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2008年5月10日 (土)

傍聴席20席の法廷で

5月9日(金)

 4月25日に審理から傍聴した「公然わいせつ」(デパートの陰茎露出魔)の、13時15分から地裁706号法廷で判決。
 懲役4月、未決20日算入。「主文は以上です」。
 今回聴き取れたところと、前回聴き取れたことを合わせると、どうもこういうことらしい。2004年6月に強制わいせつと児童買春・児童ポルノ法違反で懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受け、2004年12月に電車内の痴漢で捕まったが示談が成立して起訴猶予となり、2005年夏頃から公共の場所で自慰行為を(供述によれば少なくとも30回)くり返すようになり、そして2007年8月、池袋の西部デパートのなんとか館かな? そこの3階エレベータホールで女児に声をかけ、ことさらに自己の陰茎を露出して示し、もって公然とわいせつな行為をした…。
 これが確定すれば、4月の刑期に、2年6月がくっついてくることになるのか…。

 13時25分から、東京地裁・刑事4部(森島聡裁判官。私はお初)414号法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 1分ほど前に行くと、20席のうち18席が埋まってた。ほとんど男ばっか。スーツ多い。団体? 弁護人は、簡裁でやってたフリーウェイクラブの事件の弁護士!
 水道工事会社を経営しており、2004年に無免許で罰金、2006年に無免許で懲役5月、執行猶予3年2007年12月の本件無免許は、懲役5月
 終わっても、傍聴人はほぼすべて残った。次は「覚せい剤取締法違反」の新件。ちらっと見た被告人(身柄)は、目鼻口の整った、若めの女性だった。新たな傍聴人が待ち受けており、すぐ満席に。外で、痩せた男が入れず困ってた。一般待合室で待つようだった。声をかけてみたら、被告人の関係者だった。証人ではないとのこと(直ちにそう答えられるところからして、被告人とは昨日今日のつきあいではない可能性大)。だぁから! 団体で狭い法廷の傍聴席を埋めるのはヤメろっつーの。全員が全員どうしてもこれを傍聴しなきゃならないってわけじゃないでしょ。と、当該関係者の代弁してみたつもり。

 農林水産省で、食堂と売店等についての「国有財産使用許可書」の開示を受ける。ローソンの家賃とかわかった。232.29㎡で年間使用料388万519円(月約32万円)は高いのか安いのか。
 あちこちの職員食堂の…てゆっか、高速道路のSA、PAの出店の契約書等をとると面白いかも…って、民間会社になったから開示しないのか?
 開示文書を読みつつ地下のそば食堂で、カレーそば大盛り320円。

 忘れるといけない、ここで確認しとこう。
 農林水産省1階と地階の食堂は、弁護士会館に近いほう(北別館の東側)から反時計回りに…。
   第3食堂 ここだけ北別館の1階。酒あり。
   第1食堂 いちばん大きい。酒あり。
   第5食堂 ★5つ。「頑張ったんだけどねぇ」と撤退。
   第4食堂 そば食堂。盛りそば140円。大盛り券40円。
   第6食堂 洋風軽食。雰囲気抜群。ナポリタンが秀逸。
   第2食堂 南別館の東端。酒あり。
 それとは別に、本館の上階に“屋上喫茶”。
 で、本館と南別館に第1と第2が残り、食堂の利用だけでは入館できなくなり、第3の付近に第4と第6と、第5に取って代わった新しい食堂が移動して6月にオープンし、そこは一般利用可になると、現在までに聞こえている情報から私は認識している。
 私のような利用者にとって問題は、ニューオープンの食堂群の価格はもちろんだが、酒を何時から飲めるか、である。17時から、でなければ困るよっ! 昔は17時から飲めたのだ! 週刊誌よ、「公務員は17時から酒飲んでけしからん」とか書くな!

 14時30分から東京地裁・刑事3部(平出喜一裁判官)520号法廷で、「住居侵入・ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の新件。
 10分前に行ったら、外に数人。ドアは施錠されてない。入ってみると、前の「窃盗」の新件が終わるところ。法廷は傍聴席20席でぎっしり満席。終わっても1人しか立たない。その席には関係者らしき女性(証人として来た母親)が座った。1人立たなかったら、どうなったんだろう。証言まで外で待つのか?
 こういう傍聴人の興味をひきそうな事件を狭い法廷でやるなよ! と内心悪態をつきつつ出ようかと思ったら、緑色の制服の女生徒が3人立った。ラッキー! こうして、なんとか傍聴できた。

 被告人は26歳。身柄(拘置所)。シチュエーションのせいもあるとはいえ、なんかちょっと異様な感じ。口元と目が、南海キャンディーズの山ちゃんこと山崎亮太さんに15%くらい似てるかも。
 記憶と傍聴メモからものすごく要約すると、飲食店(ってどんな?)の副店長だったとき働いていた本件被害女性(21歳。彼氏あり)と、お互い交際相手には干渉しない、セックスだけの関係になり、しかし被告人は被害女性に恋愛肝臓もとえ恋愛感情を抱き、居場所を知りたいとのメールを打ち、関係ない第三者(って誰?)の立会いのもと一方的に別れを告げられて納得いかず、別れるにしても2人だけで話したいと、2008年1月から、155回にわたって加入電話と携帯電話に架電し、「マンションの前にいるよ、つきまとってやる、復讐してやる、そのマンションに居られなくしてやる、家の中でも周りに気をつけなよ、とりあえず海外旅行行ったんだから誕生日迎えられなくても平気でしょ」などのメールを送信し、4回にわたって渋谷のマンションへ押しかけて「話があるから」といったメモをドアに貼付する等し、3月にはマンションへ正当な理由なく侵入した…という事件らしい。
 被害女性は渋谷署に相談しており、被告人はマンション前で待ち伏せているとき警察官から職務質問を受け、意味不明なことを叫んで頑強に座り込み、錯乱状態に陥り、強制入院させられたことがあるという。
 一度は「住居侵入」で罰金10万円に処されているという。
 本件逮捕後、母親は週に一度は九州から面会に来ており、釈放されたら(若めの女性弁護人は、判決は執行猶予付きとなることを前提に弁護してた)すぐ九州へ帰るよう、母親が被告人の渋谷区内の住居を引き払ったという。

 15時4分から15分間ほど(長っ!)平出裁判官が被告人質問。
 被告人は「意地になってしまった。もうすっかり覚めた」と言い、それはウソとは思えないのだが、被害女性とは、つきあっていたといえるほどの関係とは思えず、なぜそこまで意地になったのか、会うことにこだわったのか、つまり、こんなことでここまでやっちゃった理由が本人の中で解明されてないと、またべつの場面でヤバイことをやるんじゃないか、というのが平出裁判官の気になるところ、だったんだろう。
 「プライド」「自尊心」という言葉を平出裁判官は出し、被告人は認めた。
 以下、懐かしの「焼糞日記」2001年10月5日で引用した、『不幸になりたがる人たち―自虐指向と破滅願望 (文春新書)』の一部をコピペ。こんなものをちょろっと検索してたちまち取り出し貼り付けられるんだから、パソコンは便利だぁ。太字は今井。

「私が精神科医として沢山の人たちと接しているうちに気づいたことがあって、それは人間にとって精神のアキレス腱は所詮『こだわり・プライド・被害者意識』の三つに過ぎないというまことにシンプルな事実である(それは犯罪の動機の大部分が「色・金・怨恨」の三つに収斂してしまうことに通じているのかもしれない )」

「三要素のうちでも、殊に被害者意識が厄介なのは、それが二つのものを求めてやまないからである。そのひとつは『敵』であり、すなわち自分の被害者意識を抱かせるに至らしめた悪玉の存在を必要とするということである。ところが被害者意識というものは、実はたんなる不平不満や妬みや独善が偽装をしたに過ぎないことが多い。そうなると真の敵とは実は自分自身ということになるが、そんなことを素直に認めるわけにはいかないのが人間の心情である。無理にでも敵を作り、悪玉を見出そうとする

「被害者意識が求めるもうひとつのものとは『特権』である。ワタシは弱者デアリ苦シメラレテイル立場ニアル、ダカラワタシハ世間カラ労ラレ優遇サレルノガ当然デアル! といった一種の権利要求にほからない」

「したがって、たとえば性格に問題があるがために世渡りがスムースにいかないような人たちが、世を『すねる』のと同義語のレベルで被害者意識を持つようになり、その結果として一見弱々しげな人物がひどく図々しい振る舞いをしてみたり尊大な態度を示すことがよくある。瑣末なことに反応して烈火のごとく怒ったり、とんでもない仕返しをしようとしたりすることもある」

「では、そんな不安定なものを内包した被害者意識を心に持つのは、苦痛なことなのであろうか。とんでもない。さきほど述べたように、押し隠されたサディズムと、歪んだマゾヒズムと、安っぽいナルチシズムとが充満しているのだから、珍なる味がするのである。決して本人は認めようとしないけれども、この味に酔う人は少なくない」

「被害者意識というものは、『アル中』にとってのアルコールのように依存性があると考えたほうが正解だろう。つましい幸せなどを得るよりも、あえて被害者意識を堪能することを選ぶ人間は、世の中にはいくらでもいることを我々は知っておくべきなのである」

「さきほどわたしは、被害者意識は常に『敵』を求めてやまない、と述べた。敵ないし悪玉を想定することで物事は一気に単純明快となり、被害を受けている『ワタシ』は正当化され、しかも労られ特別扱いされるべき存在と化す。人によっては、被害者意識によってはじめてアイデンティティーに目覚めることが可能となる(ただし、傍から見てその認識が正当かつ価値あるものと思えることは稀だが)」

 まさにこの「精神のアキレス腱」が関係しているのではないか。
 加えて、私としては、その「関係ない第三者」が気になった。
 その第三者の存在がプライドを傷つけ、それが被害女性への攻撃という形に現象したのではないか、と。代理攻撃とでもいうか、ありがちな心理機制だろう。あと、もしかもしかしたら、ひとつのことにこだわってしまうと他のことがもう目に入らないという、脳機能的な傾向もあったのかもしれない。それは場合によって素晴らしい才能なのだが…。
 求刑は懲役1年。次回判決。15時23分頃閉廷。

 ぎっしりの傍聴人が立ち上がり…私の前の席にいた女性が、見知りの傍聴マニア、Mさんだった。あらま。1階で少し立ち話をして、私は警察庁へ。

 2007年の都道府県別の「確認標章取付状況」(駐車監視員、警察官、交通巡視員別のニュー駐禁ステッカーの貼り付け数。前年同様、静岡は交通巡視員がめっちゃ頑張ってる)と、都道府県別の「平成20年各種統計『車載式(自動式)速度測定機(いわゆる車載オービス等)による取締り状況』、『ウ 車載式(自動式)(いわゆる車載オービス等)』」の開示を受け、かつ都道府県別の「自動二輪車及び原付の道路交通法違反取締件数(H19年中)」の提供を受け、2007年の都道府県別の二輪・原付の「確認標章取付状況」と、2007年の都道府県別の「レッカー移動件数」を開示請求。

 裁判所へ戻り、来週の地裁と高裁と簡裁の予定をチェック。
 来週、簡裁に「道路交通法違反」の新件が1つ入ってる。裁判官は前回と違う。これも否認で地裁へ移送となったら、新年度から方針が変わった! といえるかも。
 来週の地裁は、「贈賄」と「収賄」の併合の新件が2つ入ってる。うち1つの「収賄」に「詐欺」がくっついてる。
 来週の高裁は、おおぅ、例の2ちゃんねるの「脅迫・威力業務妨害の控訴審が入ってるし、「犯人隠避・証拠隠滅」「診療放射線技師法違反・保健師助産師看護師法違反」といった珍しい罪名も入ってる。
 なるべく裁判所へは行かないように…とは思ってるんだが(笑)。
 そうそう、来週月曜(12日)は、阿佐ヶ谷ロフトAで…。

裁判傍聴マガジン創刊記念・元木編集長の裁判ってこういうことだったのか会議
来年から始まる裁判員制度を前に、一般市民にはなじみのうすい裁判の世界にスポットを当てた画期的な書「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)が刊行されました。この出版を記念して、意外と知らない裁判の世界を徹底的にトークします!
【出演】
●第1部
元木昌彦&裁判傍聴マニアの皆様
今井亮一、礼田計、阿曽山大噴火、他
●第2部
元木昌彦&佐藤優(作家・起訴休職外務事務官)
Open 18:30 / Start 20:00
¥1500(飲食代別)

 阿佐ヶ谷ロフトAは、8日(木)の「ふざけるな!ロス市警&ジミー佐古田ナイト」で初めて行ったんだけど、おしゃれな店だねぇ。焼酎のボトルも安めだし。
 三浦和義さんがマスコミを虚偽報道とかでばんばん訴えてほとんどすべて勝った、つー話を聞いたことあるでしょ。拘置所で独学し、本人訴訟でやったと。
 その際、拘置所から出廷して、被告の記者らを尋問したんだそうだ。警察・検察にのせられ、“凶悪犯罪者をつくると儲かる”原則にしたがいウソ記事を書いた記者らにとっては非常な屈辱で、その恨みが…といった話を聞いたよ。

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