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2008年8月14日 (木)

去年の被告人が保護観察付き執行猶予中にまた

 今日は10時30分から「建造物侵入」の新件。
 これ、要するに自らの歪んだ性欲のために、小学生児童らの死を貶め、当時の開廷表では「著作権法違反」の罪名により、東京地裁・刑事12部(井口修裁判長)で、2007年5月23日の第1回公判、同年6月25日の第2回公判を経て、同年7月5日に懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年の判決を受けた、その被告人が2008年6月1日、今度は世田谷区内の小学校の運動会に無断で侵入し、児童らの写真を撮っていて逮捕されたという事件だ。

 前の裁判を傍聴したとき、「形式的には謝罪の形をとっているが内実は到底そうは思えない」という趣旨のことが、被害者の上申書のなかにあったそうで、私も「本人の頭の中では反省・悔悟の態度を示してるつもりなんだろうなぁ」という印象を受けたが、今年6月の報道を見て、やっぱりまたやったか…と思ったものだった。

sagittarius 先週、開廷表をチェックしたときは、傍聴券交付じゃなかった。今朝、念のため裁判所のサイトを見たら、10時締切りで抽選とあった。でも、お盆だもの、定員割れするかな…。
 10時10分ほど前に行くと、すでに何十人も抽選待ちがいて、私の整理券は42番。一般の傍聴席は37席なのに。その後も続々とやってきて、最終的には72人。
 ええ~っ、マジ? これを傍聴できない(かもしれない)なんて、考えてもなかった。もしも外れたらどうしよう。帰る?
 そして抽選。外れたがな。まさか! 落胆する私を可愛そうと思ったか、民事の開廷表のマニア氏が、アタリの整理券(50番)を快くくれた。あぁん、ありがとん。君は良い奴だなぁ~。よし、今日のレポートは君のために長めに書くよ。長いのはカンベンしろ? しないっ。

clip 刑事2部(神田大助裁判官)528号法廷の前で、10時ちょい過ぎから法廷画家の方々と雑談しつつ待ち、10時22分、法廷へ。
 開廷前の2分間、テレビカメラによる撮影があるのに、3分前に留管の警察官が手錠・腰縄の被告人を連れてきて、職員から「撮影があるのでまだ入らないでください」と言われ、戻った。危うく、被告人席に被告人がいる状態で撮影が始まるところだったね。
 ニュースを見た方、最前列中央右側の、頭の妙に薄い男が私だよ(泣)。
 神田裁判官は、とくに眉と目が、まさに昔の時代劇風。

 被告人は身柄(警察留置場)。黒いズボンに、両胸のポケットにボタン留めフラップがついた白い長袖シャツ。身柄だからもちろんネクタイ無しで、襟元のボタンをきちんと留めてた。いつからそうなのか、坊主頭にしてた。

 公訴事実は、今年6月1日午後1時40分頃(その時刻は、被告人のデジカメのSDカードに残っていた写真148枚の、小学校内で撮影した最初の1枚に記録されていたものだそうだ)、性的嗜好を満たす写真を撮影するため、世田谷区内の小学校の校舎および敷地内に侵入した、というもの。

 罪状認否の前に、弁護人(ちょとオバサンの女性。さりげないけど高価そうな夏の衣服)が検察官に対し求釈明。←異例だ。
 その内容と検察官の答については、全部メモしきれなかったので、省略しとこう。

 で、被告人の認否。
 これがねぇ、非常に聞き取りにくかった。声が消え入りそうに小さい、というのじゃない。それなりの大きさの声なのだが、言葉の波長がつぶれて解読不能、とでもいうのか。私は、証言台のところに立つ被告人に一番近い席で、身を乗り出して聞き取ろうとしたのだが、聞き取れない部分が多かった。
 でもまぁ、小学校内に許可なく入った事実は認めるが、立ち入った段階では、立ち入りそのものが禁止されているとの認識はなかった、というふうなことだった。

 神田裁判官が細かく分けて確認。それに対する被告人の陳述は興味深かった。
「児童と道路ですれ違ったり、電車で隣に座るとか、社会的に許されないだろうというのはあった。カメラを持って家を出た時点で、たいへん申し訳ないことをしているという…(気持ちはあった)」
 などと。そういうことは認否とは関係ないわけだが。

 弁護人は、こんなふうなことを述べた。
「立ち入った事実は認める。性的嗜好を満たすという言葉の意味が、性欲に直結するようなら否認する。そもそも侵入に該当するかについて、故意を持っていなかったので侵入は成立しない。無罪である」
 無罪の主張なのかぁ…。

 なるほど、刑法38条1項は「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない」としている。
 だけど、被告人の内心や言い訳がどうであろうと、小学校は原則部外者立入禁止とし、保護者と教諭らが、保護者、来賓、招待された敬老会の人たちにネームプレートやリボンをつけて入校を管理しており、不審者に退去を求めた事実もあったというのだから…。

(住居侵入等)
第百三十条  正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

 認否が終わるまでに20分近くかかり、続いて検察官による冒頭陳述。弁護人が同意した書証の要旨を検察官が告知。それらによると…。
 被告人は、前回の事件により公立小学校を懲戒免職になったあと、バス運転手をしていた。保護観察の性犯罪プログラムを出頭して受講しつつ、精神科の病院へ月に2回くらい通院し、カウンセリングを受ける等していた。小児を愛する心を取り除くことはできないが、法律を犯さないようコントロールすることが大事、と医師から言われ、病院ではしっかりやっていこうと思っても、病院を離れると自制心が揺らぐことがあった。
 保護観察の遵守事項に違反して、許可なくベトナムとインドネシアへ海外旅行し、保護観察官に報告しなかった。2週間に1回くらいの頻度で、旅行先やイベントで子どもの姿を撮影していた。とくに気に入った写真はプリントアウトして眺めていた。
 子どもの写真を見て、自分の理想的な子どもの姿を想像し、性的興奮を得ていた。実際に子どもを触りたいとは思わない。子どもの陰部を大人が触っているような写真には興味がなく、どちらかといえば嫌いである。成人の女性とお付き合いしたことはあるが、性交することはできず、今後自分の人生はどうなるのかと不安になった。物心ついてから子どもにしか性的興味がない。
 インターネットを見て、5月31日(土)と6月1日(日)に運動会が集中していることがわかり、5月31日は雨だったので、6月1日、路線バスの運転の合間に見に行こうと思った。渋谷で仕事をしており、池ノ上は小学校が多いとわかっていた。
 そして当日、小学校の保護者のなかに、たまたま、以前同じ小学校で勤務していた同僚がいた。同僚は、被告人は危険な人物であるとよく覚えており、無作為にいろんな子どもを撮影しているのを見て不審に思い、声をかけ、現行犯逮捕した…。

 8月下旬に追起訴の予定。
 証人を調べる可能性は非常に高い、と検察官。
 11時10分閉廷。

 弁護人が、捜査段階での供述調書を一部不同意(任意性を争う)とした理由は、取調べにおいてかなり強引な誤導、誘導があり、被告人が述べたことがパズル的に組み合わされているから、だそうだ。
 私の傍聴ノートに「あ~、よくあるある」とある。
被疑者 「私はCとは述べてません」
捜査官 「だってキミ、AはBだと述べたじゃないか、それはつまりCってことなんだよ。じゃナニか? AはBだと述べてないって言うのか? いい加減にしろ!」
 そうして、被疑者がCと述べた、という調書がつくられる。
 捜査官は、裁判官が有罪にしやすいよう、形を整えるのだ。
 捜査段階の調書にある事実、被告人が法廷で述べさせられた事実は、被告人が知る真実とは微妙に、またはだいぶ違うことがある。違わなくても、コップの側面だけ見て「台形だ」と認め、上下から見れば円である事実は捨てる、ということもある。
 そうやって有罪にしても、被告人は腹のなかで「けっ」と思い、それが再犯へつながっていくってこと、よくあるんじゃないか。ま、この被告人の場合はどうか知らないけど。

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080814_11360001 restaurant 11時30分から簡裁534号法廷で「窃盗」の新件がある。ちらっと見て行こうか、と5階の南端へ11時20分頃行ったら、すでに10数人が外で待っていた。うわ~! な、夏休み…。
 廊下で、さっきの被告人の前の事件の被害者、Kさんと会い、食事でもしましょうか、私は最近、厚労省の地下食堂に凝ってるんですよ、じゃそこへ行きましょう、と。
 今日は中華定食Aも洋定食Aも、あまり魅力がなく、日替わりパスタ大盛り450円。Kさんは中華定食B、530円。お互い、そっちのほうが旨そうですね、と(笑)。

080814_11370001 full 裁判所へ戻り、来週の地裁の予定をチェックして、一服するうち、霞っ子クラブのユキさんが12時半頃、裁判所へ来た。13時15分からの「強盗殺人、銃刀法剣類所持等取締法違反」の審理を傍聴するんだという。
 私もそれ(事件番号が「平成13年」)を傍聴しようかと思ってたのだが、まだ40分以上あるし、なのに528号法廷の前へは続々と傍聴人がやってくるし、長く待ったうえぎっしり満席の法廷で傍聴するのはイヤだよと、ユキさんと雑談して帰ることに。
 13時05分頃、法廷のドアの施錠が解かれる頃には、40数席の傍聴席に入りきれないくらいの傍聴人が。夏休みの裁判所だ~!
 って、そこまで雑談してるなら、私も並べば良かった? いや~、ぎっしり満席は午前の1件だけで十分です。
 来週はだいぶ開廷が増えるようだから…。

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