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2009年1月 1日 (木)

傍聴1年、実刑です

 信念もとえ新年おめでとうございます。

弁護人 「信念というのは単なる変換ミスであり、新年をことほぐ気持ちに偽りはないですね?」
被告人 「はい、本心です」
弁護人 「終わります」

裁判官 「(顔を上げず) 検察官」

検察官 「被告人は、年賀状は出しましたか?」
被告人 「いえ……」
検察官 「出すつもりはあったのですか?」
被告人 「…………」
検察官 「ではこう聞きましょう、被告人は裁判所地下の郵便局へ何度も、『月刊交通』の購読料の振り込み等で行っているようですが、年賀状を買いましたか?」
被告人 「いえ……」

  

検察官 「年賀状を買う機会は十分にありながら、1枚も買っていないのですか?」
被告人 「……はい」
検察官 「ということは、そもそも年賀状を出す意志はなかったのですね?」
被告人 「……はい」
検察官 「終わります」

裁判官 「弁護人、よろしいですか」

弁護人 「あ、1つだけ。被告人は、なぜ、年賀状を出さないことにしたのですか?」
被告人 「え~、現実的に不可能なことを欲張り、行き詰まって転落していく、そんなケースを多く見てきまして、我が身をふり返れば、あれこれ未済の事案が溜まって破綻しそうな状態であり、かつ、事務処理のようなことが極めて不得手という事情もあり、ここで年賀状に取り組んでは、かならずや転落するであろうと判断し、この際、思い切って、最初から年賀状は……」
弁護人 「そのような考えを持ち始めたのは、いつ頃ですか?」
被告人 「夏休みの、開廷が極端に少ない時期も、憑かれたように裁判所へ通っていた、あのとき、薄々感じ始めていたように思います」

裁判官 「双方、立証は以上でよろしいですね? では検察官、ご意見を」
検察官 「被告人は終始、身勝手かつ不自然、不合理な弁解を弄し、犯情は悪質であります。一般予防の見地からも、厳罰に処する必要があります。よって被告人を傍聴1年6月に処するのを相当と思料します」
弁護人 「新春をことほぐ被告人の気持ちに嘘偽りはないと、弁護人としては考えます。どうか、でき得る限り寛大な判決を……」

裁判官 「では被告人、前へ。これで結審するに当たり、最後に何か述べておきたいことはありますか?」
被告人 「え~、皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。本年も宜しくご指導のほどお願い申し上げます」

裁判官 「それでは、ですね、新春ということもありますので……弁護人、検察官、よろしいですか?」
弁護人 「は、それはもう……」
検察官 「(無言)」

P1010054_2 裁判官 「(しばし壇上で書証等をチェックしたのち) 被告人、前へ。これより、あなたに対する判決を言い渡します。
 (声を張り上げ) 主文っ! 被告人を、傍聴1年に処する! 被告人を傍聴1年に処する、主文は以上です、実刑ということです。
 裁判所が認めた犯罪事実は、起訴状記載の公訴事実と同一です。その事実を、当法廷で取り調べた関係各証拠により認め、関係法令を適用して、主文のとおりの判決としました。訴訟費用については、刑事訴訟法第181条第1項の但し書きにより、被告人には負担させないこととします。
 量刑の理由を若干述べますと、要するに、あなたには同種累犯前科が多数あり、しかも犯行態様は年々悪質化していると言わざるを得ず、実刑は免れないということです。まじめにつとめて社会復帰した暁には、被害者の方々、つまり、あなたからの年賀状がなくて多大な精神的損害を被った方々に、あなたが反省文で誓ったとおり、必ずや慰謝の措置を講ずるのですよ。また再犯を犯すようでは、社会へ戻れなくなってしまいますよ。これが最後のチャンスだと思ってください。それではこれで終わります」
廷吏 「起立っ!」

刑務官 「(弁護人に) 手続きがありますんで一旦拘置所へ戻り、釈放は夕方になります。被告人は所持金が180円だそうで、先生のほうで一杯飲ませてやってください。私らはそれはできませんので」
弁護人 「ええっ、私がですか?」
被告人 「(ごくりと喉を鳴らし)あの…い、芋焼酎でひとつ……」 

 つーことで、今年も裁判所へ傍聴に通わなきゃいけないことになりました。困ったにゃ~cat ←オヤジがにゃーって言うな!

  

 話は変わるが、派遣や日雇いの仕事がなくてホームレスに、という被告人はよくいる。これからもっと増えるんだろう。
 そんな境遇の者を主人公としたマンガが登場し(すでにどこかで連載されてる?)、ヒットしてTVドラマに、ということが十分にあり得るだろう。
 その際、たぶん無理とは思いつつ、是非とも願っておきたいことがある。大企業の会長に人間性を買われ、とか、セレブな美女に気に入られ、とか、そんな嘘くさい安易な展開は絶対やめてもらいたい。笹沢佐保さんの『木枯らし紋次郎』のように、最底辺の地べたを這いずり回り、いずれ野垂れ死ぬしかない、そんななかで“五分の魂”を垣間見て、そしてまた当て所ない旅へと流れていく、そういう物語でないと、少なくとも私は嫌だ…。

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コメント

秦野真弓様 おめでとうございます。

>「裁判所の、人事・予算制度」にも、興味抱き

 良いですね~。裁判員制度のスタートへ向け――5月21日にこのままスタートさせるのは相当ムリがあるだろと私は見てますが――新しいポストが設けられたり、移動があったりしてるそうです。そのへんの人事やカネの動き、興味ありますね~。

 定年前に退官される裁判官が、退官の直前にどんな判決を書いたか、そのへんも興味あるところです。

 いろいろ教えてくださいね。今年も宜しくお願い申し上げます。

傍0号証 様

おめでとうございます。

刑の執行中の同種再犯により実質終身傍聴刑…あると思います!
就寝傍聴刑と言われなくて、ほっと胸を撫で下ろす…あると思います!

レッドカーペット、見過ぎですか…。

あけおめで~す!私自身の方は、2007年6月に、(行政訴訟の)裁判傍聴に、ハマって以来、今年で、傍聴3年生に、進学・膨張します。当初は、「被告・国」の意味が、わからない等(⇒官房長官・大臣さんが、出廷すると),マジで勘違いしました。その後、1.今井さんのブログ」閲覧。2.「赤れんがまつり・入管コーナー」に、入館料ナシで、入り、初めて、国側指定代理人(訟務検事・訟務官さん)の、存在を知りました。今年の、抱負と、致しましては、「裁判所の、人事・予算制度」にも、興味抱き、傍聴してゆきたいなと思います。今井さんも、御指摘されてる通り、最高裁事務総局って、すごい広告費使いますね。(私は、NHKしか、視聴しませんが…。)でも、私が、昨年、全国の、地裁支部から支部へ、旅した時も、大阪地裁堺支部等、「庁舎、丸ごと全とっかえ」の、大規模工事を見てきました。やはり、裁判所は、「人事・予算制度」が、重要!というわけで、昨秋、今井さんと、ともに傍聴した、1.旧大蔵省勤務経験等、現財務省にも、パイプある、杉原則彦・東京地裁行政部・部総括判事さんや。2.検察官さん,弁護人さん,被告人さん,被害者さんに皆、公平な、優しさを見せる、加登屋健治・横浜地裁川崎支部刑事部門の裁判官さんといった方々が、これから、どういった、進路を、歩まれるのか 、真面目な気持ちで、見守って、ゆきたいと思います。今年は、ネコ年。アッ撤回します。丑年!よろしくお願いします。

あけましておめでとうございます。

是非、控訴して

終身傍聴刑を!

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