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2008年2月の28件の記事

2008年2月29日 (金)

冤罪で笑う者、安眠する者

 マスコミ的には「筋弛緩剤点滴事件」と呼ばれる、「北陵クリニック事件」。
 被害患者らの死亡等が、「筋弛緩剤」マスキュラックスによるものだという根拠は、ある学者が独自に創った鑑定方法によれば(じつはその学者による説明とは矛盾するのだけれども)「筋弛緩剤」が原因だとされた、というだけにすぎず、世界のどの学者の見解とも相違しており、しかしたっぷりあった検体を警察は全量消費した(つまり証拠を隠滅された)ため、再鑑定ができず、それなのに警察は「筋弛緩剤」による殺傷事件だと記者発表したことから、「筋弛緩剤点滴事件」という呼称が与えられ、「じゃあ、誰かが筋弛緩剤を入れたはずだ(=犯人がいるはずだ)」→「犯人は誰だ」→「守大助を警察は逮捕した(=守大助はとんでもない奴だ=やっつけろ)」→「守大助はこんな悪い奴だ」…となったわけだ。
 実際には、被害患者らの死亡等は、北陵クリニックの医師による医療過誤といえるものがあり、当初、看護士らは、「(病院は医療過誤で)訴えられるわよね」と噂していたそうだ。
 北陵クリニックでの患者らの死亡等を、「殺人・殺人未遂事件」に仕立てた事件、だから「北陵クリニック事件」というわけだ。

 以下は、2月28日付け河北新報の記事。

守被告、最高裁に異議申し立て 仙台・筋弛緩剤点滴事件
 仙台市泉区の旧北陵クリニックで起きた筋弛緩(しかん)剤点滴事件で殺人罪などに問われ、最高裁が上告棄却を決定した元クリニック職員で准看護師守大助被告(36)と弁護団は28日、決定を不服として、最高裁に異議を申し立てた。
 最高裁決定への異議が認められるのは、決定後に被告の死亡が判明するなど明白な誤りがある場合に限られ、異議は棄却される公算が大きい。棄却されれば、無期懲役とした仙台高裁判決が確定する。
 異議申し立ての理由について、花島伸行主任弁護人は「(被害者の血液などから筋弛緩剤成分を検出したとする)鑑定の手法に科学的裏付けがない上、試料を全量消費した鑑定の証拠能力を認めた高裁判決は、刑事司法の適正手続きを保障した憲法に反する」と説明。憲法違反などの上告理由がないとした最高裁決定は誤りだとした。弁護団は異議棄却で判決が確定した場合、再審請求する。
 最高裁は決定理由の中で「筋弛緩剤の点滴投与による犯行と認めた仙台高裁判決に、法令違反や重大な事実誤認は見いだせない」とした。守被告側は鑑定結果は誤りだと主張していた。
 一方、被害者の一人で現在も重体が続いている大島綾子さん(18)=事件当時(11)=の母恵理子さんは28日、代理人の弁護士を通じてコメントを発表。「最高裁の判断は当然のことと受け止めています。長い裁判にようやく決着がついたとはいえ、私たちが望んだ判決とは程遠く、複雑な心境です。刑が確定する以上、罪の重大さを受け止めてほしいと思います」と心境を述べた。

 被害者らは何も知らず、警察&マスコミがあれだけ言うんだから、筋弛緩剤マスキュラックスが原因なのだ、守大助が犯人なのだと確信し、その確信をもとに、そんなことを言うのだろう。
 痴漢冤罪の、痴漢の被害女性が、犯人とされた男性(冤罪被害者)が本当に犯人かどうか、本当は半信半疑な面もあるのに、「警察が犯人と言うからには間違いないんだ」と確信し、痴漢被害にあった当時の詳細など覚えていないのに、警察のストーリーどおりの被害者調書に署名・押印する…のと似ている。
 冤罪は、無実の者に罰金や有期懲役や無期懲役や死刑を科すだけでなく、被害者・遺族をだまして冒涜し、真犯人(およびデッチ上げがバレないかヒヤヒヤしている者たち)を笑わせ、安眠させるものでもあるのだ。

 以下は、2月27日付け河北新報の記事。

筋弛緩剤点滴事件 賠償訴訟が結審、5月に判決 仙台地裁
 仙台市の筋弛緩(しかん)剤点滴事件で、被害者の1人で泉区の少女(18)と両親が、殺人罪などに問われた准看護師守大助被告(36)=上告=に約5000万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が26日、仙台地裁であり、結審した。判決は5月27日。
 少女側は「点滴に筋弛緩剤が混入されたことに疑いはなく、守被告の犯行は否定できない。医学的・科学的立証も十分だ」と主張。守被告側は「筋弛緩剤を検出した鑑定は誤り。少女の症状は疾患によるものだ」と反論している。

 これが、ひとつの大きな希望だ。
 最高裁まで行って有罪とされた事件について、それは違うと、言える勇気が民事の裁判官にあるかどうか、言ってもどうせ、高裁でひっくり返されるかもと思いつつ言える勇気があるかどうか…。民事は刑事とは、違うといえば違う。ひとつの大きな希望だと、なんとか思いたい。

 警察、検察、裁判所には、無罪を必ず無罪とする能力はないんだと思う。
 そもそも、ちょっと前に法務大臣が正直に述べたように、日本には冤罪などないのだ。
 だって、国家からしてみれば、有罪になったものは有罪だから有罪になったのであり、無罪なら無罪で落着するのだから、冤罪など存在しないのだ。国家の辞書に冤罪の二文字はないのだ。
 存在しないものを防ぐ方法などない。
 ここは、国会議員で、「冤罪防止法」の提出を視野におき、まずは、「冤罪の原因究明及び再発防止委員会」とかつくるほかないんじゃないか。そして、「知的障害者に自白誘導 誤認逮捕で慰謝料 宇都宮地裁」「当時16歳の元少年に「再審無罪」 地裁所長襲撃 大阪」、こういう事件が続々と出てくるいまが、チャンスなんじゃないか。

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544万円の腕時計を詐取して285万円で売却

2月28日(木)

 メモミスおよびメモの読取りミスはあるけど、これは珍しい、何年ぶりか、寝坊。
 ケータイのアラームの操作を誤り、枕頭(ちんとう)の目覚まし時計は1時間遅れてた。
 この目覚まし時計、少なくとも20年前のものであり、最近動かなくなって機械部に潤滑剤をスプレーし、「おっ、動きだしたよ。俺ってアッタマイ~」とか思ってたが、もうダメだ、買い換えよう。

 40分遅れで11時10分頃、東京簡裁826号法廷へ。
 1月24日に第1回を傍聴した、たぶん練馬トンネル内の、たぶん光電式のネズミ捕り、78キロ超過の事件の第2回公判。弁護人と被告人がモメてたやつだ。
 法廷のドアはすでに施錠されていた。今日の期日は10時30分~11時30分。警察官の証人尋問のはず。40分で終わったのか!? 早すぎっ!
 裁判官も書記官も検察官も、「今井はどうした?」と思ってたはず。露学生もとえ中学生じゃあるまいし、寝坊したんですよ~。とほほ。

 11時30分から東京地裁519号法廷(大村陽一裁判官。私はお初)で、「窃盗」の新件。
 新件を30分ってことは、即決裁判手続きなんだろう。
 傍聴席(20席)は、ほぼ満席。右半分を、団体らしき若者が占めていた。左半分は、この時間、他に新件がないので来た人たちだろう、私もだ。
 被告人による有罪の答弁を確認して、即決裁判手続き。
 被告人は身柄(警察留置場)。白っぽい靴を履いていた。ソク執行猶予つき懲役刑、釈放となるんで、留置場のサンダルで来なかったんだな。
 パチンコ関係の仕事(店員ではない)をしていたが、会社が倒産し、離婚し、仕事を探したが常雇いはなく、派遣の仕事に登録したが、仕事がなかったり、現場までの交通費が高すぎたりでヤメ、無職となり、生活費のため、リサイクル店でネックレス約15万円を窃取して質屋で換金し、2日後に同じ店でまたネックレス約23万円を窃取して見咎められ、逮捕されたんだという。
 求刑は懲役1年。判決は懲役1年、執行猶予3年。11時54分閉廷。
 ま~、早いのなんの。
 逮捕が今年1月27日で、2月28日が裁判。これも、ものすごーく早いといえる。
 でも、訴訟費用(国選弁護人の費用を)負担としたのには、おどろいた。
 即決裁判手続きの場合の国選の費用がいくらか、知らないけど、おおよそ10万円くらいのはず。生活費のために換金目的で万引する者に、払えるか? サラ金で借りて、どんどんドツボへはまっていくのか?
 「法テラス」の制度になってからの、国選の金額とか徴収の方法とか、そろそろちゃんと調べてみよう。

 この事件番号は、「平成20年(わ)5008号」だった。
 2桁の番号に混じって、5千番台。即決裁判手続きの事件は、4桁目を5にするのかな。あとで広報で聞いてみよう。

 警視庁で1件開示を受けてから、農林水産省の地下、第5食堂で、サバ味噌煮定食(半食)400円。薄い黄色いタクアンが、小皿に2枚のる形から、客が好きなだけ取る形に、変わったね! そりゃ良いことと思う。タクアンを残す客も少なくないんだから。
 隣の席の客は、カレーのルーをたっぷりと、味噌汁の具をぜんぶ残していった。私が農林水産大臣になったら、出された食事を残す奴、飯椀にご飯粒をぼろぼろ残して平気な奴は、クビだぁ!

 農林水産省の地下の書店をちらっと見たら、『日本の裏金 下 検察・警察編』があり、目次を見たら反則金にも言及されてたので、カバンが重くなるけど、えぇい、と買う。

 裁判所へ戻り、1階のソファで少し読むうち、寝てしまう。なんか夢をみていたら、肩を叩かれ、プハーッと飛び起きる。見知りの年配弁護士さんだった。「あなた、よく来てるね~」と。

 13時15分から、地裁724号法廷(合田悦三裁判官)で、2月21日に第1回を傍聴した酒気帯び0.6mgの第2回公判。判決。
 懲役6月。実刑だ。訴訟費用は不負担。
 しっかし合田さんは早口だな~。

 13時30分から、簡裁826号法廷でスピード違反事件、と思ったら手帳にある被告人氏名は午前中の被告人の氏名。なんなの?
 しょーがないので地裁419号法廷(白石篤史裁判官)へ。
 服役前科4犯。前刑の出所後、余罪でパクられるのを怖れて実名を名乗ったことが一度もなく、無免許運転をくり返し(「道路交通法違反」)、捕まるたび他人の氏名を署名し(「有印私文書偽造・同行使」)、捕まるのを怖れて会社の車で逃亡し(「業務上横領」)、544万円の腕時計(と商品券57枚?)を詐取して腕時計を285万円で売却し(「詐欺」)、商品券を使おうとして発覚、逮捕された、という事件の審理。論告・弁論。
 …と書けばあっさりしてるんだが、被告人の服装と容貌が非常に特徴的なうえ、逃亡時の宿泊場所、詐欺についての仲間(?)の職業、被告人との関係(同性愛?)等々、ええっ、そんな世界もあるんだ~!! という事件だった。
 詐欺以外は自白、詐欺は完全否認で、論告(求刑は懲役5年)も弁論も長く、15時過ぎに閉廷。
 ちなみにこの事件は「平成18年刑(わ)3781号等」。2006年8月の事件で、起訴は同年11月15日付けだという。

 帰途、新宿ヨドバシカメラへ。
 とうとう新しいパソコンを買うことに決めたよ。17万円くらいで、自作じゃないやつを。

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2008年2月28日 (木)

守大助さん 上告棄却!!!

 2月24日の記事で、「仙台北陵クリニック事件」の守大助さん、一審、二審で無期懲役を宣告されて上告中の守大助さんの、自筆のメッセージを紹介した。

 そして2月27日…。
 裁判傍聴、仕事の打ち合わせ、お笑いライブから帰宅してメールをチェックすると、
「最高裁は2月25日付けで上告棄却決定を出していた!」
 とのメールが入っていた。
 そのメールを見たときの印象は、私の語彙(ごい)、生活経験では到底表現できない。絶望という言葉は、あまりに甘い。仙台拘置支所の獄中で決定を知った守大助さんの気持ちは、嗚呼、想像すらできない
 どんどん送られてくるメールのなかに、最高裁の決定があった。

 平成18年(あ)第1010号

 決定

 本籍・住居 ………
 無職
 守大助
 昭和46年4月28日生

 上記の者に対する殺人,殺人未遂被告事件について,平成18年3月22日仙台高等裁判所が言い渡した判決に対し,被告人から上告の申立てがあったので.当裁判所は,次のとおり決定する。

 主文

 本件上告を棄却する。
 当審における未決勾留日数中400日を本刑に算入する。

 理由

 弁護人花島伸行ほかの上告趣意は, 違憲をいう点を含め, 実質は単なる法令違反,事実誤認の主張であり, 被告人本人の上告趣意は,事実誤認の主張であって,いずれも刑訴怯405条の上告理由に当たらない。
 なお,所論は土橋均らの行った鑑定には多々疑問があると主張するが,所論にかんがみ記録を精査しても,被告人が筋弛緩剤マスキュラックスを点滴ルートで投与することにより本件各犯行を行ったとした原判断につき,判決に影響を及ぼすべき法令達反又は重大な事実誤認を発見することはできず, 同法411条を適用すべきものとは認められない。
 よって,同法414条,386条1項3号,刑法21条により,裁判官全員一致の意見で, 主文のとおり決定する。

 平成20年2月25日 
 最高裁判所第三小法廷  裁判長裁判官藤田宙靖
                      裁判官堀籠幸男
                      裁判官那須弘平
                      裁判官田原睦夫
                      裁判官近藤崇晴

 弁護団は、筋弛緩剤を検出したとする警察鑑定が科学的に完全に誤りであるとする質量分析の専門家の明快な意見書を、新たに(2月22日に)補充書として提出したばかりだったそうだ。

 証拠から、無罪は明らか。有罪とする証拠は完全に破綻している…。
 しかし、「証拠上は無罪でも、真実は有罪なのではないか」と感じる人も、たぶんいるだろう。
 誰よりも、裁判官がそうなのだろう!
 証拠上は明らかに無罪でも、もしかしたら万が一、有罪かもしれないので、有罪と認定する…。証拠上、明らかに無罪でも、法律の要件を満たさなければ、有罪を確定させても仕方ない…。そういうことなのかと思う。
 そういうことなのかな、と私は言ってられるけれども、「無期懲役」が実際確定した守大助さんは、到底それじゃすまないだろう。私なら、狂ってしまうんじゃないか。狂わないまでも、心身に深い深いダメージを負うんじゃないか。

 私は、急ぎ、守さんに手紙を送る。
 下獄まで数日か1週間か、それくらいはまだ拘置支所にいて、通信の自由はまだあるはず。当ブログの読者諸氏も、短い手紙でもいいから、送ってほしい!

〒984-0825 仙台市若林区古城2-2-1
           仙台拘置支所 守大助 様

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2008年2月27日 (水)

護身のための催涙スプレー 軽犯罪法違反で科料9000円

 13時30分から、東京高裁の805号法廷(原田國男・田島清茂・左近司映子裁判官)で、「傷害致死」の審理。

 805号法廷へ行こうとすると、小廊下を挟んだ向かいの803号法廷の前に、傍聴人の列ができていて、警備の職員がたくさんいた。罪名は「殺人」。被告人氏名はナシ。少年の事件かと思われる。町田のマンションでの事件と、チラリ聞いた。15歳の少女を殺害したとして八王子支部で懲役11年を宣告された事件、かもしれない。

 私は真っ直ぐ805号法廷へ。
 こっちの被告人は女性名。「もしや…」と思って傍聴してみたのだ。やっぱりそうだった。3歳児を虐待して死なせたと、報道された事件だった。原審は水戸地裁、原判決は懲役5年(求刑は8年)らしい。

 被告人(身柄。拘置所)は、長い黒髪の、細めの女性だった。上記リンク先の報道時点では30歳だという。おしゃれなジーンズに、ちょっとおしゃれな黒いニットの上着(薄め)。ヤンキー風のジャージ上下(そういう被告人が多い)とは、受ける印象がだいぶ違う。
 被告人質問が始まった。
 上記リンク先の報道に出てくる「交際相手の男性」が、どんな人物だったか、過去に何をしたか、被告人はなぜ逃げられなかったか、そしてその「男性」は3歳児に何をしたか(どう殺したか)、被告人は述べた。
 弁護人によれば、「男性」は現在、「偽証教唆」で公判中であり、偽証を頼んだ女性を、利用しておきながら強請(ゆす)っているのだという。
 私は初めて傍聴するので、詳細は知らないが、もしも、その「偽証教唆」が、本件「傷害致死」に係るもの(つまり3歳児の死亡の責任を本件被告人に押しつけるもの)だったら、それはつまり真犯人の存在が明らかになるわけで、本件は無罪の可能性がある。
 検察官は、ま~、ほんとにしょうもない、重箱の隅ほじりというか揚げ足取りというか、しょーもないことを突っ込んでいる、ように聞こえた。でも、べつに違和感はない。否認事件における検察は、いつもそうなのだ。たぶん、裁判官を心底バカにしてるんだろう。

 この被告人質問を聞いて、いつも感じることを、また強く感じた。
 すなわち、何か事件に関わったときは、自分が被告人として有罪にされる流れに組み込まれる場合に備えて、事件の最初から最後まで、あらゆる部分を完全にカンペキに、紙の試験に勝ち上がったエリートたちが紙の上に書き取って「終始一貫しており完全に合理的で他の事実とも整合する」と肯く、そういう説明を理路整然とできるようにしておかねばならない、ということを。
 そんなバカな? そう、私だって、そんなバカな! と思う。でも、起訴事実を争う否認事件、の被告人質問を多く見ていると、そう感じざるを得ないのだ。

 14時25分、途中で退出。
 14時30分から、東京簡裁の728号法廷(長坂和仁裁判官)で、「軽犯罪法違反」の新件。今日はこれを傍聴に来たのだ。
 14時28分頃に法廷に入ると、書証の要旨告知が始まるところだった。
 14時20分からだったのだ! 手帳にもそう書いてあった。メモミスが多くて気をつけるようにしていたのだが、自分で書いたメモの、読み取りをミスるかよ!

 被告人は、シャキッとしたサラリーマン風の青年で、格好よくて、頭もだいぶ良さそうだった。だいぶ大手らしい企業の、経理担当なのだという。
 護身用に催涙スプレーをポケットに入れていたのを、軽犯罪法第1条2号の違反とされ、

第一条  左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
 人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者
 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

   (以下略)

 科料9000円となってから正式裁判を請求したのだという。
 被告人質問は、なんとなく武器系に興味があって、とかいうものは一切なく、本当に純粋に最悪の場合の護身のために持っていた、ということが存分にうかがえる内容だったと思う。携帯しても大丈夫と思ってしまえば、ネットの「注意書き」をすべて端から端まで読まないのは、べつに普通のことだろう。
 本件は、最初からちゃんと争えば、不起訴だったろう。
 しかし、法廷へ出てきたらもうダメだ。求刑どおりの有罪判決(科料9000円)となるだろう。ま、実際どうなるか、わからないけれども、それが当たり前の予想といえる。
 そのへん、拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』を読んでおいてほしかった。読んでいてくれれば、裁判所だってムダな手間を省けたのに。いや、被告人を責めるつもりはないけどさ。

 15時47分閉廷。
 地裁の来週の予定をチェックしてから、電車で移動し、4月10日発売の単行本(ムック?)の原稿を数ページ依頼されたことに関して打ち合わせ。
 それから新宿へ。ちらっとご招待いただき(ありがとございますぅ)、「ミニホール新宿Fu-」の、「第150回すっとこどっこい」なるお笑いライブへ。
 出演者は、「Wコロン」「ダブルネーム」「足立区立」「塩田忠道」「一度は売れ隊」「やさしい雨」「チャンス大城」「鉄板■魔太郎ファンクラブ」「デコボコ団」「ゆきおとこ」「虹の黄昏」「ミヨポン」「キスキスバンバン」「名刀長塚」「米粒写経」「阿曽山大噴火」「てるやひろし」「清水宏」。
 私は昔、ってのは20年くらい前かな、「B21スペシャル」とか「へらちょんぺ」とか出演するライブに、よく行ったんだよね。
 今回、いや~、まったく笑えず、唖然とするばかり、のものもあったけれども、それでも、「ほぉ~、そうかぁ~!」と感心しましたよ。これはこれで、1つの世界をつくってるんだな~、と。
 お客は50人ほどだったろうか、若い女性が圧倒的に多かった。
 「デコボコ団」は、これから普通に売れるんじゃないか。あと、お名前はわからないが、ナウシカのネタの人、嫌いだけど好きだったス。
 阿曽山大噴火さんは、あの芸は、他人にはマネできない、独創的な面白芸だと思う。ただ、実際の裁判を見たことない人が見ての面白さと、私が見ての面白さと、どれくらい乖離(かいり)してるんだろうか、乖離してないんだろうかと、そんなことばっかり気になって…。ちなみに上述の「軽犯罪法違反」の傍聴席に、阿曽山さんはいたよ。

 あ~、腹へった~。と帰宅して着信メールをチェックしたら!
 一瞬、何のことか、わからなかった、騙しかと思った、どう言っていいのか、守大助さんの上告を最高裁は門前払いしたという…。
 詳細は次の記事へ。

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2008年2月24日 (日)

森大助さんからメッセージ

080225  金曜に、仙台拘置支所の守大助さんから手紙が届いた。画像右下のほうにぽつんとあるのは、拘置支所による検閲のハンコだ。

 守さんが言う上申書についてはここに。
 私はもう最高裁へ出したよ。 
 署名用紙はこれ。自分1人の署名でもいいよ。
 守さんへの手紙はここへ。
  〒984-0825 仙台市若林区古城2-2-1
      仙台拘置支所内 守大助 様
 ほか、守さんからのメッセージはこのサイトに。

 守さんから届いたのは、右の1枚だけではない。
 ほとんど同じで若干異なる「閲覧の皆様へ」がもう1枚あり、
「どちらも同じようなメッセージなのですが、どちらか選んで載せて下さい」
 と、3枚目の便箋に書かれている。
 パソコンのワープロソフトでなら、若干変えて同じようなメッセージをつくるのは簡単だが、拘置支所では手書きによるほかない。その他に、封筒には、4枚ぎっしりの手紙が同封されていた。

 1月10日に仙台拘置支所で面会したとき、退屈するかと私が尋ねたところ、守さんは言っていた。
「退屈はないです。毎日、事件のことを考えてます。毎日、いっぱいっぱいです」
 それはそうだろう。
 たとえ完全無実でも、「だから当然、無罪」とは言えないのが日本の裁判だ。日本の裁判を、守さんは一審(仙台地裁)、二審(仙台高裁)ですでに体験しているのだ。
 上告が棄却されれば、無期懲役が確定…。
 厳罰化の流れで、有期懲役の上限が引き上げられている。
 30年くらいは出てこられないだろう。

 最高裁で有罪が確定したらもう、再審で無罪の望みはない。
 なぜなら、再審開始の決定は、それ1つで完全に無実が立証される証拠(たとえば真犯人の出現※)でもない限りほとんどムリだし、もしも再審開始が決定されれば検察は徹底的に抵抗するところ、守さんのケースは、現時点でもうカンペキな無罪の証拠がそろっている(かつ、有罪だとする証拠はカンペキにボロボロ)ということができ、再審で出せるものはもうないと思われるからだ。
 守さんが「毎日、いっぱいいっぱい」というのは、痛いほどわかる気がする。塀の外にいる者にわかるのは、万分の一にも足りないのだろうけれども。
※ 日本では過去に、死刑確定囚が4人、再審により死刑を免れている。それは、検察が隠していた無罪の証拠が明らかになったからだそうだ。以後、検察は、いったん隠した証拠は絶対に出さなくなったという。

 どうしてこんなことが起こるのか。どうして日本の刑事裁判はこうなのか。
 いろんな方のお話をうかがい、事件数で860件くらいの裁判を傍聴し、ずっとずっと考えてきたが、結局、裁判官という人種が、警察・検察を一切疑わない(疑うことになしに育ち、試験を勝ち上がってきた)人種であること、そこが大元ではないかと思う。
 一切疑わない=信じ切る。
 それは一種の信仰、帰依(きえ)だ。
 ゆえに、無罪の証拠(=現実)など軽々乗り越え、壇上の、黒い法服(儀式衣装)の裁判官らの、自信、自尊は揺らがない、そういうことではないのか。

          ★

 土曜、国賠ネットワークの交流集会が渋谷であった。
 今回の講師は、愛媛県警の現職の巡査部長、仙波敏郎さん。
 ま~、仙波さんの話は面白いというかスゴイというか。
 人物自体が、100万人に1人でいるかいないかの、スゴイ人なんだろうと思った。内容が濃い、というのを通り越してる! なのに講演料はナシなんだという。懇親会の飲食費(割り勘)も払ってた。
 愛媛の現場警察官諸氏は、仙波さんが先輩であることを誇り、組織の対応をみて嘆き、引き裂かれる思いなんじゃないか(良心的な人は)。

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 冤罪のことについて、仙波さんの話をまとめるとこうだ。
「逮捕件数のノルマは厳しい。それで冤罪が起こるんです。しかし、冤罪はある日突然、我が身のことになることを、みんなわかってない。冤罪は、そういう立場になったものじゃないとわからない」

 守さんも、仙台拘置支所の面会室で言っていた。自分がこうなってみるまで冤罪はないと思っていた、と。冤罪だと報道されても、ほんとはやってるんじゃないの? と思っていたと。
 仙波さんはさらに言う。

「いまの裁判官の90%は、警察官がつくった書類は正しいと思ってる」

 私は、90%ではなく100%だろうと思う。そんななかで1%の裁判官が、たまに「正しくない」と気づき、そのなかで勇気のある人が、無罪判決を書くことがある、そんなもんじゃないのか。
 とはいえ、現職の警察官が「90%」と言うことの重みは大きい。びっくりだ。
 そして、仙波さんはさらに言う。

「裁判官がダメなんだから、警察がしっかりしないと!」

 私は、警察が突っ走るのは、ある程度は仕方ないだろうと思う。
 引き継いだ検察官が、法的に、また司法行政的にチェックする。
 最終的に、警察、検察のやり方で大丈夫か、裁判官がチェックする。
 そういう仕組みなのだと私は思ってる。
 だから、冤罪の最終的な責任は裁判官にある、裁判官がしっかりしなければ。裁判官がしっかりしていれば、警察も検察もデタラメはできない。
 ところが、仙波さんの上記言及…。
 裁判官はダメで、もうどうしようもないんだから、「我々が自分の現場でしっかりしなければ」という意味なのか。そうだとしたら、裁判官は警察から見放されている、ともいえる。
 見放すは、ナメる、にもつながる。
「裁判官は検察の言いなりだ。裁判でならわかってくれる、と思ってもムダだ」
 との趣旨のセリフで自白を迫る、そんな検察官がいるという話があちこちから聞こえてくる。
 犯罪者たちのなかには、
「壇上のこの裁判官は、エリート風にわかったような気になって偉そうに説教してるが、なーんにもわかってねーな」
 とか、腹のなかで嗤(わら)ってる者もいるんじゃないか、傍聴を重ねていると、そう思えることがしばしばある。
 裁判官は、“裸の王様”なのか…。
 こう書くと、もはや絶望だが、やっぱり人間のやることはケースバイケース、いろんなことがある、守さんの事件について、なんとか、証拠を証拠のままに見て判決してほしい、そう思って最高裁に上申書を出したよ

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 この記事は、2月24日(日)に少し書いてアップし、その後、締切り原稿等々でどうにも時間がとれず、27日(水)0時過ぎ、ようやくここまで書いてアップした、という次第。ンなことやってると、ポイントも順位もみるみる減るんだな~。

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2008年2月23日 (土)

被告人質問は説教の手続きじゃないのに

2月22日(金)

 この日、東京地裁で傍聴した2件は、2件とも、事件番号が「平成20年」。
 「平成20年」には、昨日初めて当たった。昨日のは「47」で、今日のは「87」と「127」。末尾がスリーセブン。

clip 14時30分からの新件を傍聴しようと、14時25分頃、地裁・刑事18部(菱田泰信裁判官)521号法廷へ入ったら、黒いロン毛を後ろで巻いて縛った大きな男(被告人。在宅)が、証言台のところに座り、裁判官(菱田さんは私は初めて)が長々説教していた。クレーン車…運転…責任…早寝早起き…次は必ず厳しい刑罰になりますから…。
 はは~、判決が終わって、説示をやってるのか…。
 じゃなかった! 被告人質問だったのだ! ええっ!
 14時33分から論告・求刑。クレーン車で赤信号を無視して交差点に進入。左方からきた自動二輪車に衝突させ、肺挫傷、右なんとか肋骨骨折などで全治3カ月の傷害を負わせたのだという。「業務上過失傷害」の新件だった。
 求刑は禁錮1年2月。

clip 続いて14時40分すぎから、「威力業務妨害」の新件。
 身柄(警察留置場だっけ? メモ漏れ)の被告人が奥のドアから入ってきたとき、一瞬、オウム真理教の教祖!? と思った。が、よく見ればぜんぜ違った。
 30歳の解体工だそうで、体は大きく、手がでっかく、黒と茶と金(脱色?)が混じったぼさぼさ長髪。南大塚のパチンコ店で店員とトラブルがあり、備えつけの消火器の消化剤を店内に噴霧し、遊技客を一時店外へ避難させるなどして、もって業務を妨害したのだという。
 解体工の給料の支払いと1日3000円の前借りの関係、パチスロのあれこれ、被告人はそんなの生活に密着した当たり前のことのように、問われてぽつぽつと答え、裁判官はつまりこういうことかと、まとめようとするのだが、正しくまとめられているのか、いないのか、なーんかどうも…。
 若く新人らしい検察官の被告人質問を聞いていて、員面調書(司法警察員作成の調書)は被告人が任意述べたとおり間違いなく正確に録取されているのものと、この若い検察官は一点の疑いもなく信じ込んでるのでは? と思えた。もしそうなら、すっごいことだ。それが、冤罪という病理を支える、大きな原因の1つなのだろう。
 菱田裁判官は、
「厳しいことを言うけど、1回犯罪で服役したら(被告人には服役前科がある。出所は約2年前)、100万円くらい弁償したとしても(被告人は逮捕時の所持金が6万2000円で、勾留中に残り4万2000円になったとき、被害店に4万円を弁償したという)、刑の長さは(考慮されることが)あっても、執行猶予はない」
 とか長々説教してた。この人、被告人質問のときいつもあんなことを言うのか? 被告人質問は説教の手続きじゃないけど、ま、許される範囲なのかな。個性があるのは良いと思う、少なくとも傍聴人にとっては…。
 求刑は懲役1年6月。
 15時40分閉廷。

train それから地裁と高裁と簡裁の開廷表をゆっくりチェックし、神保町へ。
 裁判傍聴関係の新雑誌(とりあえず単発)の対談。つい先日、『冤罪File』という季刊誌が創刊されたし、刑事裁判が注目される時代になったんだな~。
 3月8日、私の初の傍聴本『裁判中毒』が角川書店から発売されるよ~。
 つい飲み過ぎて遅くなり、中央線の吉祥寺駅から小一時間、オヤジ狩りを警戒しつつ歩くことに。これで連続5回、間に1週間おかずに有酸素散歩約1時間をやったことになる。少し痩せ…ないまでもデブ進行はストップしてるか?

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2008年2月21日 (木)

笑う真犯人

 冬の夜に/メタミドホスと/呼んでみる

 しっかしねぇ、そんな騒ぐほどのことか? と思う。昔、小中学生の頃、「換金作物」という語を習った。それは「食べ物」じゃなくて、換金手段、食商品なのだ。プリントした賞味期限が切れれば廃棄する(廃棄しなければ食品偽装だとか叩かれる)し、農家が、色も形もうるさく指定される出荷用と、我が子にも食べさせる自家食用とを分けてつくるなんて、日本だって普通じゃないの?
 安心・安全な「食べ物」を自分でつくれない都会の者は、
「すんません、自家食用をいつも多めにつくって、ウチらに売ってください。天候が不順でデキが悪いときも、いつもと同じ値段で買い取ります。支援します。よろしくね」
 と個別にお願いするか、それができない者は、それをやる団体を見つけて加入するしかないんじゃないの? それでもたま~にトラブルがあるだろうけど、「食商品」をあさるより、よっぽどマシなんじゃない? だいいち「食べ物」は旨いし。  

 などと言いつつ10時から、東京簡裁826号法廷で「道路交通法違反」の新件。
 3分ほど前に法廷へ入ろうとすると、ちょうど若めの女性が出てきた。
 開廷表の被告人氏名は、女性名。この人が被告人(在宅)? その関係者?
 なかに入ると、傍聴席に礼田計さんがいて、裁判官、書記官、検察官はいるが、被告人がいない。弁護人もいない。
 10時2分、フーフーと荒い息で、ラフな格好の、えらく大きな男がバーのなかへ。
 この大男があの氏名? いっそ洒落てるぅ。
 と思ったら違った。大男が弁護人で、さっきの女性が被告人なのだった。
 被告人は30代で会社役員だという。
 町井裕明検察官が、起訴状を朗読。
 ええっ!? ぎょぎょっ!! いつもの、節(ふし)をつけてのチョー早口じゃなくて、ゆ~っくり、ゆ~っくりなのだ。どうしたんだ? なにかあったのか? 私は思わず焦っちゃった。
 起訴事実は、東京都杉並区下高井戸5-12の、首都高4号線上り入り口付近の一般道での、ネズミ捕りによる30キロ超過(測定値80キロ)。
 そして、黙秘権告知と罪状認否。
 後藤征弘裁判官が、ま~たていねいにていねいに、ていねいに説明。
 本件は、墨田で略式に応じてから、被告人自ら正式裁判を請求したもののようで、つまり被告人は手続きについてなにも知らないと推測することができるし、犯罪傾向のない一般人なんだから、ゆっくりていねいにやるのはわかるけれども、東京簡裁の「道路交通法違反」に張り付いてる私からすると、それを超えるものがあるように思えた。つまり、ぶっちゃけて言えば、やっぱ男たちは女被告人には優しいな~と。
 その認否は、私の傍聴ノート(B5サイズ、A罫)で4分の3ページにわたった。
 被告人は頭良さそうな感じで述べるのだが、礼田計さんから指摘されて気づいた、被告人のチェックの長いスカートが、震えていた。そうとう緊張しているのだ。私も昔、東京簡裁で被告人経験があるので、よくわかる。
 弁護人がまとめたところによれば、要するに、制限速度(50キロ)を超えたのは緊急避難で、測定値については争う…。
 あとで弁護人が冒頭陳述を出し、それから証拠調べについて検討するということで、10時29分閉廷。

 測定値については、普通に争えば、証拠を調べた形をとって(儀式を滞りなく済ませ)、「当法廷で取り調べた関係各証拠により…」とされるよ。
 緊急避難については、町井検察官から、当時の状況を違う角度から時系列をばらばらにしつこくしつこく問い詰められ、捜査段階での調書とも突き合わされ、「矛盾や変遷が見られて信用できない」とされるよ。
 秋田支部の控訴趣意書と判決を参考に方針を決め、『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?―警察では教えない126の基礎知識』のQ120を参考に、弁護人は被告人の説明を最低2時間くらいかけてじ~っくり聞き取っておく必要がある、と思う。

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 11時から、礼田計さんは地裁532号法廷の「道路交通法違反」へ。私は地裁724号法廷の「道路交通法違反」へ。
 被告人(在宅)は60歳くらいのオジサンで、顔が赤いな、と思ったら酒気帯び運転。高血圧でもあるという。
 酒気帯びでの服役前科が4犯ある(うち1件は累犯前科となる)のに、知人女性と焼き肉屋へ行って1時間にビール中ジョッキ1杯半くらいとウーロン杯を2杯半くらい飲み、知人女性が止めるのに聞かず、徒歩12分(検察官によれば10分)の自宅へ向け車を運転、蛇行をパトカーに現認されて(←こういうのは本当かどうかわからない)停止を命じられ、発覚したのだという。検察値は0.6mg
 建築関係の製造業(かな?)を経営し、年商3億円のこともあったが、2社の手形が不渡りとなって倒産。本件後、ケジメをつけに(つまり自殺しに)熱海へ、錦ヶ浦へ行ったこともあるという。
 累犯前科があるので、求刑は懲役8月
 弁護人が、裁判に悔いを残さず刑務所へ行けるようにってこともあるのか、あんまり関係なさそうなことまで長々ていねいに被告人質問をやったので、閉廷は12時。 

 農林水産省地下・第5食堂でカキフライ定食(半食)440円。
 この狭い食堂、12時20分前後が混雑のピーク。トレイを持ったお客が、席がなくてうろうろする。そんななか、私の隣のオッサン、とっくに食べ終わったのに、連れが食べ終わるまで席を立たない。は~、と呆れたが、ふり返れば私も別の場面で、「このオッサン、バカじゃねーか」ということを、やってるんだろうな(笑)。

 それから地下鉄で、警察病院の近くの角川書店へ。
 今日で著者のチェックをすべて終えた。
 3月10日発売! 私の初めての傍聴本だ。この執筆で去年からヒーヒー言ってたのね。この数カ月でだいぶ老けたんじゃないかと思う。
 タイトルは、『続・さすらいの傍聴狼』『俺たちに判決はない』『温泉みみず傍聴人』『宮本武蔵・傍聴島の決闘』等々の秀逸のタイトル群はすべて却下され、意外すぎる『裁判中毒』に。とうとう中毒患者か~。
 マニアックなデータも盛り込み、従来の傍聴本とはだいぶ味が違うと思う。担当編集者は「絶対面白い! 最高です!」と言ってる。よろしくね!

 また裁判所へ戻り、14時30分から高裁718号法廷で「詐欺・詐欺未遂」の判決。
 被告人(身柄、拘置所)は、背が高くて、普通っぽい雰囲気でハンサムな、えらく格好いい青年。なにをやったのかと思ったら、「娘さんが生徒に体罰を加えて負傷させた」とかいう振り込め詐欺(被害総額600万円)の、リーダー格なのだそうだ。
 量刑不当の控訴は棄却。原判決を、永井敏雄裁判長は言わなかった。そういうの困るよね! 傍聴人は、原判決を言わない裁判長の判決は、傍聴したくなくなる。避ける。傍聴人は減る。そういうことを高裁の裁判長は、考えるんだろうか、考えないんだろうか。

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 15時から、高裁・民事7部(右陪席が細野敦裁判官!)810号法廷で、「各住民基本台帳ネットワーク差止等請求控訴事件」の弁論。
 被控訴人側の席(3列)には、男・女・男、男・女・男、男・女・男、合計9人が座った。嬲る(なぶる)という字が3つ。ってそんなどーでもいいことばっか見てるんだな、お前は。
 大阪高裁で国民側が勝った同種訴訟を、たぶん逆転させる判決が3月6日、最高裁であるそうで、それを待って控訴人(国民)側が最後の書面を出すということで、次回は5月13日15時と決め、10分で閉廷。

 15時30分から、東京地裁426号法廷で「業務上過失致死」の新件。事故発生は昨年2月14日。7月12日以降なら「自動車運転過失致死」(最高刑は懲役7年)になるところ。
 被告人(在宅)は、60歳くらいの若干上品そうなオバサン。
 足立区内の信号機のある交差点を右折するに当たり、右折出口の横断歩道を右方か左方へ横断していた被害者(当年56歳)を不注意から見落とし、漫然15キロで自車右前部で衝突させ、転倒させ、自車左前輪で礫過し、車体底部に巻き込んで轢圧するなどして、脳幹部損傷、頸椎断裂損傷により死亡させた…と検察官。
 しかし被告人は、注意していたが横断歩道に人影はなく、15キロという速度も違うと、否認。検察官は、補充の捜査をしている、終わるのは3月中旬になると言い、弁護人は、書証の認否はその捜査の結果を待ってからと言い、次回期日は追って指定に。

 真実はわからないけれども、他人がハネて逃げたあとにやってきた被告人が被害者を自車底部に巻き込んだのに、警察は安易に一件落着としようと、被告人単独の事故に仕立てた、そういうことかもしれない…。
 そうかもしれない事実が出てきても、いったん起訴したからには、検察は被告人を有罪にするよう最大限の努力をする、それが検察の職務…笑うのは真犯人…。
 この日本列島に、笑ってる真犯人がた~くさんいるんじゃなかろうか。たいていは次にまた何かやって捕まり、しかし未発覚の(つまり他人が冤罪で処罰された)事件のことは言わず、腹のなかで警察官、検察官を、とりわけ裁判官を、ナメてバカにしてるんじゃないか…。

 15時34分に終わって、向かいの425号法廷を覗くと、傍聴人がたくさんいて、被告人が2人いた。罪名は「傷害致死・傷害」。珍しめの被告人氏名だったのでメモし、あとでネットで検索したら、たくさんヒットした。横断歩道上で暴行し、動けなくなった被害者が青信号で進行してきた乗用車にハネられ死亡して、という事件だった。さっきの事件の向かいの法廷で、こんな事件を審理してるとは、うわぁ…。

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2008年2月20日 (水)

刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決

2月19日(火)

 13時30分から、2月5日に第1回を傍聴した「自殺幇助」の判決。
 開廷15分前に行ったら、もう5人並んでた。毒人参さんも言ってるけど、そういえば最近、早々と列ができてること、よくあるんだよね。昔は13時20分からあの判決を傍聴して13時30分から、とか忙しくやれたのに…。
 判決は、懲役2年、執行猶予4年、訴訟費用負担。
 13時35分閉廷。
 遺族5人がいて、その怒りはそうとう激しいようだった。
 廊下でカチ合ってトラブルにならないよう、裁判所の職員が…。

 他に傍聴したい2件は、2件とも13時30分から。
 いちおう、地裁422号法廷(刑事9部)の「道路交通法違反、犯人隠避教唆」へ…。
 ここも裁判員裁判用の法廷で、弁護人と検察官の後ろの壁に、巨大なモニターがあり、弁護人席と検察官席に各1つ、そして裁判官の席に5つの小さなモニターがあった。
 傍聴席の3分の1くらいを、黒い詰め襟の制服の男子高校生たちが埋めていた。
 開廷表の裁判官ではない裁判官が審理しており、後で聞いたら14部のキシノさんだと。でも、後で裁判所のサイトを見たら、14部ってないじゃん! キシノさんっていないじゃん、民事にも。イシノさんの聞き違い? 14部って、ないんだっけ? 後日確認しとこう。
 事件は、無免許の常習。停止処分中に「仕事で」と運転して取消処分となり、欠格期間中に「仕事で」と運転して…というお決まりのパターン。そして、軽い事故を起こしてアルバイトを身代わりにし、欠格期間が明けて免許を再取得したが、バレてさらに重い取消処分になったのだという。
 どういうわけか、弁護人席に4人も。
 検察官も3人。男、女、男。くっつけると、嬲る(なぶる)という字になるんですけど…。
 求刑は懲役1年。
 14時51分閉廷。
 もう1件「窃盗未遂」の法廷へも念のため行ってみたが、とっくに閉まってた。

 本日の傍聴はこれでオシマイ。警視庁へ。
 2月14日に女性白バイ隊員が配ったというチョコの契約書は、やっぱないんだそうだ。てぇことは、交通安全協会が持ち込んだんだろう。なくても開示請求し、文書不存在により非開示、の決定をもらっとくか。いや、そんなのもらったって、どうってことはなく、そんなことでお手間を取らせるのも申し訳ない。ヤメた~。

 国土交通省の食堂でラーメン食ってから警察庁へ。「行政不服申立事件調」の2007年分を開示請求に。まだ集計が終わってないとのこと。2006年分は昨年の3月か4月に請求したんだっけ。

 それから総務省へ。
 省庁別の行政不服審査の詳細データを開示請求に。
 これは、ネットで公開されてるという。ヤホー。

 某氏から携帯メールが入り、明日の傍聴券交付予定が珍しいことになってるという。裁判所へ戻って見たら、例の事件(いわゆるセレブ妻ばらばら殺人?)の期日が取消になっていた。どうしたんだろ。

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 以下、2月19日付け朝日新聞の一部。
 リンク先の記事の、上の写真の左側は、あらま! 山下幸夫弁護士だ。 

男性器映る写真集「わいせつでない」 最高裁判決
 米国の写真家、ロバート・メイプルソープ氏(故人)の写真集について「男性器のアップの写真などが含まれており、わいせつ物にあたる」と輸入を禁じたのは違法だとして、出版元の社長が禁止処分の取り消しなどを国に求めた訴訟の上告審判決が19日あった。最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は「写真集は芸術的観点で構成されており、全体としてみれば社会通念に照らして風俗を害さない」とわいせつ性を否定。請求を退けた二審・東京高裁判決を破棄し、輸入禁止処分を取り消した。

    (中略)

 第三小法廷は(1)メイプルソープ氏は現代美術の第一人者として高い評価を得ている(2)写真芸術に高い関心を持つ者の購読を想定し、主要な作品を集めて全体像を概観している(3)性器が映る写真の占める比重は相当に低い――などと指摘。作品の性的な刺激は緩和されており、写真集全体として風俗を害さないと結論づけた。

 この記事を読んで、うわーっ!! と思った。
 チンコらしきものが1個でも写ってれば、その事実のみに着目してまず有罪と決め、評価だの芸術性だの他のことは、ぜぇんぶムリムリ有罪方向で解釈する、それが刑事裁判(起訴事実を被告人が否認する刑事裁判)の基本的なあり方といえる。
 この判決は、その逆も逆、真逆じゃん。なぜ?
 どうしてこんなことになったのか、とにかく、刑事裁判の異常さを際立たせる最高裁判決、と思えたっス。世のなか、いろんなことがありますね~。

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2008年2月19日 (火)

行政不服審査の「刷新」をなぜ言いだしたのか

 ワタシ的には「おお~っ!」というニュースが、2月8日付け朝日新聞に。
 以下はその一部。

ずさんな行政不服審査、刷新 今国会に法改正案
 総務省は、国や自治体の処分に対し、国民が不服を申し立てる行政不服審査制度を大幅に改める方針を固めた。行政処分に関与した職員が審理にあたったり、20年以上も裁決しなかったりするなど、公正・迅速と言い難いケースがみられるためだ。同省は処分にかかわっていない職員に審理を担当させ、第三者機関への諮問手続きの導入を柱とする行政不服審査法改正案を今国会に提出し、成立から2年後をめどに新制度を導入したい考えだ。1962年の施行以来初の全面改正となる。
 行政不服審査は訴訟より手続きが簡素なメリットがある半面、公正さや客観性、迅速さに欠ける問題点が指摘されてきた。総務省の調査では、国の機関に対する申し立てのうち05年度に裁決や決定を出したのは約1万6700件。このうち申立人の主張が認められたのは約2500件にとどまり、裁決・決定までに1年を超えたものが約2300件もあった。原子力安全・保安院が原発工事などに関する81年の申し立てにいまだに裁決を出さないなど、事実上たなざらしにされる例もある。
 現在2種類ある申し立てのうち、審査請求では反論書の提出など申立人の主張をより詳しく聞き取る手続きが定められているが、異議申し立てではこうした手続きが規定されておらず、不公平で分かりにくいとの指摘があった。改正案では二つの手続きを一本化して「審査請求」とし、これらの手続きを整備する。

070805  行政不服審査法に基づく「不服申立」には、「審査請求」と「異議申立」の2種類があった。処分庁と審査庁との関係によって、どっちか決まるわけだが、それを「一本化」するのは良いと思うし、実現できるだろう。

 しかし、公正・迅速化となると、なにをいまさら? ほんとの狙いはどこにあるの? という気がする。

 運転免許の行政処分、および駐禁レッカー(の手数料の督促処分?)についての不服申立を長く見続けてきた私からすれば、不服申立の手続きを設けておくことの意味は、
「処分を執行する前にアンタの言い分を聞く必要はない。事後救済の手続きが設けられてるんで、不服があるなら、処分を受けてから申し立てなさい」
 と一方的に処分を執行するため、そして、
「一方的に処分するわけじゃない。あとでちゃんと審査するようになってるんですよ」
 という体裁をつくるためのはず。
 その基本をひっくり返すようなことを、行政側が自発的にするはずがない。
 いや、べつに、良いとか悪いとかじゃなくて、行政とはそういうもんでしょ。行政機関は必要だけれど、民と行政とは利害が対立する関係にあるので、行政が民を害しないよう、行政の良い部分だけを引き出すよう、民が不断の努力をしていく、そういうもんでしょ。

 この「刷新」は、「裁判の迅速化に関する法律」との兼ね合いもあり、原則2年以内に裁決するよと決め、とりあえず公正らしさもアピールしとこう、そういう話じゃないのかな。
 「第三者機関への諮問手続きの導入」なんて、ニュースになるような話題の処分についてだけ、1年に(または10年に?)1件やる程度で終わるんじゃないかな。

 あと、マニア的に憶測するなら、今後、行政処分を飛躍的に増やす予定があるので、簡易・迅速に処理できる手続きを(公正らしさを装って)設けておく、つーことなんじゃないかな。
 被処分者の言い分を聞かずに処分を執行してしまえる(つまり、被疑者の言い分を聞かずに刑罰を科してしまう、に相当する)のは、行政側にとって非常に便利だ。
    犯罪 → 非犯罪化
    刑罰 → 行政罰
    罰金 → 行政制裁金(現在の「放置違反金」はそれに近い)
 という形で、とうとう、道路交通法違反および自動車運転過失致死傷を非犯罪化する…そっち方面へゴゴゴと動いてることは確かだろう、と私には思える。

※ 画像は、警察庁で開示を受けたもの。これでもこの年は「審理中の事件数」がだいぶ少ないんだよね。

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2008年2月18日 (月)

米国製四輪駆動車で幼児をひき逃げ?

 13時11分頃、霞が関の裁判所合同庁舎の門を入ったら、入り口に長蛇の列。うわ~! 直ちに向きを変え(だからよく見なかったが、若い人たちが多かったような)、ぐるっと廻って家裁側の玄関へ。

clip 13時20分から、東京地裁528号法廷(毛利晴光裁判官)で、2月7日に第1回を傍聴した「強要未遂」の判決。79歳のお爺ちゃんの、生々しい事件だ。
 前回と違うこの法廷は、裁判員裁判用らしく、弁護人席と検察官席の後ろの壁の上のほうに、巨大なエアコンを取り付けるようなラックと電源コンセントらしきものがあった。あそこに、パソコンから画像や図を写すモニターを取り付けるんだな。
 被告人がやけに上のほうにいる、と思ったら、バーの向こう側が数㎝高いのだった。たった数㎝でそんなにも印象が違うもんなんだ~。
 あれこれ報道を見ても、なんだかどんどん、素人ウケを狙う“劇場裁判”へ、そして“裁判劇場”へ向かう予感…。

 判決は、懲役2年、執行猶予3年。
 広い傍聴席の左側半分は、高校生らしき男女でほぼ埋まっていた。
 毛利裁判官は、判決のなかで、被害者の年齢と居住地と職種を普通に言っていた。あれだけで、本人に辿り着けるんじゃないか。
 高校生たちの誰か1人が、「面白いの見たよ」とネットに書き込み、それを見た悪い奴が、闇の掲示板とか何とかそんなところで仲間を誘い、被害者を脅して殺す…といった事件が、たぶんそのうち起こるんじゃないか。そうして、国は法廷に出てくる情報を極力制限し、裁判や事件の検証が困難に(国にとってはどっちかといえば好都合な事態に)なっていく、いずれそういう日がくるんじゃないのかなぁ…。

pencil ここでふと思い出した。
 先日、カーラジオで、専門のジャーナリストが言ってた。食糧の自給率が何%だとかいうけど、たとえば豚肉は、生産量ベース(だっけ?)だと自給率50%で、なんだ、国産がずいぶんあるんじゃないか、じゃあ国産を探そう、という気分になる人も出てくるが、国が発表するのは世界的にも珍しい「カロリーベース」で、それだと5%になり、なんだ、輸入物が当たり前じゃーん、しょーがないよねー、で終わってしまう、とかそんな話を聞いたよ。

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 13時27分閉廷。
 これから間に合いそうなのは、同じ階の522号法廷で13時30分からの、「殺人」の新件。と522号法廷へ行ったら、やってない。ま~たメモミスか? 変更か? どうしよう。
clip 急ぎ528号法廷へ戻る。13時30分から「常習累犯窃盗」の新件。
 被告人(身柄。警察留置場。警察官は巡査部長と巡査長←私ゃそんなことばっかチェックしてる)は32歳。要するに、侵入窃盗で懲役1年、保護観察付き執行猶予3年の判決を受け、その猶予中に侵入窃盗で懲役1年6月の実刑判決を受け、前の猶予は取り消され、あわせて服役。出所後、侵入窃盗で懲役1年10月の判決を受け、昨年5月に網走刑務所を出所。高校生のとき調理師免許を取っており、飲食店で稼働して月給27~28万円を得ていたが、面接のときに言われた仕事とあまりに違い、3カ月目の給料をもらってから出勤しなくなり、派遣の仕事をしたが重労働すぎて辞め、サウナやマンガ喫茶に泊まっていたが、とうとう所持金2000円となり、食事でもしようと女性(出会い系で知りあったのか?)に会いに行く途中、新宿の裏通りで老婆のバッグをひったくり、通行人に追尾されて私人逮捕された…とまぁそんな事件らしかった。
 被告人質問の間も含め、毛利裁判官はずっと、被告人の顔を見ず、手元の書類(書証だろう)を読んでた。審理中に書類のチェックを終え、あとはパソコンでテンプレートを開いてすぐ判決を書き終えられる状態にしとくんだろうか。年度末も近いから?
 求刑は懲役3年6月。
 14時23分閉廷。

clip 14時30分から、724号法廷(合田悦三裁判官)で「道路交通法違反」の審理。
 入ると、前の事件「自動車運転過失傷害等」の被告人質問をやってた。弁護人からの質問の最中だから(そのあと検察官がやる)、だーいぶ遅れてる。
 被告人(保釈中)は、濃いグレーのパンツスーツで、髪は茶色で長く、美人系の娘さんだった。渋谷のクラブと居酒屋で飲酒し、神奈川の自宅へ戻る途中、カーナビの画面に気をとられ、交差点で右折待ちのタクシーに追突して逃げたんだという。被害者は加療10日間。ほっ。
 20歳になったばかりだという。
 求刑は懲役1年6月。

clip それが14時48分に終わり、ぞろぞろと人が入ってきた。多くは関係者らしい。検察官は2人、弁護人は3人。被告人(在宅)は若めの男性。ええっ、「道路交通法違反」で、なんでそんな大掛かりな? 無免許や酒気帯びの常習では、こんな事態は考えにくい。オービス真っ向否認の事件!? それだって考えにくいんじゃないか。
 14時52分から審理開始。
 証人尋問。目撃者だという女性。
 すぐに、オービス事件じゃないとわかった…。
 駐車車両の間に小さな男の子がいて、道路の反対側に(かな?)、大人物と子供物の傘を持った女性がいて、それで母子なのだなとわかり、すると男の子が道路に出てきて、そこへ大きな車がきて、男の子はその車の陰になって見えなくなった。車は走り去った…。
 どうやら、ひき逃げ事件(容疑)のようだった。
 開廷表には確かに「道路交通法違反」とあったが、正しくは「道路交通法違反等」だったのか? そうは即断できないのか?
 17時まで時間が取られており、証人を2人尋問する予定だという。
 争点さえわからないまま、私は途中で退出…。
 証人がいう「大きな車」は、共同通信の報道によれば「米国製四輪駆動車」だという。まさか、あの戦争用のアレか? もしもそうだとすれば、そんなものを日本の街路へ持ち込むのがそもそも、と私は思うけど…。

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今週の窃盗未遂

 以下、東京簡裁。

 2月19日(火)10:00 826号法廷 新件
 2月19日(火)13:25 728号法廷 判決 ~13:30
 2月29日(火)13:30 728号法廷 審理

 2月22日(金)14:20 728号法廷 審理 ~16:00

 金曜日のは、時間の長さからして証人尋問と思われる。

※ 『冤罪File』の74~79ページ参照

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2008年2月17日 (日)

違反キップの名下指紋を警察は集積してる!?

080217  違反キップの交通事件原票の、供述書欄。
 つまり違反者が署名押印を求められる欄。
 そこへの押印について、違反者が印鑑を持っていても、警察官は指印(左手人差し指)を求めることがある。

 この指印、名下(めいか)指紋を、警察は集積しているのではないか、当然に集積しているはず、と私は、元警察官諸氏のお話もうかがいつつ、常々書いてきたわけだが、ぎょぎょっ! 「指掌紋取扱規則」(警察庁訓令)の第4条第1項第5号に、こんな一文が出てくるんだね!

犯則事件について被疑者が通告処分を受け、これを履行したこと。

 「犯則事件」「通告処分」とは、「国税犯則取締法」に出てくる言葉であり、警察の「指掌紋取扱規則」に関係するのかどうか、私はちょっとわからない。
 「犯則」は「反則」の誤記で、これは交通違反のキップの話だとすれば、「通告処分」という言葉は聞き慣れない。「不通告処分」という言葉は、「交通反則通告制度の実施に関する訓令」 (島根県警察訓令)に出てくる…。

 全体に、どうも、「反則」の誤記と解すると、しっくりくるような気が…。
 「履行」とは、反則金の納付か。
 とすれば、違反キップの名下指紋を、やっぱり警察は集積し、データ化してるんだ?
 とすれば、どう、マニア的は大ニュースでしょ。
 いや、でも、「通告」が「処分」といえるか? あくまで通告じゃないんだろうか…。
 ごちゃごちゃ言ってないで、まずは、「犯則」が誤記かどうか、確認してみなきゃね。

 ということで、ご報告終わり。いまメッチャ忙しいのだよぅ。

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駐禁レッカー新時代?

 ニューバージョンを何度も見送ってきたが、数日前、とうとう新しいのを入れたよ、ワープロソフト。どこのソフト? それは、『警察職員におくるパソコン活用術 入門編』(東京法令出版)によれば警察が使っているというソフトだ。べつにマネしたわけじゃなくて、私は最初からそのソフトなのだよぅ。

 ところで、「物流Weekly」に不思議なニュースが。以下はその冒頭部分。

レッカー事業者 全国規模の連合会設立へ
全日本レッカー事業協同組合連合会(仮称)

 東京レッカー事業協同組合の下沢昭安・専務理事(下沢自動車代表)を中心として、各都道府県のレッカー事業協同組合が大規模な全国組織の連合会設立に向け、取り組みを進めている。

 全日本レッカー事業協同組合連合会(仮称、下沢理事長)は「今年中の設立を目指す」とするが、現在すでに約200社以上が加盟。今後、さらに事業者数を伸ばす勢いだ。

 ん? なんでそんな全国規模の組織をつくる必要が?
 記事中に、こんな部分がある。

 重要課題として、(1)レッカー業者の資質の確立(2)災害時の広域救援体制の確立(3)放置車両処分の弾力的運用(4)レッカー業の許認可制の実現、を目標に掲げており、日下氏は「地域で現場対応力や価格などの差をなくすには、レッカー事業者の質の向上は欠かすことができない」という。

 「交通違反バカ一代」を自称する私は、つい想像しちゃう。
 2006年6月1日に新しい駐禁取締り制度がスタートする直前から、駐禁レッカーが激減してる。そもそもそれ以前から、駐禁レッカーの件数はぐんぐん減ってる。
 自分は駐禁場所に違法駐車して待機するくせに、他人の車を、違法駐車を理由に持ち去って、その“持ち去り賃”(もっといえば“盗み賃”)を請求する、ボロ儲け商法、これを復活させるには…。

 「レッカー業者の資質の確立」…レッカー作業員に高額な講習の受講を義務づけ、その講習を警察の天下り機関が行う。結局、業者から警察の縄張りへカネを流すシステムをつくる。
 「災害時の広域救援体制の確立」…そうしたシステムのカモフラージュ。
 「放置車両処分の弾力的運用」…現場でのレッカー業務および料金の徴収に、警察をあまり関わらせず(ミニパトとチームを組まず)、業者のほうで独自に行ってしまえるようにする。だからこその「資質の確立」であり「許認可制の実現」でもある。
 「レッカー業の許認可制の実現」…ボロ儲け商法への参入制限。

 なーんて、つい想像しちゃう。
 いや、駐禁レッカーとは関係ない、事故車の処理についての真剣・深刻な話なのかもしれないが。うーん、どうなるんだろ、これ。

愛情運転チョコをどうぞ=女性白バイ隊員ら呼び掛け-警視庁
 愛の力で防止を-。バレンタインデーの14日、二輪車事故による死傷者を減らすため、警視庁交通部は東京都新宿区で、女性白バイ隊員らがチョコレートを配るキャンペーンを展開した。
 白バイ隊「クイーンスターズ」隊員や女性ボランティアら約50人が国道20号四谷2丁目交差点付近で、二輪車を運転する人に対し、パッケージに「好きです愛情運転」と書かれたチョコレートを手渡した。
 交通部によると、昨年の都内の交通事故死者数269人のうち、二輪車による死者数は84人で3割以上を占め、今年も昨年を上回るペースで増加している。
 クイーンスターズの菊野真純巡査長(25)は「安全運転するドライバーはすてきと思う。皆さんに『チョコチョコ安全運転』していただければ」と願いを託した。

 と2月14日付け時事通信。の一部。
 「チョコチョコ安全運転」だなんて、菊野真純巡査長、お若いのにオヤジギャグ言っちゃって。事前に上司から何度も聞かされ、「オヤジギャグ、うぜぇ」と思ってたのに、当日ぽろっと口から出ちゃったとか?
 よし、そのチョコレートの購入契約書を開示請求してみよっか。
 ま、仕入れたのは交通安全協会かもしれないけど。
 警視庁の情報公開センターで、「はは~、今井さん、チョコもらえなかったすね? それで恨みの開示請求ですか」と笑われたりして。

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2008年2月15日 (金)

誤導を待ちながら

2月14日(木)

 夜明け前から仕事場で4~5時間、角川書店で約4時間、みっちりお仕事して、警視庁へ寄ってから裁判所へ。
 15時から東京簡