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2008年2月の28件の記事

2008年2月29日 (金)

冤罪で笑う者、安眠する者

 マスコミ的には「筋弛緩剤点滴事件」と呼ばれる、「北陵クリニック事件」。
 被害患者らの死亡等が、「筋弛緩剤」マスキュラックスによるものだという根拠は、ある学者が独自に創った鑑定方法によれば(じつはその学者による説明とは矛盾するのだけれども)「筋弛緩剤」が原因だとされた、というだけにすぎず、世界のどの学者の見解とも相違しており、しかしたっぷりあった検体を警察は全量消費した(つまり証拠を隠滅された)ため、再鑑定ができず、それなのに警察は「筋弛緩剤」による殺傷事件だと記者発表したことから、「筋弛緩剤点滴事件」という呼称が与えられ、「じゃあ、誰かが筋弛緩剤を入れたはずだ(=犯人がいるはずだ)」→「犯人は誰だ」→「守大助を警察は逮捕した(=守大助はとんでもない奴だ=やっつけろ)」→「守大助はこんな悪い奴だ」…となったわけだ。
 実際には、被害患者らの死亡等は、北陵クリニックの医師による医療過誤といえるものがあり、当初、看護士らは、「(病院は医療過誤で)訴えられるわよね」と噂していたそうだ。
 北陵クリニックでの患者らの死亡等を、「殺人・殺人未遂事件」に仕立てた事件、だから「北陵クリニック事件」というわけだ。

 以下は、2月28日付け河北新報の記事。

守被告、最高裁に異議申し立て 仙台・筋弛緩剤点滴事件
 仙台市泉区の旧北陵クリニックで起きた筋弛緩(しかん)剤点滴事件で殺人罪などに問われ、最高裁が上告棄却を決定した元クリニック職員で准看護師守大助被告(36)と弁護団は28日、決定を不服として、最高裁に異議を申し立てた。
 最高裁決定への異議が認められるのは、決定後に被告の死亡が判明するなど明白な誤りがある場合に限られ、異議は棄却される公算が大きい。棄却されれば、無期懲役とした仙台高裁判決が確定する。
 異議申し立ての理由について、花島伸行主任弁護人は「(被害者の血液などから筋弛緩剤成分を検出したとする)鑑定の手法に科学的裏付けがない上、試料を全量消費した鑑定の証拠能力を認めた高裁判決は、刑事司法の適正手続きを保障した憲法に反する」と説明。憲法違反などの上告理由がないとした最高裁決定は誤りだとした。弁護団は異議棄却で判決が確定した場合、再審請求する。
 最高裁は決定理由の中で「筋弛緩剤の点滴投与による犯行と認めた仙台高裁判決に、法令違反や重大な事実誤認は見いだせない」とした。守被告側は鑑定結果は誤りだと主張していた。
 一方、被害者の一人で現在も重体が続いている大島綾子さん(18)=事件当時(11)=の母恵理子さんは28日、代理人の弁護士を通じてコメントを発表。「最高裁の判断は当然のことと受け止めています。長い裁判にようやく決着がついたとはいえ、私たちが望んだ判決とは程遠く、複雑な心境です。刑が確定する以上、罪の重大さを受け止めてほしいと思います」と心境を述べた。

 被害者らは何も知らず、警察&マスコミがあれだけ言うんだから、筋弛緩剤マスキュラックスが原因なのだ、守大助が犯人なのだと確信し、その確信をもとに、そんなことを言うのだろう。
 痴漢冤罪の、痴漢の被害女性が、犯人とされた男性(冤罪被害者)が本当に犯人かどうか、本当は半信半疑な面もあるのに、「警察が犯人と言うからには間違いないんだ」と確信し、痴漢被害にあった当時の詳細など覚えていないのに、警察のストーリーどおりの被害者調書に署名・押印する…のと似ている。
 冤罪は、無実の者に罰金や有期懲役や無期懲役や死刑を科すだけでなく、被害者・遺族をだまして冒涜し、真犯人(およびデッチ上げがバレないかヒヤヒヤしている者たち)を笑わせ、安眠させるものでもあるのだ。

 以下は、2月27日付け河北新報の記事。

筋弛緩剤点滴事件 賠償訴訟が結審、5月に判決 仙台地裁
 仙台市の筋弛緩(しかん)剤点滴事件で、被害者の1人で泉区の少女(18)と両親が、殺人罪などに問われた准看護師守大助被告(36)=上告=に約5000万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が26日、仙台地裁であり、結審した。判決は5月27日。
 少女側は「点滴に筋弛緩剤が混入されたことに疑いはなく、守被告の犯行は否定できない。医学的・科学的立証も十分だ」と主張。守被告側は「筋弛緩剤を検出した鑑定は誤り。少女の症状は疾患によるものだ」と反論している。

 これが、ひとつの大きな希望だ。
 最高裁まで行って有罪とされた事件について、それは違うと、言える勇気が民事の裁判官にあるかどうか、言ってもどうせ、高裁でひっくり返されるかもと思いつつ言える勇気があるかどうか…。民事は刑事とは、違うといえば違う。ひとつの大きな希望だと、なんとか思いたい。

 警察、検察、裁判所には、無罪を必ず無罪とする能力はないんだと思う。
 そもそも、ちょっと前に法務大臣が正直に述べたように、日本には冤罪などないのだ。
 だって、国家からしてみれば、有罪になったものは有罪だから有罪になったのであり、無罪なら無罪で落着するのだから、冤罪など存在しないのだ。国家の辞書に冤罪の二文字はないのだ。
 存在しないものを防ぐ方法などない。
 ここは、国会議員で、「冤罪防止法」の提出を視野におき、まずは、「冤罪の原因究明及び再発防止委員会」とかつくるほかないんじゃないか。そして、「知的障害者に自白誘導 誤認逮捕で慰謝料 宇都宮地裁」「当時16歳の元少年に「再審無罪」 地裁所長襲撃 大阪」、こういう事件が続々と出てくるいまが、チャンスなんじゃないか。

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544万円の腕時計を詐取して285万円で売却

2月28日(木)

 メモミスおよびメモの読取りミスはあるけど、これは珍しい、何年ぶりか、寝坊。
 ケータイのアラームの操作を誤り、枕頭(ちんとう)の目覚まし時計は1時間遅れてた。
 この目覚まし時計、少なくとも20年前のものであり、最近動かなくなって機械部に潤滑剤をスプレーし、「おっ、動きだしたよ。俺ってアッタマイ~」とか思ってたが、もうダメだ、買い換えよう。

 40分遅れで11時10分頃、東京簡裁826号法廷へ。
 1月24日に第1回を傍聴した、たぶん練馬トンネル内の、たぶん光電式のネズミ捕り、78キロ超過の事件の第2回公判。弁護人と被告人がモメてたやつだ。
 法廷のドアはすでに施錠されていた。今日の期日は10時30分~11時30分。警察官の証人尋問のはず。40分で終わったのか!? 早すぎっ!
 裁判官も書記官も検察官も、「今井はどうした?」と思ってたはず。露学生もとえ中学生じゃあるまいし、寝坊したんですよ~。とほほ。

 11時30分から東京地裁519号法廷(大村陽一裁判官。私はお初)で、「窃盗」の新件。
 新件を30分ってことは、即決裁判手続きなんだろう。
 傍聴席(20席)は、ほぼ満席。右半分を、団体らしき若者が占めていた。左半分は、この時間、他に新件がないので来た人たちだろう、私もだ。
 被告人による有罪の答弁を確認して、即決裁判手続き。
 被告人は身柄(警察留置場)。白っぽい靴を履いていた。ソク執行猶予つき懲役刑、釈放となるんで、留置場のサンダルで来なかったんだな。
 パチンコ関係の仕事(店員ではない)をしていたが、会社が倒産し、離婚し、仕事を探したが常雇いはなく、派遣の仕事に登録したが、仕事がなかったり、現場までの交通費が高すぎたりでヤメ、無職となり、生活費のため、リサイクル店でネックレス約15万円を窃取して質屋で換金し、2日後に同じ店でまたネックレス約23万円を窃取して見咎められ、逮捕されたんだという。
 求刑は懲役1年。判決は懲役1年、執行猶予3年。11時54分閉廷。
 ま~、早いのなんの。
 逮捕が今年1月27日で、2月28日が裁判。これも、ものすごーく早いといえる。
 でも、訴訟費用(国選弁護人の費用を)負担としたのには、おどろいた。
 即決裁判手続きの場合の国選の費用がいくらか、知らないけど、おおよそ10万円くらいのはず。生活費のために換金目的で万引する者に、払えるか? サラ金で借りて、どんどんドツボへはまっていくのか?
 「法テラス」の制度になってからの、国選の金額とか徴収の方法とか、そろそろちゃんと調べてみよう。

 この事件番号は、「平成20年(わ)5008号」だった。
 2桁の番号に混じって、5千番台。即決裁判手続きの事件は、4桁目を5にするのかな。あとで広報で聞いてみよう。

 警視庁で1件開示を受けてから、農林水産省の地下、第5食堂で、サバ味噌煮定食(半食)400円。薄い黄色いタクアンが、小皿に2枚のる形から、客が好きなだけ取る形に、変わったね! そりゃ良いことと思う。タクアンを残す客も少なくないんだから。
 隣の席の客は、カレーのルーをたっぷりと、味噌汁の具をぜんぶ残していった。私が農林水産大臣になったら、出された食事を残す奴、飯椀にご飯粒をぼろぼろ残して平気な奴は、クビだぁ!

 農林水産省の地下の書店をちらっと見たら、『日本の裏金 下 検察・警察編』があり、目次を見たら反則金にも言及されてたので、カバンが重くなるけど、えぇい、と買う。

 裁判所へ戻り、1階のソファで少し読むうち、寝てしまう。なんか夢をみていたら、肩を叩かれ、プハーッと飛び起きる。見知りの年配弁護士さんだった。「あなた、よく来てるね~」と。

 13時15分から、地裁724号法廷(合田悦三裁判官)で、2月21日に第1回を傍聴した酒気帯び0.6mgの第2回公判。判決。
 懲役6月。実刑だ。訴訟費用は不負担。
 しっかし合田さんは早口だな~。

 13時30分から、簡裁826号法廷でスピード違反事件、と思ったら手帳にある被告人氏名は午前中の被告人の氏名。なんなの?
 しょーがないので地裁419号法廷(白石篤史裁判官)へ。
 服役前科4犯。前刑の出所後、余罪でパクられるのを怖れて実名を名乗ったことが一度もなく、無免許運転をくり返し(「道路交通法違反」)、捕まるたび他人の氏名を署名し(「有印私文書偽造・同行使」)、捕まるのを怖れて会社の車で逃亡し(「業務上横領」)、544万円の腕時計(と商品券57枚?)を詐取して腕時計を285万円で売却し(「詐欺」)、商品券を使おうとして発覚、逮捕された、という事件の審理。論告・弁論。
 …と書けばあっさりしてるんだが、被告人の服装と容貌が非常に特徴的なうえ、逃亡時の宿泊場所、詐欺についての仲間(?)の職業、被告人との関係(同性愛?)等々、ええっ、そんな世界もあるんだ~!! という事件だった。
 詐欺以外は自白、詐欺は完全否認で、論告(求刑は懲役5年)も弁論も長く、15時過ぎに閉廷。
 ちなみにこの事件は「平成18年刑(わ)3781号等」。2006年8月の事件で、起訴は同年11月15日付けだという。

 帰途、新宿ヨドバシカメラへ。
 とうとう新しいパソコンを買うことに決めたよ。17万円くらいで、自作じゃないやつを。

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2008年2月28日 (木)

守大助さん 上告棄却!!!

 2月24日の記事で、「仙台北陵クリニック事件」の守大助さん、一審、二審で無期懲役を宣告されて上告中の守大助さんの、自筆のメッセージを紹介した。

 そして2月27日…。
 裁判傍聴、仕事の打ち合わせ、お笑いライブから帰宅してメールをチェックすると、
「最高裁は2月25日付けで上告棄却決定を出していた!」
 とのメールが入っていた。
 そのメールを見たときの印象は、私の語彙(ごい)、生活経験では到底表現できない。絶望という言葉は、あまりに甘い。仙台拘置支所の獄中で決定を知った守大助さんの気持ちは、嗚呼、想像すらできない
 どんどん送られてくるメールのなかに、最高裁の決定があった。

 平成18年(あ)第1010号

 決定

 本籍・住居 ………
 無職
 守大助
 昭和46年4月28日生

 上記の者に対する殺人,殺人未遂被告事件について,平成18年3月22日仙台高等裁判所が言い渡した判決に対し,被告人から上告の申立てがあったので.当裁判所は,次のとおり決定する。

 主文

 本件上告を棄却する。
 当審における未決勾留日数中400日を本刑に算入する。

 理由

 弁護人花島伸行ほかの上告趣意は, 違憲をいう点を含め, 実質は単なる法令違反,事実誤認の主張であり, 被告人本人の上告趣意は,事実誤認の主張であって,いずれも刑訴怯405条の上告理由に当たらない。
 なお,所論は土橋均らの行った鑑定には多々疑問があると主張するが,所論にかんがみ記録を精査しても,被告人が筋弛緩剤マスキュラックスを点滴ルートで投与することにより本件各犯行を行ったとした原判断につき,判決に影響を及ぼすべき法令達反又は重大な事実誤認を発見することはできず, 同法411条を適用すべきものとは認められない。
 よって,同法414条,386条1項3号,刑法21条により,裁判官全員一致の意見で, 主文のとおり決定する。

 平成20年2月25日 
 最高裁判所第三小法廷  裁判長裁判官藤田宙靖
                      裁判官堀籠幸男
                      裁判官那須弘平
                      裁判官田原睦夫
                      裁判官近藤崇晴

 弁護団は、筋弛緩剤を検出したとする警察鑑定が科学的に完全に誤りであるとする質量分析の専門家の明快な意見書を、新たに(2月22日に)補充書として提出したばかりだったそうだ。

 証拠から、無罪は明らか。有罪とする証拠は完全に破綻している…。
 しかし、「証拠上は無罪でも、真実は有罪なのではないか」と感じる人も、たぶんいるだろう。
 誰よりも、裁判官がそうなのだろう!
 証拠上は明らかに無罪でも、もしかしたら万が一、有罪かもしれないので、有罪と認定する…。証拠上、明らかに無罪でも、法律の要件を満たさなければ、有罪を確定させても仕方ない…。そういうことなのかと思う。
 そういうことなのかな、と私は言ってられるけれども、「無期懲役」が実際確定した守大助さんは、到底それじゃすまないだろう。私なら、狂ってしまうんじゃないか。狂わないまでも、心身に深い深いダメージを負うんじゃないか。

 私は、急ぎ、守さんに手紙を送る。
 下獄まで数日か1週間か、それくらいはまだ拘置支所にいて、通信の自由はまだあるはず。当ブログの読者諸氏も、短い手紙でもいいから、送ってほしい!

〒984-0825 仙台市若林区古城2-2-1
           仙台拘置支所 守大助 様

2008年2月27日 (水)

護身のための催涙スプレー 軽犯罪法違反で科料9000円

 13時30分から、東京高裁の805号法廷(原田國男・田島清茂・左近司映子裁判官)で、「傷害致死」の審理。

 805号法廷へ行こうとすると、小廊下を挟んだ向かいの803号法廷の前に、傍聴人の列ができていて、警備の職員がたくさんいた。罪名は「殺人」。被告人氏名はナシ。少年の事件かと思われる。町田のマンションでの事件と、チラリ聞いた。15歳の少女を殺害したとして八王子支部で懲役11年を宣告された事件、かもしれない。

 私は真っ直ぐ805号法廷へ。
 こっちの被告人は女性名。「もしや…」と思って傍聴してみたのだ。やっぱりそうだった。3歳児を虐待して死なせたと、報道された事件だった。原審は水戸地裁、原判決は懲役5年(求刑は8年)らしい。

 被告人(身柄。拘置所)は、長い黒髪の、細めの女性だった。上記リンク先の報道時点では30歳だという。おしゃれなジーンズに、ちょっとおしゃれな黒いニットの上着(薄め)。ヤンキー風のジャージ上下(そういう被告人が多い)とは、受ける印象がだいぶ違う。
 被告人質問が始まった。
 上記リンク先の報道に出てくる「交際相手の男性」が、どんな人物だったか、過去に何をしたか、被告人はなぜ逃げられなかったか、そしてその「男性」は3歳児に何をしたか(どう殺したか)、被告人は述べた。
 弁護人によれば、「男性」は現在、「偽証教唆」で公判中であり、偽証を頼んだ女性を、利用しておきながら強請(ゆす)っているのだという。
 私は初めて傍聴するので、詳細は知らないが、もしも、その「偽証教唆」が、本件「傷害致死」に係るもの(つまり3歳児の死亡の責任を本件被告人に押しつけるもの)だったら、それはつまり真犯人の存在が明らかになるわけで、本件は無罪の可能性がある。
 検察官は、ま~、ほんとにしょうもない、重箱の隅ほじりというか揚げ足取りというか、しょーもないことを突っ込んでいる、ように聞こえた。でも、べつに違和感はない。否認事件における検察は、いつもそうなのだ。たぶん、裁判官を心底バカにしてるんだろう。

 この被告人質問を聞いて、いつも感じることを、また強く感じた。
 すなわち、何か事件に関わったときは、自分が被告人として有罪にされる流れに組み込まれる場合に備えて、事件の最初から最後まで、あらゆる部分を完全にカンペキに、紙の試験に勝ち上がったエリートたちが紙の上に書き取って「終始一貫しており完全に合理的で他の事実とも整合する」と肯く、そういう説明を理路整然とできるようにしておかねばならない、ということを。
 そんなバカな? そう、私だって、そんなバカな! と思う。でも、起訴事実を争う否認事件、の被告人質問を多く見ていると、そう感じざるを得ないのだ。

 14時25分、途中で退出。
 14時30分から、東京簡裁の728号法廷(長坂和仁裁判官)で、「軽犯罪法違反」の新件。今日はこれを傍聴に来たのだ。
 14時28分頃に法廷に入ると、書証の要旨告知が始まるところだった。
 14時20分からだったのだ! 手帳にもそう書いてあった。メモミスが多くて気をつけるようにしていたのだが、自分で書いたメモの、読み取りをミスるかよ!

 被告人は、シャキッとしたサラリーマン風の青年で、格好よくて、頭もだいぶ良さそうだった。だいぶ大手らしい企業の、経理担当なのだという。
 護身用に催涙スプレーをポケットに入れていたのを、軽犯罪法第1条2号の違反とされ、

第一条  左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
 人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者
 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

   (以下略)

 科料9000円となってから正式裁判を請求したのだという。
 被告人質問は、なんとなく武器系に興味があって、とかいうものは一切なく、本当に純粋に最悪の場合の護身のために持っていた、ということが存分にうかがえる内容だったと思う。携帯しても大丈夫と思ってしまえば、ネットの「注意書き」をすべて端から端まで読まないのは、べつに普通のことだろう。
 本件は、最初からちゃんと争えば、不起訴だったろう。
 しかし、法廷へ出てきたらもうダメだ。求刑どおりの有罪判決(科料9000円)となるだろう。ま、実際どうなるか、わからないけれども、それが当たり前の予想といえる。
 そのへん、拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』を読んでおいてほしかった。読んでいてくれれば、裁判所だってムダな手間を省けたのに。いや、被告人を責めるつもりはないけどさ。

 15時47分閉廷。
 地裁の来週の予定をチェックしてから、電車で移動し、4月10日発売の単行本(ムック?)の原稿を数ページ依頼されたことに関して打ち合わせ。
 それから新宿へ。ちらっとご招待いただき(ありがとございますぅ)、「ミニホール新宿Fu-」の、「第150回すっとこどっこい」なるお笑いライブへ。
 出演者は、「Wコロン」「ダブルネーム」「足立区立」「塩田忠道」「一度は売れ隊」「やさしい雨」「チャンス大城」「鉄板■魔太郎ファンクラブ」「デコボコ団」「ゆきおとこ」「虹の黄昏」「ミヨポン」「キスキスバンバン」「名刀長塚」「米粒写経」「阿曽山大噴火」「てるやひろし」「清水宏」。
 私は昔、ってのは20年くらい前かな、「B21スペシャル」とか「へらちょんぺ」とか出演するライブに、よく行ったんだよね。
 今回、いや~、まったく笑えず、唖然とするばかり、のものもあったけれども、それでも、「ほぉ~、そうかぁ~!」と感心しましたよ。これはこれで、1つの世界をつくってるんだな~、と。
 お客は50人ほどだったろうか、若い女性が圧倒的に多かった。
 「デコボコ団」は、これから普通に売れるんじゃないか。あと、お名前はわからないが、ナウシカのネタの人、嫌いだけど好きだったス。
 阿曽山大噴火さんは、あの芸は、他人にはマネできない、独創的な面白芸だと思う。ただ、実際の裁判を見たことない人が見ての面白さと、私が見ての面白さと、どれくらい乖離(かいり)してるんだろうか、乖離してないんだろうかと、そんなことばっかり気になって…。ちなみに上述の「軽犯罪法違反」の傍聴席に、阿曽山さんはいたよ。

 あ~、腹へった~。と帰宅して着信メールをチェックしたら!
 一瞬、何のことか、わからなかった、騙しかと思った、どう言っていいのか、守大助さんの上告を最高裁は門前払いしたという…。
 詳細は次の記事へ。

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2008年2月24日 (日)

森大助さんからメッセージ

080225  金曜に、仙台拘置支所の守大助さんから手紙が届いた。画像右下のほうにぽつんとあるのは、拘置支所による検閲のハンコだ。

 守さんが言う上申書についてはここに。
 私はもう最高裁へ出したよ。 
 署名用紙はこれ。自分1人の署名でもいいよ。
 守さんへの手紙はここへ。
  〒984-0825 仙台市若林区古城2-2-1
      仙台拘置支所内 守大助 様
 ほか、守さんからのメッセージはこのサイトに。

 守さんから届いたのは、右の1枚だけではない。
 ほとんど同じで若干異なる「閲覧の皆様へ」がもう1枚あり、
「どちらも同じようなメッセージなのですが、どちらか選んで載せて下さい」
 と、3枚目の便箋に書かれている。
 パソコンのワープロソフトでなら、若干変えて同じようなメッセージをつくるのは簡単だが、拘置支所では手書きによるほかない。その他に、封筒には、4枚ぎっしりの手紙が同封されていた。

 1月10日に仙台拘置支所で面会したとき、退屈するかと私が尋ねたところ、守さんは言っていた。
「退屈はないです。毎日、事件のことを考えてます。毎日、いっぱいっぱいです」
 それはそうだろう。
 たとえ完全無実でも、「だから当然、無罪」とは言えないのが日本の裁判だ。日本の裁判を、守さんは一審(仙台地裁)、二審(仙台高裁)ですでに体験しているのだ。
 上告が棄却されれば、無期懲役が確定…。
 厳罰化の流れで、有期懲役の上限が引き上げられている。
 30年くらいは出てこられないだろう。

 最高裁で有罪が確定したらもう、再審で無罪の望みはない。
 なぜなら、再審開始の決定は、それ1つで完全に無実が立証される証拠(たとえば真犯人の出現※)でもない限りほとんどムリだし、もしも再審開始が決定されれば検察は徹底的に抵抗するところ、守さんのケースは、現時点でもうカンペキな無罪の証拠がそろっている(かつ、有罪だとする証拠はカンペキにボロボロ)ということができ、再審で出せるものはもうないと思われるからだ。
 守さんが「毎日、いっぱいいっぱい」というのは、痛いほどわかる気がする。塀の外にいる者にわかるのは、万分の一にも足りないのだろうけれども。
※ 日本では過去に、死刑確定囚が4人、再審により死刑を免れている。それは、検察が隠していた無罪の証拠が明らかになったからだそうだ。以後、検察は、いったん隠した証拠は絶対に出さなくなったという。

 どうしてこんなことが起こるのか。どうして日本の刑事裁判はこうなのか。
 いろんな方のお話をうかがい、事件数で860件くらいの裁判を傍聴し、ずっとずっと考えてきたが、結局、裁判官という人種が、警察・検察を一切疑わない(疑うことになしに育ち、試験を勝ち上がってきた)人種であること、そこが大元ではないかと思う。
 一切疑わない=信じ切る。
 それは一種の信仰、帰依(きえ)だ。
 ゆえに、無罪の証拠(=現実)など軽々乗り越え、壇上の、黒い法服(儀式衣装)の裁判官らの、自信、自尊は揺らがない、そういうことではないのか。

          ★

 土曜、国賠ネットワークの交流集会が渋谷であった。
 今回の講師は、愛媛県警の現職の巡査部長、仙波敏郎さん。
 ま~、仙波さんの話は面白いというかスゴイというか。
 人物自体が、100万人に1人でいるかいないかの、スゴイ人なんだろうと思った。内容が濃い、というのを通り越してる! なのに講演料はナシなんだという。懇親会の飲食費(割り勘)も払ってた。
 愛媛の現場警察官諸氏は、仙波さんが先輩であることを誇り、組織の対応をみて嘆き、引き裂かれる思いなんじゃないか(良心的な人は)。

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 冤罪のことについて、仙波さんの話をまとめるとこうだ。
「逮捕件数のノルマは厳しい。それで冤罪が起こるんです。しかし、冤罪はある日突然、我が身のことになることを、みんなわかってない。冤罪は、そういう立場になったものじゃないとわからない」

 守さんも、仙台拘置支所の面会室で言っていた。自分がこうなってみるまで冤罪はないと思っていた、と。冤罪だと報道されても、ほんとはやってるんじゃないの? と思っていたと。
 仙波さんはさらに言う。

「いまの裁判官の90%は、警察官がつくった書類は正しいと思ってる」

 私は、90%ではなく100%だろうと思う。そんななかで1%の裁判官が、たまに「正しくない」と気づき、そのなかで勇気のある人が、無罪判決を書くことがある、そんなもんじゃないのか。
 とはいえ、現職の警察官が「90%」と言うことの重みは大きい。びっくりだ。
 そして、仙波さんはさらに言う。

「裁判官がダメなんだから、警察がしっかりしないと!」

 私は、警察が突っ走るのは、ある程度は仕方ないだろうと思う。
 引き継いだ検察官が、法的に、また司法行政的にチェックする。
 最終的に、警察、検察のやり方で大丈夫か、裁判官がチェックする。
 そういう仕組みなのだと私は思ってる。
 だから、冤罪の最終的な責任は裁判官にある、裁判官がしっかりしなければ。裁判官がしっかりしていれば、警察も検察もデタラメはできない。
 ところが、仙波さんの上記言及…。
 裁判官はダメで、もうどうしようもないんだから、「我々が自分の現場でしっかりしなければ」という意味なのか。そうだとしたら、裁判官は警察から見放されている、ともいえる。
 見放すは、ナメる、にもつながる。
「裁判官は検察の言いなりだ。裁判でならわかってくれる、と思ってもムダだ」
 との趣旨のセリフで自白を迫る、そんな検察官がいるという話があちこちから聞こえてくる。
 犯罪者たちのなかには、
「壇上のこの裁判官は、エリート風にわかったような気になって偉そうに説教してるが、なーんにもわかってねーな」
 とか、腹のなかで嗤(わら)ってる者もいるんじゃないか、傍聴を重ねていると、そう思えることがしばしばある。
 裁判官は、“裸の王様”なのか…。
 こう書くと、もはや絶望だが、やっぱり人間のやることはケースバイケース、いろんなことがある、守さんの事件について、なんとか、証拠を証拠のままに見て判決してほしい、そう思って最高裁に上申書を出したよ

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 この記事は、2月24日(日)に少し書いてアップし、その後、締切り原稿等々でどうにも時間がとれず、27日(水)0時過ぎ、ようやくここまで書いてアップした、という次第。ンなことやってると、ポイントも順位もみるみる減るんだな~。

2008年2月23日 (土)

被告人質問は説教の手続きじゃないのに

2月22日(金)

 この日、東京地裁で傍聴した2件は、2件とも、事件番号が「平成20年」。
 「平成20年」には、昨日初めて当たった。昨日のは「47」で、今日のは「87」と「127」。末尾がスリーセブン。

clip 14時30分からの新件を傍聴しようと、14時25分頃、地裁・刑事18部(菱田泰信裁判官)521号法廷へ入ったら、黒いロン毛を後ろで巻いて縛った大きな男(被告人。在宅)が、証言台のところに座り、裁判官(菱田さんは私は初めて)が長々説教していた。クレーン車…運転…責任…早寝早起き…次は必ず厳しい刑罰になりますから…。
 はは~、判決が終わって、説示をやってるのか…。
 じゃなかった! 被告人質問だったのだ! ええっ!
 14時33分から論告・求刑。クレーン車で赤信号を無視して交差点に進入。左方からきた自動二輪車に衝突させ、肺挫傷、右なんとか肋骨骨折などで全治3カ月の傷害を負わせたのだという。「業務上過失傷害」の新件だった。
 求刑は禁錮1年2月。

clip 続いて14時40分すぎから、「威力業務妨害」の新件。
 身柄(警察留置場だっけ? メモ漏れ)の被告人が奥のドアから入ってきたとき、一瞬、オウム真理教の教祖!? と思った。が、よく見ればぜんぜ違った。
 30歳の解体工だそうで、体は大きく、手がでっかく、黒と茶と金(脱色?)が混じったぼさぼさ長髪。南大塚のパチンコ店で店員とトラブルがあり、備えつけの消火器の消化剤を店内に噴霧し、遊技客を一時店外へ避難させるなどして、もって業務を妨害したのだという。
 解体工の給料の支払いと1日3000円の前借りの関係、パチスロのあれこれ、被告人はそんなの生活に密着した当たり前のことのように、問われてぽつぽつと答え、裁判官はつまりこういうことかと、まとめようとするのだが、正しくまとめられているのか、いないのか、なーんかどうも…。
 若く新人らしい検察官の被告人質問を聞いていて、員面調書(司法警察員作成の調書)は被告人が任意述べたとおり間違いなく正確に録取されているのものと、この若い検察官は一点の疑いもなく信じ込んでるのでは? と思えた。もしそうなら、すっごいことだ。それが、冤罪という病理を支える、大きな原因の1つなのだろう。
 菱田裁判官は、
「厳しいことを言うけど、1回犯罪で服役したら(被告人には服役前科がある。出所は約2年前)、100万円くらい弁償したとしても(被告人は逮捕時の所持金が6万2000円で、勾留中に残り4万2000円になったとき、被害店に4万円を弁償したという)、刑の長さは(考慮されることが)あっても、執行猶予はない」
 とか長々説教してた。この人、被告人質問のときいつもあんなことを言うのか? 被告人質問は説教の手続きじゃないけど、ま、許される範囲なのかな。個性があるのは良いと思う、少なくとも傍聴人にとっては…。
 求刑は懲役1年6月。
 15時40分閉廷。

train それから地裁と高裁と簡裁の開廷表をゆっくりチェックし、神保町へ。
 裁判傍聴関係の新雑誌(とりあえず単発)の対談。つい先日、『冤罪File』という季刊誌が創刊されたし、刑事裁判が注目される時代になったんだな~。
 3月8日、私の初の傍聴本『裁判中毒』が角川書店から発売されるよ~。
 つい飲み過ぎて遅くなり、中央線の吉祥寺駅から小一時間、オヤジ狩りを警戒しつつ歩くことに。これで連続5回、間に1週間おかずに有酸素散歩約1時間をやったことになる。少し痩せ…ないまでもデブ進行はストップしてるか?

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2008年2月21日 (木)

笑う真犯人

 冬の夜に/メタミドホスと/呼んでみる

 しっかしねぇ、そんな騒ぐほどのことか? と思う。昔、小中学生の頃、「換金作物」という語を習った。それは「食べ物」じゃなくて、換金手段、食商品なのだ。プリントした賞味期限が切れれば廃棄する(廃棄しなければ食品偽装だとか叩かれる)し、農家が、色も形もうるさく指定される出荷用と、我が子にも食べさせる自家食用とを分けてつくるなんて、日本だって普通じゃないの?
 安心・安全な「食べ物」を自分でつくれない都会の者は、
「すんません、自家食用をいつも多めにつくって、ウチらに売ってください。天候が不順でデキが悪いときも、いつもと同じ値段で買い取ります。支援します。よろしくね」
 と個別にお願いするか、それができない者は、それをやる団体を見つけて加入するしかないんじゃないの? それでもたま~にトラブルがあるだろうけど、「食商品」をあさるより、よっぽどマシなんじゃない? だいいち「食べ物」は旨いし。  

 などと言いつつ10時から、東京簡裁826号法廷で「道路交通法違反」の新件。
 3分ほど前に法廷へ入ろうとすると、ちょうど若めの女性が出てきた。
 開廷表の被告人氏名は、女性名。この人が被告人(在宅)? その関係者?
 なかに入ると、傍聴席に礼田計さんがいて、裁判官、書記官、検察官はいるが、被告人がいない。弁護人もいない。
 10時2分、フーフーと荒い息で、ラフな格好の、えらく大きな男がバーのなかへ。
 この大男があの氏名? いっそ洒落てるぅ。
 と思ったら違った。大男が弁護人で、さっきの女性が被告人なのだった。
 被告人は30代で会社役員だという。
 町井裕明検察官が、起訴状を朗読。
 ええっ!? ぎょぎょっ!! いつもの、節(ふし)をつけてのチョー早口じゃなくて、ゆ~っくり、ゆ~っくりなのだ。どうしたんだ? なにかあったのか? 私は思わず焦っちゃった。
 起訴事実は、東京都杉並区下高井戸5-12の、首都高4号線上り入り口付近の一般道での、ネズミ捕りによる30キロ超過(測定値80キロ)。
 そして、黙秘権告知と罪状認否。
 後藤征弘裁判官が、ま~たていねいにていねいに、ていねいに説明。
 本件は、墨田で略式に応じてから、被告人自ら正式裁判を請求したもののようで、つまり被告人は手続きについてなにも知らないと推測することができるし、犯罪傾向のない一般人なんだから、ゆっくりていねいにやるのはわかるけれども、東京簡裁の「道路交通法違反」に張り付いてる私からすると、それを超えるものがあるように思えた。つまり、ぶっちゃけて言えば、やっぱ男たちは女被告人には優しいな~と。
 その認否は、私の傍聴ノート(B5サイズ、A罫)で4分の3ページにわたった。
 被告人は頭良さそうな感じで述べるのだが、礼田計さんから指摘されて気づいた、被告人のチェックの長いスカートが、震えていた。そうとう緊張しているのだ。私も昔、東京簡裁で被告人経験があるので、よくわかる。
 弁護人がまとめたところによれば、要するに、制限速度(50キロ)を超えたのは緊急避難で、測定値については争う…。
 あとで弁護人が冒頭陳述を出し、それから証拠調べについて検討するということで、10時29分閉廷。

 測定値については、普通に争えば、証拠を調べた形をとって(儀式を滞りなく済ませ)、「当法廷で取り調べた関係各証拠により…」とされるよ。
 緊急避難については、町井検察官から、当時の状況を違う角度から時系列をばらばらにしつこくしつこく問い詰められ、捜査段階での調書とも突き合わされ、「矛盾や変遷が見られて信用できない」とされるよ。
 秋田支部の控訴趣意書と判決を参考に方針を決め、『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』のQ120を参考に、弁護人は被告人の説明を最低2時間くらいかけてじ~っくり聞き取っておく必要がある、と思う。

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 11時から、礼田計さんは地裁532号法廷の「道路交通法違反」へ。私は地裁724号法廷の「道路交通法違反」へ。
 被告人(在宅)は60歳くらいのオジサンで、顔が赤いな、と思ったら酒気帯び運転。高血圧でもあるという。
 酒気帯びでの服役前科が4犯ある(うち1件は累犯前科となる)のに、知人女性と焼き肉屋へ行って1時間にビール中ジョッキ1杯半くらいとウーロン杯を2杯半くらい飲み、知人女性が止めるのに聞かず、徒歩12分(検察官によれば10分)の自宅へ向け車を運転、蛇行をパトカーに現認されて(←こういうのは本当かどうかわからない)停止を命じられ、発覚したのだという。検察値は0.6mg
 建築関係の製造業(かな?)を経営し、年商3億円のこともあったが、2社の手形が不渡りとなって倒産。本件後、ケジメをつけに(つまり自殺しに)熱海へ、錦ヶ浦へ行ったこともあるという。
 累犯前科があるので、求刑は懲役8月
 弁護人が、裁判に悔いを残さず刑務所へ行けるようにってこともあるのか、あんまり関係なさそうなことまで長々ていねいに被告人質問をやったので、閉廷は12時。 

 農林水産省地下・第5食堂でカキフライ定食(半食)440円。
 この狭い食堂、12時20分前後が混雑のピーク。トレイを持ったお客が、席がなくてうろうろする。そんななか、私の隣のオッサン、とっくに食べ終わったのに、連れが食べ終わるまで席を立たない。は~、と呆れたが、ふり返れば私も別の場面で、「このオッサン、バカじゃねーか」ということを、やってるんだろうな(笑)。

 それから地下鉄で、警察病院の近くの角川書店へ。
 今日で著者のチェックをすべて終えた。
 3月10日発売! 私の初めての傍聴本だ。この執筆で去年からヒーヒー言ってたのね。この数カ月でだいぶ老けたんじゃないかと思う。
 タイトルは、『続・さすらいの傍聴狼』『俺たちに判決はない』『温泉みみず傍聴人』『宮本武蔵・傍聴島の決闘』等々の秀逸のタイトル群はすべて却下され、意外すぎる『裁判中毒』に。とうとう中毒患者か~。
 マニアックなデータも盛り込み、従来の傍聴本とはだいぶ味が違うと思う。担当編集者は「絶対面白い! 最高です!」と言ってる。よろしくね!

 また裁判所へ戻り、14時30分から高裁718号法廷で「詐欺・詐欺未遂」の判決。
 被告人(身柄、拘置所)は、背が高くて、普通っぽい雰囲気でハンサムな、えらく格好いい青年。なにをやったのかと思ったら、「娘さんが生徒に体罰を加えて負傷させた」とかいう振り込め詐欺(被害総額600万円)の、リーダー格なのだそうだ。
 量刑不当の控訴は棄却。原判決を、永井敏雄裁判長は言わなかった。そういうの困るよね! 傍聴人は、原判決を言わない裁判長の判決は、傍聴したくなくなる。避ける。傍聴人は減る。そういうことを高裁の裁判長は、考えるんだろうか、考えないんだろうか。

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 15時から、高裁・民事7部(右陪席が細野敦裁判官!)810号法廷で、「各住民基本台帳ネットワーク差止等請求控訴事件」の弁論。
 被控訴人側の席(3列)には、男・女・男、男・女・男、男・女・男、合計9人が座った。嬲る(なぶる)という字が3つ。ってそんなどーでもいいことばっか見てるんだな、お前は。
 大阪高裁で国民側が勝った同種訴訟を、たぶん逆転させる判決が3月6日、最高裁であるそうで、それを待って控訴人(国民)側が最後の書面を出すということで、次回は5月13日15時と決め、10分で閉廷。

 15時30分から、東京地裁426号法廷で「業務上過失致死」の新件。事故発生は昨年2月14日。7月12日以降なら「自動車運転過失致死」(最高刑は懲役7年)になるところ。
 被告人(在宅)は、60歳くらいの若干上品そうなオバサン。
 足立区内の信号機のある交差点を右折するに当たり、右折出口の横断歩道を右方か左方へ横断していた被害者(当年56歳)を不注意から見落とし、漫然15キロで自車右前部で衝突させ、転倒させ、自車左前輪で礫過し、車体底部に巻き込んで轢圧するなどして、脳幹部損傷、頸椎断裂損傷により死亡させた…と検察官。
 しかし被告人は、注意していたが横断歩道に人影はなく、15キロという速度も違うと、否認。検察官は、補充の捜査をしている、終わるのは3月中旬になると言い、弁護人は、書証の認否はその捜査の結果を待ってからと言い、次回期日は追って指定に。

 真実はわからないけれども、他人がハネて逃げたあとにやってきた被告人が被害者を自車底部に巻き込んだのに、警察は安易に一件落着としようと、被告人単独の事故に仕立てた、そういうことかもしれない…。
 そうかもしれない事実が出てきても、いったん起訴したからには、検察は被告人を有罪にするよう最大限の努力をする、それが検察の職務…笑うのは真犯人…。
 この日本列島に、笑ってる真犯人がた~くさんいるんじゃなかろうか。たいていは次にまた何かやって捕まり、しかし未発覚の(つまり他人が冤罪で処罰された)事件のことは言わず、腹のなかで警察官、検察官を、とりわけ裁判官を、ナメてバカにしてるんじゃないか…。

 15時34分に終わって、向かいの425号法廷を覗くと、傍聴人がたくさんいて、被告人が2人いた。罪名は「傷害致死・傷害」。珍しめの被告人氏名だったのでメモし、あとでネットで検索したら、たくさんヒットした。横断歩道上で暴行し、動けなくなった被害者が青信号で進行してきた乗用車にハネられ死亡して、という事件だった。さっきの事件の向かいの法廷で、こんな事件を審理してるとは、うわぁ…。

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2008年2月20日 (水)

刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決

2月19日(火)

 13時30分から、2月5日に第1回を傍聴した「自殺幇助」の判決。
 開廷15分前に行ったら、もう5人並んでた。毒人参さんも言ってるけど、そういえば最近、早々と列ができてること、よくあるんだよね。昔は13時20分からあの判決を傍聴して13時30分から、とか忙しくやれたのに…。
 判決は、懲役2年、執行猶予4年、訴訟費用負担。
 13時35分閉廷。
 遺族5人がいて、その怒りはそうとう激しいようだった。
 廊下でカチ合ってトラブルにならないよう、裁判所の職員が…。

 他に傍聴したい2件は、2件とも13時30分から。
 いちおう、地裁422号法廷(刑事9部)の「道路交通法違反、犯人隠避教唆」へ…。
 ここも裁判員裁判用の法廷で、弁護人と検察官の後ろの壁に、巨大なモニターがあり、弁護人席と検察官席に各1つ、そして裁判官の席に5つの小さなモニターがあった。
 傍聴席の3分の1くらいを、黒い詰め襟の制服の男子高校生たちが埋めていた。
 開廷表の裁判官ではない裁判官が審理しており、後で聞いたら14部のキシノさんだと。でも、後で裁判所のサイトを見たら、14部ってないじゃん! キシノさんっていないじゃん、民事にも。イシノさんの聞き違い? 14部って、ないんだっけ? 後日確認しとこう。
 事件は、無免許の常習。停止処分中に「仕事で」と運転して取消処分となり、欠格期間中に「仕事で」と運転して…というお決まりのパターン。そして、軽い事故を起こしてアルバイトを身代わりにし、欠格期間が明けて免許を再取得したが、バレてさらに重い取消処分になったのだという。
 どういうわけか、弁護人席に4人も。
 検察官も3人。男、女、男。くっつけると、嬲る(なぶる)という字になるんですけど…。
 求刑は懲役1年。
 14時51分閉廷。
 もう1件「窃盗未遂」の法廷へも念のため行ってみたが、とっくに閉まってた。

 本日の傍聴はこれでオシマイ。警視庁へ。
 2月14日に女性白バイ隊員が配ったというチョコの契約書は、やっぱないんだそうだ。てぇことは、交通安全協会が持ち込んだんだろう。なくても開示請求し、文書不存在により非開示、の決定をもらっとくか。いや、そんなのもらったって、どうってことはなく、そんなことでお手間を取らせるのも申し訳ない。ヤメた~。

 国土交通省の食堂でラーメン食ってから警察庁へ。「行政不服申立事件調」の2007年分を開示請求に。まだ集計が終わってないとのこと。2006年分は昨年の3月か4月に請求したんだっけ。

 それから総務省へ。
 省庁別の行政不服審査の詳細データを開示請求に。
 これは、ネットで公開されてるという。ヤホー。

 某氏から携帯メールが入り、明日の傍聴券交付予定が珍しいことになってるという。裁判所へ戻って見たら、例の事件(いわゆるセレブ妻ばらばら殺人?)の期日が取消になっていた。どうしたんだろ。

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 以下、2月19日付け朝日新聞の一部。
 リンク先の記事の、上の写真の左側は、あらま! 山下幸夫弁護士だ。 

男性器映る写真集「わいせつでない」 最高裁判決
 米国の写真家、ロバート・メイプルソープ氏(故人)の写真集について「男性器のアップの写真などが含まれており、わいせつ物にあたる」と輸入を禁じたのは違法だとして、出版元の社長が禁止処分の取り消しなどを国に求めた訴訟の上告審判決が19日あった。最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は「写真集は芸術的観点で構成されており、全体としてみれば社会通念に照らして風俗を害さない」とわいせつ性を否定。請求を退けた二審・東京高裁判決を破棄し、輸入禁止処分を取り消した。

    (中略)

 第三小法廷は(1)メイプルソープ氏は現代美術の第一人者として高い評価を得ている(2)写真芸術に高い関心を持つ者の購読を想定し、主要な作品を集めて全体像を概観している(3)性器が映る写真の占める比重は相当に低い――などと指摘。作品の性的な刺激は緩和されており、写真集全体として風俗を害さないと結論づけた。

 この記事を読んで、うわーっ!! と思った。
 チンコらしきものが1個でも写ってれば、その事実のみに着目してまず有罪と決め、評価だの芸術性だの他のことは、ぜぇんぶムリムリ有罪方向で解釈する、それが刑事裁判(起訴事実を被告人が否認する刑事裁判)の基本的なあり方といえる。
 この判決は、その逆も逆、真逆じゃん。なぜ?
 どうしてこんなことになったのか、とにかく、刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決、と思えたっス。世のなか、いろんなことがありますね~。

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2008年2月19日 (火)

行政不服審査の「刷新」をなぜ言いだしたのか

 ワタシ的には「おお~っ!」というニュースが、2月8日付け朝日新聞に。
 以下はその一部。

ずさんな行政不服審査、刷新 今国会に法改正案
 総務省は、国や自治体の処分に対し、国民が不服を申し立てる行政不服審査制度を大幅に改める方針を固めた。行政処分に関与した職員が審理にあたったり、20年以上も裁決しなかったりするなど、公正・迅速と言い難いケースがみられるためだ。同省は処分にかかわっていない職員に審理を担当させ、第三者機関への諮問手続きの導入を柱とする行政不服審査法改正案を今国会に提出し、成立から2年後をめどに新制度を導入したい考えだ。1962年の施行以来初の全面改正となる。
 行政不服審査は訴訟より手続きが簡素なメリットがある半面、公正さや客観性、迅速さに欠ける問題点が指摘されてきた。総務省の調査では、国の機関に対する申し立てのうち05年度に裁決や決定を出したのは約1万6700件。このうち申立人の主張が認められたのは約2500件にとどまり、裁決・決定までに1年を超えたものが約2300件もあった。原子力安全・保安院が原発工事などに関する81年の申し立てにいまだに裁決を出さないなど、事実上たなざらしにされる例もある。
 現在2種類ある申し立てのうち、審査請求では反論書の提出など申立人の主張をより詳しく聞き取る手続きが定められているが、異議申し立てではこうした手続きが規定されておらず、不公平で分かりにくいとの指摘があった。改正案では二つの手続きを一本化して「審査請求」とし、これらの手続きを整備する。

070805  行政不服審査法に基づく「不服申立」には、「審査請求」と「異議申立」の2種類があった。処分庁と審査庁との関係によって、どっちか決まるわけだが、それを「一本化」するのは良いと思うし、実現できるだろう。

 しかし、公正・迅速化となると、なにをいまさら? ほんとの狙いはどこにあるの? という気がする。

 運転免許の行政処分、および駐禁レッカー(の手数料の督促処分?)についての不服申立を長く見続けてきた私からすれば、不服申立の手続きを設けておくことの意味は、
「処分を執行する前にアンタの言い分を聞く必要はない。事後救済の手続きが設けられてるんで、不服があるなら、処分を受けてから申し立てなさい」
 と一方的に処分を執行するため、そして、
「一方的に処分するわけじゃない。あとでちゃんと審査するようになってるんですよ」
 という体裁をつくるためのはず。
 その基本をひっくり返すようなことを、行政側が自発的にするはずがない。
 いや、べつに、良いとか悪いとかじゃなくて、行政とはそういうもんでしょ。行政機関は必要だけれど、民と行政とは利害が対立する関係にあるので、行政が民を害しないよう、行政の良い部分だけを引き出すよう、民が不断の努力をしていく、そういうもんでしょ。

 この「刷新」は、「裁判の迅速化に関する法律」との兼ね合いもあり、原則2年以内に裁決するよと決め、とりあえず公正らしさもアピールしとこう、そういう話じゃないのかな。
 「第三者機関への諮問手続きの導入」なんて、ニュースになるような話題の処分についてだけ、1年に(または10年に?)1件やる程度で終わるんじゃないかな。

 あと、マニア的に憶測するなら、今後、行政処分を飛躍的に増やす予定があるので、簡易・迅速に処理できる手続きを(公正らしさを装って)設けておく、つーことなんじゃないかな。
 被処分者の言い分を聞かずに処分を執行してしまえる(つまり、被疑者の言い分を聞かずに刑罰を科してしまう、に相当する)のは、行政側にとって非常に便利だ。
    犯罪 → 非犯罪化
    刑罰 → 行政罰
    罰金 → 行政制裁金(現在の「放置違反金」はそれに近い)
 という形で、とうとう、道路交通法違反および自動車運転過失致死傷を非犯罪化する…そっち方面へゴゴゴと動いてることは確かだろう、と私には思える。

※ 画像は、警察庁で開示を受けたもの。これでもこの年は「審理中の事件数」がだいぶ少ないんだよね。

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2008年2月18日 (月)

米国製四輪駆動車で幼児をひき逃げ?

 13時11分頃、霞が関の裁判所合同庁舎の門を入ったら、入り口に長蛇の列。うわ~! 直ちに向きを変え(だからよく見なかったが、若い人たちが多かったような)、ぐるっと廻って家裁側の玄関へ。

clip 13時20分から、東京地裁528号法廷(毛利晴光裁判官)で、2月7日に第1回を傍聴した「強要未遂」の判決。79歳のお爺ちゃんの、生々しい事件だ。
 前回と違うこの法廷は、裁判員裁判用らしく、弁護人席と検察官席の後ろの壁の上のほうに、巨大なエアコンを取り付けるようなラックと電源コンセントらしきものがあった。あそこに、パソコンから画像や図を写すモニターを取り付けるんだな。
 被告人がやけに上のほうにいる、と思ったら、バーの向こう側が数㎝高いのだった。たった数㎝でそんなにも印象が違うもんなんだ~。
 あれこれ報道を見ても、なんだかどんどん、素人ウケを狙う“劇場裁判”へ、そして“裁判劇場”へ向かう予感…。

 判決は、懲役2年、執行猶予3年。
 広い傍聴席の左側半分は、高校生らしき男女でほぼ埋まっていた。
 毛利裁判官は、判決のなかで、被害者の年齢と居住地と職種を普通に言っていた。あれだけで、本人に辿り着けるんじゃないか。
 高校生たちの誰か1人が、「面白いの見たよ」とネットに書き込み、それを見た悪い奴が、闇の掲示板とか何とかそんなところで仲間を誘い、被害者を脅して殺す…といった事件が、たぶんそのうち起こるんじゃないか。そうして、国は法廷に出てくる情報を極力制限し、裁判や事件の検証が困難に(国にとってはどっちかといえば好都合な事態に)なっていく、いずれそういう日がくるんじゃないのかなぁ…。

pencil ここでふと思い出した。
 先日、カーラジオで、専門のジャーナリストが言ってた。食糧の自給率が何%だとかいうけど、たとえば豚肉は、生産量ベース(だっけ?)だと自給率50%で、なんだ、国産がずいぶんあるんじゃないか、じゃあ国産を探そう、という気分になる人も出てくるが、国が発表するのは世界的にも珍しい「カロリーベース」で、それだと5%になり、なんだ、輸入物が当たり前じゃーん、しょーがないよねー、で終わってしまう、とかそんな話を聞いたよ。

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 13時27分閉廷。
 これから間に合いそうなのは、同じ階の522号法廷で13時30分からの、「殺人」の新件。と522号法廷へ行ったら、やってない。ま~たメモミスか? 変更か? どうしよう。
clip 急ぎ528号法廷へ戻る。13時30分から「常習累犯窃盗」の新件。
 被告人(身柄。警察留置場。警察官は巡査部長と巡査長←私ゃそんなことばっかチェックしてる)は32歳。要するに、侵入窃盗で懲役1年、保護観察付き執行猶予3年の判決を受け、その猶予中に侵入窃盗で懲役1年6月の実刑判決を受け、前の猶予は取り消され、あわせて服役。出所後、侵入窃盗で懲役1年10月の判決を受け、昨年5月に網走刑務所を出所。高校生のとき調理師免許を取っており、飲食店で稼働して月給27~28万円を得ていたが、面接のときに言われた仕事とあまりに違い、3カ月目の給料をもらってから出勤しなくなり、派遣の仕事をしたが重労働すぎて辞め、サウナやマンガ喫茶に泊まっていたが、とうとう所持金2000円となり、食事でもしようと女性(出会い系で知りあったのか?)に会いに行く途中、新宿の裏通りで老婆のバッグをひったくり、通行人に追尾されて私人逮捕された…とまぁそんな事件らしかった。
 被告人質問の間も含め、毛利裁判官はずっと、被告人の顔を見ず、手元の書類(書証だろう)を読んでた。審理中に書類のチェックを終え、あとはパソコンでテンプレートを開いてすぐ判決を書き終えられる状態にしとくんだろうか。年度末も近いから?
 求刑は懲役3年6月。
 14時23分閉廷。

clip 14時30分から、724号法廷(合田悦三裁判官)で「道路交通法違反」の審理。
 入ると、前の事件「自動車運転過失傷害等」の被告人質問をやってた。弁護人からの質問の最中だから(そのあと検察官がやる)、だーいぶ遅れてる。
 被告人(保釈中)は、濃いグレーのパンツスーツで、髪は茶色で長く、美人系の娘さんだった。渋谷のクラブと居酒屋で飲酒し、神奈川の自宅へ戻る途中、カーナビの画面に気をとられ、交差点で右折待ちのタクシーに追突して逃げたんだという。被害者は加療10日間。ほっ。
 20歳になったばかりだという。
 求刑は懲役1年6月。

clip それが14時48分に終わり、ぞろぞろと人が入ってきた。多くは関係者らしい。検察官は2人、弁護人は3人。被告人(在宅)は若めの男性。ええっ、「道路交通法違反」で、なんでそんな大掛かりな? 無免許や酒気帯びの常習では、こんな事態は考えにくい。オービス真っ向否認の事件!? それだって考えにくいんじゃないか。
 14時52分から審理開始。
 証人尋問。目撃者だという女性。
 すぐに、オービス事件じゃないとわかった…。
 駐車車両の間に小さな男の子がいて、道路の反対側に(かな?)、大人物と子供物の傘を持った女性がいて、それで母子なのだなとわかり、すると男の子が道路に出てきて、そこへ大きな車がきて、男の子はその車の陰になって見えなくなった。車は走り去った…。
 どうやら、ひき逃げ事件(容疑)のようだった。
 開廷表には確かに「道路交通法違反」とあったが、正しくは「道路交通法違反等」だったのか? そうは即断できないのか?
 17時まで時間が取られており、証人を2人尋問する予定だという。
 争点さえわからないまま、私は途中で退出…。
 証人がいう「大きな車」は、共同通信の報道によれば「米国製四輪駆動車」だという。まさか、あの戦争用のアレか? もしもそうだとすれば、そんなものを日本の街路へ持ち込むのがそもそも、と私は思うけど…。

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今週の窃盗未遂

 以下、東京簡裁。

 2月19日(火)10:00 826号法廷 新件
 2月19日(火)13:25 728号法廷 判決 ~13:30
 2月29日(火)13:30 728号法廷 審理

 2月22日(金)14:20 728号法廷 審理 ~16:00

 金曜日のは、時間の長さからして証人尋問と思われる。

※ 『冤罪File』の74~79ページ参照

2008年2月17日 (日)

違反キップの名下指紋を警察は集積してる!?

080217  違反キップの交通事件原票の、供述書欄。
 つまり違反者が署名押印を求められる欄。
 そこへの押印について、違反者が印鑑を持っていても、警察官は指印(左手人差し指)を求めることがある。

 この指印、名下(めいか)指紋を、警察は集積しているのではないか、当然に集積しているはず、と私は、元警察官諸氏のお話もうかがいつつ、常々書いてきたわけだが、ぎょぎょっ! 「指掌紋取扱規則」(警察庁訓令)の第4条第1項第5号に、こんな一文が出てくるんだね!

犯則事件について被疑者が通告処分を受け、これを履行したこと。

 「犯則事件」「通告処分」とは、「国税犯則取締法」に出てくる言葉であり、警察の「指掌紋取扱規則」に関係するのかどうか、私はちょっとわからない。
 「犯則」は「反則」の誤記で、これは交通違反のキップの話だとすれば、「通告処分」という言葉は聞き慣れない。「不通告処分」という言葉は、「交通反則通告制度の実施に関する訓令」 (島根県警察訓令)に出てくる…。

 全体に、どうも、「反則」の誤記と解すると、しっくりくるような気が…。
 「履行」とは、反則金の納付か。
 とすれば、違反キップの名下指紋を、やっぱり警察は集積し、データ化してるんだ?
 とすれば、どう、マニア的は大ニュースでしょ。
 いや、でも、「通告」が「処分」といえるか? あくまで通告じゃないんだろうか…。
 ごちゃごちゃ言ってないで、まずは、「犯則」が誤記かどうか、確認してみなきゃね。

 ということで、ご報告終わり。いまメッチャ忙しいのだよぅ。

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駐禁レッカー新時代?

 ニューバージョンを何度も見送ってきたが、数日前、とうとう新しいのを入れたよ、ワープロソフト。どこのソフト? それは、『警察職員におくるパソコン活用術 入門編』(東京法令出版)によれば警察が使っているというソフトだ。べつにマネしたわけじゃなくて、私は最初からそのソフトなのだよぅ。

 ところで、「物流Weekly」に不思議なニュースが。以下はその冒頭部分。

レッカー事業者 全国規模の連合会設立へ
全日本レッカー事業協同組合連合会(仮称)

 東京レッカー事業協同組合の下沢昭安・専務理事(下沢自動車代表)を中心として、各都道府県のレッカー事業協同組合が大規模な全国組織の連合会設立に向け、取り組みを進めている。

 全日本レッカー事業協同組合連合会(仮称、下沢理事長)は「今年中の設立を目指す」とするが、現在すでに約200社以上が加盟。今後、さらに事業者数を伸ばす勢いだ。

 ん? なんでそんな全国規模の組織をつくる必要が?
 記事中に、こんな部分がある。

 重要課題として、(1)レッカー業者の資質の確立(2)災害時の広域救援体制の確立(3)放置車両処分の弾力的運用(4)レッカー業の許認可制の実現、を目標に掲げており、日下氏は「地域で現場対応力や価格などの差をなくすには、レッカー事業者の質の向上は欠かすことができない」という。

 「交通違反バカ一代」を自称する私は、つい想像しちゃう。
 2006年6月1日に新しい駐禁取締り制度がスタートする直前から、駐禁レッカーが激減してる。そもそもそれ以前から、駐禁レッカーの件数はぐんぐん減ってる。
 自分は駐禁場所に違法駐車して待機するくせに、他人の車を、違法駐車を理由に持ち去って、その“持ち去り賃”(もっといえば“盗み賃”)を請求する、ボロ儲け商法、これを復活させるには…。

 「レッカー業者の資質の確立」…レッカー作業員に高額な講習の受講を義務づけ、その講習を警察の天下り機関が行う。結局、業者から警察の縄張りへカネを流すシステムをつくる。
 「災害時の広域救援体制の確立」…そうしたシステムのカモフラージュ。
 「放置車両処分の弾力的運用」…現場でのレッカー業務および料金の徴収に、警察をあまり関わらせず(ミニパトとチームを組まず)、業者のほうで独自に行ってしまえるようにする。だからこその「資質の確立」であり「許認可制の実現」でもある。
 「レッカー業の許認可制の実現」…ボロ儲け商法への参入制限。

 なーんて、つい想像しちゃう。
 いや、駐禁レッカーとは関係ない、事故車の処理についての真剣・深刻な話なのかもしれないが。うーん、どうなるんだろ、これ。

愛情運転チョコをどうぞ=女性白バイ隊員ら呼び掛け-警視庁
 愛の力で防止を-。バレンタインデーの14日、二輪車事故による死傷者を減らすため、警視庁交通部は東京都新宿区で、女性白バイ隊員らがチョコレートを配るキャンペーンを展開した。
 白バイ隊「クイーンスターズ」隊員や女性ボランティアら約50人が国道20号四谷2丁目交差点付近で、二輪車を運転する人に対し、パッケージに「好きです愛情運転」と書かれたチョコレートを手渡した。
 交通部によると、昨年の都内の交通事故死者数269人のうち、二輪車による死者数は84人で3割以上を占め、今年も昨年を上回るペースで増加している。
 クイーンスターズの菊野真純巡査長(25)は「安全運転するドライバーはすてきと思う。皆さんに『チョコチョコ安全運転』していただければ」と願いを託した。

 と2月14日付け時事通信。の一部。
 「チョコチョコ安全運転」だなんて、菊野真純巡査長、お若いのにオヤジギャグ言っちゃって。事前に上司から何度も聞かされ、「オヤジギャグ、うぜぇ」と思ってたのに、当日ぽろっと口から出ちゃったとか?
 よし、そのチョコレートの購入契約書を開示請求してみよっか。
 ま、仕入れたのは交通安全協会かもしれないけど。
 警視庁の情報公開センターで、「はは~、今井さん、チョコもらえなかったすね? それで恨みの開示請求ですか」と笑われたりして。

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2008年2月15日 (金)

誤導を待ちながら

2月14日(木)

 夜明け前から仕事場で4~5時間、角川書店で約4時間、みっちりお仕事して、警視庁へ寄ってから裁判所へ。
 15時から東京簡裁826号法廷で「道路整備特別措置法違反」の、たぶん第3回公判。もう眠くて腹へって、腹がぐーぐー鳴ったよ。法廷は静かだから恥ずかしいんだよね(笑)。

 これはフリーウェイクラブの事件。第1回は11月6日で、私は仙台高裁へ行ってて傍聴できず、11月29日の第2回から傍聴した。今日まで開廷表にこの事件の期日がなかったはずなので、今日が第3回のはず。と思う。違う?

 証人尋問。
 東日本高速道路株式会社・北海道支社と契約して、料金所のブースで料金収受の仕事をしているという、黒いスーツで細身の年配男性。なんだか会社役員風。料金収受の会社は、課長以上がやたらいて、たいがい天下りで、現場の収受員は退職後の人が多い、そんな話を昔、某収受員から聞いたことがあるけど、この証人も退職者だとすれば、前職は何だったんだろう、と思った。
 そんで、私は検察側の証人をいろいろ見てきたが、この証人はナンバーワンだね。すっごく頭が良さそう。もちろん、町井裕明検察官が事前にしっかり証人テストをやったってこともあるんだろうが、それ以上に証人自身が切れ者と思えた。

 この尋問は面白かった。
 町井さんはああ見えて(ってどう見えて?)、すごく緻密というか、(検察官請求の証人に対しては)聞いていて気持ちの良い尋問をするんだよね。頭が良いんだろうと思う。「有能だ~」と、以前にも傍聴ノートに赤ペンで書いたことある。
 ただ、長く見ていると、どうもちょっとなんだか、不安定なような。大丈夫? というものを私は感じてしまう。お前のほうが大丈夫かよ、と突っ込まれそうだが(笑)。はい、私は大丈夫じゃないです、ほんとに。

 町井さん、弁護人に対し「異議っ!」と大声で何度言ったか。
「異議っ! 誤導でありますっ!」
 と何度言ったか。
 何に対してなぜ異議を言ったか、すごく面白いのだが、ちょっと説明してるヒマがない。何が争点かも、説明してるヒマがない。ごめんね。
 とにかく、改めて読んでみようかと思ったス、『ゴドーを待ちがなら』を。

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 16時55分に終わり、私は急ぎ警察庁へ。開示を受ける手順が、昨年のいつ頃からだっけ、めんどくさいことになって、ほんとすごくめんどくさいのだ。たぶん、誰か開示請求人が何かでトラブって、警察庁の上のほうが「そんじゃこうする!」とか決めたんだろう。カンベンしてよね。

 唐突に「窃盗未遂」情報。
 東京簡裁では、12日(火)728号法廷と、14日(木)826号法廷で、新件があった。スリ未遂の否認なら、続行になるはず。
 東京地裁では、19日(火)408号法廷で13時30分~13時40分、判決。同日723号法廷で13時から13時30分、判決(こっちの被告人はミドルネームが「アブドル」)。
 来週の地裁の「窃盗未遂」は、見落としがなければ以上です。
 来週の簡裁分は、来週月曜か火曜にお知らせできる予定。

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2008年2月13日 (水)

誰も被告人の話をよく聞かなかった?

「原告が『東京航空計器株式会社』(オービスⅢの製造販売会社)の民事訴訟がありますよ。オービスはぜんぜん関係ないようですけど」
 との情報を某氏からもらい(ありがとね)、話のタネにと13時30分、東京地裁・民事7部(山崎勉裁判官)502号法廷へ行ってみた。
 被告は「株式会社藤森技術研究所」。事件名は「機械所有権確認等」。
 確かにオービスは関係ないようだったが、被告代理人弁護士(全員そうだと思う)が5人もいて、1人は書面をノートパソコンで見てた。
 民事は、同じ時刻に数件入れることがよくあり、いろんな事件の関係者が多数来て、狭い法廷(傍聴席20席)だと、後ろに立ち見状態になることがある。この日は立ち見が10人くらいいたよ。

 14時から東京高裁・刑事9部(原田國男裁判長。この人、私のデータでは2003年から9部で裁判長をやってる。長くない? 私の入力間違い?)805号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 13時56分半くらいに法廷に入ったら、もう判決を読み上げていた。で、13時58分に終わった。そういうの、困るんですけどぉ。
 それで、だ。また執行猶予中の無免許か酒気帯びで、実刑は重すぎるから、という主張かと思ったら、なんと、速度違反(ネズミ捕り?)の否認らしかった。おぉ!
 測定値は145キロ。一般道らしい。一審(東京地裁だよね)で懲役3月、執行猶予2年の判決を受け、事実誤認と量刑不当で控訴したらしかった。
 主文は聞けなかったが、控訴棄却と思われる。
 誤測定について被告人側が述べたらしいことを、
「(どれも)抽象的な可能性をいうものにすぎない」
 と退けていた。
 それは、測定装置は無謬であるとするときの、いつもの論法だ。測定機の誤作動・誤表示のどんな可能性を被告人側が言おうが、それが本件測定時に起こったことを被告人側が立証できない限り(そんなことは普通できっこない)日本の裁判では原則(秋田支部の判決を除いて)有罪なのだ。
 裁判がそうだから、警察・検察の立証は、というか測定装置のチェックは、ユルユルの癒し系になるわけね。「捜査能力が落ちた」とか言われるのも、裁判所が甘やかしたからってことが、大きいんだろうと思う。

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 14時21分、東京簡裁・刑事2室3係(長坂和仁裁判官)728号法廷へ。
 今井重夫検察官が2分ほど遅れ、「住居侵入・窃盗」の判決が始まった。
 若い女性が住むマンションに、無施錠のドアから正当な理由なく侵入し、現金2万8000円と、健康保険証など在中の財布1万5000円相当を窃取し、その後また同じマンションに侵入して逮捕されたんだという。
 前科は20年ほど前の「住居侵入」の罰金前科のみだそうで、判決は懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用負担。

 そして14時30分から、12月5日に第1回を、1月16日に第2回を傍聴した「道路交通法違反」(オービス事件)の第3回公判。
 トヨタ・センチュリーの持ち主を証人尋問。
 そして被告人質問。
 これはあれだな~、こんな証人尋問を重ねるような事件じゃなくて、略式による罰金でも済んだかもしれないのに、警察官も検察官も弁護人も、被告人の話をよく聞かなかったから、こんなめんどくさいことになっちゃったんじゃないの? という印象を受けた。

 簡裁と地裁と高裁の開廷表をチェックし、新宿・思い出横町へ。ある事件のことなどで打ち合わせ。

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2008年2月12日 (火)

「この車に駐禁はられたんや。1万5千円を返せ」

 駐車監視員への公務執行妨害(公妨)が、ぽつりぽつりと報道されてる。
 以下は、2月8日付け朝日新聞の記事の一部。■部分は記事では実名。

取り締まられた恨みは深い?
  ◆「罰金返して」と駐車監視員妨害
   ◎奈良西署、77歳容疑者を逮捕
 駐車監視員の業務を妨害したとして奈良西署は7日、奈良市学園北2丁目、無職■■■■容疑者(77)を公務執行妨害の疑いで逮捕した。■■容疑者は以前、駐車禁止で取り締まられたことを根に持っていて「反則金を返してほしかった」などと供述しているという。
 調べでは、■■容疑者は7日午後2時15分ごろ、同市あやめ池北1丁目の市道で犬の散歩中、駐車禁止の取り締まりのため停車していた女性駐車監視員(58)らの軽乗用車を見つけ、「この車に駐禁はられたんや。1万5千円を返せ」などと怒鳴りつけ、犬を左手で抱きかかえるとともに、右手で軽乗用車の運転席ドアを殴りつけ、監視員の業務を妨害した疑い。

 「反則金」の納付は任意だ。払う義務はぜんぜんないのに本人が何を思ったか勝手に払うカネ、ともいえる。勝手に払っておいて、返せも何もない。
 そのへんを被疑者は知らなかったか、あるいは、記事のほうが「放置違反金」と取り違えているか、だろう。と、堅苦しくいえばいえるけれども、そんなことには、あんまり意味がないのかな。

 「取り締まりのため停車していた女性駐車監視員(58)らの軽乗用車」とあるが、これは「駐車」ではないのか。
 駐車監視員の車が、「奈良県道路交通法施行細則」(公安委員会規則)の第8条第1項第1号がいう「犯罪の捜査、交通の取締りその他の警察の責務遂行のため通行する車両」に当たるとしても、また除外標章を掲示していたとしても、法定禁止場所(交差点の側端から5m以内とか、道路の右側とか、道路交通法の何条何項何号でズバリ駐車が禁じられている場所)に駐車していたなら、駐車監視員は、自分が違法駐車して他人の違法駐車を取り締まってることになる。
 東京では私は、駐車監視員が車を使用しているところを見たことがないが、警察官はよく車を(ミニパトを)使用し、よく法定禁止場所に駐車している。
 駐禁取締りに腹が立ったときは、まず何より、警察官または駐車監視員の車が違法駐車してるかどうか、を見るほうがいいと、私は思いますよ。もちろん、相手の違反を理由に自分の違反をナシにしろと迫るのは、如何なものかと思うけど。

 以下は、2月8日付けスポーツ報知の記事の一部。

ミズーリ州カークウッド市庁舎で銃乱射、5人殺害
 米中西部ミズーリ州カークウッドの市庁舎で7日夜、男が銃を乱射し、警官2人を含む5人を射殺した。2人が負傷。男は警察に射殺された。米主要メディアが伝えた。
 地元紙セントルイス・ポスト・ディスパッチ(電子版)はスウォボダ市長も負傷し重体と報じた。男は、これまで何度も市庁舎を訪れて市長を侮辱したり、市議会議場で騒ぎ、訴追されたこともあった。近くにある自宅前で以前、経営する建設会社の車の駐車違反を摘発されたことに不満を漏らしていたという。

 駐車違反の「摘発」だけが動機なのかどうか、わからないが…。
 いずれ日本でもそんなことが起こるんだろうか。そのときどういう法改定を持ち出すか、警察庁(の東大法学部卒の優秀なキャリア氏)はすでに準備しており、準備万端、待ってるんだろうか。
 以下は、サンパウロ新聞の記事の一部。

サンパウロ、車監視レーダー増設 罰金収入もR$5,5億を見込む
 サンパウロ市役所運輸局は市内の要所に設置する交通違反車監視レーダーを新設する。
 固定式、移動式、ロンバーダ式など合計三五四台をすえる。購入のための入札手続きは始まっており三月に終了予定。
 交通工学公社(CET)は応じた一三社の機器をテスト中。
 さらに上期末までに性能の優れた固定式LAPを六〇台購入する。スピード違反やホジージオ違反だけでなく、車両税のIPVAを納めていない車、車検を受けていない車なども識別するという。

 「ロンバーダ」とは、外務省の「海外安全ホームページ」によると、「凸状の減速帯」で、「手前にある道路標識を見落とさないよう注意すると共に、十分減速してから通過する必要があ」るもの、なのかな。
 「ロンバーダ式の交通違反車監視レーダー」って、なに?
 「性能の優れた固定式LAP」ってなに?
 「ホジージオ違反」って、運転中に鼻くそほじる違反? なわきゃなくて、「自動車の市内乗り入れ制限」らしい。
 誤測定とか、大丈夫なんだろうか。地球のあっち側の心配してる場合じゃないか…。

 以上、どの記事も、日刊メールマガジン「自動車ニュース&コラム」で見たものだ。「レスポンス」の(とくに石田真一さんの)記事とで、道路交通関係のニュースはもう腹一杯になるね。

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2008年2月11日 (月)

駐禁取締りがトップに躍り出た!

0802112007  おお~!!! ←「お」に濁点を思いっきり付けてください。
 出ましたね、もうそろそろ出るだろうと心待ちにしていた、「平成19年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締り状況について」が。

 その38ページ、データ的には40ページ、「道路交通法違反の取締り状況」。
 1993年以降、400万件を超えることはあっても300万件を下回ることのなかった、シートベルト違反が、300万件を切って278万2977件に!

 そうして、駐車違反の取締りが、やっぱトップに躍り出た!
 駐禁は、違反キップを切って運転者の責任を問う(あるいは問わない)ルートに乗ったものが、65万553件。誰にも違反キップを切らず、車の持ち主の責任を問う(必ず問う)ルートに乗ったものが、235万3830件。合計300万4383件。
 300万件の大台を超えて、シートベルト違反を抜き、トップに躍り出た!
 これは、かなりのトピックだ!
 しかし、まだまだ。1991年は約312万件、1992年は約310万件も取り締まっていたのだ(その当時のシートベルト違反取締りは約137件、約222万件)。なんといっても現在は、当時と違って「放置違反金」という、いわば“打ち出の小槌”的な処理方法もあるし。駐禁取締りは、まだまだ増やせる。

 同じ表で、あと3つ、「おおっ!」というのがあるね。
 1つは、飲酒運転の取締り件数。
 2006年は12万5176件だったのが、2007年は7万4331件。5万845件も減った!
 やっぱこれは、2007年9月19日に飲酒運転関係の法律がだいぶ厳罰化された前後に、新聞・テレビ等が、飲酒運転のことをガンガン取り上げたことが効いてるんだろうね。
 もちろん、逃げる動機の強化となって、逃走車両による事故もだいぶ起こったようだ(それ以上に逃げ切っている者もいるはずだ)が、同時に、飲酒運転を控えるようになった人も、だいぶいるんだろう。

 もう1つは、速度違反の取締り。
 総数は若干増え、しかし超過30キロ以上の取締りが減っている。
 これは、どうも、「スピードを出すのが格好いい」という風潮が廃れたことに加え、放置違反金の導入によって減る反則金を補うため、軽微な違反へと取締りをシフトさせたんだろうと思う。じっさい、反則金の予算は増えているのだから。

 3つ目は、携帯電話の取締りだ。
 「危険」な状況がなくても、「使用」自体が違反とされてから、取締り件数はぐんぐん伸びていたのだが、とうとう100万件を超えて、113万596件となった!
 ノルマ、乃至、現場警察官が自ら設定する形をとらされた「目標」件数が、重くなったということなんだろう。ノルマが重くなれば、ときに少々ムチャな取締りも行われる。
 そういうなかで、一色紗英さんは捕まったわけだ。
※ 一色紗英さんに対する取締りがムチャなものだったかどうか、私は知らない。 

 こうして、交通取締りの歴史は動いていく。
 交通違反・取締りに約25年間こだわり続けてきた私には、感慨もひとしおだ。
 夏には、2007年のデータを載せた「検察統計年報」が出る。楽しみだ~。

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見も知らぬ者を陥れるためにあえて虚偽の証言をするはずがない

 読者氏からメールをいただいた。
 9日の東京新聞の朝刊の投書欄に、
「母親が高速道路の入り口でチケットを取ろうとしてシートベルトを外して窓から身を乗り出したら、陰から警官が出てきて『あなた今シートベルトしてなかったでしょう』とキップを切られた。母親は身長150センチ程度の小柄でベルトを外さないとチケットを取れない。警官に抗議したが認めてもらえずキップを切られたが、あまりにセコイ取り締まりで納得できない」
 という(趣旨の?)投書があったそうな。

 交通取締りのなかでダントツトップはシートベルト違反。
 1993年に300万件を超えてから、400万件を超えたことはあっても、2006年まで300万件を割ったことがない。現場の警察官はそうとう重いノルマを課されているらしい。
※ ある県警の文書によると、こういうノルマは、前年の数字をもとに個々の警察官が自分の「目標」を設定して報告し、管理されていく形になっている。

「シートベルトを装着していたのに、『お巡りさんの姿を見て今、装着しただろ』と言われてキップを切られた」
 という声はよくある。

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 高速入口でチケットを取るときも「運転」行為に当たるのか、という問題。
 その場合はシートベルト装着義務から除外されるのか、という問題。
 そうした問題はさておき、シートベルト装着義務違反には、反則金も罰金もない。点数が1点登録されるだけ。したがって、刑事手続きでは争えない。
 点数の登録は、行政処分ではないから、行政不服審査法による不服申立はできない。
 なので、警察からすれば、いい加減な現認による取締りは、やりやすいわけだ。

 では、たとえば、
「無実の違反による点数登録により、精神的損害をこうむった。賠償せよ」
 という民事の訴訟を起こしたら、どうなるか。

――追記: この点について読者氏から、裁判所は「点数が付くのは内部の処理であって原告に損害はない」という理屈で請求棄却するのではないか、とのご意見をいただいた。
 なるほど、「点数を抹消しろ」という請求がその理屈で門前払いされるように、精神的損害も、なんというか漠然としたものだったら、門前払いされるかも。
 しかし、運転記録証明書を取り寄せて、無実の違反による点数が登録されていることを知り愕然とした、安全運転・遵法運転を誇りとしてきた自分としては、証明書を見るたびムカムカしてくる、この精神的損害は×万円を下らない、といった訴えなら、門前払いはされないんじゃないか。以下は、門前払いされない場合にどうなるか、だ。 追記終わり――

 そういう裁判は普通、
「本当に無実か調べましょう」
 ということで、取締りの警察官を証人尋問することになる。
 証言台の前へ出てきて、
「原告の言うとおりです。チケットを取るときのみシートベルトを外したのを、違反と捉えて取り締まりました。チケットを取るために停止する前は(後も)、申出人はシートベルトを装着していました」
 とか、
「チケットを取るために停止する直前の状況は見ていません。自分が見たのは、チケットを取るため停止しているときのシートベルトを装着していなかったシーンのみです」
 とか証言するバカな取締り警察官は、普通はいないだろう。
 そんな証言をするつもりですと、出廷前に上司に話せば、怒鳴られるだろう。
 こう証言することは、間違いないだろう。
「私はこれこれの位置にいました。原告の車両は×××m手前から見えていました。原告は、シートベルトを装着しないままゲートへ差し掛かり、チケットを取った後、装着しないまま発進しました。そこで取り締まったものであります」
 1人の現認では弱いと思えば、相勤者も同じ状況を見ていたと、証言するなり報告書を出すなりするだろう。

 そうして、裁判官はこう判断、認定するだろう。
「警察官(ら)の証言は、具体的かつ詳細で迫真性があり、他の事実ともよく符号し、信用できる。若干あいまいな部分があることは、かえって信憑性を高める。警察官たる者が、法廷でことさらに虚偽を述べて、見も知らぬ者をおとしいれるはずがない。よって、違反事実は優に認められるところ、これこれの法令に基づいて点数を登録したのは適法である。その余の問題(上記「という問題」)について調べるまでもなく、原告の請求には理由がない。本件請求を棄却する」
 普通に争えば、ほぼ100%そうなることは、見えている。
 そうなることを見越して、主張・立証を考えるべきと思う。考えようによっては、これって相手の手の内があらかじめハッキリ見えているわけで、やりやすいとも言えるんじゃないか。

 こういうとき、ドライブレコーダは役に立つ可能性があるよね。
 シートベルトの装着状況は撮影されなくても、不装着ならピーピー音が鳴り続ける車で、かつ音声を録音できるなら、その音声が、装着していたことの証拠になり得るし、前方を録画した映像により、「私はこれこれの位置にいました」という証言のウソを暴けるかもしれない。
 やっぱ、ドライブレコーダ、取付けようかな~。

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2008年2月10日 (日)

警察と「獄中のスパイ」と鑑定医がつくった放火殺人

 金曜に、覚悟を決めて裁判所へ行かず、今年初めての有酸素散歩をしてきたのね。やっぱ運動は良い。体のなかの何かが入れ替わる気がする。Wii より散歩だよ。途中、かつやがカツカレー丼だっけカレーカツ丼だっけ、やってるのを見つけたし。でもガマン。でも食いて~。腹へった~。

 一色紗英さんの交通違反を、9日付けの「スポーツ報知」が、わりと詳しく報じてる。
 記事中に、こんな部分がある。

 今回、署名を拒否したことに関係者は「子供を助手席に乗せて運転していた。携帯電話が鳴り、子供が『ママ電話だよ』と一色の耳の方に電話を向けてきた。それを取り上げていたところを見られてしまったようだ」と説明。取り締まりで釈明したが、認めてもらえなかったという。
 今後は出頭要請に応じ、意見の聴取が行われるが、一色は裁定に素直に従うつもりだという。「携帯電話を手に持っていたことは事実。公安委員会の処分に従う」としている。

 取り上げるために手に保持しただけでは、道路交通法第71条第5号の5が禁止する「(通話のための)使用」に当たらない。
 「(画像)の注視」は、2秒以上と解されており、電話が誰からかかってきたのか1秒程度チラ見するだけでは、違反は成立しない。
 そういうことで取締りを受けたなら、警察官のほうが処分されるべきだ。

 一方、子どもが通話ボタンを押してしまったため、携帯電話を手に取り、「いま運転中なので、あとでかけ直します(または、×分後にかけ直してください)」とだけ告げた場合、構成要件には該当するといえるだろうが、「処罰すべきか」「処罰すべきとして、通常の通話と同様の罰が適当か」を、検察官、裁判官に(判断してほしい場合は)判断してもらえるように、日本国の法律はなってる。
 しかし、芸能人がそういうことをするのを(たとえ違反が成立しなくても?)、芸能マスコミや世間は好まないんじゃないか、どうでしょね。

 土曜午後、渋谷の勤労福祉会館で、ゴビンダさんを支える会の学習会。
 今回は、『冤罪File』でも取り上げられてる「引野口事件」について、ジャーナリストの今井恭平さんと、「窃盗、威力業務妨害、殺人、非現住建造物放火」の犯人とされ懲役18年を求刑された片岸みつ子さんの長男、和彦さん(この人、大した人物と私は見た)から報告。

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 いやはや、どこからどこまで、すんごい話だった。
 同じ九州の、志布志事件も真っ青、推理小説も真っ青だろう。
 この「A子」(21歳?)のやったこと、またその背景、後日談が、ものすごいんだよね。まさに前代未聞、げぇ~っ!! って感じ。
 事実関係からすれば、窃盗も威力業務妨害も殺人も非現住建造物放火も、完全に無罪だろう。

 だが、それでも、いったん警察が逮捕して、検察が起訴したからには、判決は有罪かもしれないところが、日本の刑事裁判の恐ろしいところ。
 ま~、とりあえず『冤罪File』と、「引野口事件」のサイトを、読んでみてください。
 いや~、びっくりしましたよ!
 福岡地裁・小倉支部・第2刑事部(田口直樹・野路正典・諸岡亜衣子裁判官)の判決は、3月5日(水)午前10時。注目だ!

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2008年2月 9日 (土)

一色紗英さん「反則切符への署名を拒否」の真相は?

 今朝早く、某紙から電話をもらい、はは~、それだったのか、と思った。
 8日(金)の18時に突然、当ブログのアクセス数が、3桁ではあるけど、どっかんと伸びて、いったい何があったんだろうと気になっていたのだ。
 以下は、TBSニュースの記事。

一色紗英さん、交通違反で取り締まり
 女優の一色紗英さんが携帯電話をかけながら車を運転し、交通違反の取り締まりを受けていた事がわかりました。これまでにも2度の免許停止処分も受けていて、警視庁は「交通ルールを守ってほしい」と話しています。
 一色紗英さん(30)は今月5日、東京・渋谷区の路上で携帯電話をかけながら車を運転していたところを警視庁の白バイ隊から取り締まりを受けました。
 その際、一色さんは交通違反の事実を否認し、反則切符への署名を拒否。「電話は相手からかかってきたので悪くない」と話したということです。一色さんはこの3年間にスピード違反なども含め少なくとも10件の交通違反を繰り返し、2度の免許停止処分を受けていました。
 取材に対し、一色さん側は「これまで何度か交通違反をしたのは事実。気を付けていたつもりだったが、子どもの世話や時間に追われていた」と話しています。(08日15:42)

 あらま~、これ、たぶん世間は、一色紗英さん叩き一色に染まるんだろうねぇ。って如何にもオヤジ風のシャレでごめんね~。

 でも…。
 そういえば、2月1日と6日に朝日新聞の「声」欄(投稿欄)に、交通取締りのことで警察に文句を言う趣旨の投稿があったが、ある意味、一色さんのほうが真っ当ともいえる。
 こういうのは私の専門なので、長々語らせてもらおう(笑)。
 いや、詳しくは雑誌で書くことにして、ここでは簡単に。

 3年間で10件は、多いか少ないか、印象としては、そりゃ多いわね。
 でも、日々運転する方は、ご自分の運転をふり返ってほしい。
 まったく完全に無違反で運転してる?
 10キロの超過でも違反は違反、一時停止場所を、完全に安全が確認できたので最徐行で通過しても、違反は違反、停止しても停止線を少し越えてれば違反は違反、ぜんぜん迷惑のない場所に6分間駐車しても違反は違反、後ろから救急車や消防車がきたので黄線を踏んで道をゆずっても、違反は違反。
 それに、上記「声」欄の2月6日の投稿にあったように、違反が成立するか怪しくても取締りを受けることはある。まったく無実での取締りを受けることもある。
 取締りを受けるかどうか、経歴が「無違反」かどうか、そこは運に左右される部分がけっこうある。
 3年間の10件は、どういう内容の違反だったのか、一色さんの言い分を聞いてみないと、「3年間で10件」というイメージからくる悪質さは本当なのかどうか、わからない。

 話は飛んで、
<<「電話は相手からかかってきたので悪くない」と話したということです。>>
 という部分。
 一見、なるほどフザケた言い訳だが、これ、どこまで信用していいのか。
 警察は、被疑者の説明のうち、被疑者に不利な(取締りに有利な)部分のみ拾って、大いに脚色して、調書に取り、被疑者に有利な(取締りに不利な)内容は捨てることがある。その種のこれは発表かもしれない。

 さらに話は飛んで、
<<反則切符への署名を拒否>>
 の部分。
 こうしてあたかも、一色さんが悪質違反者であるかの印象を与えるようになっているが、キップへのサインは、悪徳商法の契約書のサインと同様、どんな理由があろうとなかろうと、まったく本人の自由。
 そして取締りの場合は、悪徳商法の契約書と違って、サインしてもしなくても、取締りが行なわれた(違反キップが作成された)という事実にもとづいて、違反処理の手続きは進んでいく。

 それで、だ。今後、一色さんは、反則金を払うのかどうか。
 本来、なんであれ不服があれば、
「違反は事実か」
「事実として処罰するべきか」
「処罰するとして、どれくらいの罰が適当か」
 を、検察官が、またもしかしたら裁判官が、一色さんの言い分も聞いて、しかるべく判断するようになっている。そうやって、法令が適切に運用されていくようになっているのだ。それが日本の法律であって、嫌な人は日本から出ていくか、自分で総理大臣になって変えるしかない。
 そこにおいて反則金は、
「どうでもいいっス。当局が決めたとおりのカネを払います」
 という人のための、ものすご~く特別なペナルティなのだ。
 したがって…。

 という話も飛ばして、私が勝手に憶測するに…。
 一色さんは、これまで受けた取締りに不服があって、しかし毎回素直に反則金や放置違反金を払ってきたものだから、腹に不服が溜まっていて、それで今回また取締りを受け(前のすごく腹を立てた取締りから間がなくて?)、今回のは仕方のない取締りだったんだけど、とうとう不服が爆発してサインを拒否したと、もしかもしかしたらそういうことだったのかもね。
 全国の運転者の方々から新規だけでたぶん5000件くらいご相談を受けてきた私は、そんなふうに想像してみたりする。
 そのへんは、一色さんから聞き取りしてみないとわからない。
 ま、とりあえずそんなところで。

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2008年2月 8日 (金)

チャットで知りあった女性とテレホンセックス

2月7日(木)

 14時30分から、東京簡裁で「傷害」の新件、東京地裁で「強要未遂」の新件あり。
 「傷害」は否認事件かも。略式命令に不服で、あるいは略式に応じず、法廷へ出てきた事件と推測できる。とすれば、傷害の否認って、なんだろう。いや、単に被告人が住所不定・無職だから、逮捕して勾留して満つるまで算入とするだけなんだろうか(←この意味、解説してるヒマがない。先へ進む。ごめんね)。
 「強要未遂」は、珍しめの罪名で、私は傍聴したことがない。どっちへ行く?

 エレベータの数m手前で「傷害」と決め、エレベータに乗ってから「何階だっけ」と手帳を開いたら、またかよ! 「傷害」のほうは14時30分からではなく14時20分からだった。
 5分以上遅れたらもう、新件を傍聴する意味はだいぶ薄れる。
 しょーがないので、「強要未遂」のほうへ。

 ドアを開けると、被告人が証言台のところに立っていた。
 私が席につくときちょうど、人定質問で生年月日を述べる瞬間だったので、他の傍聴人(少ない)に迷惑にならないよう、一瞬、動きを止め、そっと座ったつもり。
 被告人は79歳。私が傍聴してきたなかで(年齢がわかったなかで)最高齢かな。
 なにを強要したのか。
 41歳の女性に対する、メールと電話(スカイプ)等による交際の再開、を強要して、その目的を遂げられなかったのだという。

刑法第223条第1項  生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。

 被告人と被害女性は、一度も会ったことがなく、「暴行」はない。
 テレホンセックスの録音を職場や役所にまくぞと、「害を加える旨を告知して脅迫」したのだという。
 この事件、どこからどこまで「うわ~!」だった。
 被告人の住所と、被害女性の住所が…いや、それを言えば、じゃあ、なんで××なのかという話になり…。
 ま、要するに、43歳と年齢を偽り、出会い系、チャット、ビジネスの話、相談、テレホンセックス、朝昼晩で1日6時間、録音、下着姿の写真、保存、娘婿の写真、生き甲斐、別れ、妻との性交渉、孫…などの言葉が出てくる事件。被告人と被害女性を特定されないように書くのは難しい。難しいのを書いてるヒマがない。ごめんね。
 求刑は懲役2年。次回判決。
 前科は、だいぶ昔の業過傷害の罰金だけで、本件は間違いなく執行猶予だろう。

 もしかして被害女性が当記事を見ているなら、言っておきたい、約1時間10分の公判、被告人の娘さんの尋問、被告人質問を聞く限り、被告人が再犯するおそれは、まーずなかろう、という印象でしたよ。記録はぜんぶパソコンにあり、それはぜんぶ消去した、アドレスや電話番号はもう忘れた、というのが仮にウソであっても、家族が許さないだろうし、本人自身やらない(やれない)だろう、と思えた。

 人間って…。と深く考えさせられる事件だったス。
 簡裁の「傷害」の開廷時刻を間違えなければ、これを傍聴できなかった…そう思うと、さらに複雑な気分だ。
 ともあれ、最近、セックスとか別れ話とか、からんだ事件で、すっごく興味深いのを、立て続けに傍聴してるような気がする。私ゃ、そっち方面は、専門じゃないんだけど…。

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2008年2月 7日 (木)

原告:黒木昭雄 被告:北芝健こと■■■■ 判決!

 朝5時に起きて原稿。9時には仕上げて少し仮眠を、とはシカシいかず、午前中いっぱいかかり、寝ずに裁判所へ。

 13時15分から、と思ったら13時25分から、東京地裁・民事44部(鶴岡稔彦・外山勝治・新城博士裁判官)527号法廷で、名誉毀損・侮辱を理由とする「損害賠償請求事件」の判決。
 原告は黒木昭雄さん、被告は北芝健こと■■■■さん。
※ 黒木さんの階級(退職時巡査部長)はハッキリしてるが、北芝さんの階級はなにか、ネットではどうも拾えない。黒木さんの年齢はわかるが、北芝さんの年齢はどうもわからない。本人尋問の様子を報じる「スポーツ報知」の記事によれば、「本名、年齢非公表」なのだそうだ。

 前々回の本人尋問の様子からして、請求棄却となる(黒木さんが負ける)ことはなかろうと思っていたが、
「主文。1、被告は原告に対し、100万円及びこれに対する平成19(2007)年2月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え…」
 言い渡し自体は10秒ほど。

 民事の場合、判決の時点で判決書きが出来上がっている。言い渡しが終わってから部の事務室で、当事者または代理人弁護士はもらえる。「これは正本である」という奥付も含めて全23ページ、の判決書きを、黒木さんから見せてもらった。
 おお~、前に述べたところも念のため押さえておくという、ていねい、かつ、たいへんわかりやすい書きぶりだった。鶴岡さんの雰囲気にぴったり。ってまた傍聴中毒者は勝手なこと言ってるよ。
 で、北芝さん(被告)の主張はぜんぶ退けられていた。
 黒木さん(原告)の完全勝訴じゃないの?これ。

 いや、被告の主張が一部認められた、ともいえるところはあった。
 被告の主張に、
「実話マッドマックス誌は、若者を対象に過激な内容、表現を売りにしている雑誌であり、読者が記事内容を額面どおりに受け取ることはない」
 という部分があり、かつ、被告は本人尋問で同誌について、
「非常に自由な雑誌で、勢いで記事を載せる、事実の確認はしない、編集者を信用しているから事実関係を確認して原稿を提出しようと思わない」
 などと供述していたのを受けて、判決は、同誌について、
「公正中立な報道を標榜する雑誌というよりは、過激な表現を売り物にする雑誌といえるものであって…」
 と認定しているところだろうか。
 「実話マッドマックス」、書き手からも裁判所からもそんなこと言われて、立場ないじゃん、と思ったス。でも、雑誌のキャラがハッキリしてること自体は、良いことだよね。

 訴訟費用の負担について、判決はこう述べている。
「訴訟費用はこれを11分し、その1を被告の、その余を原告の各負担とする」
 こういう、「これを×分し、その×を被告の…」というのを傍聴席から聞いたことは何度もあるが、私自身は民事は全負けか全勝ちしか体験しておらず、どういう分け方をするのか、よく知らなかった。
 これはねぇ、訴額(原告が被告に賠償を求めた額)が1100万円であり、「被告は100万円を支払え」という判決だから、「11分してその1を被告の負担」となるんだね。へ~。

 判決理由は原告の完全勝訴なのに、1100万円のうち100万円ぽっちか?
 いや~、名誉毀損の損害賠償裁判の報道を見てると、個人対個人の件で100万円というのは、ま、上述の、つまり「その雑誌はそういう雑誌だから」という、そのあたりで賠償額がいくらか減じられたと読める点を除いて、裁判的には常識的な、ほとんど満額じゃないのかな、判決理由の内容からしても。

 黒木さんと代理人弁護士、取材記者らと話してるうち、おっ、もうこんな時刻。
 14時30分から、簡裁で「傷害」の新件、地裁で「強要未遂」の新件があるのだ。
 「傷害」はおそらく否認事件。「強要未遂」は、珍しい罪名で、私は傍聴したことがない。どっちへ行く…?

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代用監獄に送り込まれた警察のスパイ

 メールでまわってきたお知らせを転載。

◆◆冤罪 引野口事件の真相◆◆
代用監獄に送り込まれた警察のスパイ


講師:今井恭平
冤罪被害者(被告人の長男)片岸和彦さんも参加・お話しをされます。

2月9日(土)
午後1時半開場 2時~4時(予定)
会場:渋谷勤労福祉会館第2洋室
参加費:500円
主催:無実のゴビンダさんを支える会
連絡先:080-6550-4669 (事務局)

2004年3月、北九州市八幡西区引野口でおきた放火・殺人事件。
実の兄を殺害したとして逮捕された片岸みつ子さんは、6カ月にも及ぶ勾留・取調べの中で「私はやっていない」と訴え続けている。
昨年11月に一審(福岡地裁小倉支部)が結審し、3月5日に判決を待つだけとなったこの事件は、実は警察が留置場に送り込んだスパイの「告白」だけを頼りに起訴されたまれに見る冤罪事件である。
『冤罪File』でこの事件を取材した今井恭平氏が事件の全容を報告する。

 傍聴マニアの諸氏も、こういうのは聞いとくといいですよ。

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2008年2月 6日 (水)

部屋とワイシャツと餃子と冷却水添加剤とオービス

 今日、裁判所へ行かなかったのは、雪がふってたからじゃないよ。
 朝8時頃まで原稿を書き、起きたのが13時頃で、もう傍聴したい公判に間に合わず、仕事場へ戻ってカーテンを開けたら雪がふっていたのだ。という言い訳、ど~でもいいですよぉ~。

 餃子騒動。
 こういうのを見るとき、いつも私はオービス裁判と引き比べてしまう。
 オービスなら、
「製造販売会社が作成した資料および社員の証言によれば、餃子の安全性が十分に認められる。製造販売会社が、見も知らぬ者に害を為そうとするはずがない。しかるに被害者と称する者らは、賠償金を得るため虚偽の被害申告をしており悪質である。一般予防の見地からも厳罰に処する必要が…」
 とかなんとか、片付けられてしまう。
 え? 餃子の場合、餃子から毒物が発見されてる?
 ダメだよ~、そんな、証拠を残すようなことをしちゃ。
 オービスの場合、測定値が焼きつけられた写真(最終的な販売物ともいえるもの)を残すだけ、他には一切の証拠を残さない。
 だからこそ、完全犯罪ならぬ「完全冤罪」はつくられるのだ。

自動車冷却水添加剤、「燃費向上」根拠なし 公取委判断
 自動車のラジエーターに入れるだけで走行燃費が向上するなどの効果をうたった自動車用冷却水添加剤が景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして、公正取引委員会は近く、メーカーと販売会社に対し、排除命令を出す方針を固め、事前通知した。表示した効果について、合理的な根拠がないと判断したとみられる。メーカーは「燃費向上の効能を示すデータはある」と反論している。
 関係者によると、排除命令を受けるのは、自動車の冷却水に混ぜて使う添加剤「起爆水」を製造する福岡県の「すばるメディア」と、大阪府の販売会社「ピエラス」。
 ネット上のショッピングサイトなどでも販売されており、効果について「排ガスを浄化し、燃焼効率を上げる」「燃料消費量がガソリン車で3~30%程度減る」などと説明している。
 公取委は、実験データなどの科学的な根拠が不十分だったとして、不当表示と判断したようだ

 と2月6日付け朝日新聞の一部。太字は今井。
 「実験データなど科学的な根拠」が皆無なのが、オービスだ。
 オービスは科学ではないから、というのが裁判所の立場だ。
 オービス無謬神話を暴くのは、公正取引委員会か!?
 いや、この冷却水添加剤だって、オービス裁判の法廷へ出てくれば、十分に信頼性が認められるはず。商品名を「起爆水オービス」とすれば良かったね?

国道新4号にオービス 小山 違反多く取り締まり強化
 小山市塚崎の国道新4号下りに、速度違反自動取締装置(オービス)を県警が設置した。付近では高速道路並みのスピードで疾走する車が後を絶たず、大事故につながりかねないとして、取り締まりを強化する。近く稼働させる予定だ。
 小山署では一昨年夏、国道新4号で死亡事故が3件続発したのを受け、速度調査を実施。その結果、全体の約1割で法定速度を30キロ超過する速度違反があり、中には、法定速度を138キロもオーバーし、198キロで走行する車もあった。
 このため、県警では、昨年9月の県議会にオービスの設置予算を提案、可決されるなど準備を進めてきた。
 小山署管内(小山市・野木町)の昨年中の交通事故死者は20件20人(前年比8人増)で県内署でワースト1位だった。管内の国道新4号、国道4号、国道50号で亡くなった人が半数の10人を占めた。

 と2月3日付け読売新聞。
 こぉれは仰天報道だ!
 新規に設置されるオービスは、三菱電機か東京航空計器の商品のはずで、東京航空計器はもうフィルム式のオービスは製造してないそうなので、国道4号に設置されたというのは、CCDカメラで撮影して画像を伝送するタイプのはず。
 そのタイプは、通過するすべての車両(オービスが測定できたとした車両)を、違反のあるなし、撮影するしないにかかわらず、測定して、データを警察の中央装置へ送っている。データは、1時間刻み、10キロ刻みで、24時間ある。
 そのデータを見られれば、
「全体の約1割で法定速度を30キロ超過する速度違反があり、中には、法定速度を138キロもオーバーし、198キロで走行する車もあった」
 といったことがリアルにショッキングにわかり、交通安全、事故防止に役立つはず。どういう施策をとればいいか、適切に検討できるはず。わかったから、施策の1つとしてオービスを設置したわけだ。
 だが、警視庁も宮城県警も(というか警察庁の意思だろう)、そのデータを出さない。出すけど、各時間毎の合計台数だけしか出さない。それ以外の部分はぜんぶ墨塗り。
 オービスの設置場所を特定されると、設定速度(これ以上だと撮影するよという速度)がわかってしまい、取締り逃れが容易になり、オービスが攻撃・破壊されるからだそうだ。
 ところが、栃木県警は、「小山市塚崎の国道新4号下り」というところまで特定して、発表した。こぉれは、私からすると、すっごい話なのだ。
 これを参考に、いままでとは違う形で情報公開請求をし、また墨塗りとされたら、いよいよ訴訟をやるか。めんどいから、ヤなんだよね~。

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2008年2月 5日 (火)

不倫演歌

 若干早めに着いたので警視庁へ寄り、11件の開示を受ける。
 うち1件は、契約件名や契約期間すら墨塗りの、ナゾの文書なんだけども、それゆえに、はは~、やっぱこれはそれだったのか~、うわぉう! というお宝文書。なに言ってんのか、わかんない? そのうち『ラジオライフ』で書きますんで。

 13時15分から、東京地裁で、1月21日に第1回を傍聴した「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の判決。これ、罪名が「等」になってたか、「脅迫」がくっついてたのかな、見落とした。
 13時12分に法廷に入ると、もうほとんど満席。
 最前列中央付近が空いてたので座ったら、隣が葉月美稀さんだった。
 被告人席の被告人は、相変わらず眼がぱっちり、という言葉では到底言い尽くせない。小首をかしげて投げる視線が…。
 求刑は懲役2年のところ、判決は、懲役2年、執行猶予4年。
 妻子ある被害男性の誘いにのって、結婚を期待する気持ちになった、そのことが本件の根っこにあること、刑を決めるに当たってその点を判断しないのは、公平の見地から相当ではない…という主旨のことを合田悦三裁判官は言ってた。
 今日の警察官(キクヤバシの留置管理課?)は、男性警部補と、女性巡査長と、女性巡査の3人だった。巡査は初めて見た!

 東京簡裁の今週の開廷表をチェックする等して、閉廷から20分ほどたって1階へ降りたら、ソファのところで被告人(勾留場所は警察留置場。したがってもう解放されている)が、弁護人ともう1人の若い男性(弁護士か修習生? さっき法廷にいたっけ。私はずっと被告人を見てて覚えてない)と話してた。
 被告人は小柄で小顔で、少女のよう…。

 14時から、東京高裁・刑事6部(永井敏雄・稗田雅洋・吉井隆平裁判官)718号法廷で、「常習累犯窃盗」の判決。永井敏雄裁判官は、私は初めてだ。
 ダイエー南越谷店の地下の食品売場の惣菜売場で、揚げ餅ほか2個をプラスチック容器に入れ、容器を手提げ袋に入れて店を出ようとした、というのが検察側の主張で、被告人の主張は「拾っただけ」。
 控訴棄却。当審における未決勾留日数中40日を原判決(不明!)の刑に算入する。
 被告人(身柄。拘置所)は、格闘技のムサシさんのような口元で目を閉じていた。
 傍聴人は私1人。

 15時から、東京地裁610号法廷(神坂尚裁判官)で、「自殺幇助」の審理。

刑法第202条(自殺関与及び同意殺人) 人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

 これも、ほぼ満席。
 要するに、お互い不倫で、被告人(若めの女性)のほうは離婚したが、男のほうは妻子を捨てきれず、死にきれない男の自殺を被告人が幇助した、というのが検察官の主張。論告を聞いていると、被告人は弱い男を死なせた悪い女と聞こえる。
 被告人のほうでは、被告人の自殺、及び心中を、止めたことはあっても自ら持ちかけたことはない、という主張。最終弁論を聞いていると、男はぜんぜんダメダメじゃないか、と聞こえる…。
 論告・弁論に先立ち、亡くなった男の妻の意見陳述があった。
「…主人は号泣して電話を切りました。××さん(被告人)に豹変されると、どうしても手をつけられなくなると言っていました。2人でしたことなら、主人は罪をつぐなったのだと思います。残りの半分は××につぐなってもらいたいです」
 被告人(在宅)は前科なし。3人の子どもがいるのだという。そうとうの美人と見えた。
 求刑は懲役2年。次回判決。
 石川さゆりさんの、名曲中の名曲「天城越え」は、こういう不倫カップルの歌なんだろうな。そういえば、演歌の大半は不倫を歌ってるのかも。「不倫演歌」というジャンルはあるんだろうか、ないんだろうか。

天城越え/裏町夫婦草 Music 天城越え/裏町夫婦草

アーティスト:石川さゆり
販売元:テイチク
発売日:2006/04/26
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 私? 私はもう、そういうめんどくさいことには一切関わらないことにしてますんで。半歩でも踏み出したら、後戻りできなくなっちゃう可能性が高いから、近寄らないのが一番。近寄ってくる気配を感じたら、たたーっと逃げる。え、お前に近寄ってくる女はいねぇ? 要らん心配すんな? そっか…。

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著者:今井 亮一
販売元:草思社
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 2月1日創刊の季刊誌『冤罪File』、裁判所地下の書店ではもう売り切れてた。
 別の書店で買ってビックリ。380円で冤罪専門誌って、なんかチャチィ雑誌かなと思ったら、そうじゃない。昔の『噂の真相』のよう。広告は、表4(つまり裏表紙)の『それでもボクはやってない』のみ。こんな濃い雑誌を、どうしてこの値段で出せたんだ? これはお得だろ~!
 TBSラジオ「下村健一の『眼のツケドコロ』」も読んでみてください。

 今週の「窃盗未遂」情報。
 2月6日(水)13:10~13:20 東京地裁532号法廷 判決
 2月8日(金)14:00~14:55 東京地裁408号法廷 新件

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交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147) Book 交通違反でつかまっても困らない本

著者:今井 亮一
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2008年2月 4日 (月)

裁判員制度へ向けての学芸会風最終弁論

 金曜日の17時頃だったか、ちょっと大げさかもしれないが、死にそうになった。
 貧血をガマンして立っていると、こうなんだろうな、という状態に突然なって、次に、机に肘をついて右の眉付近をぐっと押さえないと耐えられなくなり、次に、左肘もついて前頭部全体を押さえないと…という状態に。
 あ~、有酸素散歩、ぜんぜんしてないからな~、脳の血管に異変が起こったか、これで床に崩れ落ちたら、そうとう何時間もだれからも発見されないだろな~、崩れ落ちるときは携帯電話を握らなきゃ~、と思った。
 食事せずにずっと原稿を書いていたのがマズかったのか。
 少し収まってから、台所にあったものに火を通して食べたら、直った。

 昨夜24時頃から、今朝10時頃まで眠ってしまった。
 それでも足りず、食事してから2時間近く眠ってしまった。
 夢をみた。
 裁判を傍聴していた。きれいな体育館の観客席のような傍聴席で。
 満席で、私は木製の折りたたみ椅子をもらって座った。
 でもそこは、大きな柱の後ろ側。見えないじゃーん。
 左隣(正規の傍聴席であるベンチの右端)に、霞が関の裁判所ビルでよく会うあの娘さんがいて、左側へ少しつめてくれた。けど、あんまり密着するのもはばかられ、私は礼を述べてから、木製の椅子を少し動かし、柱の横から顔を出して傍聴した。
 バーの向こうでは、学芸会のような演劇が始まろうとしていた。
 最終弁論を劇にして見せるという、裁判員制度へ向けての新しいやり方なんだそうだ。げぇ~、とうとうそんなバカげたことになってしまったのか!
 弁護人は、だいぶ何人もいて、学芸会風ではあるけれども、かつらや衣装(時代劇風)をつけ、ほんとに劇団のよう。
 裁判官へ向けて、劇=最終弁論が始まった。
 弁護人の1人が、お代官様にへりくだるように「へへえ~っ!」と床に頭をこすりつける。恥ずかしそうにやるのかと思ったら、本気だ。役になりきってる。うわ~。
 その床に、陰毛を含んだホコリのかたまりがいくつかあり、演者が動くたびにふわふわと動いてる。掃除しときゃいいのに~。
 という夢をみた。

 検察官は論告を、ミュージカル風にやったんだろうか。
 そんな、愚かな大衆の印象を操って、有罪か無罪か、死刑か無期懲役か、多数決で決めさせよう、みたいなのって…。

 餃子騒動。
 私が焼くのが得意だというのは、女房殿の手作り餃子なので、ご心配なく。
 餃子の皮と具は、生活クラブ生協パルシステムのものだ。
 生活クラブ生協のお知らせ
 パルシステムのお知らせ

 霞っ子クラブのユキさんの、京都地裁でのこの傍聴記、これは震撼するよね。

 とりあえずそれだけご報告して、嗚呼、原稿へ戻らねば…。

Banner_02_2 人気blogランキング ←2月4日20時00分現在、440で30位。25位までの枠へ這い上がれなくても、地味に地道に原稿を書いてれば、その先にちょっぴりの幸せがあり、人生とはそんなもんだろうと♪

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2008年2月 2日 (土)

駐車車両への激突事故は

080201_18250001  2月1日(金)の18時25分頃、甲州街道(国道20号線)の、あれは調布付近だろうか、事故直後(約10分後?)の現場を見た。
 上り方向、片側2車線の、左側の車線に、乗用車を積んだキャリアカー(満車ではない)が駐車しており、後方から走ってきた1ボックス車が、左前輪またはその付近からキャリアカーの右側の渡り板に乗り上げ、衝突して横転、という態様らしかった。1ボックス車の左前輪付近がぐしゃっとつぶれ、キャリアカーの右側後部が損傷していた。
 上り方向の2車線は完全にふさがれ、下り方向の2車線を、警察官の指示にしたがって上りと下りとで分け合い、もう大渋滞。

 じつはその少し前に、自動二輪がキャリアカーに衝突したらしい。路地に、前輪のフォークがぐしゃっと曲がった、ちょっぴり暴走族仕様(?)の自動二輪があった。

 なんで、駐車中のキャリアカーなんぞに、ぶつかるのか。
 キャリアカーの尾灯等が暗かったとしても、主たる原因は、ぶつかったほうの前方不注視であり、そこにスピードの出しすぎも加わったりするんだろう、というのが私の考え。

080201_18250003  しかし、前方不注視は、人間たる運転者にありがちなことであって、キャリアカーのほうも、貨物の積卸しのための5分を超える停止であってもなくても、1車線をふさぐからには、後方から走行してくる車両への注意喚起の措置をとるべきはず。
 とったのかとらなかったのか、とったとしてどの程度だったのか、本件では不明。

 では、こういう事故が起こったとき、キャリアカーの側は、事故について刑事責任を問われるのか。
 片側3車線の、左側の車線をふさいで駐車していた車に、競技用の自転車が2台衝突して2人が死亡した事故で、千葉県警は駐車車両の運転者を自動車運転過失致死傷で書類送検したという。
 それってどうのか…については2月末発売の『ザッカー』で書くんだった。原稿に戻らねば!

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 いま発売中の『週刊新潮』に、<<「怪文書バラまき」を指南するカリスマ女性「離婚カウンセラー」>>との、見開き2ページの記事。
 この「離婚カウンセラー」は、池内ひろ美さんじゃないよ。
 こういう週刊誌の記事は、どこまで本当なんだ? という気もするけれども、しかし、はは~、もしかして、東京地裁で昨年傍聴したあの事件の背景に、つながってたりして? と傍聴中毒者(この単語、初出)の妄想はふくらむのであった…。

 ある日、突然、匿名掲示板から匿名機能が失われて、それまでのカキコミがぜーんぶ、誰が書いたか明らかになったら、うっわぁ~!! こういうカキコミをするのは、こういう背景の人物だったのか!! ほんの数人がこれだけの煽りをやってたのか!! とか仰天したりして。そして週刊誌は、その数人が掲示板に張り付くための資金を誰が出していたか、追っかけたりして。
 匿名掲示板から匿名機能を失わせるウィルス…とか言ってないでとっとと原稿書けよ! はいっ!

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2008年2月 1日 (金)

『交通事故事件の弁護技術』

 きょうは11時30分から、保釈条件の制限住所に住んでいなかった件は結局どうなるのか、ちょっと気になる「公用文書毀棄」の判決が東京地裁で、同時刻から東京簡裁で「窃盗未遂」の新件が、そして11時からは横浜地裁で、真っ向否認のレーダ事件の判決があった。
 …しかし、角川書店の新書の校正刷りのチェック(14時半頃バイク便で戻した)、および「あとがき」の執筆で、身動きできず。これから、章の間に挟むコラムについて角川からの連絡を待ちつつ、雑誌の連載原稿を書かねば。あ~腹へった!

 そんななか、本が送られてきた。

交通事故事件の弁護技術 [GENJIN刑事弁護シリーズ7] (GENJIN刑事弁護シリーズ 7) Book 交通事故事件の弁護技術 [GENJIN刑事弁護シリーズ7] (GENJIN刑事弁護シリーズ 7)

著者:交通法科学研究会
販売元:現代人文社
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 目次はこうなってる。

第1部◆ケーススタディ
1 時差式信号交差点内の右直事故
2 交差点での歩行者飛び出し事故
3 転回車両と対向走行車両の衝突事故
4 大型貨物車両の対人轢き逃げ事故
5 追い越し時の側方走行二輪車転倒事故
6 直進乗用車の横断自転車との衝突事故
7 交差点内の出会い頭衝突事故①
8 停止車両間の横断者と直進乗用車の衝突事故
9 交差点内の出会い頭衝突事故②
10 対面走行高速道の正面衝突事故
11 飲酒運転による多数歩行者轢過事故
12 交差点内の右直事故

第2部◆座談会
交通事故事件の闘い方
(阿部泰雄・北潟谷仁・工藤昇・高山俊吉・松崎龍一/【司会】赤坂裕志)
依頼者との共闘 
逆行性健忘 
刑事弁護とマスコミ 
公務所等に対する照会 
目撃証人との接触 
無罪主張と情状主張 
求釈明
実況見分調書の問題点  
実況見分調書の真正立証に対する対応 
裁判所の検証  
弁護側の科学的立証方法・鑑定  
映像技術による事故解析  
信頼の原則
理由なき判決?  
刑事責任と交通環境  

第3部 文献紹介

 座談会に出てくる高山俊吉さんとは、「交通法科学研究会」の事務局長で、2月8日投開票の日弁連の会長選挙に立候補してる弁護士だ。投票しない弁護士が何千人もいるそうだけど、行きましょうよ、ねぇ、投票に。国側のQ&Aによれば、さしたる理由もないのに国民を強制動員すると決め、国民の負担を軽くするために、素人にもわかるためにと(弁護士・検察官がアナウンサーとか招いて素人ウケするしゃべりを勉強しましょうって、はっきり言ってバカじゃない?)手続きをいじりまくる、そんな裁判員制度が、ひっくり返るといいな~。

 ま、この本は面白そうだ。私はこういう本が好きなのだ、池波正太郎さんの時代小説と同じくらいに。どうしてこんなことになっちゃったんだろう(笑)。
 おぉ、もう17時。電話を1本かけねば…。

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