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2009年4月 8日 (水)

風に舞う桜は誰の涙か

 放置車両確認事務の契約書から、たとえば、

   ・年度  2009年度
   ・都道府県  警視庁
   ・契約番号  62244
   ・履行場所  愛宕、三田、高輪、東京湾岸
   ・契約日  2008/12/4
   ・契約金額  ¥756,000,000
   ・契約期間 自  2009/4/1
   ・契約期間 至  2012/3/31
   ・契約者(甲)  警視総監米村敏朗
   ・契約者(乙)  シンテイ警備株式会社
   ・1日最大ユニット数  22

 という11項目を、エクセルの表に入力する、という作業を始めてみた。
 エクセルは、合計をイッパツで出してくれるんだね。びっくり。

 東京都の、2009年4月から1年間または3年間の契約の総計は、

   ・¥10,307,175,594

 103億717万5594円だよ。不景気で嘆く世間をよそに、巨大市場が出現したわけだ。これはほんとオイシイと思う。
 2006年度からのを全部入力すると、もっと楽しいかも。
 そんな作業をこつこつしたいので、裁判所行きもブログ書きも、ちょっと減らしたい。減らせるかな…?

 

 13時30分から高裁410号法廷で、3月30日に第1回を傍聴した「道路交通法違反、危険運転致傷」の判決。

 13時20分頃、廊下で壁の開廷表をメモってたら、前の「窃盗」の判決が終わったようで、「裁判員法の廃止を求める会」の小林永和弁護士(元札幌地検検事正)が出てきた。あれ~、またお会いしましたね~、と…。

 「道路交通法違反、危険運転致傷」の被告人は、連絡なく不出頭。

 控訴棄却。主張は事実誤認と量刑不当だった。
 事実誤認とは、カーナビを見ていて、ふと気づいたら赤信号で、すでに交差点内に入っていたのでそのまま進行したのであり、危険運転の構成要件である「ことさら無視」ではない…と言うのだが、捜査段階の調書は、停止線の20.5m手前で赤色灯火に気づいたが…で完全に固まってるんだそうだ。
 原判決は、求刑懲役2年のところ、懲役2年、執行猶予4年だという。

 報道では、被害者(男子大学生、20歳)は「全治10日間のケガ」となってるが、判決では「急性硬膜外血腫などで加療約1カ月」とされてた…。

 

 出ようかと席を立ったが、13時48分から次の「窃盗」の判決が始まり…。

 控訴棄却。
 万引きで2007年12月に罰金刑、万引きで2008年4月に懲役1年2月、執行猶予3年、そして2008年10月に浜松市内(と聞こえた)のスーパーで食料品など9点、1578円を万引き。

 原判決を破棄するまでには至らないけれども、原判決の量刑は若干重めだからと、当審における未決を70日算入。

 拙著『裁判中毒』に、懲役×年、罰金×万円だけでなく、“事実上の量刑”があるようだ、との主旨のことを書いたけど、ここまでハッキリ裁判官が説明するのは初めて聞いた。

 

 14時から東京簡裁826号法廷で、2月13日に第1回を、3月11日に第2回を傍聴した「業務上過失致死」(エレベータの工事中に起こった作業員の死亡)の第3回公判。

 今日は、被害者が倒れているのを最初に発見した会社員(44歳)の証人尋問。

 

 それを途中で抜けて非常階段を駆け降り、15時から簡裁728号法廷で久々の「道路交通法違反」の新件へ。

 14時58分頃、法廷の前のところに検察官と弁護人が…。あれ? 覗き窓から覗くと、数席を残してぎっしり。なんで?

 14時15分~15時00分の予定で「窃盗」の審理があり、長引いてるのだった。
 被告人が女性だし、今日は開廷が少ないから…。

 でも「道路交通法違反」は不人気のはず。これが終わればどっと出るだろう。
 覗き窓からちらちら覗きながら、ドアの外で待つことに。

 「窃盗」の立会検察官は、梶山健一郎さんだった。つい最近まで地裁の立会(りっかい)をやってたのに、戻ってきたんだ~。

 

 6分遅れて「道路交通法違反」の新件。

 木田正彦裁判官、今間三郎検察官。お2人とも私はお初。

 被告人は身柄(拘置所)、67歳。道路の不許可使用、歌舞伎町でのラーメン屋台だった。

 失業して職探しに新宿へ出てきて、マクドナルド(被告人は喫茶店と呼んでいた)やマンガ喫茶に泊まっていたところ、「やればやるほど儲かる」と聞き、かつて長く料理人をやっていたこともあり、1日5000円で屋台を借りてラーメン屋台をやることに。

 ぜんぜん儲からず、かえって持ち出しに。しかし「今日がダメでも明日こそは。これまでの損失を取り戻してからヤメよう」と思いつつ、警察官の警告を無視して働き続けるうち、逮捕されてしまったのだという。

 弁護人は、細い長身の、薄毛の、いかにも誠実に真摯に優しそうな男性で(私の傍聴ノートには「気が強い女とくっつきそ~」と)、丁寧な丁寧な弁論は12分間にもわたった。

 そうだそうだ、被告人は「法を犯した」以外に何も悪くないよ、なんだかんだと生活保護の申請を蹴り、こういう屋台を一律不許可とする東京都、警察のほうがよっぽど悪いんじゃないかと、私は無責任に思ったス。

 ちなみに弁護人は、「昨年頃から屋台の取締りが一層強化されている」と言ってた。ほんと? オリンピックを目指して、(豪奢な都庁ビルの知事さんからすれば)汚い屋台、を一掃しようってこと? やだな~、そういうの。
 直ちに判決。求刑どおり罰金5万円、満つるまで算入、訴費不負担。15時50分閉廷。

 

 急ぎ「業務上過失致死」の826号法廷へ戻ると、証人尋問が終わったとこだった。

 今後、被害者の死亡を確認した医師を、名古屋へ出張して証人尋問する?
 これ、私の印象としては、どうも、略式による罰金でちゃちゃっと済むだろうと警察官が勝手につくってしまった事件、のような気がして…。

 もしそうであっても、検察組織は公訴の取り下げなんてできない。いったんダムを造ると決めたら、何十年経とうが、当初の建設目的は失われようが、あくまでダムは造るのだ、みたいな。振り回される現場検察官、裁判官、被告人、遺族は、いい迷惑だろうに。
 16時閉廷。

 

 今日は裁判所は閑散としてた。

 帰る頃には1階ロビーには、警備員でない人より警備員のほうが断然多かった。警備員にあらずんば人にあらず。んなこたァないょ(笑)。
 裁判所の玄関から正門の間に、桜の花びらがちらり舞ってた。裁判所に桜の木はないのに。嗚呼、誰の涙が花びらに形を変えたのか…。

※ 外務省から風にのって飛んできたんだと思う。

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