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2008年2月13日 (水)

誰も被告人の話をよく聞かなかった?

「原告が『東京航空計器株式会社』(オービスⅢの製造販売会社)の民事訴訟がありますよ。オービスはぜんぜん関係ないようですけど」
 との情報を某氏からもらい(ありがとね)、話のタネにと13時30分、東京地裁・民事7部(山崎勉裁判官)502号法廷へ行ってみた。
 被告は「株式会社藤森技術研究所」。事件名は「機械所有権確認等」。
 確かにオービスは関係ないようだったが、被告代理人弁護士(全員そうだと思う)が5人もいて、1人は書面をノートパソコンで見てた。
 民事は、同じ時刻に数件入れることがよくあり、いろんな事件の関係者が多数来て、狭い法廷(傍聴席20席)だと、後ろに立ち見状態になることがある。この日は立ち見が10人くらいいたよ。

 14時から東京高裁・刑事9部(原田國男裁判長。この人、私のデータでは2003年から9部で裁判長をやってる。長くない? 私の入力間違い?)805号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 13時56分半くらいに法廷に入ったら、もう判決を読み上げていた。で、13時58分に終わった。そういうの、困るんですけどぉ。
 それで、だ。また執行猶予中の無免許か酒気帯びで、実刑は重すぎるから、という主張かと思ったら、なんと、速度違反(ネズミ捕り?)の否認らしかった。おぉ!
 測定値は145キロ。一般道らしい。一審(東京地裁だよね)で懲役3月、執行猶予2年の判決を受け、事実誤認と量刑不当で控訴したらしかった。
 主文は聞けなかったが、控訴棄却と思われる。
 誤測定について被告人側が述べたらしいことを、
「(どれも)抽象的な可能性をいうものにすぎない」
 と退けていた。
 それは、測定装置は無謬であるとするときの、いつもの論法だ。測定機の誤作動・誤表示のどんな可能性を被告人側が言おうが、それが本件測定時に起こったことを被告人側が立証できない限り(そんなことは普通できっこない)日本の裁判では原則(秋田支部の判決を除いて)有罪なのだ。
 裁判がそうだから、警察・検察の立証は、というか測定装置のチェックは、ユルユルの癒し系になるわけね。「捜査能力が落ちた」とか言われるのも、裁判所が甘やかしたからってことが、大きいんだろうと思う。

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 14時21分、東京簡裁・刑事2室3係(長坂和仁裁判官)728号法廷へ。
 今井重夫検察官が2分ほど遅れ、「住居侵入・窃盗」の判決が始まった。
 若い女性が住むマンションに、無施錠のドアから正当な理由なく侵入し、現金2万8000円と、健康保険証など在中の財布1万5000円相当を窃取し、その後また同じマンションに侵入して逮捕されたんだという。
 前科は20年ほど前の「住居侵入」の罰金前科のみだそうで、判決は懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用負担。

 そして14時30分から、12月5日に第1回を、1月16日に第2回を傍聴した「道路交通法違反」(オービス事件)の第3回公判。
 トヨタ・センチュリーの持ち主を証人尋問。
 そして被告人質問。
 これはあれだな~、こんな証人尋問を重ねるような事件じゃなくて、略式による罰金でも済んだかもしれないのに、警察官も検察官も弁護人も、被告人の話をよく聞かなかったから、こんなめんどくさいことになっちゃったんじゃないの? という印象を受けた。

 簡裁と地裁と高裁の開廷表をチェックし、新宿・思い出横町へ。ある事件のことなどで打ち合わせ。

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