元警察官が現職警察官を平手打ち
4月17日(木)
手帳には午前中も傍聴予定があったが、さすがに踏みとどまり、ご相談等に対応。1時間ほど仮眠。久しぶりに昼過ぎの電車で裁判所へ。
13時30分から、東京簡裁・1室2係、826号法廷で、3月6日に第1回を傍聴した「業務上過失傷害」(否認)の第2回公判。
第1回は後藤征弘裁判官だったが、4月から永瀨進裁判官に。
この永瀨裁判官は、4月10日、ネズミ捕りのどうってことない否認事件を、地裁へ移送した。今回もまさか…と思ったらズバリ、
「東京地裁でやったほうが、よりベターと思いますので」
と地裁へ移送してしまった。ええ~っ。
この2件だけで判断するのは早計かとも思えるが、しかし、永瀬裁判官は今後も否認をさくさく移送する可能性あり。
もしそうだとして、これは永瀬裁判官だけの方針なのか、東京簡裁全体の新しい方針なのか。丸5年間、定点観測してきた私としては、もうね、これからね、否認の可能性が高い罪名は全室全件傍聴せねばイカンじゃないの! たぁ~いへんだ!
おかげでちょいと時間が空いたので、地下で、かけそば大盛り280円食って、14時から東京地裁・刑事13部(佐藤晋一郎裁判官)802号法廷で、「公務執行妨害」の審理。
じつは、次の午後の狙いは15時からであり、これは、こう言っちゃ申し訳ないけど、時間つぶしで傍聴したのだ。もしや万が一、駐車監視員への公妨だったら、と思って。
20席の傍聴席に、10数人いた。
しかも多くは黒っぽいスーツの中年男性。警察官?
始まってビックリ。泥酔して電車内で乗客とトラブルを起こし、駅長室へ連れて行かれ、巡査長から事情を聴かれるとき、わけもわからず腹を立て、その左頬を右手で1回平手打ちしたという、ま、裁判的にはありがちな事件なのだけれども、体が大きくて素朴な顔立ちの被告人(身柄。拘置所)は、ピシッと伸ばした両の手を両腿の外側にピシッと添え、起立の姿勢が良いのだ。服役経験ありか? と思ったらそうじゃなかった。前科・前歴一切なくて、ある国立大学の大学院で博士課程を全課程終了し、別の国立大学の法学部を卒業、空手をやっており、北海道警察で警察官を1年ほどやったんだという。
なぜ警察を辞めたのか、検察官が質問した。被告人は答えた。
「交通違反の取締りに重点をおいていたんですが、自分としては治安のほうの仕事をしたく、それで上司と衝突してしまい…」
交通違反の取締り(=ノルマ消化のための取締り)などやってられるか、そんなことのために警察官になったんじゃない! ということだったんだろうか。
現在、「思想的な活動」(弁護人)、「民族家の活動」「この国のためにある活動を、街宣ですとか…」(被告人)をやってるんだという。
求刑は懲役1年。14時41分閉廷。『裁判中毒』に出てくる“懲役前科1犯の主婦”と同じ求刑だ。判決も同じになるはず。
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裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107) 著者:今井 亮一 |
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「名古屋地方裁判所やじうま傍聴記」の、「かわいいおばあちゃんめぐって大混乱! 狂犬病予防法ってナニ?」、
http://chisai.seesaa.net/article/92635932.html
http://chisai.seesaa.net/article/92142285.html
『裁判中毒』のコラムでちらっと紹介した、チョー珍しい事件の、詳報だ。こういうのをお手軽に読めるとき、インターネットはすごいと思う。「(2)」の「ケンケンパ」に、不覚にも爆笑してしまった。くっ、悔しいっ。
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