験では、撮影(写真への測定値の焼付け)は行わないこと、測定した速度は端末装置には残らず、端末装置と中央装置の照合はまったく行われていない(立証が尽くされていない)こと、をズバリ突いた。
 つまり、オービスってやつは、メーカーの言い分を全部鵜呑みにしたとしても、写真に焼きつけられた測定値が正しいことの裏付けが、まったくないのだ。
 これで人を有罪・前科者にしようなんて、狂ってるとしか言いようがない。

 

 被告人の最終陳述はこうだった。
「今回の装置は、ほんとに記録のない装置だなというのがわかりました。ですから、ほんと、記録のある装置で、こういう違反を裁いてほしいと思います」 

 

 次回判決。
 ま、メーカーの言い分を全部鵜呑みにしたうえで、「本件測定の誤作動を格別疑わせる事情は認められない」との論法で、罰金8万円だろう。
 その論法がいかにバカげているかは、10月20日発売の『ドライバー』に書いた。
 はい、ここでCM入りまーす。

 午後は、東京高裁で2件傍聴してから、原告:黒木昭雄さん、被告:北芝健こと■■■■さん、の損害賠償請求訴訟の本人尋問(!!)、を途中で出て、午前と同じ826号法廷で15時から、別のオービス事件の第3回公判。被告人質問。

 

 10分ほど前に入ると、傍聴席はすでにほとんどぎっしり。
 警察・検察やメーカーの関係者ではなさそうな感じ。
 簡裁の道交法違反の審理に、なんで!? ナゾだ…。

 

 この被告人質問は、非常に見応えがあった。
 こんなの見たことねーよ! だった。
 被告人は科学者(大学の先生)だけあって、お見事、に尽きる。
 午前の弁護人の弁論といい、オービス無謬神話が揺らぎ始めたな、と感じさせる。
 この2件、八丈島簡裁へ行ってしまった浅見牧夫さん、令状の係へ移動になった堀内信明さん、そしていま東京簡裁の別の係で公判を担当している岩垂正起さんが扱ったら、もっと揺らぐんじゃないかと、傍聴マニアとしては思う。
 いや、後藤征弘さんではダメ、と言うのじゃないよ。
 だって、後藤さんはまだ(東京簡裁で)オービス事件の判決を書いてないんだから。
 次回は論告・弁論。

 

 終わって私はさっきの民事の法廷へ…。

 

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