売春はなぜ悪いのか、わかりますか

1月22日（火）

　ＴＩＮの頃の、どこでどうしているのか気になってたカワ君から突然メールあり。15時から東京地裁・民事38部713号法廷で「放置違反金納付命令処分取消請求事件」の弁論があるというので、今日も裁判所へ。
　行ってみたら、15時5分から高裁刑事8部717号法廷で「危険運転致死傷、道路交通法違反」の判決あり。あの事件だ～！
　713号法廷のほう（原告はだいぶ年配の男性。本人訴訟）は3～4分前に始まり、2時58分に終わった（次回判決）。ラッキー。原告が廊下へ出たら少しお話をうかがおうと思ったが、待っても待っても出てこない…。

　あきらめて717号法廷へ。
　阿部文洋裁判長。遠藤事件が最高裁で逆転無罪（破棄自判）となったとき、最高裁の調査官をやってた人だ。
　2分間の撮影あり。
　被告人（身柄。拘置所）は、グレーのジャージ上下。短髪で、ハンサム系ではあるのだが、眉がいかにもヤンキー。肩幅が広く、がっちりしており、身のこなしが投げやりというか…。
　事実誤認と量刑不当（原審は懲役9年）の主張。
　控訴棄却。未決60日算入。訴訟費用不負担。
　無免許で酒気帯びで、自分も道路右側の民家へ突っ込んだんだそうだ。車は知人から借りたもので、事件後その知人に「あおったら…で事故っちゃった」と話し、車は盗まれたと届けるよう依頼したんだという。

　言い渡しは15時25分に終わり、続いて「窃盗」の判決。
　量刑不当（原審懲役1年2月）の主張で、控訴棄却、未決40日算入、訴費不負担。
　被告人（身柄。拘置所）は、だいぶ年配。無断欠勤で勤め先を解雇されたのち職に就かず、運動公園に寝泊まりし、スーパーで食料品などを万引したのだという。スーパーでの万引（事後強盗）で懲役3年、執行猶予4年の判決を受け、その猶予中の本件犯行なのだという。

　16時から地裁のほうで、「売春防止法違反」の新件。
　13分前に行ったら、行列ができてた。10分前になっても誰も法廷に入らない。なんで？　開いてないの？　と思ったら前の事件（監禁）が長引いているのだった。
　覗き窓から見たら、検察官が立って何か朗読してる。論告か。次に見たら、弁護人が最終弁論をやってるようだった。16時をまわっても終わらない。列はどんどん長くなる。スーツのオジサンがイヤホンをつけて踊ってる。チョー変…。
　私は待つのが大嫌い。どうしよう、東京地検に用事があるんで、そっちへ行こうか…。いや、こうなったら意地でも傍聴してやるっ。
　つーことで16時20分から（たちまち満席）傍聴しました、派遣型売春クラブの経営者（49歳。身柄はキクヤバシの留置場。つまり被告人は女性）の新件を。
　いや～、これは勉強になりました！
　どこからどこまで興味深い事件だった！
　波床昌則裁判官が、売春はなぜ悪いか、そこがわからないと反省もナニもないと、売春が悪い理由をしきりに被告人に問うのだが、被告人は、罪になることだから悪い、長く勾留されて身にしみて反省した、もうしないとくり返すばかり。
　応募してきた女性のうち、ナマで本番をやれる女性にだけ働いてもらっていた（しかも1日待機しても1人も遊客がないときは5000円渡していた）んだという。
　売春って、なぜ悪いんだろう…。
　求刑は懲役2年。直ちに判決。懲役2年、執行猶予4年。17時8分閉廷。

　傍聴席にいた若い娘さんたちとエレベータでいっしょになり、ちょっと尋ねてみたら（オヤジは平気でそういうことするんだよな～）、2人は大学生で1人は社会人とのこと。
　1階で一服して、玄関を出ると、さっきの被告人と母親（情状証人）と妹らしき女性と弁護人が連れ立って出ていくところだった。被告人はジャージに留置場のサンダル履きで、暖かそうな黒いコートを着ていた。タクシーでキクヤバシへ向かうようだった。
　私は地下鉄の入口へ降り（さっき傍聴していた別の娘さんたち5～6人を階段で追い越し）、アートコーヒーで別の娘さんたち3人と落ち合い、国土交通省の食堂で酒をゴチになったyo。すまないねぇ、ごほごほ。いいのよ、おとっつぁん、早く元気になってね。って意味わかんないんですけど。

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