事実認定と被害感情
交通安全対策特別交付金勘定。http://www.bb.mof.go.jp/server/2009/pdf/200912001000098.pdf
このファイルがどこにあるか、最初から自分で探すのは至難じゃないかな。私は総務省の職員氏からヒントをもらって、なんとか探し当てることに成功した。
ここにある歳入の「予定額」、または「交通反則者納金」、およびネットにはアップされてない(と思う)あるデータ等から、ニュー駐禁取締りとはいったい何であるのか、ばっちり読み取れる…という原稿をいま書いてるの。あ~疲れた。
4月30日(木)
3時過ぎに寝て7時頃起き、原稿。仮眠せずに裁判所へ出かける。午後の「自動車運転過失致死」は証人尋問と被告人質問が予定されてる。これじゃあ絶対居眠りするぞ。とは思っても、寝る時間がどうにもなかった。
駅に着いてから財布を忘れたことに気づき、急いで駅-自宅間を往復。
所持金が少なく、途中のATMへ。連休の谷間乃至直前のせいか、普段はない列ができてるうえ、ATMを操作中のご婦人はまだまだ時間がかかりそう。あ~もうダメだ、と列から離脱。
そんなわけで、東京地裁の傍聴券交付所(先着、13時締切)へ着いたのが12時37分頃。すでにけっこう並んでた。
今日は、
13時15分から地裁401号法廷
4月21日に第1回を傍聴した「道路交通法違反」の判決
(無免許・酒気帯びで猶予判決を受けたことがある無免許2件)
13時30分から簡裁534号法廷
4月9日に第1回を傍聴した「自動車運転過失傷害」の証人尋問
(否認。被害者はその後死亡)
があり、悩んだ末、傍聴券のこれ、
13時15分から地裁531号法廷
3月8日に第1回を傍聴した「自動車運転過失致死」の第2回
(被害者参加で過失を否認)
を傍聴することにしたわけ。
だが、じつは、この時点で私は、13時30分から簡裁826号法廷に「道路交通法違反」の新件が入ってることをすっかり忘れてた。
忘れてなければ、ひどく悩んだろう。頭髪が5本くらい抜けてたに違いない。お間抜けにも忘れてるほうが幸せ、そんなこともあるんだと思う。
これで連続2件、簡裁の「道路交通法違反」を見逃すという大失態、ではあるんだけども。![]()
忘れたまま傍聴券交付所で、『となりの駐車監視員』の残りを読みつつ(面白いよぅ!)、途中新宿の「墨繪」(すみのえ)で急ぎ買った「小さいフランスパン」(160円)をかじる。これ、いったいどういう焼き方をしてるのか、泣けてくるほど旨いんだわ。
やがて、一般傍聴券は37枚という声が聞こえてきた。37枚? あの角を曲がる辺りが15番目くらいだったと記憶するが、私は何番目?
列の先頭まで歩いて数えてみると、なんと私がちょうど37番目。もしもATMで時間を食ってたら…。38番目の可愛い娘さん、ごめんね~。
40と何番目かに、最近どこかで見たお顔があった。あ、司法修習生だ。なぜこんな列に? バー(傍聴席の前の柵)の中へ入れないの? バーの中の修習生の席はすでに埋まってるらしかった。へえ。
そうして13時15分から地裁531号法廷で、「自動車運転過失致死」の第2回を傍聴。
まずは、被害者(自転車の6歳男児)の後ろを、その母親とともに自転車で進行していた女性の証人尋問。
本件は、過失の有無が争点になってるわけだが、証人は、ま、ごく自然なことと思うけど、過失の有無という観点からは当時の状況を記憶してないのだった。
拙著『改訂新版 なんでこれが交通違反なの!?』のQ120にある「詳細なメモ」が如何に重要か、この場面でも痛感させられた。
続いて、被害男児の父親を証人尋問。
それが終わって、亡くなった被害男児を葬儀の日に同級生(小学1年生)たちが見送るシーンのDVDを7分間ほど上映。被告人はずっと、かたく目を閉じて俯いてた。
14時32分、山口雅髙裁判官が15時まで休廷を宣したあと、傍聴席から鋭く声が飛んだ。
傍聴人 「なんでDVD見れないんだよ!」
声を発した瞬間は見なかったが、交通事故でお子さんを亡くされた方かと思う…。
15時から被告人質問。その終わりのほうで、こんなやり取りあった。
検察官 「先ほどのビデオ、なぜ見なかったのですか」
被告人 「……見られなかったです」
検察官 「遺族は見て欲しかった、その気持ちを理解できませんか」
被告人 「……わかりますけど、見られなかったです」
検察官 「なぜですか」
被告人 「………………」
裁判官 「もうよろしいじゃないですか?」
被告人が、もしも目を開けてDVD映像を見たら、どうなっていたか…。
とは思うのだがしかし、本件は過失の有無を争っている事件なのだ。過失がなければ、被告人は無罪なのだ。
過失が認められ、有罪と決まってから、量刑について主張・立証する段になって被害者が参加し、被害感情を訴えるなら、それならわかる。だが、最初から過失の有無と被害感情とがごっちゃになるって、どうなの。山口裁判官も、そのあたりのことに度々言及してた。
しかし、「過失が争点だから、この裁判においては最初から最後まで被害感情は抑えなさい」というなら、それもまたおかしな話ではないか。
そこが置き去りにされたまま“司法改革”とやらが進むのは、それを進めているのが「起訴があって公判廷へ出てきた以上、事実認定は有罪しかない。否認など取るに足りない」との立場の者だから?
ほか、外しては語れないことがいくつかあった(私は全く居眠りしなかった)が、ごめん、ここまで。全く不十分きわまりない報告です。
16時23分閉廷。
現場はその後、歩車分離信号になったそうだ…。
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