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2008年6月 8日 (日)

裁判の役割は無罪の発見なのに

P1020495  結局、今週は、火曜だけしか裁判所へ行かなかった。こんな週もあるよね~。

 土曜、別件でだいぶ遅れて、「~無実の守大助さんを救おう!~ 上告審報告・再審決起集会」へ。
 参加は80人だったそうだ。集会の様子については、すでに速報されてる

 私は不思議に思うのだ…。
 上の画像の、マイクを持ってる人が、守大助さんのお父さん。大助さんが逮捕されたとき、宮城県警の警部補だった。
 ばりばり地元の事件、それも猟奇殺人の凶悪犯人としてマスコミが連日全国に報道しまくった事件の、父親が、現職警察官。普通、依願退職に追い込まれないか?
 ところが追い込まれず、というか、ご本人自身がこのまま警察官でいていいのか悩んだ(息子は無実なのだ、ここで辞めてたまるかと踏ん張った)ことはあるが、風当たりが強くて居づらいってことは、とくになかったそうな。そして今年、警部で定年退職した。なぜ?

P1020498  ちら聞きするところによると、宮城県警内部では、捜査(それはつまり、本件を「筋弛緩剤殺人事件」なるものに仕立て、殺人なら犯人がいなければならないからと大助さんを犯人に仕立てた作業)に携わった一部の警察官は別として、大助さんは無実との心証の人も少なからずいたような。だから…か。
 あるいは、犯人の父親に発言させず、警察のなかに囲っておきたかったのか。でも、囲っておいて、現職警察官の立場で発言されたら、もっとヤバイだろうに。
 下の画像は、大助さんからの手紙。
 「2682日目」と…。

 この事件、裁判員裁判(裁判員が参加する裁判)なら無罪だったか。
 いやぁ、裁判員裁判なら死刑だったんじゃないかと、私は想像する。
 だって、国側がいうところの、国民の健全な常識って、なに? 国民が「裁判官は非常識だ!」と叫ぶのって、どんなとき? それは、マスコミ報道で盛り上がった“犯人像”“犯行像”に対して量刑が低いときでしょ。
 そうして、裁判員制度を目玉に(というか目眩ましに)いろいろ手続きをいじくったなかに、被害者参加というものがある。
 被害者・遺族は――痴漢冤罪における被害女性もそうだろう――警察・検察の話だけを聞き、被告人=犯人と確信してる。しかも、
「被告人が犯人でなかったら、誰が犯人なのか。犯人がいなくなってしまう。耐えられない。被告人を厳しく処罰してほしい」
 という、理不尽な、しかし人間心理としてたぶん自然な感情さえ持つ。
 被害者・遺族が、
「被告人は、やってないと思う。真実を明らかにしてほしい」
 などと法廷で陳述するはずがない。そんな陳述をしそうな被害者・遺族を、検察が法廷へ出すはずがない。

 もう1000件くらいの裁判を傍聴しまくってきて強く思う、冤罪の本源は、裁判官が警察・検察を信じすぎること(それはつまり甘やかすこと)だと。そして、
「万が一にもウソつき犯人に騙されて無罪にしちゃいけない!」
 という思いだと。もっと言えば、犯人を捕まえて処罰するのは行政(警察・検察)の仕事であり、裁判の役割はそのチェック=「無罪の発見」なのに、そうではなくて、犯人をきちんと処罰して治安を守るのが裁判であると、なぜか思い込んぢゃってること。
 拙著『裁判中毒』の173ページに、裁判官が「治安」という言葉をちらっと出したことを、さらっと書いてるけど、ほんとうは震撼すべきことなんよね。

 そうしたことは、裁判官も国民(裁判員)も同じではないのか。あるいは裁判官以上に国民(裁判員)は…。
 といったこともあり、私は裁判員制度に反対するわけ。
 13日(金)、日比谷公会堂で大集会があるので、よろしくねnote

 守大助さんは、いま、宮城刑務所(〒984-8523 宮城県仙台市若林区古城2-3-1)にいるという。さて、机の上を整理する前に、手紙を書こう。

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 本日8日は午後3時から、カトリック清瀬教会で、「高揚する危機管理意識のメカニズムと厳罰主義の行く末 ~世界はもっと豊かで人はもっと優しい~」。講師:森達也さん(映画監督、ドキュメンタリー作家)。

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