温泉で読書
北尾トロさん責任編集、『この裁判がすごい』を、ようやく読み終えた。
右の画像、ブツの上のほうが少し反ってるのは、チョロチョロ源泉掛け流しの温泉の、だ~れもいない湯船で読んだ際、少し居眠りしてしまい、一部が湯に触れてぶよぶよになってしまったから。
ま~、これは読みでがある
佐木隆三さんの「すべては西口彰に始まった」、高橋ユキさんの「ユキの殺人事件ファイル」、宇野津光緒さんの「そして、男は強姦魔になった」…等々。
宇野津光緒さんの、『週刊大衆』連載の「実録レイプ裁判」、私も雑誌で見たことあるように思う。いかにも扇情的なページデザインから、内容なさそうに感じて読んでなかったのだが、へぇ~、そうだったんですか~ って感じぃ。たいしたもんだ。
記事の最後に、以下の引用がある。
<<怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。>>
これ、かの哲学者・ニーチェの言葉なんだそうだ。
『燃えよ!カンフー』で盲目の老師が、
「ケインよ、ドラゴンと果てしなく闘う者は自らもまたドラゴンとなる…」
とか言ってたのは、ニーチェからきてるわけ? へぇ~!
今回の温泉&簡裁巡りの旅では、『報道されない警察とマスコミの腐敗』も読み終えた。
ちょっとアンタ、これ、びっくり
映画『ポチの告白』の解説本かなと思ってたんだが、とんでもない本だょ。
『ポチの告白』の原案協力者兼スーパーバイザーの寺澤有さんが、なんつーかこういう世界で重要な位置を占める方々に、次々とインタビューしていくんだが、そのなかに現職裁判官・寺西和史さんが
オービス裁判の元被告人である寺澤さんが、仙台高裁秋田支部であの公訴棄却判決を書いた(裁判官の1人)寺西さんにインタビューして、オービスの話が出ないわけないよね? と読み進めたら、出ましたよ、オービスの話が
他のインタビューも、じつに濃い。
この本は、今年のお勧め一番、かもね。
いや、一番二番はなかなか言えない。『この裁判がすごい』もお勧めだ。
温泉では、『それでも裁判員、やりますか?』も読み終えた。
最高裁は、裁判はちっとも難しくない、市民の日常的な感覚で審理(評議)してほしい、とかいつも言ってるよね。そのなかで、こんなことを、かつて言ってたそうだ。
皆さんも日常生活の中で、何らかの根拠から事実があったかどうかを判断することがあると思います。
例えば、壁にらくがきを見つけたお母さんが、このいたずらは兄と弟のどちらがやったのかと考える場合、「こんな高いところには弟の背が届かないな。」とか、「このらくがきの字は弟だな。」とか、らくがきを見てどちらがやったのかを考えると思います。
刑事裁判でも………。
最高裁のこういう説明を聞いて、国民はみんな、「なるほどね。そんなら俺でも裁判やれそうだな」と肯くはず、と最高裁は思ったんだろう。
ところが その説明がどれだけデタラメか等々、井上薫さんは斬り捨てていくのである。
もう1冊、『アメリカ人弁護士が見た裁判員制度』は、半分までしか読めなかった。
これはねぇ、裁判員制度および日本の司法を、アメリカ人弁護士(同志社大学法科大学院教授)はどう見ているか、アメリカの陪審制度とはどんなものなのか、すっごく面白い。残りは裁判所への往復の電車内で読もう。
人気blogランキング ←4月5日21時10分現在、週間INが330で位~
« 熱海から沼津へ | トップページ | 開示手数料1万5千円ぽっきり! »
「私の本棚」カテゴリの記事
- わたくしテレビを卒業しました(2023.05.02)
- 「白人至上主義」と「ネトウヨ」(2022.11.13)
- 韓国は男の形に似た半島、日本はイブの位置(2022.08.11)
- 文鮮明は16歳のとき天啓を受けた(2022.08.10)
- 有力政治家のご子息ご令嬢は(2022.06.17)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
リンク先、拝見しました。ありがとうございます。
見たかったなぁ…と言っても民事の判決は主文だけ。最初から傍聴してるか記録を読むかしてないと、法廷では感動はないわけですけどね。
民事3部、定塚さんの裁判だったんですか~
秦野真弓さんは証拠調べを傍聴してたんですか、きーっ、羨ましいっ。
交通事故の過失の認定はですね、警察の認定(乃至“つくり”)がひっくり返されることは、刑事のほうでも、たまにあるようですね。
その定塚さんが「最高裁情報政策課長」に? 私がアドバイスするとしたら、裁判員制度は中身を知らせれば知らせるほど、制度自体がムチャクチャだと国民は気づくことになりますから、中身は知らせず、「国民参加」の4文字からくる良さげなイメージ、漠然とした期待、そっちばかりに目を向けさせ、生理的に頭に焼き付くようにもっていく、それがベストの広報だろうと思います。
敵に塩を送った? いやいや、んなことは当然、当局も承知でしょう。
投稿: 今井亮一 | 2009年4月19日 (日) 18時06分
コピペの、手続きに失敗しました。やり方、わかりません。今度は、うまくいくかな?私は、今井と正反対で、OA操作できません。現代社会に、取り残された化石です。おやすみなさい。http://www.google.co.jp/gwt/n?u=http%3A%2F%2Fsinten-2ch.seesaa.net%2Farticle%2F116292919.html&hl=ja&source=m&site=search
投稿: 秦野真弓 | 2009年4月 6日 (月) 20時45分
ようやく、今日から、東京地裁の審理が、正常化しましたね。私は今日は、民事6部での当事者尋問を傍聴。4月1日に、福岡高裁那覇支部から移動したばかりの、唐木浩之裁判官(50才代?)は、的確に補充尋問。この5日間、全記録を読み込んだのでしょうか?裁判官って、「読む・書く・しゃべるの天才!」です。さて、今井さん御指摘の通り、「壁の落書き」を例えとした、裁判員制度広報は、あまりよくないですね。東京地裁行政部・定塚誠裁判長が、4月1日に、「最高裁情報政策課長」に、転出されたのことをきっかけに、もう少し、質の高い「裁判員情報政策」を希望致します。定塚誠裁判長は、今年3月26日、最後に良い判決を出しました。私も、当該証人尋問を、昨年傍聴していました。参考資料http://www.google.co.jp/gwt/n?u=http%3A%2F%2Fsinten-2ch.seesaa.net%2Farticle%2F116292919.html&hl=ja&source=m&site=search⇒尚、私自身が、「2ちゃん」に投稿したことは、一回もありません。インターネットは一歩使い方を間違えると、とんでもないことに、なるからです。
投稿: 秦野真弓 | 2009年4月 6日 (月) 20時39分