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2008年5月27日 (火)

ミニパトの悲しき駐車違反

「今井さんの名前を袋とじで見ました」
 と某メディアから電話あり。ぎょっ! 歌舞伎町のおっぱいパブでおっぱい揉んでるエロオヤジたち、とかいう週刊誌記事に!? って行ったことないし、そんなパブ!! 一度は行ってみたいけど。

 そうじゃなかった、写真週刊誌『FLASH(フラッシュ)』(6月10日号)の、
<<6月1日改正道交法施行を前に 前代未聞袋とじ 交通ジャーナリストが撮った警察官の「交通違反」現場 密着24時!>>
 という記事に、「写真協力」として私の名前があったのだ。ほっ。

 その記事とタイミングをあわせるかのように、読売新聞に、
<<空き巣捜査中、パトカーが駐車違反…神奈川県警金沢署>>
 との記事。
 神奈川県で、パトカーの駐車違反にキップを切らざるを得ないことになったそうだ。3月にも、三重県で似たようなことがあった。いずれも、市民からの通報だという。
 昔は、こんなことはそうはなかった。なぜ最近、続くのか。理由がある。そのことは、6月20日発売の『ドライバー』に書くとして、自力HPのほうでどうしても表示されない記事(2006年9月20日発売の同誌に書いたものに若干加筆)を、ここにアップして、そのリンクを自力HPのほうに貼っとくことにしよう。

 駅前の銀行へ自転車で出かけたら、あっ、ロータリーにミニパトが!
 そこは私鉄K線、T駅の北口。時計回りで一歩通行のロータリーは、外側(進行方向左側)にも内側(同右側)にも、家族などのお迎えや、周囲の銀行、スーパー、レンタルビデオ店等々へ寄るための、入れ替わり立ち替わりの路上駐車が絶えない。両側とも違法駐車ではあるが、路線バスの停留所の前後などさえ避ければ、とくに迷惑はない。
 じつは警察庁は2004年と2006年に、駐車規制を見直すようにとの通達を出している。交通の安全と円滑はもちろん、駐車需要にも配意して、合理的で最小限の規制にせよというのだ。
 このロータリーなど、一律1分でも駐車禁止にしておくのはまったく不合理、不必要。迷惑になる場所を除いて、駐禁の丸い標識の下に「10分まで可」といった補助標識をつければいいのである。
 しかしそんな見直しは行われず、2006年6月1日以降、しばしば取り締まりを見かけるようになった。警察庁の交通局長は2004年の国会で、取り締まりを2倍程度に増やす旨、答弁している。そのせいなのだろう。というか、本気で規制の見直しなどしたら、取り締まりを2倍に増やすなど不可能なんだわ。

 

 さあ、今日はどんなふうに取り締まるのか、興味津々、私はミニパトのそばへ。
 女性警察官(以下婦警)は、ロータリーの内側に駐車したセダンのワイパーに、確認標章(取り締まりのための新しいステッカー)ではなく、警告の紙を挟んでいた。ふうん。
P1000446  だが、ふと見れば、ありゃりゃ、ミニパトはキーを差しっぱなし、エンジンかけっぱなし、窓を開けっぱなしではないか。
 エンジンのことは、道路交通法第71条第5号の違反に当たる可能性がある。反則金は6000円。キーと窓のことは同条第5の2号の違反だ。こっちは罰則はないけれども、立派な違法行為ではある。

 車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。
五の二  自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること。

 なにより、ミニパト自身もロータリーの内側に駐車している。右側駐車は第47条第2項の違反である。

 車両は、駐車するときは、道路の左側端に沿い、かつ、他の交通の妨害とならないようにしなければならない。

 取り締まりのための警察車両は、標識で禁止された場所(指定禁止場所)での駐車は許されるが、法律の条文で禁止された場所(法定禁止場所)はダメなのだ。
 私は、携帯電話のカメラ(200万画素)で証拠写真を撮影。婦警は気づいて振り向き、鋭く言った。
「なんですか!?」
 胸の階級章を見ると、巡査部長だった。婦警はさらにきつく迫ってきた。
「なにやってるんですか!?」
 私は、ミニパトが違反であることを指摘してあげた。
 ところが、「いいんです!」だったか「それが何か?」だったか正確なセリフは忘れたが、婦警はまったく悪びれる様子がないのだった。あたかも私がヘンなオヤジであるかのように、ぷりぷり不機嫌そう。
 そりゃね、私ゃ前歯が1本ないし(テレビ出演のときは入れ歯なのですぅ)、平日の昼間に下駄はいてウロチョロしてるから、ヘンなオヤジかもしれんけどもさ(笑)。
「名前は?」
 と婦警は何度も尋ねてきた。
「人に名前を尋ねるなら、自分から名乗らなきゃダメでしょ」
「T署のSです! 今から帰りますから、どうぞT署へ来てください」
 そうして婦警は、ミニパトはそのままに、少し離れたところにいた相勤の婦警のほうへ「(携帯)電話貸して!」と行ってしまった。応援を呼ぶんだろうか。まぁ、いいや。

 私はミニパトの後ろのセダンに近寄り、さっき婦警がワイパーに挟んだ警告の紙を見てみた。印刷された通常の警告の文言の下に、「除外されるのは指定禁止場所だけ」という趣旨のことが手書きされていた。
 そのセダンのダッシュボードには身障者用の「駐車禁止除外指定車」という標章があった。が、除外されるのは指定禁止場所のみ。法定禁止場所はダメ。そのことを婦警は手書きで警告したのだった、直ちに取り締まることはせずに。
 それ自体は、なかなかフェアではないか。ただ、自分自身がミニパトを法定禁止場所に違法駐車させて警告ってのは、ちょっとどうも…。
 応援は来ず、婦警は相勤者とともにミニパトで去ってしまった。レッカー車があとに続いた。

 取り残された私は、昼間のTVニュースを思い出した。私立大学生らがゲームソフトやDVDを数百枚、万引。T署(と警視庁の少年犯担当?)が逮捕し、被害品がずらっとT署の広い部屋に展示(?)されてた。ああいう被害品って私なんかでも閲覧できるのかしら、とニュースを見て思ったっけ。じゃあ、それを確認がてら、行ってみようか…。
 銀行と郵便局で用事をすませてから、私は自転車でT署へ行った。

 被害品のほうは、「もしかして私が盗まれた品かも」という人には見せるが、そうでない場合はケースバイケースとのこと。まあね、下着ドロの被害品を興味本位のヘンなオヤジに見せたら、被害女性は気色悪いってこともあるだろう。ともあれ、DVD等は被害者が特定できたのでもう片付けてしまったという。

 さあ、いよいよ婦警との対面だ。私は受付のお姉さんに告げた。
「Sさんって方、おいでます? 呼ばれたので来ました。私は今井と申します」
 S婦警はまだ帰ってないという。待っていると、上司の警察官が対応に現れた。交通執行係の係長だそうだ。階級章は警部補。
「呼ばれたので来たんですけど、どういうご用件でしょうか」
 と私。警部補は、すでに婦警と連絡を取っているようで、こう言った。
「今井さんという方は(婦警は)知らないそうですよ」
「ああ、さっきは私、名乗りませんでしたから、知らないはずです。でも、呼ばれたので来ました」
「呼んでないそうですよ」
「ええっ? だって、呼ばれたから、わざわざ来たんですよぉ」
 なんだかコントのような展開だ。

 対応はていねいだったが、結局、係長はどうしても私を婦警に会わせたくないふうだった。ミニパトの違反についてはコメントを控えたいふうだった。うーん。わかるけどもさ。私は要旨こう述べて帰った。
 ミニパトはべつに迷惑じゃないのだから、S婦警をとがめるつもりはない。しかし、あのロータリーではいつも、べつに迷惑のない一般の車を取り締まってるわけだ。それってどうなの。
「違反は違反ですっ!」
 と杓子定規に取り締まるなら、自分自身も杓子定規に法律を守らなきゃ、スジがとおらないでしょ。面倒でもミニパトをコインパーキングに入れて取り締まれば「さすがお巡りさん!」となるんじゃないか、ねぇ…。

 ところで、ミニパトの違反を指摘する私に対し、婦警は名前を尋てきた。考えてみればおかしな話だ。なぜなのか。警視庁に31年間勤務した元警部補・犀川博正さんは言う。
「まぁ、牽制でしょうね」
 なるほど、そうか! 「名前は!?」と鋭くにらまれ、私は一瞬、自分が悪いことをしてるような気がしたっけ(笑)。
「あとは、相手の素性を調べるという場合もあります。敵か味方か。敵ならどんな敵か。非を認めたらどうなるか。早い段階で対策がとれますから」
 と犀川さん。では、署へ来るよう言ったのは、なぜか。
「路上だと、ヤジウマが集まってきたりする。相手も強気になる。だから、出先で勝負をかけるな、できるだけ“本陣”でやれ、ってことがあるんです。不利な条件では闘うな、離脱するのが賢明、とね」
 牽制して離脱。武道の達人のようだ。犯罪者とか、反警察感情で食いついてくる者とか日々相手にしていると、そんなワザも身につくのだろうか。
 でも、反警察感情の多くは、つまらない交通取り締まりから生まれてくるのではないか。背景には巨大な交通利権があるわけで、いわば末端の婦警や係長にはどうにもならないんだろうけれども…。  

 以上で、記事は終わり。
 じつはT署とは、警視庁調布警察署だ。
 調布署の女性警察官たちは、その後も違法駐車を続け、私がうるさく言ったもんだから、だろうか、T駅(つつじが丘駅)のロータリーでは違法駐車しなくなった。タクシーの“溜まり”にミニパトを置くようになったのだ。
070616_133401  しかし、他の場所では平然と違法駐車を続け、「ダメでしょ」と注意してあげても、「なんですか!」「いいんですっ!」と、ふてぶてしく居直り、そのくせこそこそ逃げ去ってしまう。
 最近、あまりにひどいケースがあり、調布署へ電話したところ、あとでかけ直すと言ったきり、音沙汰ナシ、ま、それは、私の電話番号をメモし間違えたのかもしれないが。
 警察への信頼(妄信ではなく信頼)が崩れるのは、国民にとって好ましくない。かつ、パトカーの目に余る違反は、悪い奴に付け入る隙を与えることにもなる。法的手段をとらねば、と思いつつ忙しく日々が過ぎ去っているところです…。

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