飲食店で嫌がらせ嘔吐
10時から東京簡裁534号法廷で、7月2日に第1回を傍聴し、判決もどうしても傍聴したかった「道路交通法違反」(無免許)、の判決。
相場どおり、罰金25万円、満つるまで算入、訴訟費用不負担。どうってことないのだが、どうしても傍聴しておきたかったのだ。
同じ法廷で10時15分から、同じく7月2日に第1回を傍聴した、「窃盗」(仮睡盗。被害額2万3千円相当。累犯前科あり)の判決。懲役1年6月、未決算入が5日間と聞こえたが、い、5日ってそんな、聞き間違い?
それはそうと、生意気な傍聴人に勝手なことを言わせてもらうなら、この八木澤秀司裁判官の説示は、だらだら長すぎると思う。心を砕いてあげるのは良いけれど、捜査段階の報告書や供述調書は、裁判官が有罪判決を書きやすいよう警察・検察がツボを押さえて「つくる(作る、創る)」もんであり、公判廷での被告人の供述だって、ざっくばらんに本心を語るものではないうえ、なんつーか裁判官と被告人とではそもそも言語が違う、みたいな面もあるんだから、そういうものをもとに心を砕いても、かえって、「けっ、税金で高給もらってるエリート様は、なんにもわかってねぇ」となりかねないんじゃないか…。
一服しに1階へ降りると、いつもは無口な阿曽山大噴火さんが、「道路交通法の教唆、見ました?」と、興味津々風に尋ねてきた。教唆? って犯人隠避教唆? そんなのあったっけ。でも、道交法で犯人隠避教唆といえば、オービスで身代わり出頭を頼んだとかで、べつに珍しくもない。なんでわざわざ尋ねるの? 傍聴してないよと答えると、「え~っ!?」と驚かれてしまった。阿曽山さん、どうしたの?
11時から、東京地裁・刑事12部(石井俊和裁判官)402号法廷で、「器物損壊・威力業務妨害」の新件がある。
早めにドアの小窓から覗くと、グレーの超ミニスカートの制服女子高生8人と、同じような頓狂な髪型の男子高生数人と、その付き添い教師なのか、ちょっとヤクザか警察官っぽい若い男、その他が、20席の傍聴席を15席以上埋めてた。
審理中のは、10時からの「道路交通法違反」の新件。
うーん、この団体、もしかして次の「器物損壊・威力業務妨害」も続けて傍聴する気だとすると、11時ちょい前には他の傍聴人もやってきて、ぎっしり満席になるおそれがある。しょーがない、いまのうちに入っとくか、となかへ。
ドアを開けると、そばの女子高生が、私の足先から顔まで、可愛い目を見開いてまじまじ見た。学校へ戻って、キャーキャー言うんだろうなぁ、見た? あのオッサン、下駄だったょ! と(笑)。
10時39分、裁判官からの被告人質問をやってるところ。
被告人は、黒いダブルのスーツで、長めの髪を後ろで縛り、まつげが濃く、なかなかに良か男だった。友人とカラオケ屋で飲酒し、物損事故を起こして逃走しようとした、という事件。0.4mg。前科なし。求刑は懲役5月。
途中から聴いた限りでは、当て逃げはあまり問題にされてないようで、そうだとすれば、略式で罰金でも良かったろうに、公判請求で懲役求刑って、扱いが重くない? はは~ん、他の事件と総合すると、2007年9月19日から飲酒運転が厳罰化されたが、通常は量刑を重くせず、「罰金前科2回→公判請求」を、「罰金前科1回または0回→公判請求」という形で重くした? この根拠薄弱な仮説は、当たってるのか外れてるのか…。
※2023年10月19日追記: 当たってました!
それはそれとして、本件の扱いが相場より重いなら、直ちに判決となる可能性がある。そうやって被告人の負担を軽くして、ま、差し引き、バランスを取る、ということがあるように思われる(『裁判中毒』参照)。
と思ってたら、5分ほど休廷して判決、となった。すると、団体さんはどっと出て行った。なんで? この公判は、開廷表では10時~11時となってる。いま10時50分。予定の時間内でイッキに判決までわかる、ってラッキーなのに、なぜ帰ってしまう? ま、おかげさんで私は、最前列の良い席に移動できたけど。
10時56分、裁判官が戻り、判決。懲役5月、執行猶予3年。
そして11時から、「器物損壊・威力業務妨害」の新件。
昨年、飲食店へミツバチ数百匹を飛散させたという「威力業務妨害」を傍聴したけど、本件もかなりのビックリ!
被告人(黒系スーツ)は25歳、仕事は建築関係。犯行場所は、足立区内の、某牛丼店つーことにしとこう。前年12月に、丼にビニールが入っていたことで、「店長を呼べ」とか「すったもんだ」し、丼と紅生姜入れを床に落として割る、というトラブルを起こしていた。
その店へ今年5月、よそで飲酒後に友人と行き、××丼を飲食。味噌汁をさらに飲みたくなり、カウンター越しに勝手に味噌汁を注ごうとしたところ、店員から注意され、腹を立て、「お前、生理現象って知ってるか。××丼、マズイから吐いて当然だよな」と言って上着を脱ぎ、自己の口内に手指を突き入れて、ことさらに嘔吐を催し、カウンター内の汁椀へ向けて胃内容物を嘔吐し、汁椀4個、552円相当を汚損し、清掃作業などのため約5時間にわたり閉店を余儀なくさせるなど、業務を妨害したというのである。
被告人は、椅子に浅くかけて背もたれに背の上部をあずけ、顔面を若干上向き(あご部が額部より前へ出ている状態)にし、どこか当事者感のない表情だった。
11時21分から、被告人の父親の証人尋問が始まり、父親は「ちょっと情緒不安定な面がある。ま、小学校のときから…」と言っていた。
11時25分、この調子なら被告人質問の前に戻れるかも! と私は出て、高裁・刑事9部(原田國男裁判長)805号法廷の、11時30分からの「軽犯罪法違反」の判決へ。高裁で「軽犯罪法」って、いったい何だろう、何なのか、どうしても確認しておきたい、と。
被告人は不出頭。弁護人は、どこかで見た弁護士。
判決は控訴棄却。当審における訴訟費用不負担。
言い渡しを聴いてるうち、「ぎょっ!!」となった。これ、3月19日に東京簡裁で科料9000円を言い渡された、催涙スプレーの事件ではないか! 控訴してたんだ~!
原田裁判長(なんだかすごく不機嫌そう)は、被告人が運動のため深夜に自転車で出かけたことを、「自ら欲して危険な行動をした」とし、それも、催涙スプレー携帯の「正当な理由」に当たらない理由に数えていた。
被告人の氏名に見覚えあってよさそうなのに、なぜ気づかなかったのか。じつは知人(同性愛者)の氏名と一字違いで、そっちの印象に支配されてたんだね~。
※2023年10月19日追記: のちに最高裁が原判決破棄、無罪!
11時35分、急いで地裁402号法廷へ戻ると、証人尋問はとっくに終わり、もう検察官からの被告人質問が終わるところだった。
11時39分、論告。求刑は懲役1年。
11時41分、弁論。「精神的に不安定で、謝罪文の作成に困難を要したが…」と弁護人が言ってた。情緒不安定、精神的に不安定って、いったいどういうことなんだろう。
1階へ行くと、某氏からも「道路交通法違反の教唆」を傍聴したかと問われた。なんと、簡裁の事件だという。簡裁で「教唆」!? そんなバカな! あわててカウンターの開廷表を見ると、10時から728号法廷に「道路交通法違反教唆」の新件が入っていたのだった。
どっかーん! 月曜に開廷表はチェックしたのに、見落としたらしい! 5年以上、東京簡裁に通ってて、初めての罪名だ。それで阿曽山さんがあんなことを言ったんだ~。だだだっ大失敗。痛恨の見逃しだ!
ま、無免許運転か何かを、唆(そそのか)してやらせたってことなのかな。簡裁の法廷へ出てくるってことは、否認なんだろう。次回期日は9月だというから、捜査機関の者か誰か、公務員を尋問するのかもしれない。
某氏が厚生労働省の庁舎へ行くというので、私もついでに、久しぶりにそこの食堂へ。
日替わりパスタ(菜の花載せクリーム味)大盛り450円。どえらい大盛りだった。50円増しでこれってことは、400円の普通盛りもかなりの量と思われ。八宝菜の定食も良さそうだった。これからここへ通うことにしよっかな。
ちなみにこの食堂は、とっくに食べ終わってるのに席を立たず談笑してる若い女性(職員だろう)のグループが多かった。広いんで、べつに邪魔にならないんだね。
厚生労働省の食堂で、そんなこと言って女性客をちらちら見てる男がいたんですよぉ。なぁにぃ~いっ! やっちまったなぁ! 男は黙って、第5食堂! 男は黙って、第5食堂! 農林水産省のあの第5食堂は、もう存在しないよぉ。
裁判所へ戻り、『裁判中毒』にも登場する元裁判官の弁護士さんに、またばったり。一昨日の「警視庁築地警察署留置番号1号こと氏名不詳の男」の求刑罰金20万円のこと、ああいうとき裁判官はどうするんでしょう、と尋ねたら、事も無げに、罰金の徴収(刑罰の執行)は検察官の問題であって、裁判官は粛々と罰金20万円の判決とすればいいのだ、とのこと。そっかぁ、なるほどね~、とすっきり。
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