ワンカップはこぼれるので電車をやりすごしたが
4月9日(水)10時~ 暴力行為処罰法違反
昨日と同じ時刻の通勤快速に。この電車、私が経験してきた限りでは、各駅停車より遅いな。10時直前は裁判所の正面玄関が混む可能性が高く、東側の玄関から入るため2分ほど遠回りしなければならないし、乗る電車の時刻を考えよう、って会社員みたい?
1~2分前に汗をにじませて534号法廷(刑事1室3係、お初の八木澤秀司裁判官。書記官も新しい人。検察官は昨年から立会いをやってた青木秀憲さん)で、「暴力行為等処罰に関する法律違反」の新件。
これも、否認の可能性が高いとみて、眠いのを押して傍聴にきたのだ。
被告人は54歳、身柄(拘置所)。黒い、ちょっと格好いいジャンパーを着て、黒髪ぼさぼさに伸び、あごも口周りもヒゲ。発音がはっきりしない。罪状認否では、なにかささやいてしきりに肯いた。
この事件、もしも私が、たしか28歳くらいの頃、狡(ずる)汚い警察官に騙されたこと(それこそがこの道へ踏み込む最大のきっかけ)がなければ、今頃もしかしたら似たような生き様じゃなかったのか、髪の多さを除いて(笑)、としみじみ思える事件だった。
被告人は、建築関係の雑業をやっており(昨日の窃盗の記事で書いたように私もやってた)、仕事が終わって寮へ帰るにあたり、500ミリの缶ビールを飲み、駅の売店でワンカップを買い、ワンカップはいつもはホームで飲み(なぜならばワンカップはこぼれることがあるから!)、当日もホームで飲み終えようと電車を見送ったが、すぐに次の電車がきて、まぁいーやと乗ったところ、
「あとからきた客がパパパッと入ってきたから、オオオとなって」
被告人は押され、後ろの客に当たった、すると後ろの客は被告人をひじで突き、そしてトラブルとなり、新小岩駅で、うながされて降車、しかし駅員のところへ行くと面倒だと思い、たまたまジャンパーのポケットに入れていた、ヒゲをあたるためのハサミ、刃渡り7.5cmで、その客を脅した、ひるんだら逃げようと思った…というふうなことらしい。
7.5cmって、小学生のハサミかよ! ってヒゲをあたるにはちょうどいいけど。
被告人質問における被告人の答えっぷりが、なんとも…。この問答を書き起こしたら、そうとう面白い、とは思うけどヒマが…。![]()
ともあれ、交通関係以外に前科・前歴はないし、福祉の世話になることなく、しっかり働いてるし、まぁね、「建築関係の雑業」をやってる、髪ぼさぼさ、ヒゲだらけのオッサンが、ワンカップ持って酒臭く、混んだ電車に乗ってきた…という状況があったとしても、よろけたからといって肘で突く乗客のほうに、私はムカつくね!
求刑は罰金30万円。弁護人(いかにも裕福そうな年配者)が、寛大な判決を求める間、傍聴席の脇のドアに何度かノックがあった。
次回期日を決めて10時32分閉廷。
法廷を出ると、だ~いぶ年配の、見るからに善良そうな男性が、所在なさげに居た。次の事件は窃盗。いちおう「被告人の方ですか?」と尋ねると、「いや息子です」と。「もう(法廷に)入っていいんですか」と言うので、「えぇ大丈夫ですよ」と。
お父さん、情状証人できたんだろうか。
肉親はみな死んだとか、音信不通だとか、勘当されて本人も肉親を嫌ってる、とかいう被告人は多い。天涯孤独…。
一方、愛してくれる肉親、がいて犯罪をくり返す被告人もいる。どっちがどうなのか。後者の被告人は甘いのか。裁判官がよく「両親の気持ちがわかりますか」と被告人質問で言うのは、裁判官自身がどれほど認識しているのかはべつとして、深い言葉なのだと…。
11時15分からの「器物損壊」まで時間があり、10時から始まってる「公然わいせつ」の法廷へ行ってみた。ハプニングバーか何かの事件かな、と思ったら…。
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