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2009年5月16日 (土)

自信をもって浮気できるのは

 以下、5月16日付け朝日新聞の一部。太字は今井。

陪審員、評議の内容を新聞社に暴露 英で有罪判決
 【ロンドン=土佐茂生】陪審制をとる英国で、評決に不満を持った陪審員の男性が評議の内容を新聞社に暴露したことをめぐり、英高等法院は13日、男性と記事を掲載した英紙タイムズに対し、陪審員室の秘密を暴露した罪で有罪の判決を出した。量刑は後日言い渡される。
 この男性は、07年に裁かれた男児傷害致死事件で陪審長を務めた。医療専門家の証言から、被告を有罪とすることは難しいと思っていたが、評議の結果は多数決で有罪に。これを不満として同年12月、タイムズの記者に「陪審長を選んだ3分後には、陪審員の総意が出ていた。有罪10人、無罪2人だった。その後、何も変わることはなかった」などと内容を暴露した。

 報じられてる「暴露」の「内容」は、プライバシーを含んでいない。いわば外形的なことだ。「有罪10人、無罪2人」とか、むしろ公開するほうが適当じゃないの?
 もちろん、「などと」となっており、「暴露」した内容は他にもあるんだろう。
 記事はあえて、「そんなことしゃべったくらいで、なんで有罪判決なの」という印象を与える「暴露」部分のみ取り上げたのか。あるいは、他の「暴露」部分も同様だったのか。
 で、記事はこう続く。

 判決は、陪審員の守秘義務を定めた法廷侮辱法違反にあたるとして有罪とした。タイムズ側は「報道の自由」を掲げて無罪を主張したが、裁判官は「陪審員が自信を持って考えを表明できるのは、発言内容が外に漏れないとの理解があるからだ」として受け入れなかった。

 それって、「夫(または妻)が自信をもって浮気できるのは、浮気内容が妻(または夫)に漏れないとの理解があるからだ」というのに似てない?
 自信をもって考えを表明できるのは、その考えに自信があるから、外へ漏れても胸を張っていられるから、ではないのか。

 裁判の場合、「検察立証は十分と自信をもって判断できたから」でないと困る。もっと言えば、国民が裁判に参加するのは、国(裁判官)から国民(被告人)を守るためなわけで、「ここまで立証が尽くされている以上、もう守れない。有罪だ」と自信をもって言えるから有罪、そうでないと困る。
 外に漏れて困るような考えは、最初から表明すんな!

※ ちなみにdownこの本によると、アメリカでは陪審によるマスコミ等への発言はOKなんだそうだ。

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 アメリカの陪審は、有罪・無罪(非有罪)を国民だけで決める。イギリスもどうやらそうらしい。
 日本の裁判員制度は、国民だけに決めさせない。評議に裁判官が参加し、「わからないことはどうぞ聞いてください」とやる。裁判官がリードするわけだ。
 しかも、多数決の票は裁判官にもsign01 与えられる。裁判官3人が有罪なら、6人の裁判員のうち2人を有罪に導けば、裁判員4人が無罪意見でも、5:4で結論は有罪。
 5:4で有罪だったこと、裁判員2人を裁判官はどう導いたか、それは「評議の秘密」であり、裁判員にだけsign01 罰則付きの守秘義務が生涯課される…。

第七十条  構成裁判官及び裁判員が行う評議並びに構成裁判官のみが行う評議であって裁判員の傍聴が許されたもの経過並びにそれぞれの裁判官及び裁判員の意見並びにその多少の数(以下「評議の秘密」という。)については、これを漏らしてはならない。

第百八条  裁判員又は補充裁判員が、評議の秘密その他の職務上知り得た秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 こういう“秘密の”制度をつくることが、「司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資する」というのが、どうも私には理解し難い。

第一条  この法律は、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ、裁判員の参加する刑事裁判に関し、裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)及び刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。

 国の兵隊さんが敵陣を砲撃するとき、くじで選任した国民に砲弾を運ぶお手伝いをさせ、もって戦争に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資する…何サンチの砲弾をどこ方面へ何発撃ったか、しゃべってはいけません…そういうのに近いんじゃないか、という気がする。
 敵さん、敵さん、我が陣から飛んでった砲弾は、国が勝手に撃ったんじゃないっス、国民といっしょに撃ったんですからネ…そんなものも見えてるような気がする。

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