かかあ天下みたいに彼のこと心配してた?
ふわふわの毛布を足してぐっすり眠り、4時半頃起きて原稿。昼に1時間ほど仮眠を取ったため、昼食の時間がなくなり、裁判所へ行く途中、新宿の「墨檜(すみのえ)」で焼きたてのフランスパン300円を買い、電車内で半分以上かじったょ。外はぱりぱり、中はしっとり、独特の香りがあって、旨かった~。「いい歳をして電車内でパンを貪り喰らうとは嘆かわしい。パン屑を胸にこぼして汚らしい」とか朝日新聞に投稿されるかも(笑)。
14時30分から東京簡裁728号法廷(田中芳和裁判官)で、7月8日の第2回公判から傍聴し始めた「道路交通法違反教唆」(無免許運転の教唆。第3回は10月22日)の第4回公判。
コンドウ警部補を証人尋問。
この尋問は前回に予定されていたが、4交機からの移動先が繁忙を極めていると、第4回へ延びたのだ。
移動先は、警視庁交通部交通捜査課だという。10月22日頃、交通捜査課が繁忙を極めるって、何だったんだろう。
大きな事件があったかどうか、私は今、思い当たらない。特になければ、9月の交通安全運動期間中の取締りの処理…だろうか。
その尋問が15時35分頃終わり、15時45分から被告人質問。
被告人(在宅)は、ハキハキとした、良い感じにたくましい娘さんだった。
被告人 「(免許を取ったのは)18歳のときです。6年くらい前かな」
と言ってたから、まだ24歳なのか?
証人尋問と被告人質問から浮かび上がった真相は、こんな感じかな…。
被告人は同棲相手(以下、彼)が免許取消になったことを知らず、免停になって既に免停期間は終わったと思っていた。被告人が被告人の車を運転して彼と出かけた先で、被告人が後部座席へ移って電話で話してる間に、ふとしたことから彼が勝手に、車を運転してしまった。で、検問に遭い、彼は逃げた。
「なんで止まらないの?」
「免許、ないんだ。どうしよう、どうしよう!」
「えーっ! ダメだよ、止まりなよ!」
お互い動転しつつ、間もなく停止。
彼は助手席の被告人のほうへ身を倒し、駆け寄った警察官に「俺は運転してねぇ」と否認。被告人は「そりゃムリだ」と思った。
彼はようやく仕事が決まり、翌日から出社する予定。被告人は、なんとか彼を助けたい、自分が罪をかぶろうと、「私が運転させたんです。全部自分が悪いんです。勘弁してください」と土下座。そんなことで勘弁したのがバレたら、警察不祥事として大問題になるのに。
被告人は、取調でもそう言い続け、警察官はその線で調書を取った。
彼は、いや、被告人が俺の無免許を知ったのは逃げてる最中なんだと言ったが(お互いに庇い合って健気じゃないか)、警察官は耳を貸さなかった。こうなるともう、出来上がったストーリィの調書に署名・押印させずには終わらない。それが捜査ってもんだ。
やがて、彼は略式で罰金20万円となった。
その後、被告人は検察から呼び出され、無免許教唆の調書を取られた。しかし被告人は、彼の無免許のことで呼ばれたと思い込んでおり、はいはい答えていろんなものに署名・押印。
その後、道路交通法の重大違反唆(そそのか)しで聴聞に呼ばれた。よく分からなかったが、免許取消処分になったんじゃないかな。
この段階で初めて、被告人は「あれれっ?」となったわけだ。被告人が検察で署名・押印した書類には、「略式で処理されることに依存はない」という書類もあり、間もなく罰金20万円の支払い命令が来て、被告人は正式裁判を請求し…。
とまぁ、そんなふうなストーリィが見えた。
違反点数や行政処分のシステムのことなど、ほとんど知らないのはもちろん、「彼に運転させた」というのが、彼が無免許と知っていたのか知らなかったのかで大違いであること、「知っていた」というのが、彼が運転した前か後かで大違いであることにも、ぜんぜん頓着してないふうだった。
そんなことに頓着せず、たくましく生きてる娘さん、という印象だった。仕事は介護ヘルパーだそうで、私も介護してもらいたい~。ってバカ野郎っ!
検察官 「いうならば、かかぁ天下みたいに彼のこと、心配していたと?」
被告人 「はい」
私はもう、可笑しくって。検察官、ズバリの印象を言っちゃったなと(笑)。
2人は相性ぴったりと思えるのだが…。
検察官 「結婚する予定は?」
被告人 「わー、ないです」
検察官 「考えてないの」
被告人 「考えたことないです」
検察官 「どうして結婚、考えないの」
被告人 「深く考えたことないので…(笑)」
このやりとり、思い出しても微笑ましい。
裁判官 「普通はあなた、無免許と知りながら運転を頼んだと思われるんじゃないですか?」
被告人 「思います」
検察官 「あなたの言うこと、たとえ真実であっても…私は真実と思ってないが…たとえ真実であっても、いろんな人に迷惑かけてる。どう思ってるんですか。悔い改めてほしいと思いますけど」
被告人 「はい、ほんとにすいませんでした」
え~っ? 何、このやりとり。裁判官も検察官も、こりゃもう無罪でしょーがないと思ってるの? え~っ?
論告・弁論は年明けと決め、17時06分閉廷。
やっぱりねぇ、拙著を全運転者に配布すべきと思いましたよ、無用なトラブルや迷惑が起こらないために。
2時間半以上の公判の間、今日は全く居眠りしなかった。目がぱっちり開いて、終わってからもへろへろ感なし。別人のよう。どうしちゃったの?
あそうそう、始まる前に傍聴席へ、おっそろしく裁判所に似合わない、超イケてるニューハーフのような美人(どういう褒め方?)が来て、20分足らずで出ていった。何だったの?
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
何なにっ? httpではなくてhttpsで送信すると、エラーにならないってこと? どして?
そこんとこ安心できないと、再び長々書いて送信する気になれないよぅ
投稿: 今井亮一 | 2008年11月30日 (日) 07時27分
https://www.nhk.or.jp/korekara/nk21_ss/enq3.html
これでどうでしょうか
httpではなくてhttpsで
投稿: 名前 | 2008年11月28日 (金) 22時33分
おお~、ありがとね。
で、NHKの意見募集、じゃ、ちらっと書いてみるか、と書き始めたら、設問が多いじゃーん。
しかし頑張って書いて、送信ボタンを押したら、こんなのが出たよ。
Error: http://www.nhk.or.jp/korekara/nk21_ss/enq3.html : not allowed.
どゆこと? がんばって書いたのは徒労に終わったわけ? ぐわーん…。
投稿: 今井亮一 | 2008年11月28日 (金) 17時36分
裁判員制度│日本の、これから
http://www.nhk.or.jp/korekara/
http://www.nhk.or.jp/korekara/nk21_ss/korekara21.pdf
月日(土)時分~時分に
NHKの総合テレビで
裁判員制度について討論する番組が放送されるようです
意見を募集中ですよ
http://www.nhk.or.jp/korekara/nk21_ss/enq3.html
投稿: 名前 | 2008年11月27日 (木) 22時50分
動画アルヨ~
http://news.tbs.co.jp/asx/news3999501_12.asx
記事はこちらですよ~
http://news.tbs.co.jp/20081121/newseye/tbs_newseye3999501.html
投稿: 名前 | 2008年11月26日 (水) 22時05分