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2008年2月11日 (月)

見も知らぬ者を陥れるためにあえて虚偽の証言をするはずがない

 読者氏からメールをいただいた。
 9日の東京新聞の朝刊の投書欄に、
「母親が高速道路の入り口でチケットを取ろうとしてシートベルトを外して窓から身を乗り出したら、陰から警官が出てきて『あなた今シートベルトしてなかったでしょう』とキップを切られた。母親は身長150センチ程度の小柄でベルトを外さないとチケットを取れない。警官に抗議したが認めてもらえずキップを切られたが、あまりにセコイ取り締まりで納得できない」
 という(趣旨の?)投書があったそうな。

 交通取締りのなかでダントツトップはシートベルト違反。
 1993年に300万件を超えてから、400万件を超えたことはあっても、2006年まで300万件を割ったことがない。現場の警察官はそうとう重いノルマを課されているらしい。
※ ある県警の文書によると、こういうノルマは、前年の数字をもとに個々の警察官が自分の「目標」を設定して報告し、管理されていく形になっている。

「シートベルトを装着していたのに、『お巡りさんの姿を見て今、装着しただろ』と言われてキップを切られた」
 という声はよくある。

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 高速入口でチケットを取るときも「運転」行為に当たるのか、という問題。
 その場合はシートベルト装着義務から除外されるのか、という問題。
 そうした問題はさておき、シートベルト装着義務違反には、反則金も罰金もない。点数が1点登録されるだけ。したがって、刑事手続きでは争えない。
 点数の登録は、行政処分ではないから、行政不服審査法による不服申立はできない。
 なので、警察からすれば、いい加減な現認による取締りは、やりやすいわけだ。

 では、たとえば、
「無実の違反による点数登録により、精神的損害をこうむった。賠償せよ」
 という民事の訴訟を起こしたら、どうなるか。

――追記: この点について読者氏から、裁判所は「点数が付くのは内部の処理であって原告に損害はない」という理屈で請求棄却するのではないか、とのご意見をいただいた。
 なるほど、「点数を抹消しろ」という請求がその理屈で門前払いされるように、精神的損害も、なんというか漠然としたものだったら、門前払いされるかも。
 しかし、運転記録証明書を取り寄せて、無実の違反による点数が登録されていることを知り愕然とした、安全運転・遵法運転を誇りとしてきた自分としては、証明書を見るたびムカムカしてくる、この精神的損害は×万円を下らない、といった訴えなら、門前払いはされないんじゃないか。以下は、門前払いされない場合にどうなるか、だ。 追記終わり――

 そういう裁判は普通、
「本当に無実か調べましょう」
 ということで、取締りの警察官を証人尋問することになる。
 証言台の前へ出てきて、
「原告の言うとおりです。チケットを取るときのみシートベルトを外したのを、違反と捉えて取り締まりました。チケットを取るために停止する前は(後も)、申出人はシートベルトを装着していました」
 とか、
「チケットを取るために停止する直前の状況は見ていません。自分が見たのは、チケットを取るため停止しているときのシートベルトを装着していなかったシーンのみです」
 とか証言するバカな取締り警察官は、普通はいないだろう。
 そんな証言をするつもりですと、出廷前に上司に話せば、怒鳴られるだろう。
 こう証言することは、間違いないだろう。
「私はこれこれの位置にいました。原告の車両は×××m手前から見えていました。原告は、シートベルトを装着しないままゲートへ差し掛かり、チケットを取った後、装着しないまま発進しました。そこで取り締まったものであります」
 1人の現認では弱いと思えば、相勤者も同じ状況を見ていたと、証言するなり報告書を出すなりするだろう。

 そうして、裁判官はこう判断、認定するだろう。
「警察官(ら)の証言は、具体的かつ詳細で迫真性があり、他の事実ともよく符号し、信用できる。若干あいまいな部分があることは、かえって信憑性を高める。警察官たる者が、法廷でことさらに虚偽を述べて、見も知らぬ者をおとしいれるはずがない。よって、違反事実は優に認められるところ、これこれの法令に基づいて点数を登録したのは適法である。その余の問題(上記「という問題」)について調べるまでもなく、原告の請求には理由がない。本件請求を棄却する」
 普通に争えば、ほぼ100%そうなることは、見えている。
 そうなることを見越して、主張・立証を考えるべきと思う。考えようによっては、これって相手の手の内があらかじめハッキリ見えているわけで、やりやすいとも言えるんじゃないか。

 こういうとき、ドライブレコーダは役に立つ可能性があるよね。
 シートベルトの装着状況は撮影されなくても、不装着ならピーピー音が鳴り続ける車で、かつ音声を録音できるなら、その音声が、装着していたことの証拠になり得るし、前方を録画した映像により、「私はこれこれの位置にいました」という証言のウソを暴けるかもしれない。
 やっぱ、ドライブレコーダ、取付けようかな~。

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