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2008年8月19日 (火)

言葉尻を取ってモノを言わないで下さい!

8月18日(月) その2

 13時04分、そろそろドアの施錠が解かれるだろうと法廷の前へ行くと、すでに10数人(傍聴人だけだと10人ちょい?)が付近にたむろしていた。列をつくっている風、というのではなく、たむろ、という感じで。

clip 13時15分から東京地裁・刑事13部(佐藤晋一郎裁判官)802号法廷(傍聴席20席)で、「有印私文書偽造、同行使、旅券法違反、電磁的公正証書原本不実記録、同供用」の判決。

 被告人はスーツの男性。50代か60歳前後。いかにも自営業風。黒い靴が、新しいのか古いのか、変わったデザインだった。
 複数人と共謀のうえ(つか報酬を支払ってスポンサー的立場で)、愛人(朝鮮・韓国風氏名)を長期滞在させるため、婚姻の意思がないのに誰かと偽装結婚させ、不正にパスポートを得させた、というふうなことだった。前科・前歴なし。愛人とは関係を絶つと述べていたそうだ。拉致問題のニュースで聞くような氏名がばんばん出た。
 判決は、懲役2年、執行猶予4年。

clip 続いて13時30分から同じ法廷で、「詐欺」の新件。
 被告人は身柄(拘置所)。刑務官の1人はちょとディック峰さん風…違うかな? ま、よく見かける人だ。『人生の並木道』は良いな~。
 被告人を見た瞬間、「あっ、無銭飲食かな」と思ったらそうだった。高田馬場の「華屋与兵衛」で、代金を支払う意志も能力もないのに、そうではないと誤信させ、午前11時20分と同32分と同49分の3回に分け、天ぷらと枝豆と鰹刺身とせいろとしじみ汁と生ビール2杯、合計3108円の交付を受け、もって人を欺いて財物を詐取したんだという。

 無銭飲食で前歴10回、懲役前科3回(すべて服役)あり。昨年12月に無銭飲食で松江刑務所を出所後、今年1月、そば店に就職し、月20万円(8万円+12万円の2度払い)を得ていたのに、腕に覚えのあるそば職人である被告人は、店の娘婿の若旦那と衝突し、5月末の給料12万円をもらってぷいと姿をくらまし、飲食や麻雀、競馬、宿泊費でたちまち持ち金を費消、どうにも腹が減ってたまらず、6月4日、高田馬場で…という経緯なのだが、この被告人質問は圧巻だった。
 一部を拾えば…。
検察官 「(こんな無銭飲食は)あまりにも割に合わない…」
被告人 「割に合う合わないという考え方、したことありません! 損得でものを考えない! 世の中は損得で動いていくのではない! (中略) いい加減なことが嫌いなもんですから!」
検察官 「格好いいこと言っても…」
被告人 「それが格好いいことですかね!」
検察官 「あなた、いい加減なことを…」
被告人 「いい加減な仕事するのがイヤで、きちんと仕事をして…」
検察官 「しかし、あなたの立場で…」
被告人 「仕事に立場もクソもない! おいしいものを出すのが仕事です! (中略) 私の仕事を見もしないで、わかりもしないで、言わないでくださいっ。人の言葉尻を取ってものを言わないでくださいっ! とんでもないです、仕事はきちんとやってますよっ!」
 検察官の被告人質問ってのは、外形上は、言葉尻を取るのが仕事、ともいえるわけで、ほんっとにくだらない言葉尻追求の検察官も少なくないわけで、しかし普通の被告人は、腹で何を思っても、裁判官の心証が悪くならないよう、ひたすらヘコヘコしてるわけで、だからこの被告人の言い様に私は、吹き出しそうになってしまった。
 普通、被告人は法廷で、「今回の被害は弁償する」と言い、「前回の被害は弁償したのか」と突っ込まれ…というのが定番だが、この被告人は、全件ではないものの、けっこう弁償してたんだね。驚きだ。
 求刑は懲役2年6月。間違いなく実刑だわね。
 14時11分閉廷。

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 この先は簡潔に行こう。以上のレポートもかなり簡潔なんだが、もっと簡潔に。時間がないので。

clip 14時40分から地裁533号法廷(神田大助裁判官。20席)で、「道路交通法違反」の新件。自営業者の、3回目の無免許運転。東京地裁の道交法違反の定番といっていいだろう。
 求刑は懲役5月。15分ほど休廷して判決。懲役5月、執行猶予3年、訴訟費用負担。15時38分閉廷。

clip 15時50分から同じ法廷で「傷害」の判決。残土運搬のため工事現場へダンプトラックで入ろうとし、交通誘導の警備員の誘導方法やその後の言動に憤り、顔面を殴って加療1カ月の右頬骨骨折などの傷害を負わせたのだという。懲役1年、執行猶予3年。

clip そしてようやく16時から同じ法廷で、これを傍聴するためにこの時間まで裁判所に残った、「道路交通法違反・犯人隠避教唆」の新件。
 この頃にはもうぎっしり満席。在廷証人(被告人の父親)が座る場所すらない。私の隣の傍聴人が、見かねて席を立ち、譲った。偉いっ。
 事件は、無免許で時間に焦って運転中、普通自二と事故を起こしたが去り、付近の病院の駐車場に駐車、妻を身代わり出頭させた、というもの。過去に、駐車違反と物損事故でも妻を身代わり出頭させたことがあるのだという。
 求刑は懲役1年6月。4時52分閉廷。

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