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2007年11月 1日 (木)

公務員の告発義務

 四国・高知の、あれは何事件というのだろう、白バイがバスに激突した事故について裁判所は一、二審ともバス運転者を実刑(禁錮1年4月)とする判決をした、という事件
 「きっこのブログ」が何度も取り上げてる、今井もなんかコメントしろよ、という趣旨のメールを、当ブログの読者氏からいただいた。ありがとうございます。

 

 簡単にいえば、そういうところにそういう形で顕現しましたか、ってとこだろうか。

 警察捜査とは、要するに、筋書きを立てて、それに見合う証拠・証言・供述をそろえる(なければつくる。自白は絶対取る)ものといえる。
 多くの場合(って割合はわからないが)、筋書きは、すっかりまたはおおむね正しいけれども、正しくないときもある。正しくても正しくなくても、書類をそろえて、検察に送致するときは送致する。

 そういうのをチェックするのが検察の役割でもあるのだが、いったん起訴したら、無理ムリにでも有罪に仕立て上げるよう検察は努力する。無実の証拠を隠すのは合法でもあるし。

 証拠は、たいてい、有罪にも無罪にも解釈できるが、解釈の余地がある場合、裁判所は必ず、有罪のほうに解釈する。無理ムリに有罪にすることもある。警察・検察が間違っていると暴くことは、犯罪処理行政の威信を損ない、治安にダメージを与えるし、万が一にも真犯人を逃すことがあってはならないから。
 基本的には、というか体質的に、そういうものである。

 しかし、人間が関わっており、いろんな人間がいるので、たまに、無実の者が処罰を逃れることもある。
 大ざっぱにいえばそういうものだと私は承知してるので、高知の事件をみて、あぁ、そういうところにそういう形で顕現しましたか、となるのね。

 

 「きっこのブログ」の「高知の冤罪事件」に、こういう部分がある。

 そして、柴田裁判長は、このドライバーの証言を採用しなかった理由として、開いた口もふさがらないようなトンチンカンなことをノタマッたのだ。

「供述者が第三者というだけで、その供述が信用できるわけではない」

 オービス裁判では、オービスの製造販売会社の社員証言の信用性が問題になれば、裁判官は言う。

裁判官 「製造販売会社の社員の証言であるからといって直ちに信用できないということにはならない」

 解釈はどうにもでき、解釈できる余地が少しでもあれば、警察・検察に有利に解釈する。そうして、そんな解釈の上に立った認定は絶対であるという前提の上に、量刑を決める。
 だから、「きっこのブログ」の「控訴棄却!」にある、

「被告は反省していないどころか白バイ隊員に責任を転嫁している」

 こういう言い方もできるわけだ。というか、そういう言い方をせざるを得ない。だって、有罪の認定は絶対なのだから、反省しない被告人はチョー悪い奴ってことになるもん、ねぇ。

 事件を“つくる”者は、事件を隠蔽しもする。

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 ところで、こんな法条があるのをご存知だろうか。

刑事訴訟法 第239条第2項 官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。

 現在、「その職務を行うことにより」は、ものすごぉぉく狭く解釈されてるんだろう、つかそもそも空文となってるんだろうけど、この告発義務を、全国民が知って、事ある毎に言い出せば、薬害肝炎とか防衛省(『1984年』風にいえば平和省)のアレとか、年金の不正とか、ずいぶん変わるんだろうね。
 高知の事件は、バスのスリップ痕を警察が捏造したとかあれば、「証拠隠滅等」の犯罪に当たる。

刑法 第104条 他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。 

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