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2008年3月31日 (月)

なるほど「思いやり判決」

 3月27日、福岡高裁・宮崎支部(竹田隆裁判長)が、外山恒一さんに対する控訴審判決を言い渡したそうだ。
※ 

 起訴事実は、原付バイクによる、20キロ超過(反則金1万円)と一方通行の逆送(反則金5千円)。ま、いってみればショボイ事件だ。
 ところが! 外山さんが警察捜査に応じなかったこと、および外山さんの特異なキャラクターゆえに、逮捕・勾留され、さらに一審・鹿児島地裁の渡部市郎裁判官は、いや、私はべつにオカルト信奉者ではないけど、前世でお2人はよっぽどの因縁があったのか、あるいは裁判官自らも外山さんの向こうを張るパフォーマーになりたかったのか、とバカなことをつい思ってしまうくらいあり得ない、ななっ、なんと求刑罰金1万5千円に対し罰金12万円の判決を言い渡したという、チョー珍しいというか司法の歴史に残るだろう展開になった、そういう事件なのだ。
 当ブログでは以下のように言及してきた。

2007年10月19日 外山恒一さんに対する鹿児島地裁判決について
2007年10月7日 2日の判決を5日に報じたのは?
2007年10月3日 違反処理システムの根幹が揺るがす「罰金12万円」
2007年10月2日 求刑1万5千円に対し判決12万円!
2007年6月23日 交機隊員の速度違反取締り 1回の当番で約7件
2007年6月22日 平成18年(わ)第182号の「わ」は我々団の「わ」か
2007年6月20日 外山恒一さん 勾留理由開示の裁判
2007年6月14日 有名人を逮捕することの利点
2007年6月13日 外山恒一さん交通違反で逮捕
2007年4月4日 反則金、罰金を払わないから逮捕ってあり得ね~!
          ※ 参考記事 反則金を払わず逮捕!?
2007年3月31日 諸君の中の多数派、少数派

 で、高裁判決。
 原判決破棄、罰金3万円、満つるまで算入だという。
 「満つるまで算入」の意味は、拙著『裁判中毒』参照。と、すかさず宣伝(笑)。

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 罰金12万円が破棄されるのは、火を見るより明らか。
 それはいいとして、なぜ3万円なのか。
 外山さんは、「思いやり」だと言う
 そのとおりなのだろう、と私も思う。
 検察官が、よっぽどムカついたのか、量刑相場を2段階くらい超える求刑をして、裁判官は、たぶん検察のメンツも重んじてなのだろう、1段階だけ超える金額にする、というのは何件か傍聴してきた。
 メンツを重んじて、まぁそれなりのところを着地点とする判決、そんな判決はあると、もう事件数で900件近く傍聴してきて感じる。
 それにしても、外山さんは、ああ見えて、他人の思いやりを察することができるわけで、偉いっ。思いやり、惻隠(そくいん)の情、これは日本の美徳の重要な部分であると、『国家の品格』にあった。

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 「満つるまで算入」は、きわめて妥当だと思う。
 訴訟費用不負担が、原審の訴訟費用のことなのか、当審における訴訟費用のことなのか、あるいは両方なのか、言い渡しの詳細がわからないので、かつまだまだ私も不勉強なので、わからない。ま、いろいろ推理はできるけれども。
 でも、推理などするまでもなく、書記官に聞けば、すぐ教えてくれるはず。弁護士に尋ねるより、書記官のほうが間違いないと思いますよ。
 どっちか負担させられたとしても、判決確定から20日以内に、免除の申立てができる。「政府転覆に一命を捧げているので経済的余裕はない」という理由を認めるユーモアを、裁判所は持って欲しい…ってそういうのはダメかな。

 弁護人による控訴趣意書と、外山さんによる上申書、読ませてもらった。
 控訴趣意書はともかく、上申書のほうは、読みながら爆笑してしまった。ユーモアはあるが、ただフザケてるのではない、冗長にならず、言うべきことは的確に表明する、優れたパフォーマー、もとえファシストだと思う。

 外山さんの「思いやり判決」という記事は、こう結ばれている。
「しょせん裁判や選挙でものごとが変わると思ったら大間違いで、もはや政府転覆しかない!のは明らかなのである」
 「しょせん裁判でものごとがかわると思ったら大間違い」という部分は、そのとおりだと思う。
  立法=法律をつくる
  行政=法律に基づき、犯人と見込んだ者を検挙して処罰する
  司法=行政を、法律にもとづきチェックする。無罪は無罪とする
 なのだが、現実には、ほとんどの法律を行政府自身がつくり、司法府は行政府の追認機関、といって悪ければ行政府の一部であるのだと思う。
 それに関連することを、4月20日発売の『ドライバー』の連載原稿に書いた。

 でも、すべての裁判官、すべての裁判がダメと決めつけないでほしい。拙著『裁判中毒』の最後のエピソードのようなこともあるんだから…。

 ま、今回はとりあえずそんなことで。もう寝なければ。

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※ 現在、福岡高裁・刑事1部にお名前がある浅香竜太裁判官は、以前東京地裁にいた。2003年と2004年に刑事7部・401号法廷で私は何件か傍聴している。この人、名前以上に容貌も役者風。左陪席だとすれば、もしも被告人質問があれば発言する可能性が高い。福岡の傍聴マニア・女子部には、すでにファンクラブができてたりして?

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