超絶スクープ!? 裁判員裁判は「合わ」
8月3日に全国初の裁判員裁判か / 東京地裁、女性刺殺で男性被告
東京都足立区の路上で女性を刺殺したとして殺人罪に問われ、裁判員裁判の対象事件となった無職■■■■被告(72)の公判前整理手続き第1回協議が10日、東京地裁(秋葉康弘裁判長)であり、初公判期日を8月3日とし、6日の判決まで4日間連続の開廷予定を決めた。次回6月12日の第2回協議で正式決定する。最高裁によると、対象事件で公判前整理手続きの協議が行われたのは今回が初めて。全国初の裁判員裁判となる公算が大きい。選任された裁判員は、最高刑が死刑の重大事件で判断を迫られることになる。
と6月10日付け佐賀新聞、の一部。■部分は同記事では実名。
公判前整理手続き(密室での秘密手続きなので裁判員は参加不可。もちろん傍聴不可)を開始するってことは、裁判所が起訴状を受理したってことだ。受理した時点で事件番号が付される。
東京地裁の場合、事件が多すぎるからだろうか、事件記録富豪もとえ事件記録符号の前に、刑法の「刑」、または特別法の「特」、または合議の「合」が添えられる。「平成21年刑(わ)第9876号」みたいに。
じゃあ、裁判員裁判(国民を罰則つきで出頭等させる裁判)は、どうなるんだ?
「員」が添えられて、「平成21年員(わ)第1号」になるのかっ?
つーことで、マニア氏が調べてくれたょ。「全国初の裁判員裁判となる公算が大きい」その事件の事件番号は…。
東京地裁・刑事第9部 平成21年合(わ)第199号
普通に「合」なのか、おお~っ! どですか、すんごいスクープ情報でしょ!
壇上に並ぶのは「官」3名だけじゃなく、「官」3名、「員」6名なのに、普通に「合(わ)」? 裁判所の内部では、「員(わ)」にしたらどうだという意見もあったんじゃないか。
でも、陪審制度なら、「官」に1票を与えず、「員」だけで決するけど、裁判員制度は違う、「官」だけで決する部分はあっても「員」だけで決する部分はないんだから、「員(わ)」はマズイ…「員」6名のうち2名をなんとなく消極的にでも「官」と同意見にしてしまえば、判決は従来と変わらないんだから、「合(わ)」でいいじゃないか…とか議論があったんだろうか。
佐賀新聞のその記事に、「東京地裁に入る検察官」として写真が載ってる。
その写真だと、法務省旧庁舎(赤れんが棟)から出て、西側の歩道を裁判所のほうへ南下し、裁判所への最初の入り口を通過して、裁判所へ入ろうとしてることになる。
そんなルートで裁判所へ入る検察官は居ないょね(笑)。地下に、検察庁と裁判所を結ぶ秘密の(ってこともないかw)通路があるんだし。
ま、制度の宣伝のために、わざわざ「裁判所」のプレートの前を歩いた(歩かせた)ってことか。この程度は“やらせ”とは言わないのかな?
ところで、別の報道によると、その被告人(※)の逮捕は今年5月1日。
東京の場合、身柄事件(被告人が未決勾留されてる事件)は普通、2カ月くらいで第1回公判となる。本件だと7月1日頃だ。
ところが、裁判員裁判となるこの事件は、未決勾留の期間が1カ月くらい延びるんだね、長引くんだね。
※ マスコミは頑強に「被告」を通すけど、民事と違って刑事裁判では「被告人」という。刑事も「被告」と言ったら、民事か刑事か一瞬混乱することがある。民事裁判で「被告のほうでは…」とか言われ、「俺は犯罪者じゃないっ!」と怒る人もいるそうな。
刑事裁判の被告人を「被告」とするのは、勘弁してほしいと思う。
霞っ子クラブの最新刊では、ちゃんと「被告人」とされてる。そういうのは拙著以外では珍しいんじゃないか。
もひとつ、この事件、報道を見る限りでは、とくに争いのない、シンプルな事件らしい。そういうのは、3日で終わる可能性が高い。2日で終わるかも。報道を見る限り、死刑や無期懲役ではなく、そんなに重くない有期懲役刑だろう。
当局側(国民に罰則付き強制動員を義務付け、大いに宣伝して推進する側)からすれば、順風満帆のスタートを大宣伝できる、非常に望ましい事件だろう。
だってねぇ、被害者参加のスタートは、被告人が被害者を脅したり、被告人が否認したり(=有罪・無罪という根本を争う裁判に、有罪と思い込んでる被害者の感情が持ち込まれる)、懸念されてたことが続々と現実になり、さんざんだったといえるから。
あそうそう、忘れないうちに書いとこう。ある現役の■■官(法廷にいる人。って言ったら限られるよねぇ)が言ってた。
要するに、量刑は、同じ罪名でも事件の内容によって異なるんなら分かるが、どんな裁判員が選ばれるかで違うことになるのは、そりゃおかしい、マズイ、そういう側面もある、と。ったく同感だ。
検察官または弁護人が、滑舌(かつぜつ)の良い、微妙に哀しさが漂う美女か、はたまた、イデオロギーに縛られた尊大な、そのくせ無能なオッサンかで、裁判員に与える印象は、したがって有罪・無罪の意見、量刑の意見は違ってくるはず。
どんな検察官、弁護人、裁判員に当たるかで、被告人の、また被害者・遺族の人生は変わってくるんじゃないか…。
でも、そんなこと、法務省も最高裁も分かってるはず。裁判員制度は、どこをポキンと折ってもおかしいことだらけ、悪い金太郎飴だ。
しかし推進する。圧倒的多数の国民が嫌がってるのに推進する。なぜ? 国にとってどんな得があるの? 論ずべきはそこじゃないかと思う。
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