駐禁取締りがトップに躍り出た!
おお~!!! ←「お」に濁点を思いっきり付けてください。
出ましたね、もうそろそろ出るだろうと心待ちにしていた、「平成19年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締り状況について」が。
その38ページ、データ的には40ページ、「道路交通法違反の取締り状況」。
1993年以降、400万件を超えることはあっても300万件を下回ることのなかった、シートベルト違反が、300万件を切って278万2977件に!
そうして、駐車違反の取締りが、やっぱトップに躍り出た!
駐禁は、違反キップを切って運転者の責任を問う(あるいは問わない)ルートに乗ったものが、65万553件。誰にも違反キップを切らず、車の持ち主の責任を問う(必ず問う)ルートに乗ったものが、235万3830件。合計300万4383件。
300万件の大台を超えて、シートベルト違反を抜き、トップに躍り出た!
これは、かなりのトピックだ!
しかし、まだまだ。1991年は約312万件、1992年は約310万件も取り締まっていたのだ(その当時のシートベルト違反取締りは約137件、約222万件)。なんといっても現在は、当時と違って「放置違反金」という、いわば“打ち出の小槌”的な処理方法もあるし。駐禁取締りは、まだまだ増やせる。
同じ表で、あと3つ、「おおっ!」というのがあるね。
1つは、飲酒運転の取締り件数。
2006年は12万5176件だったのが、2007年は7万4331件。5万845件も減った!
やっぱこれは、2007年9月19日に飲酒運転関係の法律がだいぶ厳罰化された前後に、新聞・テレビ等が、飲酒運転のことをガンガン取り上げたことが効いてるんだろうね。
もちろん、逃げる動機の強化となって、逃走車両による事故もだいぶ起こったようだ(それ以上に逃げ切っている者もいるはずだ)が、同時に、飲酒運転を控えるようになった人も、だいぶいるんだろう。
もう1つは、速度違反の取締り。
総数は若干増え、しかし超過30キロ以上の取締りが減っている。
これは、どうも、「スピードを出すのが格好いい」という風潮が廃れたことに加え、放置違反金の導入によって減る反則金を補うため、軽微な違反へと取締りをシフトさせたんだろうと思う。じっさい、反則金の予算は増えているのだから。
3つ目は、携帯電話の取締りだ。
「危険」な状況がなくても、「使用」自体が違反とされてから、取締り件数はぐんぐん伸びていたのだが、とうとう100万件を超えて、113万596件となった!
ノルマ、乃至、現場警察官が自ら設定する形をとらされた「目標」件数が、重くなったということなんだろう。ノルマが重くなれば、ときに少々ムチャな取締りも行われる。
そういうなかで、一色紗英さんは捕まったわけだ。
※ 一色紗英さんに対する取締りがムチャなものだったかどうか、私は知らない。
こうして、交通取締りの歴史は動いていく。
交通違反・取締りに約25年間こだわり続けてきた私には、感慨もひとしおだ。
夏には、2007年のデータを載せた「検察統計年報」が出る。楽しみだ~。
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