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2008年6月の27件の記事

2008年6月29日 (日)

道路交通法の虚偽報告?

 6月29日(午前8時)付けの産経新聞に、ワタシ向けの記事。

駐車監視員制度3年目 ウソの弁明書横行
 ■ネット指南が助長「トイレに…」「盗まれた」

 渋滞や交通事故の原因となる違法駐車対策を強化するため、民間業者が駐車違反の車を確認するなど、取り締まりに協力する駐車監視員制度が、平成18年6月に導入されてから3年目に入った。取り締まり件数は着実に伸びる一方、摘発を逃れるため虚偽の弁明書を提出するドライバーも後を絶たない。インターネット上では、摘発逃れを“指南”するサイトも目立つ。虚偽の申告で罰金を科されたケースもあり、警視庁では「根拠のない書き込みを信用しないで」と注意を促している。(森浩)
 駐車監視員は、都道府県公安委員会の講習を受けて試験に合格した「みなし公務員」。東京都内では今年4月現在、766人が違法駐車に目を光らせている。
 警視庁駐車対策課によると、東京都内の駐車違反取り締まり件数は、駐車監視員制度が導入された18年6月からの1年間で約75万件。うち44%の違反を駐車監視員が確認。翌19年6月からの1年間では約91万件と増加し、うち54%を駐車監視員が確認した。同課では「駐車対策で重要な位置を占めている」という。
 制度では車の所有者が違反通告を受けた場合、「弁明書」が提出できる。「救急車で運ばれていた」など、やむを得ない理由の場合には違反金を科さないようにするためだ。
 しかし、これまでに提出されている弁明書をみると、「トイレに行っていた」「近くに駐車場がなかった」といった言い訳が大半で、「盗まれていた」など悪質性の高い虚偽の弁明も目立っている。
 虚偽の弁明を見破られ道路交通法違反(虚偽報告)に問われ、罰金を科されるケースもある。昨年5月31日、東京都新宿区内にオートバイを違法駐車した男性(42)の場合がその一例だ。
 駐車違反の標章を張られた男性は、取り締まりの約2時間後に「ナンバープレートが盗まれた」と虚偽の被害届を出し、後日「盗まれたナンバーを付けたオートバイが駐車違反をした」と弁明書を提出した。
 警視庁の調べで虚偽弁明が判明。男性は道路交通法違反の疑いで書類送検され、東京簡裁から罰金10万円の略式命令を言い渡された。虚偽説明で書類送検されたケースはこれまで東京都内で5件あるという。
 こうした虚偽の説明を助長しているとされるのがインターネット。ネット上では「盗まれたことにすれば大丈夫」「ドアを外からロックしてしまったと説明すればよい」という“指南”が絶えない。中には、「この弁明書で罰金を免れた」と、弁明書のコピーがネットオークションで販売されていることもある。警視庁駐車対策課では「虚偽を通さないよう今後も積極的に捜査する」と、“ゴネ得”を許さない方針だ。

P1010807b  どうです、ワタシ向けでしょぉ(笑)。
 この記事、警視庁が記者レクで発表したものか、あるいは特定の記者が特定の警察官から聞いて書いたものか、記事の長さからして後者かな、と想像する。
※ 写真は東京都新宿区内、高層ビル街での確認事務(ニュー駐禁取締り)。運転者が現れる前に早く終えようと、巻き尺での実測を怠る駐車監視員もいるらしい。その意味では、このユニットはマジメだ。べつに迷惑にならない配達のバイクを取り締まるのも、ある意味マジメだ。この制度は、違反の迷惑性は関係ないのだから。

 「弁明」とはどういうものか、についてはFAQと、当ブログの2006年9月20日の記事(読売新聞記事に対するコメント)と、2006年11月30日の記事(警視庁の弁明処理状況)と、をお読みいただくとしてだ、どうもよくわからない。
 「虚偽報告」「虚偽弁明」「虚偽説明」と、3つの言葉が出てくるのは、虚偽の説明による虚偽の弁明は虚偽報告に当たる…そういう関係なのかな、と解することもできるとしても、どうもよくわからない、道路交通法にある「虚偽報告」といえば、確認機関(ニュー駐禁取締りの委託を受けた業者)から公安委員会(実質警察)への報告について(第51条の10第3号)と、特定交通情報提供事業に係る報告について(第109条の3第4項)と、この2つだけじゃないの?
 それ以外、私は知らないので、同法を「虚偽」と「報告」で文字検索してみたが、やっぱりその2つに関する条項しかヒットしない。
 最近、新しい条項が加えられたのか? いや、そんな話は聞こえてきていない。でも、「道路交通法違反の疑いで書類送検」「虚偽説明で書類送検」と、記事にはある。10万円という金額からしても、駐車違反の罰金とは思えない。
 うーむ、どういうことなんだろう、月曜に警視庁へ確認してみようか。

 そういえば、2007年の「行政不服申立事件調」(警察本部長または公安委員会に対する各種不服申立の件数と処理結果がわかる文書)を、警察庁へ開示請求せねば! 3月頃に請求に行って、まだ文書ができてないと言われ、それきりになってたよ!
 2006年のその文書は、このページに
※ 弁明は、道路交通法第51条の4第6項に定められた手続き。不服申立(異議申立または審査請求)は、行政不服審査法による手続き。
※ 表中に「取下」とあるのは、申立を棄却してもしも裁判になったら、さすがの裁判所も警察側を負かさざるを得ないような明白一義的な違法があり、裁決を出す前に、「処分を取り消すから、申立を取り下げてくれ」と警察が言い、申立人は取り下げたと、そういうことではないかと思われる。そういうふうにすれば、統計上は「容認」の数字が減り、行政無謬の格好がつくから。だって、「容認」がそこそこあれば、「おっ、そこそこ勝てる可能性があるんだぁ」と、「当期中の発生事件数」が増える可能性も出てくるし。

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2008年6月28日 (土)

学校をハーレムと勘違いした元総長に懲役実刑

6月27日(金)

 さんざん悩んだ末、午後から「脅迫」と「公用文書毀棄」のいずれも新件を傍聴せず、締切りを2日すぎた原稿を仕上げよう! と金曜の午前8時45分にようやく決心…した直後、午前10時から、50月30日に傍聴した「強制わいせつ(等?)」の判決があることに気づいた。大学の、というか学校グループの総長で理事長が、教職員の唇に強いて接吻したり乳房をつかんで弄(もてあそ)んだり、学校を「ハーレムとでも勘違いしたかのような行動は言語道断」と懲役5年を求刑された事件だ。
 しかし前科はない。合計2000万円を超える被害弁償、贖罪寄付、供託をしてる。相当の社会的制裁も受けてるといえる。執行猶予がつく可能性もある。こういう判決は傍聴席で見ておく価値はあるだろう。
 と、直ちに着替えて出かけた。

clip 東京地裁713号法廷(福崎伸一郎・戸刈左近・尾藤正憲裁判官)713号法廷は、記者の姿が多かった。
 被告人(身柄、拘置所)は、黒い半袖のポロシャツに、濃いグレーのジャージ、の裾をソックスの中に入れて、手錠・腰縄につながれ、半開きの口の下唇を突き出し、入廷。やつれてぶよぶよと鈍重な感じで、大学の総長だったとは到底思えない。
 裁判官3人が登壇し、全員で起立・礼。被告人を証言台の前に立たせ、判決が言い渡された。
裁判長 「主文、被告人を懲役2年10月に処する…」
 ずいぶん減じたな。執行猶予は3年以下につく。てことは、猶予をつけるのか。いや、だったら懲役3年でいいはず。2年10月にまで減じたってことは、実刑?
裁判長 「…未決勾留日数中、80日を、その刑に算入する…」
 実刑か? いや、未決算入して執行猶予をつけることも、ないわけじゃない。
 だが、実刑だった。私の傍聴ノートに「おっ!」とある。
 被告人は、見るからに大きくうなだれて、立ったまま判決理由を聞いた。
 言い渡しが終わって再び手錠・腰縄をつけられるとき、下唇をとがらせて上目遣いに弁護人(女性2人。同席の司法修習生も女性)を見たが、弁護人は机に視線を落として書類を片付け、被告人と目を合わさず…。
 ま、こうやって、「うわっ、実刑だ! マジ刑務所行きだ!」と本人および周囲を震撼させ、徹底的な反省・悔悟を示させ、控訴審で執行猶予を付する、というやり方(刑罰行政とでもいうやり方)もあるんだろう、とは思うが…。

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 裁判所へ出てきてしまったからには、午後の「脅迫」と「公用文書毀棄」も傍聴せざるを得まい。それまでの間、久しぶりに、即決裁判手続きの公判を連続傍聴してみることに。

clip 地裁・刑事19部(園原敏彦裁判官)426号法廷に、10時から16時まで30分刻みで9件の新件が入っていた。うち6件は覚せい剤、麻薬、大麻の事件。
 10時30分から、「覚せい剤取締法違反」。
 被告人(身柄、警察留置場)は25歳で、お姫様のような見事な長い茶パツで、女優の誰かに似ていた。「風俗店店員」で、新宿のレディースサウナの地下便所にて、覚せい剤を加熱して気化させ吸引したんだそうだ。
 被告人は美人なのだけど、目つき、表情がちょっと普通じゃなく、
弁護人 「人格障害との診断を受けてますね?」
被告人 「はい」
弁護人 「薬は飲んでますか?」
被告人 「はい」
 とのやり取りがあった。
 即決裁判手続きの早さは異様なほどだね! 検察官の冒頭陳述はなし。甲1号証、甲2号証…という書証の要旨告知もなし。被告人質問は5分程度。論告は10秒程度。直ちに判決。懲役1年6月、執行猶予3年、訴訟費用不負担。
 10時41分閉廷。傍聴席にいた母親といっしょに出て行き、母親が持ってきた白い靴に履き替えて…。

clip 11時から、「道路交通法違反」。
 こっちの被告人(身柄、警察留置場。57歳。韓国人)は、最初から黒い革靴を履いて入廷。
 物損事故を起こして通報され、無免許で酒気帯び(0.44mg)が発覚。前科は3年前の傷害、罰金10万円のみ。日本人なら、本件も罰金で済んだかも。直ちに判決。懲役6月、執行猶予3年、訴訟費用不負担。
 通訳付きなのに、15分ほどで閉廷。早っ!

 即決裁判手続きは、裁判所的には、1日に9件、ごそっと処理できてしまう(処理できると最初からわかってる)わけで、ありがたい制度なんだろう。でも、「迅速・便利」には弊害もある。私はこの制度には批判的だ。そのへん『裁判中毒』に書いた。

clip 11時30分からまた「覚せい剤取締法違反」(これも被告人は女性氏名)だったが、待て待て、11時から地裁・刑事17部(市川太志裁判官)723号法廷に入ってる「脅迫」を、どんな事件なんだか見ておこうと…。
 11時17分頃に入ると、被告人質問をやっていた。その弁護人が、東京簡裁のあの事件の弁護士だった。これで、あの事件のあとにお目にかかるのは4回目? 弁護士さんのほうも、「こいつ、どんだけ傍聴しまくってるんだ?」と思うのか、ちらちら私のほうを見てたよ(笑)。
 事件は、よくわかんないんだけど、妻が殺された事件に関係して(?)10年ほど服役し、出所後、かつてトラブルがあった会社へ、「お礼に行く」という趣旨の電話をし、脅迫で告訴されたと、そういうふうなことらしかった。

restaurant 11時48分、途中で出て、農林水産省・北別館の食堂へ。
 メインは、トレイを持って移動しながら、好みの総菜を取り、好みのご飯と汁を指定してトレイに載せ、合計金額をレジで払う、というカフェテリアスタイルなのだが、それだと800円くらいすぐにイッてしまいそうで、私はカツカレー580円を注文。
 カツは大きかった。カツて見たことないほど(笑)。肉厚もそれなりにあった。うほほ! 名古屋地裁の地下の「わらじカツカレー」は、こっちを見習うべきだと思う。…んが、私が疲れていたのか、肉の味がせず、カレーもカレーの味があまりしなかった。

 裁判所へ戻ったのが、12時10分頃。
 午後の「脅迫」は13時30分から。1時間以上待つのは、締切り原稿が遅れてる身にはつらい。どうしよう、帰ろうか…とぐずぐず悩んでると、親しい大学院生君を発見。ラッキー! ねぇねぇ、なに傍聴するの? 今日は「脅迫」と「公用文書毀棄」が注目だよぉ、と彼に託し、というかムリに押しつけ(ひでぇオッサンだな。笑)、私はとっとと帰る。

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beer 農林水産省・北別館の食堂の夜の状況(18時15分から飲酒可)を、やはり今週中に取材しておかねば、鉄は熱いうちに打て(それ違う?)と、また霞が関へ。傍聴仲間の娘さん(昼間、土浦支部で無罪を傍聴してきたそうだ!)と合流。
 ところが、夜は一般開放していない、と警備員。がーん! 顔面蒼白、立ち尽くしてしまった。疲れた体にむち打って、往復700円の電車賃をかけて出てきたのに!
 でも、それであきらめる私じゃない。ダメもとで手を尽くし、なんとか潜入に成功した。が、居酒屋風に飲める状況では、まだなかった。お笑い芸人のあの人(誰だっけ)に似た責任者氏に話を聞き、緑茶ハイ350円を1杯飲む。これじゃあ酒飲みはおさまるはずもなく、総務省の地下でがっつり飲み直し…。

 そうそう、今週、傍聴ノートからエクセルに書き写したデータが、事件数で1000件を超えた。

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2008年6月26日 (木)

車両提供罪・同乗罪の裁判

clip 13時20分から東京地裁422号法廷で、6月17日に傍聴した「不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反」の判決。
 懲役1年、執行猶予3年。
裁判官 「自分の思い通りにならなかったとき、どう対応するのか、それが、その人がほんとうはどういう人であるか、試されるときです。もう一度、冷静に物事に対応するという原点に立ち返って、よく考えてもらいたい」
 おお~、前段は、その趣旨のことを、我が偉大な領導主様であらせられる女房殿が昔から言ってるょ。

clip 13時30分から東京地裁・刑事11部(小池勝雅裁判官)405号法廷で、「道路交通法違反」の新件。
 13時29分に法廷に入ったら、もう起訴状を朗読し終わるところ。当事者が全員揃っても、開廷時刻までじーっと待つ裁判官もいるが、最近、早く揃えば早く始めるか、あるいは数分遅刻して始めるか、そういうこと多くない? たまたまそういうのに最近よく当たってるのか?
 事件は、3月26日の酒気帯び0.3mg。2007年9月19日に酒気帯び厳罰化が施行されてから、酒気帯び単独の事件は初めて傍聴するかも。量刑相場はどう変わったのか、気になってたのだ。
 前科は、2007年11月の酒気帯びで罰金20万円のみ。普通なら、略式で罰金25万円でもおかしくないはず。上司と飲酒して、上司といっしょに一旦は電車に乗ったのに、駐車料金が気になって車へ戻ってしまった、という事実は、いくらか良い情状でもあるだろうに。
 求刑は懲役5月。以前は懲役4月ってこともあったっけ。
 直ちに判決。懲役5月、執行猶予3年、訴訟費用負担。
 うーん、これだけでは何とも言えないが、「罰金2回→公判請求」だった原則を、「罰金1回→公判請求」に改めた? いや、そう解するのは早計かも。

clip 14時30分から東京高裁・刑事8部(阿部文洋裁判長)715号法廷で、「自動車運転過失致死・道路交通法違反」の控訴審第1回。いわゆる、ひき逃げ死亡事故。控訴するからには、原判決は懲役実刑だったんだろう。
 被告人質問が行われた。原審後の情状立証かと思ったら、そういう感じもなく、供述がころころ変わる、ように見えるのだった。刑責を逃れようとしてるのではなく、説明が整理されてないんだろう、と私はまず想像するけれども、それは裁判所には原則として通用しない。裁判所は、誰もが机上で完璧に整理された説明をする(あるいは現場でそのような行動をとる)ものと信じ込んでる、ように思われる。
 次回判決。控訴棄却だろう。

clip 15時から同じ法廷で、左右陪席を替えて、「強盗未遂・銃刀法剣類所持等取締法違反・強盗予備」の判決。私は普段、こういうのは傍聴しないのだが。
 被告人(身柄、拘置所)は、小柄なお爺ちゃん。額のしわがやたら深く、口をもぐもぐさせていた。カネがないのにパチンコしたくて調剤薬局を、という、報道された事件だった。調剤薬局を狙った理由の1つは、「女性ばかり」だからだそうだ。前科なし。
 原判決は懲役4年。控訴棄却、当審における未決30日算入。
 裁判長が上訴権を告げる途中、「いや、(上訴するつもりは)ありません」と被告人は言ってたが、終わって弁護人に「何年?」と尋ね、「控訴棄却だから(刑期は)減ってない」「減ってない?」「減ってない」とのやり取りがあった…。

clip 15時30分からのを傍聴に、早めに東京地裁426号法廷(刑事19部・江見健一裁判官)に入ると、前の事件の証人尋問をやっていた。傍聴人がけっこう多かった。
 どうやら、被告人は接骨院経営で、交通事故の保険金詐欺の片棒を担いだらしい。請求証明書と明細書に、交通事故の件との記載がなく、欺罔(ぎもう)にならないから検察官は訴因変更も考えてほしい、とかそんなことを裁判官が言ってた。なんのことか、さっぱりわかんない。あとで開廷表を見ると、14時30分から始まってる「詐欺」の新件だった。

clip それが終わり、さぁいよいよ15時30分から、と思ったら現れた被告人(身柄、拘置所)は、もろヤクザ風の男性。あれ? なんと、さっきの詐欺を持ちかけた人物の「詐欺の公判だった。懲役1年8月、未決50日算入。一連の事件の、こっちの判決が先に言い渡されたわけだ。うわ~。
 被告人が再び手錠・腰縄をつけられ、傍聴席の誰かに力強く会釈して去り、傍聴席から茶パツの女性らが立って出ると…。

clip …新たな傍聴人が続々と入ってきて、15時40分頃、15時30分からの予定の「道路交通法違反」がようやく始まった。
 これは、飲酒運転者への車両提供罪、同乗罪という、2007年9月19日から施行された新しい罪種の事件だ。阿曽山大噴火さんが、6月4日の第1回公判を傍聴している。
 被告人は、黒のハイヒール(しゃれたバックル付き)に、黒のストッキング(模様入り)に、黒のワンピース、に見える衣服(スカート部分はフリル様)で、さらりと長い茶パツの、水商売風のいでたち。自分の子ども2人と隣に住む男性とが亡くなった事件の法廷に、その格好はないだろう、と私なんぞは思うのだが、当人にとっては精一杯、喪に服する格好だったのだろう、きっと。考えの齟齬(そご)、とでもいうべきことはある。
 16時40分頃まで、被告人質問が続いた。これがねぇ、いやはやなんとも、若い学生風の傍聴人諸氏は、どう感じたんだろうか、私は、検察官と裁判官の“机上エリート”ぶりを、そして最近考えてる“裁判とはそもそも何か”を、存分に感じさせるやり取りと思えた。
 求刑は懲役3年。次回判決。

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2008年6月24日 (火)

農林水産省の一般食堂、本日オープン!

 今日も朝から裁判所。傍聴レポートを、忙しいから簡潔に、と思いつつ、今日はいろいろ興味深いことがあったので長々書いてるうち、待て待て、こんな面白いレポートは25日締切りの『ドライバー』の連載ページに書こうよ、となった。ほんとはね、最近あれこれ開示を受けた文書のうち、とくに面白いのを拾っての記事を予定してたんだけどね。
 ちなみに現在発売中の同誌には、Nシステム訴訟について書いてる。Nシステム訴訟がいまどんな展開になってるか、ばっちりわかりやすくわかるょ。

 というわけで、ここでは、今日傍聴した事件を列挙するのみとするです。

clip 10時から東京高裁・刑事6部(永井敏雄・稗田雅洋・矢数昌雄裁判官)410号法廷で、「道路交通法違反」の控訴審第1回。
 これは、横浜地裁で2006年12月13日、2007年4月24日、2007年9月11日に傍聴した、日本無線のレーダ式測定機、JMA-230の事件だ。
 ソク結審かと思ったら、マニア的には驚きの展開に。

clip 10時から東京簡裁・刑事1室2係(永瀨進裁判官)826号法廷に入ってる、「占有離脱物横領」の新件を、途中から傍聴。台東区役所へ、生活保護の申請に行った際の、(生活保護を受けてる人の?)無料乗車券(が入った財布か何か?)のネコババ。弁護人は横顔がちょっとエド・はるみさんに似てるような。

clip 同じ826号法廷で11時から、「窃盗」の判決。勤務先から53万744円を窃取。懲役1年6月、執行猶予4年、訴訟費用負担。言い渡しの間、被告人は震えてた。

clip 同じ826号法廷で11時15分から、4月10日に第1回を傍聴した「銃砲刀剣類所持等取締法違反」(秋葉原でのナイフ所持)の審理。
 第1回のとき傍聴席にいた、犀川博正さん似の弁護士が、弁護人席にいた。若い女性のほうが主任弁護人。万世橋署の警察官を証人尋問。

clip 途中そっと出て、東京高裁・刑事8部(阿部文洋・堀田眞哉・野原俊郎裁判官)717号法廷へ。11時30分から、「有印公文書偽造・同行使・公務員職権濫用」(長野地検・諏訪支部の検察事務官が知人女性の住民票等を不正に入手した事件)の控訴審第1回。

clip 終わって急ぎ826号法廷へ戻る。被告人質問をやってるところだった。

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clip 午後は13時05分から、東京地裁・刑事8部(川本清巌裁判官)716号法廷で、「業務妨害」の判決。これは報道された事件だ。懲役1年6月、未決20日算入、執行猶予4年、訴訟費用負担。

clip 同じ法廷で13時15分から、なんとなく「所得税法違反」の判決を傍聴。びっくり、これも報道された事件だった。懲役10年10月、罰金800万円、懲役刑について執行猶予3年。

clip 13時30分から、東京高裁・刑事8部(阿部文洋・吉村典晃・堀田眞哉裁判官。午前中と構成が違うよ)717号法廷で、「殺人」の控訴審第1回。これも報道された事件

clip 14時から、東京高裁・刑事12部(長岡哲次・姉川博之・松井芳明(?)裁判官)715号法廷で、「強盗致傷・道路交通法違反」の判決。向かいの717号法廷へ、いつものとちょっと感じが違う傍聴人がぞろぞろ入っていった。開廷表を見ると「業務上横領・背任」。なんだろうと被告人氏名をメモし、あとで検索すると、これも報道された事件だった。
 715号法廷のほうは、原判決は懲役6年で、控訴棄却、未決50日算入。この弁護人が、以前地裁の奇妙なオービス事件で知り合った、けっこう有名な、豪放磊落なところのある元検事さん。終わって廊下で、裁判員制度についてちょと立ち話。

cafe 14時40分から日比谷松本楼で、なんつーか、私とは接点がなさそでありそな方々と面談することになっており、途中、農林水産省の北別館をちらっと見たら、なんと! 一般が入れる新しい食堂のグランドオープンは今日だというではないか! やっぱテレビが取材に来てたょ。

restaurant 松本楼で1時間ほど面談して裁判所へ…しかし戻らず、再び北別館の食堂へ。うーむ、あんなふうになったのかぁ、へぇ~! スタッフの方にちょと話を聞いたところ、開示文書の内容とは若干異なる部分もあるような?
 そのうち詳しくご報告しましょ!

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2008年6月23日 (月)

2chに無差別殺人予告

 土日で片付けようと思ったことがぜんぜん片付いてないし、そうこうするうち原稿4本の締切りも迫ってくるしで、今日は裁判所へ行くのはヤメようか…と思いつつ、しかし行く。

 11時50分から、6月16日に傍聴した道路交通法違反」(無免許の常習)の判決。
 ところが、期日取消! がーん。
 普通に推理すれば、なんとか再度の執行猶予を取るため、または刑期(求刑は8月)を短くするため、とうとう7台のバイクを処分する覚悟を決め、処分が終わりきらないので判決を延ばした…?

 今日出てきた目的の1つは、今週の東京簡裁の予定のチェック。
 今週は「窃盗未遂」が3件、入ってる。
   25日(水)10:00~10:45 728号法廷 新件
   25日(水)10:45~12:00 728号法廷 新件
   25日(水)13:35~?    826号法廷 判決
   26日(木)10:30~?    728号法廷 新件
 そのほか、第2回公判を傍聴できなかった「銃砲刀剣類所持等取締法違反」(秋葉原でのナイフ所持)の審理も入ってる。

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 13時30分から、東京地裁・刑事13部(中村昌史裁判官)510号法廷で、「威力業務妨害」の判決。
 13時15分から別の法廷で「道路交通法違反」の判決があり、以前ならそっちを傍聴してから、とするところだが、近頃は気まぐれな団体傍聴人が早々と傍聴席を埋めてしまうことがあるので、「道路交通法違反」はあきらめ、早々と「威力業務妨害」のほうへ。
 ところが、傍聴席40数席の法廷に、傍聴人は私のほか、被告人の家族と思しき女性2名を含めて5人きり。そういえば今日は団体さんの姿を(私は)見かけなかった…。

 被告人(身柄、拘置所)は、レンズ面の大きなメガネをかけ、肘から下の腕が筋肉質でやけに逞しかった。起立の姿勢がやたら良かった。右の指先が左より若干下がっていたけれども。
 事件は、4月11日の午後、秋田県内のドコモショップのお試し携帯電話から2ちゃんねるに、ある女性タレントのことで事務所(?)は謝罪しろ、さもなくば東京都新宿区内の小学校の小学生を無差別に殺す旨、書き込み、その小学校の教諭らに、約1週間にわたり、警護しながら引率して集団下校させるなどして、もって威力を用いて同校の業務を妨害した、というもの。女性タレントの件は、「独自の思い込みに基づ」くものだという。
 前科・前歴はなく、判決は懲役2年、執行猶予4年、訴訟費用不負担。

 10時から17時の予定で、地裁421号法廷に、“後期高齢者”による「殺人の新件が入っており、小窓から覗いてみると、被告人質問の最中。傍聴席に千葉正義さんがいた。
 15時(15時30分?)から地裁419号法廷で「会社法違反」の新件。珍しい罪名もナニも、会社法は2005年にできた法律(979条まであるよ!)なのだね。これは某氏が傍聴するという。
 なので、未練を残さず帰ることに。
 いろいろ理由をこじつけて、裁判所に居る時間を減らさねば。簡裁の「道路交通法違反」にだけ集中してるときは、どんな生活を送ってたのか、もう思い出せない…。
 と外へ出ると、見知りの弁護士さんにばったり。「あなた、毎日来てるのぉ?」と言われ、複雑に微笑むのであった…。

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2008年6月22日 (日)

鑑定のため全量消費

 以下はZAKZAKから。

江東区OL不明事件で新たな被害者…株式市場にも波紋(05/29)
骨片、下水道から発見…「トイレに流した」供述一致(05/29)
容疑者供述「騒ぎになったから殺した」江東区OL不明(05/28)
◆33歳派遣男「刺殺した」江東区OL不明事件 (2008/05/27)
◆事件後、コンビニで不審な買い物…江東区バラバラ殺人(2008/05/27)
◆遺体トイレに流す?江東・女性不明で33歳男を逮捕(2008/05/26)
◆江東の女性会社員不明事件、台所の果物ナイフが不明(2008/04/21)
◆20代女性会社員が不明、自宅マンションに血痕(2008/04/19)

 この事件、最初に「失踪」と報じられたとき、「マンション内に拉致されてるんじゃないか」と推理した人は多いだろう。
 次に、「33歳派遣男」が犯人らしいと報じられたとき、「本当か?」と訝(いぶか)り、そして、「骨片」などが続々と発見されたと報じられるに至って、「やっぱり本当だったんだ」となった人も多いんじゃないか。

 …その後、私はずっと気になり続けている。事件が東京地裁の法廷へ出てきたとき、検察がこう言い出したらどうする?
「骨片等は、残っていません。鑑定のため全量消費しました」
 そんなバカな?
 いや、そんなバカなことが、現実に起こっている。「仙台・筋弛緩剤点滴殺人事件」とされる「北陵クリニック事件」だ。

 法学館憲法研究所
  http://www.jicl.jp/now/saiban/backnumber/sendai.html
 日本国民救援会宮城県本部
  http://www17.ocn.ne.jp/~kyuuenka/sub01.htm
 アノヒニカエリタカ
  http://kadenkozo.blog.so-net.ne.jp/2005-06-14
 言語学研究室日誌
  http://blog.livedoor.jp/wnmtohoku/archives/50405400.html
 週刊ポスト
  http://www.hh.iij4u.or.jp/~iwakami/sendai3.html
 ザ・スクープ
  http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/update/special_back/20011215_010.html

 東京・江東区の事件の真相は知らないが、「北陵クリニック事件」の真相については、そもそも「筋弛緩剤点滴殺人事件」など存在せず、守大助さんが「犯人」などでないことが、証拠から明らかになっているといえる。
 しかし、刑事裁判は最高裁で有罪(無期懲役)が確定し、あとは、ラクダが針の穴を通るより困難といわれる「再審」しかない状況…。
 なのだけれども、民事の裁判は進行中だ。すなわち、被害者とされる側が守さんに対し損害賠償を求めた裁判、そして、旧北陵クリニックの半田康延・東北大大学院教授が、守さんの弁護団長・阿部泰雄弁護士に対し、慰謝料1000万円などを求めた裁判だ。
 民事とはいえ、単純な「民vs民」の裁判ではなく、実質は「民vs警察・検察・裁判所・東北大学」の裁判ではあるが…。

 「無実の守大助さんを支援する首都圏の会」のサイトに、6月7日の港勤労福祉会館での集会の様子がアップされた。

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著者:守 大助, 阿部 泰雄
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※追記 6月23日5時30分現在、一瞬だけのことと思うが、10位内の大台へ!
※追記 同日10時05分現在、きゅきゅっ、9位! なんで!?

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2008年6月20日 (金)

開廷表の間に期日簿が1枚!

 13時頃、裁判所に入るとき、玄関右側に制服の男女高校生らしきが多数いた…。

 13時15分から東京地裁・刑事19部(角田正紀裁判官。角は下の部分が用、紀は右側が巳)719号法廷で、「自動車運転過失傷害」の判決。
 考え事に気を取られて信号赤色表示を看過、時速約50キロで交差点に進入し、右方からきた2人乗りの自動二輪車の左前部に自車右前部を衝突させ、自二の運転者(33歳)に左大腿骨開放骨折、自二の同乗者(21歳女性)に左大腿骨骨折の重傷を負わせたんだという。前科なし。
 禁錮1年6月、執行猶予5年、訴訟費用負担(10万円前後)。
 13時18分閉廷。

 非常階段を駆け下り、今日のメイン、地裁418号法廷の「威力業務妨害」へ。
 ところが、20席の傍聴席はすでに完全満席。さっき玄関で見た男女生徒らが10席を埋めていた。あ~~~っ。狭い法廷へ、10人もまとまって来んなよ! としかし叫ぶわけにもいかず。
 裁判所内で団体を見かけたらもう、彼らが興味を示さないだろう事件を除き(彼らは気まぐれなので、それもなかなか難しいが)、30分ほど前に法廷の前に居なきゃいけないのか! 昔はこんなことなかったのに。

 気を取り直し、13時30分から東京高裁・刑事7部(植村立郎・青沼潔・國井恒志裁判官)717号法廷、「道路交通法違反」の控訴審第1回へ。
 こっちは傍聴席40数席で、がらがら。私が入ったとき車椅子の男性が1人しかおらず、その後せいぜい5人くらいしか来なかったと記憶する。
 被告人(29歳。保釈中)を見て、一瞬女性かと思った。それも、モデル系のミュージシャン、みたいな。だが、拒食症だそうで、腕はまさに骨と皮…。
 控訴の趣意は量刑不当。執行猶予を付してくれ、というものなんだろう。
 被告人質問が行われた。内容は、再犯の虞れはなさそうと感じさせるものだった。4分ほど休廷して合議。そして判決。原判決を破棄して…かな?
 と思ったら違った。控訴棄却
 判決理由を聞いて納得した。2006年に無免許で罰金2回、2007年8月に無免許で携帯メールを見て物損事故を起こして逃げ、懲役6月、執行猶予3年に。それから5カ月も経たない2008年1月、携帯電話の画面を見ながら運転して無免許で捕まったのだった。
 原判決は懲役8月。併せて懲役1年2月の刑期で服役することになるのだ…。
 14時閉廷。

 そのあとも、傍聴しようと思えばできる事件がいくつかあったが、地裁と高裁の来週の予定をチェックして早々帰る。昨日の会議で弁護士さんに約束した“作業”を何ひとつやってないし、新たに雑誌連載が始まることにもなったので。

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 ただ、ひとつご報告しとこう。
 今日は、東京地裁のいつもの開廷表の間に「期日簿」なるものが1枚、挟まっていた。「臨時」と手書きされて。
 そこには、予約、変更等、時、事件番号、事件名、被告人、身柄、収容場所、弁護人、検察官、通訳人、通訳言語、審理予定、速記等、警備、係、書記官、法廷、の欄があった。
 以前、秋田の裁判所で見たのと同じだ。秋田のあれも、じつは「期日簿」となっていて、私が「開廷表」と思い込んだのかもしれない。
 今日、東京地裁は、なんであんなものを挟んだんだろう。急に開廷することになり、開廷表をつくらず、部にある期日簿をコピーして一般閲覧用へまわしたんだろうか。
 ともあれ、事件名は「現住建造物等放火」で、被告人は女性氏名、弁護人は国選で、審理は「鑑定人尋問」だった。
 時間は16時~16時30分。傍聴せずに帰る。

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2008年6月19日 (木)

日本の裁判所ならそれでも有罪

 今日は裁判所行きはパス。少なくとも週に1日は空けないと、ね。
 終日だらだら寝て、庭の草刈りを少しやったり、隣駅のほうに新規オープンしたスーパーへ2度も行ったり、とうもろこし8本を、4本は蒸して4本は茹でて、醤油をかけてオーブンで焼いたり…こういう日をとらないと、ね。

 こぉ~れは、どこまでほんとなんだか、面白いニュース。太字は今井。

監視カメラの故障?時速880キロも出たフツーの車
2008年06月17日16時42分
新華社リオデジャネイロ(ブラジル):ブラジルの首都ブラジリアのあるドライバーが先ごろ、自分が時速880キロという世界最高時速で車を運転していたことを告げられた。しかしこのドライバー、せっかく「世界最速の男」になったにも関わらず、あまり嬉しくないという。
この男性の名はラファエル。職業はエンジニアだ。彼は交通局に年に1度の自動車保有税を支払いに行ったとき、速度超過の罰金を払うよう言われた。監視カメラに、ラファエルさんの運転する車が、時速60キロの道路を時速880キロで走り抜けているのが記録されていたからだ。もしそれが本当なら、彼は飛行機と同じ速さで道路を走っていたことになる。
ラファエルさんは監視カメラを所有しているリオデジャネイロ州ニテロイ市の交通部門に行き、監視カメラがおかしいんじゃないかと訴えたが、「監視カメラはどこもおかしくない」と言われてしまった。そして罰金を必ず支払うようにと要求されたという。
現在、世界で最も速い車はフランス製の「Bugatti Veyron」。最高時速は407キロだ。
【翻訳編集:JCBB(H.A)/G-SEARCH

 日本の裁判所へこんな事件が出てきた場合、どうなると思う?
 日本の裁判所は、楽々有罪にできる。
 オービスの製造販売メーカーが作成した文書、およびメーカー社員の証言によれば、オービスはプラス誤差を出さないようになっており、かつ、メーカー(またはその子会社)がやった年2回の点検では、何ら異常はなかった、よって本件測定時においてもオービスは正常に作動していたと認められる…という論法だ。
 ただ、880キロ出せる自動車は、現在のところあり得ないと思われるので、警察は立件しないし、立件しても検察は起訴しないだろう。
 そのへん、日本の警察・検察は、上掲ニュースの「ニテロイ市の交通部門」より優秀といえる。
 じゃあ、古い軽自動車が、出せるはずのない130キロと測定されたら?
 その場合、警察・検察が、軽自動車の性能について、あまり知らなければ、また、知ってても被疑者とトラブルになる等して引っ込みがつかなくなれば、起訴することはあり得る。
 起訴したら、日本の裁判所は、上記論法に加えて、「突然の突風的な追い風があった可能性も否定できない」として、有罪にするだろう。オービスは絶対という前提に立てば、そういう理由付けも成り立つのだ。
 あの怒りんぼ・山口雅髙裁判官(東京地裁・刑事5部)が、オービス否認事件で、メーカーの言い分を根拠なく鵜呑みにして、被告人を罵倒するところを、嗚呼、見てみたい。でも、見られる可能性はゼロに近い。東京地検は、バカげた論法で有罪にせざるを得ないオービス事件を、簡裁の裁判官にだけ押しつけるのを、ヤメてほしいよね。意味わかんない? 今年中にまた、しかし今度は交通違反に絞った傍聴本を出す予定なので、改めてしっかり説明するです。

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 たーさんから、「You're nicked: Traffic warden tickets ... a police car」というニュースを教えてもらった。
 トラフィック・ワードゥンってのは、イギリスの駐車監視員みたいなもんだ。「あんた捕まったよ:駐車監視員が取り締まったのは…パトカー」つー意味かな。
 これはねぇ、日本ではあり得ないだろう。覆面の捜査車両と気づかずに「確認標章」(日本の新しい駐禁ステッカー)を貼ることはあっても、パトカーとわかる車体にわざわざ貼ることは、ちょっと考えられない。貼れば必ずあとでモメるはずで、わざわざモメ事を招来するような変わり者の駐車監視員は、まぁいないだろう。
 でも、イギリスも日本と同じようなもんだからこそ、こういうのがニュースになるのか。あるいは、イギリスのパトカーは滅多に駐車違反しないから、ニュースなのか。日本のパトカーは、とくに駐車違反の取締りをするミニパトは、しょっちゅう駐車違反(法定違反)してるもんねぇ。

交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147) Book 交通違反でつかまっても困らない本 (ワニ文庫 P- 147)

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 「きっこのブログ」に、なんか「すんごいブログパーツを発見」とあり、この記事に貼ってみた。そういうことをしたのは初めてかな。
 偉そうにしてる「将軍」にちょっかい出すと、たいへんなことになるらしい…。

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2008年6月18日 (水)

裁判員制度で日本の犯罪処理は崩壊する!

 目が覚めたら8時半頃!
 寝たのは0時過ぎ。8時間以上まとめて眠ったのは久しぶり。寝過ぎた!
 なんとか9時58分に、東京簡裁・刑事1室3係(八木澤秀司裁判官)534号法廷に入ると、人定質問が終わったところ。
 定刻前に始まることはよくあるけど、検便もとえ勘弁してほしい。何のために裁判は公開かを考えれば、バーの内側の人員だけそろえばいいってもんじゃないはず。ま、私が早めに傍聴席にいて、かつ私が忙しいときは、定刻前に始めてもいいけど、ってオイっ(笑)。

clip 定刻だと10時からのはそれは、「売春防止法違反」の新件。
 東京簡裁では、わりと珍しい罪名なうえ、同じ法廷で10時45分から同じ罪名の新件が入ってるので、もしかしたら何か関連が見いだせるのかと、傍聴にきたのだ。昨日、阿曽山大噴火さんと同意見を確認したのに、2件とも阿曽山さんの姿はなかった。10時から地裁のほうで「貸金業法違反」の新件がある、そっちへ行ったんだろうか。私だってそっちが興味津々だけど、やっぱ私は軸足を簡裁に置こうと、こっちへきたのだ。

 10時からのは、新宿・歌舞伎町の北のほう、大久保病院前でのポン引き(つまり不特定の遊客に売春を周旋する行為)。
 被告人(身柄、警察留置場。58歳か59歳らしい)は、鳶工(とびこう)として1日1万5000円~1万8000円稼げるのだが、同僚とトラブルがあって飛び出し、1月の中頃から、カプセルホテル(3300円)かサウナ(1900円)に泊まりつつ、27年くらい前にやってたポン引き(その罰金前科5犯)を始めたんだという。

clip 10時45分からのは、これも大久保病院の付近でのポン引き。
 被告人(身柄、拘置所。52歳)は、空き缶やマンガを集めて「1日1000円ちょっと」で暮らしつつ、「キャバクラに勤めないかと声をかけ」ることを、いつもなのかときどきなのか、やっており、その日、街娼の女の子に「こういうことヤメてキャバクラ行かないか」と声をかけたがダメで、すると、その街娼に男性が声をかけて去ろうとしたので、周旋すればカネになるかと思いつき、「やるんだったら1万5000円、本番できるよ、やりたいんだろ、女の子を紹介してやるよ」などと申し向けたんだという。
 こっちの被告人は、私のメモに間違いがなければ、2005年7月に川崎支部で「公務執行妨害」により懲役1年6月、執行猶予3年、同年11月に東京簡裁で「窃盗」(勤務先の自動車を無断使用)により懲役1年、保護観察付き執行猶予3年を受けており、本件はそれら執行猶予中の犯行。

 10時からのは、4月11日の犯行。10時45分からのは4月16日の犯行。いずれも、声をかけた相手が私服刑事だったことから、現行犯逮捕。いずれも求刑は罰金5万円
 そういう検挙はよくあるんだろう。住所不定・無職、どうせ罰金払えないから、勾留しといて「満つるまで算入」とする、そういう処理もよくあるんだろう。でも、「売春防止法違反」が1日2件はもちろん、1週間に2件入ることも、珍しいといえるんじゃないか。
 売春のスタイル、歌舞伎町の性風俗が変わってきて、かつ、顔を知られてない新しい刑事が4月に入ってきた…ということなのか、それとも…たった2件であれこれ傍聴マニアは想像を巡らすのであった。

 10時45分からのが終わったのが、11時40分。11時15分から簡裁728号法廷に、これが男だったら怒るよ、という氏名の被告人の「占有離脱物横領」(普通は放置自転車のチョイ乗り)の新件が入ってるが、今頃行ってもなぁ、と534号法廷に居残ることに。

clip 11時45分から、「建造物侵入・窃盗」の判決。
 被告人は身柄(警察留置場)。50~60歳と思しき、ちょっとぽっちゃりした年配男性。他の2人と共謀し、2007年10月にゼロエミッション・オフハウスの出入り口ドアの施錠を破り、腕時計など19点、時価208万8000円相当を窃取、2008年1月、シャノアールの出入り口ドアをバールでこじ開け、現金119万2307円などを窃取。傷害の罰金前科1犯、財産犯の前歴1件あり。
 懲役1年2月、未決50日算入。訴訟費用不負担。

clip 11時55分から(12時05分までの予定で!)、「住居侵入、窃盗」の判決。
 再開して弁護人(若めの女性)が、債務整理の進行について立証。
 被告人(身柄、拘置所)は、坊主頭で若めの男。文京区大塚のマンションの自室ドアで、針金を曲げてつくった道具でサムターン回しの練習をし(!)、同じマンションの4つの部屋に侵入して現金等々を窃取しまくったのだという。被害者の一部(?)は、示談が成立して宥恕の情あり。前科・前歴なし。
 懲役2年6月、執行猶予4年。訴訟費用不負担。
 12時11分閉廷。

P1020528 train 電車で財団法人全日本交通安全協会へ行き、最新の『交通の教則』など6冊、合計811円を買う。
 もう帰って寝ようかと思ったが、16時から某弁護士事務所で打ち合わせが入り、それまで裁判所に居ることに…。

clip 14時から東京高裁・刑事5部(中山隆夫裁判長)803号法廷で、「神奈川県迷惑行為防止条例違反」の判決。
 被告人(30代かと思しきスーツの男性。日に焼けてカッコイイ系)の家族らしき傍聴人が多く、弁護人は3人で、司法記者らしき若者もいて、これは否認か、と思ったらそうだった。
 被害女性(18歳)と被告人との説明が真っ向から食い違っており、結局どっちが信用できるかに尽きるところ、被害女性の説明を完全に信じて控訴棄却。
 真実がどうか私は知らないが、被害女性の説明というのは、裁判官が有罪にしやすいよう、警察・検察により完全につくり上げられる面がある。そこを差し引くどころか、喜んで迎え入れ、そして被告人の説明については徹底的に疑い抜く、のが刑事裁判の鉄則といえる…。

clip 14時30分から東京地裁・刑事5部(山口雅髙裁判官)532号法廷で、「自動車運転過失傷害・道路交通法違反」の新件。この罪名の書き方は、前にも説明したが、いわゆる“ひき逃げ”である可能性が高い。ひき逃げは2007年9月19日から厳罰化された…。
 被告人は、女優のような洒落た氏名。それでか、14時26分頃に法廷(傍聴席20席)に入ると、もう数席しか空いてなかった。男が多く、ぎっしり感あり。
 ところが、被告人席についたのは、マジメなサラリーマン風の男性(47歳)だった。兄が経営する飲食店で働いてるのだという。仕事は早め早めにやらないと気が済まない質(たち)だそうで、肉の仕込みにわざわざ出かけてその帰り道の早朝3時47分頃、環状7号線の世田谷区・羽根木あたりを通過した際、道路に散乱した新聞を拾い集めていた新聞販売店の若者に、カーナビに脇見して気づかず、自車右前部を漫然時速50~60キロで衝突させ、左眼窩(がんか)骨折、尾骨骨折など1カ月の重傷を負わせ、一度は止まったものの、救護義務、報告義務(道路交通法第72条1項前段、後段)に違反して走り去ったんだという。
 動転したから? いや、何か硬いものにぶつかってミラーが取れたので、止まって見たけれども、散乱した新聞も被害者も見えず、まさか人をハネたとは思わず帰ったんだという。
 そこが、霞っ子クラブの毒人参さんの表現を借りれば「最近注目の狂犬・山口さん」「公家顔の狂犬裁判官・山口さん」の逆鱗(げきりん)に触れた! サイドミラーが取れたのに気づいて15~16メートル走って止まったなら、散乱した新聞等が見えないはずがない、この期に及んでウソをつくとは許せないと、ま~、怒るわ怒るわ、すっごい責め方。毒人参さんの表現はうなづける。
 …だけどさ、傍聴席で聴く限り、ありゃりゃ? であった。「衝突したのは人じゃないよな」と思ったのは、「人かもしれない」という認識があったからだ! と山口裁判官は断定するのだが、環7(東京の主要幹線道)の真ん中に人がいる(屈んでた?)とは露思わず、それでも、万が一にも人だったら大変と思い、念のため「人じゃないよな」と思うのは、別段不合理とはいえないのでは? だいたい、時速50~60キロで衝突して、サイドミラーが取れたのに気づき、明け方の環7で、15~16メートルで止まれる? その距離は、72条違反の故意が成立するよう警察がつくった距離じゃないの?
 結局、被告人は、人との認識はなかったと最後まで言い、弁護人は、困った末、未必的故意はあったかもしれないと言い、その線で結審した。山口裁判官の法廷で、故意を争っても、量刑が重くなるだけだろう。
 前科・前歴なし。被害者への見舞いや賠償は、かなり誠実にやっており、求刑は懲役1年2月。
 15時19分閉廷。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
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pen 事件数でもう1000件近く傍聴してきた。
 検察立証の中心は、警察がつくった調書や報告書だ。それらは、検察官が起訴しやすいよう、裁判官が有罪にしやすいよう、ポイントを押さえてつくられている。ほぼすべての被告人は、要領よくポイントを押さえた自白をした形になっている。
 裁判官は、ま、すべての裁判官があらゆる場面でとはいわないが、原則として疑わない。そんなもの疑ってたら、次から次へとぎっしりの事件を裁けない、じゃなくて、捌けない(←荷捌きの捌き、ね)。
 ここは、「警察官たる者が見も知らぬ被疑者をあえて罪に陥れるはずがない」という机上の斬り捨て文句でスパッと斬り捨て、目をつむり、警察調書は(暴行・脅迫等があったという録画・録音でも存在しない限り)疑わないことを前提に、右から左へ次々捌き流していかねば。でないと未済事件が溜まり、無能裁判官の烙印を押されてしまう…。
 したがって現実問題、警察捜査の段階で、もう有罪は決まり、といってよく、そうやって日本の犯罪処理は成り立っているわけだ。
 ところが、裁判員制度のからみで、捜査段階での調書等より公判廷の供述等を重視しよう、なんて話が出てるとか? もしもそんなことになったら、日本の犯罪処理は破綻し崩壊しちゃうんじゃないのか…。という見方は、当たってるのか外れてるのか。

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2008年6月17日 (火)

レーダ式速度違反の否認に遭遇!

clip 13時30分から東京簡裁・刑事2室1係(武内晃裁判官)534号法廷で、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反」の審理。
 これは、4月8日に第1回を傍聴した、キャバクラの無許可営業の事件だ。第2回の5月13日は、いろいろごちゃごちゃあって裁判所行きをサボった。手帳を見ると、その後の期日が入ってないので、だから今日が第3回だろうと思う。

 ほんとは同時刻からの、東京高裁の「脅迫、名誉毀損」の判決を傍聴してからこっちへ来ようと思ったのに、コロッと忘れて最初からこっちを傍聴した。
 ちなみにその「脅迫、名誉毀損」は、被告人氏名で検索してもヒットなし。高裁判決を見逃したらもう、闇の底に沈んだようなもの。大失敗である。

 で、風営法の今日の期日は、論告・弁論。
 第1回公判よりも多くのことがわかった。被告人(女性)は2002年に、キャバクラ営業も可能と言われて開店しようとしたら、近所に学校法人の幼稚園があり、しかしすでに開店のために借金しており、後戻りできず開店した。何度か警察から警告を受け、2007年5月には、もうダメだ、ダイニングバーに切り替えようと思い、店の造作も変えた。が、店を任せていた店長はキャバクラ畑の人間だった。しかも、オーナーである被告人に月々50万円払うことになっており、売り上げ減少が直に響く立場にあった。そこで店長は、ずるずるとキャバクラ営業を続け、2009年9月に店は摘発された。店長はすぐに認めて略式で罰金50万円。被告人も、オーナーとしての責任を感じて略式に応じたところ、罰金100万円の略式命令を受けてしまった。100万円なんてないし、そもそもキャバクラ営業をヤメようとした自分がなぜ!? と正式裁判を請求した…とまぁ、縮めればそんな事件のようだった。
 すべての発端は、キャバクラ営業は可能と警察が言った、と少なくともそう被告人が思った、ことにある。警察は、間違ったことを断言調で言い切ることがときどきある、鵜呑みにしちゃいけないと、私は交通違反のご相談者にはよく言ってるんだが。
 求刑は罰金100万円。
 14時1分閉廷。

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著者:今井 亮一
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restaurant 地下のそば食堂へ。
 昨日気づいたんだが、かき揚げそば大盛りは、注文の仕方(食券の買い方)によって値段が違うんだね!
   かけそば210円 + 大盛り80円 + かき揚げ100円 = 390円
   かき揚げそば370円 + 大盛り80円 = 450円
 前者のかき揚げは、小皿でもらい、自分でそばの上に載っける。
 後者のかき揚げは、最初からそばの上にあり、その上に汁がかかり、かつ、ワカメがつく。かき揚げ自体は同じようだ。
 うーん。特別空腹員食券濫用罪…す、すんません。
 今日は、
   かけそば210円 + 大盛り80円 = 290円
 とした。通風の痛みがまだ完全には退かず、ときどきヤバイ痛みを感じるので。

clip 15時から東京高裁・刑事6部(永井俊雄裁判長)410号法廷で、「道路交通法違反」の審理。被告人氏名に見覚えナシ。
 ま、どうせ無免許か酒気帯びの常習で実刑を食らい、情状証人の都合か、車の売却かでずるずる続行になった…程度だろう。でも、空振り覚悟で傍聴を重ねないとね。
 と法廷に入ると、暗色のスーツの男性が証人カードに記入してた。はは~、会社の上司が情状証人で出るのかな、と思ったら、ぬゎんと! 3月に東京簡裁と東京地裁・八王子支部で尋問を傍聴し、7月3日には東京地裁で尋問予定の、日本無線のヨシナガアキオさんではないか! これは日本無線のレーダ式測定機、JMA-240の否認事件だったのだ。大ヒット! こんなこともあるんだよね~。
 私はたいてい、検察官席に近いのほう傍聴席に座る。ヨシナガさんもそばに座り、私は我慢できずに(笑)尋ねた、一審でも証人出廷したんじゃないですか? と。答えはイエス。一審で尋問した証人を、高裁でも尋問する、しかもスピード違反の事件で。相当レアなことでは?
 審理が始まってわかった。一審は横浜地裁・川崎支部だという。控訴審での証人申請は、検察官のほうからだった。スタートスイッチの押し遅れが、どうも争点になってるらしかった。私は、そんなことで誤測定しないだろうと思うんだけど…。
 次回判決。最初に裁判官が提案した期日は、弁護人が差し支えとのこと。そして決まった期日は、上述の東京地裁での尋問の途中。なんだよ~。しょーがない。途中で抜けてこっちの判決を傍聴し、すぐ戻ることにしよう。
 15時19分閉廷。
 検察側の証人と親しそうにしてる私を見て、被告人はどう思っただろうか。まさかアレが今井亮一とは、夢にも思わないよねぇ。そのへん、語ると楽しいのだが、またにしとこう。

clip 15時30分から、東京地裁・刑事9部(秋葉康弘裁判官)422号法廷で、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反」の新件。
 若い奴がネットでインチキしたのか、と思ったらぜんぜん違った。
 これは、どうレポートしていいのか、うわぁ…。ばりばり週刊誌的な事件と思うが、ネットでちらっと検索した限りでは、どっこも報道してないような。
 私は傍聴中ずっと、堤未香さんのあの本を思い出していた。

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112) Book ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)

著者:堤 未果
販売元:岩波書店
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 あの本に出てくる、アメリカ流のえげつない医療ビジネスを。被告人はその、一種の犠牲者なのか…と。検察官もそう思ったのかどうか知らないが、被告人質問はゆるかった。普通、
「その言い訳を聞いてると、ぜんぜん反省してるとは思えないんですよ!」
 とか偉そうに突っ込みまくるとこなのに。
 ま、すごいのを傍聴してしまった…。
 今日は昨日と違って充実してたなと、私は傍聴席を出たのだった。

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2008年6月16日 (月)

自分を見失うな!

 午前の「脅迫」(10時~12時)の審理はパスして…。
clip 13時15分から東京地裁・刑事2部(神田大助裁判官)533号法廷で、「道路交通法違反」の審理。
 もしや否認? と出かけたのだが、違った。追起訴だった。
   2003年    無免許で罰金刑
   2004年10月 無免許で執行猶予(3年)付き懲役刑
   2006年10月 無免許で罰金刑
   2007年08月 無免許で捕まり、公判請求(本件)
   2008年05月 その公判請求の後に無免許(追起訴分)
 2008年05月のは、原付の速度超過と思われて停止させられ、自二とわかって速度違反は免れたものの、無免許でとうとう現行犯逮捕されたのだという。身柄、警察留置場。
 求刑は懲役8月。
 交通違反以外に前科はないそうだが、いくらなんでも実刑だろう。
 傍聴人は私1人だった。13時47分閉廷。

clip 14時から東京高裁・刑事11部で、どこかで見たような女性氏名の被告人の、「過失傷害」の控訴審第1回。
 もしかして自転車の事故かな、と思ったらズバリそうだった、というか、どこかで見たも何も、3月12日に東京簡裁で罰金15万円を言い渡された事件の控訴審だった。
 被告人質問を長々やって、結審。
 雰囲気からすると、原判決を破棄して被告人に有利に自判するのか? とも思えたが、うーん…。14時40分閉廷。

clip 同じ法廷で14時30分から、「傷害致死」の控訴審第1回。いったん裁判官らは下がり、証人(若めの女性)が証人カードに記入。この事件、3歳の長男を殴る等して死なせたと、3月13日にさいたま地裁で懲役4年を言い渡されたやつだ。これから証人尋問するんじゃ、15時を軽くまわってしまう。
 15時から地裁419号法廷で、「殺人」の新件がある。これも報道されたやつだ、「俺が死んで、あいつが生きてるのが許せない」とか。貧困系とでもいうべき事件に、最近ちょっと興味があるので、そっちを傍聴しよう。14時30分から地裁510号法廷で、これも報道された“セレブの飲み会”がどうとかいう「準強制わいせつの審理があるけど、そっちはいいや。とりあえず一服すっか…。

clip と1階へ降りたところ、霞っ子クラブのユキさんと毒人参さんにばったり。「殺人」は期日取消になったという。ええ~っ。
 そのお2人と、霞が関倶楽部の大先輩から、14時~16時の予定で入ってる地裁528号法廷の「強盗殺人、銃刀法剣類所持等取締法違反」の審理は、事件番号が「平成13年」のとんでもない事件なのだと聞き、そういえば私は一度も傍聴したことないな、一度は見ておくかと、15時07分頃、その法廷へ。私の斜め後ろの傍聴席に、府中刑務所へ福井雅樹さんの面会へ行ったときばったりお会いしたご婦人が。あら、こんなところで。coldsweats01
 被告人質問の最中だった。被告人(身柄)は、大きな虎の絵が入った白いセーター。ユキさんが言ってたとおりだ。弁護人は、ややこしい事件でよく見る、太めでヒゲの大男2人。兄弟? なわけないよね?
 15時24分、弁護人の1人からの質問が終わり、もう1人が続いて質問するのか思ったら、その弁護人が言った。
「今日のところは、これでキリがいいので…」
 裁判長は、スムーズに次回へ続行とした。え~っ? いちおう16時まで取ってあるんだから、普通、あと30分やるんじゃない? 裁判の目的は早く終えることそのものか…と思えることも少なくないのに、この事件はもう裁判所もあきらめてるの? 事件番号が「平成13年」って、東京地裁の“主(ぬし)”みたいな…。

 終わってすぐに、15時30分からの地裁813号法廷の「殺人」の判決へ行ってみたが、もう完全に満席だった。これも報道されたやつだ、“介護殺人”として

 先週急がしすぎてチェックしきれなかった今週火曜以降の、地裁と高裁と簡裁の予定をチェック。なんとなく813号を覗くと、1席空いていたが、途中から窮屈なところに座ってもしょーがないナと、帰る。じゃ覗くなよ。

punch 今日は、14時からの「過失傷害」のあとは、行方定まらずただただウロウロしてたような。こんなことしてたら、ダメじゃん! 最近、自分を見失ってる!
 己(おのれ)が何者であるか知り、バカと呼ばれても己の道だけ突き進む、そうやって私はきたんじゃないのか。そうだ、私は、「道路交通法違反」だけに集中しよう!
 そして、たまに余裕があるときに、地裁の「自動車運転過失致死傷」と「危険運転致死傷」と、簡裁の否認と思しき罪名の事件と、地裁の「脅迫」「威力業務妨害」「ストーカー規制法違反」「公然わいせつ」と、その他珍しい罪名の事件を傍聴することに…ってそれが欲張りすぎだっつーの!

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2008年6月15日 (日)

急ぎ働きの兇族が増えて

 金曜の大集会へ出かける前になんとか書き上げて出した原稿(マンガ原作)、大事なラストシーンを書くのを忘れ、土曜あわてて書き直し、予定よりだいぶ遅れて18時55分頃に出かけた…までは、まだよかったのだが、途中、忘れ物に気づいて戻り、駅へ着くと電車が出たところで、横浜へ着いてから道に迷い…。
 1時間半ほど遅れて、無実の殺人により懲役10年を打たれて昨年出所した福井雅樹さんのパーティへ。

 たぶん私は、いろんな人の顔を見る日々を送ってると思う。被告人、裁判官、書記官、検察官、弁護人、廷吏、刑務官などの顔を。
 そういう私の、このパーティの第一印象は、「うわ、みんな、いい顔してる!」だった。どこがいいのか、どこが違うのか、目つき? 表情? 醸(かも)し出す雰囲気? よくわからないのだが、明らかに違う…。なんなのだろう。

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 日曜、有酸素散歩約1時間。
 空腹で出かけたせいもあるのか、途中、血糖値が急に下がったような、貧血