運転者の義務履行を期待しないのであります!
昨日から、夏の上着で“出勤”。
電車がやたら遅くて、定刻1分前の10時09分に入ったら…。
3月19日に第1回を傍聴した、東京高裁506号法廷(門野博裁判長)、不思議な「道路交通法違反」の判決、もう始まってた。
2007年8月に免停90日の処分を受けたが、その処分の理由となった違反のうちシートベルト違反は、通風による関節痛のためベルト装着が不可能だったものであり、処分は違法であり、したがって、その後、無免許運転とされた3件(小田原支部で罰金20万円と、松戸支部で懲役5月、執行猶予3年)は…というふうな事件。
その免停処分に「重大かつ明白な過失があるとは認められず」と、それぞれ控訴棄却。
略式が相当の事件が2件ある場合、併合せず別々に略式で処理する、という運用をどこかで読んだが、略式相当と通常手続き相当が各別にある場合、併合せずに各別に処理するんだ~。すべてのケースで必ず、かどうかは分かんないけど。
10時30分から同じ法廷で「道路交通法違反、自動車運転過失傷害」の第1回。
飲酒交通事故。約半年間、勾留されてるんだという。
すぐ地裁432号法廷(水野智幸裁判官)へ。11時から「自動車運転過失致死」の新件があるのだ。…が、大廊下の南端に、主に学生らしき男女が13人くらい、たむろしてた。
432号への細い通路へ入り、開廷表をメモしてると、続々と人が集まってくる気配。法廷を覗くと、「窃盗未遂」の新件をやってて、数席空いてた。
10時57分、空いてる席に座った。
被告人はちょと妙な感じだなと思ったら、鳥取刑務所でIQ15と判定されたことがあるんだそうだ。
次回期日を決めて11時頃に終わり…。
遺族を待ち、11時10分頃から「自動車運転過失致死」の新件。
中型貨物で右折時、青信号の横断歩道を横断していた被害者(年配女性)に、約15~20キロで衝突、頭蓋内損傷などにより死亡…。
死亡被害者の夫の意見陳述が、なんともいえなかった。検察官から開示されたドライブレコーダの記録の中に、衝突される直前の、夕食の買い物の袋を持って横断する妻の姿が…と。
求刑は禁錮3年。
驚いたのは弁護人の弁論だった。
自分の命は自分で守ることが大事、当職は車に一時停止を期待しない、横断歩道が青信号であっても、運転者の義務履行を期待しないのであります! という主旨のことを述べたのだ。
私の隣に遺族がいて、「ふざけるな」という主旨の怒りの呟きが聞こえた。
弁護士が述べたことを、私も常に言っている。交差点およびその付近はいちばん事故が多い。交差点で事故った車が信号待ちの通行人へ突っ込んでくることもあるのだから、いつも私は遮蔽物の陰で信号を待つ。青信号の横断歩道を歩くのは、じつは断崖絶壁の際(きわ)を歩くようなのもの…。
しかしそれを言うのは、まだ生きている者に対するメッセージとして、だ。切なる願いとして、だ。
遺族の前で、被害者があたかも間抜けであったかのように、と受け止められかねないことを言うって、どうなの、それで量刑が軽くなるはずもないのに…。
12時10分閉廷。
今日はお弁当を持ってきたの。裁判所通いを始めてから初めてかな。天気も良いし、ぶらぶら日比谷公園へ。
日比谷公園は、さすがに人が多かった。ベンチはみな埋まっており、OLさんたちに倣って、石の上に座ってお弁当。
ビタミン、ミネラル、繊維質たっぷりのお弁当。それはネ、さつま芋のふかしたの、半切れ。ひぃ~。
出がけに台所に芋を見て、そろそろ食べないと腐ってちゃうぞと、ラップに包んで鞄に落とし込んだのだ。
今日は、あのギターのおじさんがいた。
聴き取れた歌詞の一部は、膝詰め談判…飛び道具のように…汗を流した…万能の神…隣に座ったのに…すれ違って…零点何秒の差だよ…夜討ち朝駆けって…今日のご予定は足の向くままさ…。
13時15分から地裁・第2民事部(岩井伸晃裁判長)で、判決9件。
うち1件の事件名が「駐車違反金取消」で、ちらっと傍聴してみたのだ。
「駐車違反金」というものはない。「放置違反金」なのだろう。「納付命令取消」の請求はよくあるが、「取消」だけってのは(私が知る限り)珍しい。ま、そんな細かいことは、こだわる必要ないんだろうけど。
判決は、違反金納付命令については却下、違反金督促処分については棄却、訴訟費用は原告負担。事実及び理由の朗読は省略。
これは、やっぱあれかな、督促に法的な意味、処分性があり、納付命令自体には処分性はないっつーことかな、わかんないけど。
こんな本が出てるとは知らなかった! ソク買おうっ。
陪席だけ2度交代し、次々と却下又は棄却の判決主文を読み上げ、13時18分閉廷。
最後の1件は、「陳情書受付拒否処分取消」で、被告は東京都議会議長、原告は、人の名前とは到底考えられないものだった。「(株)」とか「(有)」はついておらず、あれは何だったんだろう。たとえば、「原告:総理大臣」みたいな。
13時30分から、3月26日に第1回を傍聴した「窃盗」の判決。勤務先のパチンコ店から2300万円を盗んだという事件だ。
検察官が、区検の梶山健一郎さんから、同じく区検の宮本幸司さんに交代してた。おぉ~。そういえば、鈴木健一さんとか濱田立さんとか、地裁の法廷でお見かけしたことある。
そうしてみると、簡裁の法廷で私がよく見てきた人以外でも、地裁で立会をやってる人(区検の検察官)が、けっこういるのかも。わりと年配の人は、そうである可能性が高い、といえるのかな。
※ 区検は簡裁に、地検は地裁に対応する。
判決は、懲役2年6月、未決15日算入、訴費不負担。
被告人は2300万円の一部を紛失してるんだという。一部って、どれくらい? 拾得されたという話は出ず、「被害弁償は全く為されていない」と裁判官が言ってた。
誰かネコババしたわけ? 昔、長野県の上田市だったか、駅前の横断歩道上に、大量のテレホンカードが散乱してて、何十枚か拾って交番へ届けたところ、後日、あれは盗難被害品で、拾得者のものにはならないと電話を受けたっけ。いっしょに何十枚も拾ったミニスカートの女生徒たちは、私の制止をニヤニヤ無視して街へ消えて行ったっけ…。
13時42分頃、東京簡裁534号法廷(武内晃裁判官)、13時30分からの「自動車運転過失傷害」の新件へ。
やはり否認事件で、同意証拠(甲1~3)の、不同意部分を除く要旨告知に続き、検察官が今後の立証予定を…。どうやら被害者は、「この事故で亡くなったわけではないが」最近死亡したらしい…。
地元で御用があり、早々と裁判所を後に。
腹へった~。芋半分じゃな~。
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