咳止めの飲み薬と躁鬱病と犯罪の関係
8月27日に東京簡裁・刑事1室3係(八木澤秀司裁判官)534号法廷で、その日最後に傍聴した「窃盗未遂」(更衣室荒らし)、私は時間がなくて内容を書かなかったが、産経ニュースのサイトに「【法廷から】孤独妻が金を欲しかった理由」としてアップされてる。
534号の傍聴席は20席。始まる時点で18席埋まってた。その1人が「末崎光喜」さんだったわけだね。
あの公判は、傍聴席の、左後ろの席のカップルの、男のほうが、最初からずっと帽子(キャップではなくハット)をかぶってたようだ。薄茶色でひさしが小さめ、おしゃれなのを。裁判官は気づかないはずがないと思うのだが、だとすると、あの程度だと近頃は許容範囲(とする場合もあるってこと)なんだろうか。
ま、被告人が女性氏名だとしても、簡裁の法廷がほぼ埋まるなんて、かつてはまぁず考えられなかったことだ。警察が大きく記者発表してワイドショーでも話題になった事件、以外の公判の様子が、新聞社のサイトに長文で載るのも。
そういうのも含めて、時代は変わる、つーことなんだろうか。
内容について、私のほうでちょっと付け加えとくと、被告人は最初から、姿勢良く立ち、「はいっ、はいっ」とハキハキしてた。デパートの、明るい店員の接客、のようだった。言いにくいだろうことでも、逡巡がなく、明るくきっぱり述べてた。
最後はこうだった。
裁判官 「それでは…」
被告人 「はいっ」
裁判官 「判決の…」
被告人 「はいっ」
裁判官 「言い渡しは…」
被告人 「はいっ」
裁判官 「9月の…」
被告人 「はいっ」
ちなみに八木澤裁判官は、噛みしめるようにゆっくり話すことが多いのだ(それもあって、いつも予定時間をオーバーする)。
閉廷し、
被告人 「ありがとうございました~!」
いかにも異様だった。
被告人が「金を欲しかった理由」は、もっぱら「咳止めの飲み薬」を買うためだったそうな。
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ブロンではないらしかった。
被告人 「咳止めの飲み薬です。シントミン(?) もう3年くらい前から。毎日、1日2~3本飲んでました」
「(?)」は、私がよく聴き取れなかったという意味。
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しっかし、今やこんなものまでネットで販売してるんだねぇ。ンなもの、店頭で買えばいいだろうに、必要なとき直ちに。
「咳止めの飲み薬」には何やら中毒性があるそうで、交通違反が専門の私はそんなこと考えてもみなかったが、検察官は犯罪に関わるモノとして当然に承知してるようだった。なるほど、中毒や犯罪に関わるものだから店頭では買いづらい、だからネットで…というなら話はスジがとおってる?
「咳止めの飲み薬」が、被告人の通院の理由であるうつ病に関係しており、明るい店員の接客のような態度・口調だったのは、躁(そう)状態なのではないか、という想像は当たってるのか外れてるのか、まずは近所の薬局で尋ねてみようか。
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裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107) 著者:今井 亮一 |
先日、雑誌の記事を書く都合から、別の裁判の女性被告人の格好について、新宿の京王デパートで、膝下までのストッキングのようなものは何という名称か、流行っているのか、高いヒールで足首にベルトを巻く靴を、何と呼ぶのか、ベルト部分を何と呼ぶのか、店員さんに真剣に尋ねたら、どうも変なオヤジと思われたらしい。いや~ん(笑)。
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